ハツコイ 作:クロロ
高校が始まって最初の土曜の夜
「優。明日の焼き菓子できた?」
「一応全部袋詰めは終わっているぞ。」
土日は午前営業で全部売り切ってしまうので午後は比較的に明日の焼き菓子を作ることになる
「それじゃあ、優は明日はオフだから。」
「へ?」
「いや、優働き過ぎだから。今週も学校から帰ったらずっと厨房入っていたでしょ?いい加減あんたがいると弟子が休めないで困るのよ。」
「いや、和菓子を作るのが俺にとって。」
「いいから。やすみなさい。」
「え〜。やることないし。」
「全く。それと明日は家の中いるのも禁止。というよりもGW丸ごと弟子達でイベント行うから。」
「それってもちろん。」
「えぇ、優は出すの禁止。というより優が出したらそれが一番売れるに決まっているでしょ?これは弟子のためにGWの試験なんだから。」
「ちぇ〜。それじゃあどら焼き10個残しといて餡は5つにあとは適当で。」
「別にいいけど、どうしたの?」
「和菓子屋仲間がいるからそいつの和菓子と食べ比べる。」
「……へ?」
すると今度は姉貴が手を止める
「和菓子仲間?だれ?」
「同級生。んでこの近くの和菓子屋って言ってたぞ。」
「この辺りの和菓子屋?……あぁ、小野寺さんのところね。」
「知っているの?」
「えぇ。確かお父さんとお母さんが小野寺さんのお母さんと同級生なのよ。」
「へぇ〜。知らなかった。」
親父も母さんもか
「……へぇ〜それじゃあ明日覗いてみようかな?小野寺いなくても和菓子の勉強になると思うし。」
「本当あんたは。」
呆れ顔姉貴に俺は苦笑する
「はぁ、せっかく遊園地のチケットあげようと思ったのに。」
「遊園地?別に興味無いからいいや。」
「……まぁ、一応持っておきなさい。まぁ小野寺さんの娘さんと一緒に出かけてこれば?2枚あるんだし、せっかくなんだからGWにでも行ってきなさい。」
「……なんか最近母さんぽくなってないか?」
「お母さんならもっと甘やかすわよ。あんたも私も。」
「……親父が海外行くって言った時一悶着あったしなぁ。」
「あの甘々夫婦どうにかならないのかなぁ。前に写真送ってきたけどいい年してキスしあっている写真はさすがにきついよ。」
俺の親父と母さんはおしどり夫婦ということで有名で仲が良すぎることで有名だった。
「まぁ、いい年って言ってもまだ40だろ?……まぁ、俺も親父と母さんのキス写真みるのは嫌だけどさ。」
「40であのラブラブっぷり。私なんか結婚どころか彼氏すら一人もできたことないのに。」
「来年成人だろ?婚活にも参加しているけど、まだ焦る時期じゃ。」
「……職場で男性なんか弟子くらいしかいないのに?」
「……悪い。」
姉貴の地雷を思いっきり踏み抜いたらしい
「……えっと、晩飯何がいい。」
「チャーハンとラーメン。」
「……了解。」
俺は気まずい雰囲気から脱するためにキッチンへと向かうことにした
翌日俺はスマホのナビを見ながら和菓子屋おのでらへと歩いていく
家から歩いて10分くらいであるその場所にはおのでらと書かれた暖簾がかかっている
雰囲気は違い本当の和菓子屋みたいな店だった
のれんをくぐると甘い香りとケースに置かれてある和菓子が置かれている
そういや、よその和菓子屋って俺かなり久しぶりだな。
中学生の夏休みをフルで使って京都の職人に弟子入りしたときくらいか
「あら、いらっしゃい。」
すると小野寺の母だろうが女性の定員が立っている
「こんにちは。えっと。」
ととりあえず俺はいつものように簡単な生菓子を頼もうとすると
「あれ?秋葉くんいらっしゃい。」
「えっ?」
すると小野寺先輩が店の制服姿で出てくる
「あっ。こんにちは。先輩。」
「もしかして春に会いに来たの?」
「いや、店が姉貴の弟子の新作コンペ開いていて休暇を強制的に取らされたので小野寺の店によったんですよ。俺が作ったら勝負にならないって言われて追い出されました。」
少し苦笑してしまう
「秋葉?もしかしてまさちゃんの直志くんの息子さん?」
「あっはい。秋葉優と言います。」
「へぇ〜。大きくなったわね〜。ってことは和菓子作れるわよね?」
「えっ。まぁ、姉貴みたいに上手じゃないですけど。」
「それなら、ちょっと厨房に入って手伝ってくれないかしら?丁度今厨房に春と一条くんがいるんだけど少しペースが落ちていて。」
「……あの、本気ですか?」
一応他所者の一人なんだけど
「もちろん給料はだすし、少しでいいから。」
「……別にいいですけど。それなら作業着貸してください。それとレシピを教えてもらってもいいですか?」
「えぇ。そのくらいなら。」
まぁせっかくだし少し作ってみるか
そして作業着にはおると俺は厨房に入ると
「一体何をしているの!!」
大声で叫ぶ多分小野寺のお母さんに叱られている一条先輩と小野寺
叱られている二人を見ながら戸惑っている小野寺先輩
……よし
「小野寺先輩レシピ教えてくれませんか?」
「えっ?あれ?秋葉くん?」
「う〜んでも。」
「えっと、すいません。小野寺のお母さんですよね?先作ってますね。」
「えぇ。少し説教してくるから。その間お願いね。」
「うす。それじゃあ小野寺先輩お願いします。」
「うん。」
すると残念そうにしている小野寺が見えたけどそれは気にしないでおこう
そしてレシピを教わりながら俺は餡づくりから入っていった。