テストかゲームか戦争か   作:シューズ

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第4話

5本の腕を振り回す私の3倍は大きい怪物から転がりながらなんとか距離を取る。出来るだけ素早く立って相手を見ると、電柱の光に照らされたそいつは赤い体液を垂らしている。ボロボロのそいつは元々肌色だったから、人間の手みたいで吐き気が増していく。目を逸らさないようにしながらそいつを中心に円を描くように走る。さっきまでいた所に太い腕が一本突き刺さる。未だに素早い飛び掛かりに思わず呻きつつ、両手で握った刀、そのトリガーから強張った右手の中指を剥がそうとする。下のトリガーを解放すればこのなまくらを伸ばせる…!

 

再びの飛び掛かりはその起こり、動作の始点が、見えている…気がする。足を踏ん張って腰を落とし、腰と肩をひねりながら、正面から伸びていく刀身を突き刺す。

会心の突きだ。強化された膂力で振るう刀も表面浅くで止まり、コンクリートを容易に破裂させる銃も、円形に空間を押し潰す兵器でも仕留めきれなかったこの怪物を貫いて宙で磔にしてやったのだから。

 

ググッ

っまだ動くのか!真っ直ぐ突き上げていた刀、らしき頼りになる武器ごと怪物を地面に叩きつける。刀身がヤツの体を少し引き裂いた感触があった。このまま畳み掛ければ殺せるのでは…何度も持ち上げては地面に叩きつけていく。途中で右太腿の銃を左手で何とか引き抜き、右手と合わせて2つのトリガーを人差指と中指で何度も引き絞る。

 

怪物は表面を小さく破裂させながら、碌に抵抗も出来ていない。勝ったな。今の自分の動作が滑稽では、なんて下らない事を考える。そう考えたすぐ後に、刀身が抜けて地面に食い込む。刀から手が離れ。同時に慌てて真後ろに飛び退く。

 

背中が建物に激突して声が漏れるが銃を怪物に向け、再びトリガーを連続して引く。ギョーンギョーンギョーン、と音がしっかり聴こえるようになっていると気付く。怪物をよく見ると、遠目だがズタズタで原形をとどめていないよう見える。それにこの距離だと銃も当たってないみたいだ。引き金から指を離す。周りをゆっくり見回して、上も見て、目線を赤い物体に戻す。遠くに見えた人間の死体と時間差で破裂する道路の一部は努めて意識しないようにする。再度目線を外して、左手にくっついている機器を見る。右手で掴んで引張りコードを延ばす。画面を操作して__残り40分弱__現在地付近を拡大する。

 

青い光点が2つだけ__自身とスグル以外の誰か。私は道路にてを付いて嘔吐した。

倒した__スグルは殴打されてグチャグチャ__生き残った__まだ赤い光点が残っている__生きてる人間の手当を__アああーーーーーぐうーーッッ!!!

 

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