姉さんとハルと話しながら考える。病院には麻薬とか危険な薬も置いてあるよな…
「兄さん?おい聞いてる?」
しまった。
口に料理を突っ込む。ハルを見て頷く。
「姑息ぅ~」
笑うな姉さん。咀嚼して、口を開く。
「夕食をシッカリ食べるのは悪いことじゃない」
「それだよ!兄さんの分俺が作るハメになってんだよ!?」
美味い。
「姉さんも上手なんだ、そっちに頼め」
「兄さんだって食べれない程じゃないでしょ、最近サボり過ぎだよっ」
殺し合いの為だ、しょうがないだろう。
「学年も上がって忙しいんだ、悪いな」
「そうかもしれないけどさ、俺だって同じじゃん」
「太二ー、部活辞めたでしょー」
気付かれてたか。
「は、ほんとか?」
「剣道を再開したのは知ってるだろ。ハルもやるなら私も料理する事を考慮する」
しないけどな。どうせハルは剣道など真っ平だろうし。
「わかって言ってんだろ」
「中学に上がったら武道は必修よ、ハル」
「わかっ__」
「姉さんも剣道だったっけ」
「ええ」
「あーっ、俺は武道やらない中学受けてやる!」
てきとーに会話を続け__よし、姉さんも初めてカノジョが出来た事には気付いてないな、直ぐ振られるかもしれないが__食事も楽しみつつ、より重要な事に意識を戻す。
キンナさんは病院勤めのナースだったらしいから薬品の効果や場所には詳しいだろう、次回の黒球の拉致までまだ時間はあるが、痛み止めや血止め、特に意識を加速させる様な薬は早めに手に入れておきたい、キンナさんともっと仲良くならないとな。彼女からすれば突然クビになった様で強く不満を感じている筈__定期的な黒球に連れ去られて戦わされていたのだから同情の余地はあってもクビは当然だろうが__で病院の情報を漏らしてもおかしくはない。私も将来定職に就けないかもな__日野さんとのデートはどうしようか?__黒球は何処まで兵器の転用を許すのだろう?スーツの透明化無しで病院から薬を持ち出すのはかなり難しそうだし…。
「ごちそうさま」
席を立つ。勉強するか…先に歯を磨こうかな、一番風呂は姉さんだし…
「明日の朝食作ってくれよお」
「悪いな、学校が楽しみで早くに行くんだ」
「じゃあ兄さんの分は作らないぞ」
「…いいけど、分量なんて精確に量って作れないだろ。無理して少なく作り過ぎるなよ?」
「作るのは私だけど?ハルが作ってくれるの?」
「ぐっ、いや…」
「姉さんなら分量ピッタリでできるのか?」
「べつに父さんも母さんも食べるかもしれないし、多めに作るわよ」
「そこまでしなくていいと思うけどなー」