電の水平線   作:餅(草)蛇

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前回連載していた〜球磨の水平線〜が私の語彙力の低さもあってとても拙い内容となっていたため、今回はストーリーを深く練り直して新連載と言う形にさせてもらおうと思います
物語の大筋はあまり変わらないと思いますがもっと面白くわかりやすく書いていくのでよろしくお願いします


第1話 ブインの基地にて

____

 

深い眠りから意識が浮いてくる

 

天井から溢れる陽光が目に染みる

 

ここは小さなあばら家のベッドの上

 

少女は気だるそうに躯幹を起こす

 

今日も朝が始まった

 

少女は配給品の麺麭に手早くジャムを塗り食す

 

口の中に甘ったるいマンゴーの甘みが広がる

 

食事を終え、冷え切った水で顔を洗う

 

軽快なラッパの音が聞こえてきた

 

窓の外に遠く見えるブインの基地が朝を教えてくれている

 

「さてと、今日こそは元の世界に帰るクマ !」

 

そう言うと少女はブイン基地に駆け出して行った

 

____ 序章

 

大人気艦隊育成ゲーム艦隊これくしょん略して『艦これ』

 

その人気は激しく若者を初めとした様々な層に熱烈なファンが居る

 

二次創作活動も盛んに行われていてゲームの範疇を超えて、一つの大規模コンテンツと言えるだろう

 

かく云う私も艦これにどハマりした者の1人である

 

艦これは史実の大日本帝国が保有していた軍艦を擬人化した艦娘を育成し敵対する深海棲艦を倒すというゲームである

 

...いや、ゲーム「だった」のだ

 

 

20XX年 1月

 

年を跨ぐほどの長期メンテを経て、艦これの超大型アップデートが完了した

 

アップデートの全容は明かされておらずプレイヤー達は心を踊らせながら艦これのブラウザを開いた

 

ロードが完了した次の瞬間には人々は部屋の中から青空の広がる屋外に移動していた

 

人々は戸惑い、混乱しながらも夢でない事と自分の姿が艦娘になっている事を確認しあった

 

我々はゲーム【艦隊これくしょん】の中に閉じ込められた

 

突然起こり、原因も解決方法も分からない天災に近しい現象

 

人々はこれを【大災害】とよんだ

 

____ 第1話 始まりのブイン基地

 

【大災害】が起きてから約1週間、球磨はまだ帰還の手がかりを掴めないままでいた

 

それはこの世界に閉じ込められた他の数十万にのぼるプレイヤー達も同じ事だった

 

「うーん、分からないことが多すぎて埒が明かないクマ...。」

 

球磨は表面上落ち着いてきたブイン基地で聞き込みを行っていた

 

と言うのもブイン基地、いやこの世界には現地人とも言える艦娘ではない人間が存在していた

 

数こそは少ないが何か知っている事があるかもしれないと期待して話を聞いてみたが

どうやら彼らは【大災害】以前の記憶がないらしく気づいたらここに居たという

 

ブイン基地の中に居る妖精さんなどにも話を聞いてみたが彼ら?彼女ら?は首を横に振るばかり

 

「他のサーバーでも同じ事が起きてるのかクマァ?」

 

そう、ここブイン基地は日本本島より遠く離れた場所に位置している

 

一応近くにショートランド泊地などがあるが、それを確かめるために海に出ようとする者は少なかった

 

それもそのはず、艦これの世界の敵と言えば深海棲艦だがもし海にでてこれらが出ないとも限らない

 

そもそも現在の生活だけでも大変なのだ。未知との接触は危険を孕む、今の彼らにはそんな余裕はなかった

 

だが球磨は思い立ったように世界地図と海図を広げ、各サーバの位置を確認した

 

「アイツらが居る呉とタウイタウイはここかクマ」

 

アイツらとは彼女のリアルでの友人である

通信設備などが使えない今、友人の安否を確認する為にも自分から出向くのが一番だと考えた

 

「よし、まずはタウイタウイから行くかクマ !」

 

「あ、あのっ !」

 

この声のする方向に顔を向けると、そこには電が不安そうな顔でこっちを見ていた

これまでに数百人は見た電の1人だ

 

「何か用クマ?」

 

「え?もしかして、本物の球磨さんですか!?」

 

電Aは驚いたような顔をして聞いてきた

 

無論この球磨はいわゆる本物ではない、だがこの球磨のようにキャラクターの口調で喋る人は余りいないから驚かれたのだろう

 

「クマもこの世界に閉じ込められた人だクマ」

 

「あっ、なるほど

所でさっきタウイタウイに行くと呟いてましたよね?」

 

「うん、呟いてたかもしれないクマ」

 

この球磨は心の声がよく漏れる球磨なのだろう

 

「私も連れて行ってくれませんか !」

 

それは球磨にとっても好都合だった、深海棲艦がいるかもしれない危険が危ない海域を1人で突っ切るのはどう考えてもまずい

 

「それはありがたいクマ、球磨もちょうど仲間を探していたクマー」

 

「いいんですか!? ありがとうございます!」

 

「これからよろしくお願いするクマ

あと、電もなのです口調にするといいクマ〜」

 

「えっ!え、な なのです!」

 

 

こうして彼女らの冒険が始まった

 




前回からの読者の方も、今回初めて読み始めて頂いた方も
この物語を手に取って頂きありがとうございます
前書きでも触れましたが、今回リメイクで連載することとしました
よって前作は消しませんがネタバレとなるので(あと私が恥ずかしいため)どうか読まないようによろしくお願いします
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