魔導巧殻 もう1人の神殺し   作:ヴィヴィオ

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レイムレス要塞②

 

 ララ

 

 

 

 

「さて、ララはそっちのエルミナ・エクスを希望するのです」

「私もそっちがいい」

「モテモテだよ、エル姉」

「嬉しくないですね。しかも同性ですし」

「というか、ララにとってパティルナを相手にする方が面倒なのです。あの武器から考えると……」

「確かにそっちの方が効率的。わかった、今回は諦める」

 

 ミライもちゃんと理解してくれて助かったのです。

 

「それじゃあ、こっちはどうする? あっちのお誘いに乗っちゃう?」

「そうですね……残念ながら乗る方が賢明ですね。接近戦メインの私と彼女、中距離がメインのお二人で戦う方が早く決着が付きます。時間が掛かれば掛かるほど被害は増していきますから」

「早期決着の為にお互い同じ回いの戦いがいいでしょう。パティルナが大剣の彼女を相手にするならおそらく逃げ切れるか勝つのは問題無いと思います。ですが、それは私の相手にもいえます」

「遠距離から逃げながら攻撃だよね」

「ええ」

「そっか。了解。ミライっていったけ、この三銃士が1人、パティルナ・シンクが相手になるよ!」

「そう。なら、元帥の妻が相手になってあげる」

「ミライ、撤退の為にフルドライブは禁止なのです」

「了解。それじゃあ、ついてきて。あっちで戦おう」

 

 ミライが腕をあげて指し示したのは煙の立ち込める城壁の内側なのです。

 

「確かにそっちの方が良いかな……」

「では、行きます」

 

 ミライが防壁の中へと飛び込んでいくのです。そして、パティルナも防壁の縁に足をかける。

 

「おや、ここでミライを負わずにララを二人で攻撃しないのですか?」

「ああ言ってるけど、どうするエル姉?」

「必要有りません。むしろ、彼女を放っておいた方が危険でしょう。兵達が虐殺されるのが目に見えています」

「ちっ、気づかれましたか……」

 

 こっちにくればエレミネーターモードフルドライブで戦ってやったのですが、そうは上手くいきませんか。ちなみにフルドライブを使うなといったのは簡単です。ララがガス欠になればミライに連れて帰ってもらうのです。もちろん、その反対もなのですが。

 

「それじゃあ、いってきまーす」

「気を付けてね」

「うん。エル姉もね!」

 

 飛び降りたパティルナはミライが煙を吹き飛ばして作った場所へと向かったのです。なので、こっちも大剣を構えて……獲物をみます。

 

「では、こちらもはじめるですよ」

「そうですね」

 

 手数の多い双剣の相手は疲れるのですが……蹴散らしてやるのです。

 

「イグニスドライブ、戦闘モードに移行……! ストレングス、エリミネーターモード……!」

 

 ララの全身に施された秘印術に魔力を送って出力をあげる。そして炎の属性を持つ魔力を大剣の魔導エンジンに吸わせて刀身を真紅へと染め上げ、刀身を高熱にしてやるのです。すると刀身が振動しだしてあらゆる物質を消滅させる破壊の力をララは手に入れるのです。灼熱の高周波ブレード。

 

「魔法剣ですか……それはラナハイムの魔法技術……いえ、魔法技術を魔導技術で再現しましたか……」

「忠告してやるのです。あたるとドロドロになって死ぬのです」

「いえ、その前に燃えそうですが……」

 

 会話をしながら隙を探すのですが、流石はユン・ガソル連合国が誇る三銃士が1人、エルミナ・エクスなのです。全く隙がないのですよ。

 

「まあ……隙が無いのなら作り出すまでなのです!」

 

 ガトリングモードを起動させて銃身を出現させる。

 

「させませんっ!!」

 

 すると直ぐにエルミナがこちらに駆け抜けてくるのです。ララは落ち着きながら大剣を上に構えた状態からタイミングを合わせて一気に振り下ろしてやるのです。

 

「っ!」

 

 エルミナは直ぐに横に飛び退いて直ぐにこちらへと踏み込んでくるですが、甘いのですよ!

 

「なっ!?」

 

 ララの一撃が地面を打ち付ける瞬間。身体を回るように高速回転させてエルミナに打ち付けてやるのです。

 

「くっ、なんて馬鹿力ですか!!」

 

 大剣は避けられたですが、出力に物言わせて振り抜いたので風圧でエルミナは吹き飛ばされたのです。まあ、飛び退いたのもあったのですが。しかし、それは失策なのですよ。

 

「っ、ごほっ、ごほっ! の、喉が熱い……」

「熱風をもろに喰らえばそうなるのです」

 

 ララは周りの温度は高温なのですよ。まともに戦って勝てると思うなです。

 

「今度はこちらの番なのですよ!」

 

 離れたエルミナに両手のガトリングをお見舞いしてやるのです。

 

「ちっ」

 

 走って防壁の一部が出ている場所の後ろに隠れやがったのですが、甘いのです。ちょろ甘なのです。

 

「ふははは、くらいやがるのです!」

 

 カノンをぶっぱなして出ている場所ごと破壊してやるのです!

 

「くっ!!」

 

 慌てて出て来た彼女はこちらに突撃してくるのですが、無駄なのです。

 

「うりゃあああああああああぁぁぁぁっ!!」

 

 既にこちらは構えて振りかぶっているのです!

 

「くっ、だが!」

 

 ララの大剣を飛び上がって避けるエルミナですが、ララの武器はそれだけではないのです。ガトリングを上に向けてエルミナにぶっぱなしてやるのです。重低音が響いて吐き出される魔法弾が何度もエルミナの身体を叩きつけていく。それでもなんとか耐え切ったエルミナは防壁から飛び降りていきやがったのです。

 

「どこへ行こうというのかね、なのですよ!」

 

 サーモグラフィでしっかりと煙の中でも場所を理解しているララはガトリングで追いかけながら自身も降りていくのです。逃がさないのです。ここで三銃士を討ち取ればかなり楽になるのです。まあ、捕獲してマスターへの供物にするのもありなのですが……そこはついででもいいのです。余裕が出たついでにララはガトリングをぶっぱなしながら、片手でカノンの弾丸を排出させ、新しい弾丸をセットした後、改めて自身も煙の中に入っていくのです。

 

「さて、うさぎ狩りなのです」

 

 煙の中に潜ったのは飛んで火に入る夏の虫とかいう奴なのです。そこはララにとって絶好の狩場なのですよ、エルミナ・エクス。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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