テストかゲームか戦争か   作:シューズ

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第3話

現在、黒い格好良いスーツを着て、左手にコードで繋がった機器を左手で掴んでその画面を覗いている。右手には黒い刀のようなものを握っている。右太腿にはスーツについた輪状のベルトでこれまた黒い銃らしきものがつけられて居る筈だ。

武装(笑)、と思えればいいのに。

周囲を見れば、同じ様な格好の不審者が11人。私より銃身のながい銃をもつやつ5人、大小の一抱え程の直方体2つが先端付近で持ち手で繋がる銃っぽいごついのを持つやつ3人、大きな黒いドーナツ状の機会に跨ってるやつ一人。スグルは刀を持ち、後の一人はバチッと電気?を発しながら透明になっていく。

 

単純化しよう。正直まだ混乱してるし、これは不味いからな。まず、今の私達は普通の人にはみえない。それから、左手の画面、地図上の青い光が味方、赤が敵で倒さないといけない、白い枠外に出ると死亡、減っていく50分程と表示されている制限時間残が過ぎるとさっきまでいた黒い球のある部屋に戻される。戻った後は帰宅して良くて、誰かに一連の事を知られると死亡。生きてれば一ヶ月程でまた例の部屋へ転送__で、繰り返す。その転送の暫く前にゾクゾクッとくるとか。

スグルの奇行に納得。まあ、どうして、どうやってこんな事が行われているかはスグルを含めた先輩方の誰も知らないらしく、釈然としないものが残る。

 

「行こうぜ、太二」

「…ああ」

 

冬なのに、着ているスーツは快適で、武器は格好良いし性能もいいらしいし、なんだか暑く感じる。危機感の無さを自覚し、抑えた声で返事をした。

私達は…いや、ドーナツに乗ってるやつもいるし透明になって行動がわからないやつも何人かいるし私と同じく今回初参加で不審者じゃないスーツを着てないやつらもいるしスーツを着ていてもその場から動かないやつもいるし、極めつきは行き先もバラバラだが、少なくとも私は、スーツで強化されているらしい凄まじい速さで走る。

スグルを私が追い、スグルは二人のベテランと思しきほぼ並んで走るごつい武器を持つ人と長い銃を持った人とを追いかけていく。

 

「なあ、太二って飲み込み早すぎないか」

高速の移動中で聞き取りづらいし、巫山戯た問いかけでもあるし、聞こえなかった事にする。前のスグルから目線をずらし、両脇の背の低いビルなどを見る。曲ったり何メートルも跳ねたりパルクール染みた動きに遅れないようにしつつ、自分の器用さとスーツによる圧倒的な強化に他人事の様に感心してみる。

「おーい、聞こえないの?付いてきてる?なんだいるじゃん!」

先頭の二人は兎も角、スグルもスーツ無しではありえない超人的動作をしながら喋れるとは奴もこの事態に何回も参加しているのだろうか。ご両親や妹さんがもし__いや、私の家族の方が、謝意に心配や憐憫といった感情を向けるに相応し__いや、違うな。この場に居る私達こそ__

 

「いたぞ!あそこ!」

「うわ気持ち悪っ」

「星人なんてそんなものさ」

「あれが…」

ビルだかマンションだかの側面に、海星みたいな形の大きい物体がへばりついている…

 

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