新型の魔焔反応炉が出来たら後は簡単だ。早速クレーン機能付油圧ショベル重工業ゴーレムを作成して庭に穴を掘らせる。リューンにはもう1台のゴーレム作成を依頼した。出力が高い御蔭で直ぐに穴が惚れて、そこからお湯が湧き出して来る。後はそこを錬金術の錬成で土を石に変えてしまう。お湯を貯めた場所の下に湯船の予定地を掘らせる。その高低差の間に濾過装置を作って綺麗な湯だけ流れるようにする。後は熱を管理する魔導器で調整する。
「やっぱ露天風呂は日本風だな」
石を敷き詰めて湯船の周りに日本庭園を作る歩く道は丸太を突き刺して庭園毎囲ってしまう。湯船は広くしたし、移動用の平らな石も用意した。浴槽の下も大きな石を切断して隙間なく配置して焼いて固定した。後は重機ゴーレムに雨よけの建物を作らせればこれで天然温泉の露天風呂が完成だ。
「だが、これだけでは終われない」
次にシャワーを作っていく。排泄されるお湯も浄化と濾過を得て再利用されるように調整しておく。自然汚染などさせない。それとお風呂の椅子と桶も作っておく。それも完成したので今度はゴーレム制作を手伝う。金型もあるので直ぐに組みあがっていく重機ゴーレム達。1日4体作れるようだ。
「エルカ、このゴーレム達はどうするです?」
「ああ、それなんだけどリューンが好きにできる兵力っている?」
「居るですよー。リューンちゃん親衛隊があるのです!」
「そうか。なら、その人達に重機ゴーレムをモンスターから守るようにお願いできるか?」
「それぐらいお安い御用なのですが、何をする気です?」
「バーニエの街をもっと広くして工業力をあげる」
「……OK、やるですの。それは願ってもないことですの。なら、この私に任せるですの」
「了解。じゃあ、行こうか」
「はいですの」
それからリューンの部隊の人にお願いして、バーニエの街から2キロ程離れた場所を掘らせる。計画書は兵士の人に渡してお願いしておく。掘り出した土は防壁に使うし、掘った場所はそのまま堀に使えるので実質高低差が結構できる。バーニエの防壁より低くしないとせっかくの魔導砲が意味ないのでその対策だ。
そして、俺達は差し入れに唐揚げとかを渡して帰った。するとエイフェリアも帰ってきていた。
「おい、なんか庭から湯気が出てるんだが……」
「ああ、温泉を作った」
「ほう、それは素晴らしいな」
「だろ? 温泉に入りながら酒を飲むのはいいものだ」
「まだ子供だろう。まあいい。なら今日は簡単な物でいいな」
「リューンは唐揚げがいいのです!」
「まあ、いっぱいあるからいいけどな」
「あれはツマミにしてもいいからな」
「じゃあ、風呂に入りながら食べるか」
「どうせなら洗いっこするですよー」
あっ、そういえば一緒に入る事になるのか。まあ、女の身体だしいいか。むしろ眼福だし、触れるみたいだからな。
「ほら行くぞ」
「わかった」
「ふふ、楽しみですの!」
それから、唐揚げとお酒の準備をして脱衣所に置いておく。後は服を脱いで先に入っているエイフェリア達と合流する。エイフェリアは既に身体を洗い終えているようだ。しかし、こうして見るとエイフェリアも凄く綺麗ないい女性……いや、その外見から美少女だな。
「何をしている。ほら、こっちに来い」
「早くするですよー」
「あっ、ああ」
2人の場所に移動して、進められるままに椅子に座る。すると後からエイフェリアが抱きついて来た。
「なんだこれは……綺麗なツルツルでもちもちの肌……」
「染み一つないのですよ……というか、髪の毛も何時もサラサラで気持ちいいのです」
「そういえば手入れには何を使っているんだ?」
女性同士の会話はこんな物なのか?
「んっ、なっ、何もしていない」
「そうか。ずるいな……」
身体を泡立てた手で洗われていく感覚は何か変だ。
「ふっふふ、恥ずかしがってるエルカは激レアなのですっ! たっぷり可愛がってやるですよ!」
「ちょっ、やめっ!? た、助けてエイフェリア!」
「諦めろ。リューンがこうなったら止まらない。それより徹底的に洗ってやるからな。しかし、うん……よかった」
「な、何がっ!? というか、一部を見ながらなに言ってんだ!」
エイフェリアは俺の胸を見詰めていたのだ。胸が小さい事でも気にしているのかも知れない。貧乳も悪くないと思うんだけどな。この一ヶ月……少し胸を大きくしてみたが重すぎて身体が変になった。だから小さくていいと思う。
「マスターはお仲間が増えて嬉しいのです。つまり、傷の舐め合いなのですよ」
「というか、俺って成長すると思うんだが……」
「駄目だ。するな! あんな脂肪は消してしまえばいいんだ!」
「それはどうかと……」
「そんな事をいうエルカはこうだ!」
エイフェリアに頭をぐしゃぐしゃと洗われていく。結構気持ちいい。というか、当たっているエイフェリアの身体が柔らかいし気持ちがいい。息子があったら元気になってそうだ。
「むっ?」
「どうした?」
「いや、何か力が抜けた気が……気のせいか」
「ほらほら、早く入るですよ!」
「そうだな」
「わかった」
俺は唐揚げとお酒をお盆に乗せて持っていく。そして、浮かべた桶に移し替えて一緒に入る。
「リューンはお湯とか大丈夫なんだよな?」
「ふふ、このリューン様達魔導巧殻はこの程度平気なのです!」
「そっか」
お酒を注いで、3人でグラスを合わせる。リューンのはかなり小さいけどね。それでもいい音がする。満天の星を見ながら温泉に浸かって唐揚げつまみにお酒を飲む。ましてや相手は美少女2人だ。文句など無い。
「しかし、エルカを気まぐれで拾ってどうなるかと思ったが、私にとって嬉しい誤算が多いな。まさか新型の反応炉まで作れるとは思わなかった」
「重工業ゴーレムもそうなのです」
「ドラフターも楽になる。そういえば兵に何かを命令したみたいだな。報告を聞こうか」
「簡単なのですよ。ちょっとバーニエを拡大する予定なだけなのです」
「拡大か……」
「ああ。バーニエは技術力こそあっても工業力が全然無いからな。だったら拡大してゴーレムメインに作ればいいからな」
「設計図はあるのか?」
「ああ、あるからそっちは後で見せる。簡単に言うと、今の街の周りに工業地帯を作って重工業ゴーレムを量産して一気に開発を行う。それと同時に部品を製造する工場も作成るする。工場のエネルギーは新型の魔焔反応炉を巨大化して配置すればいい。むしろ、小型を同じように配置して大型の増幅器を作って地下に埋めればいいしな」
地上は普通の施設としてカモフラージュしつつ、地下ではせっせと生産される訳だ。
「確かに重工業ゴーレムが量産されれば開発も楽になるな。他の街にも配布すれば……」
「お金は貰うけどね。手に入れた資金でどんどん開発を進めるからな」
「そうか。よし、ならその拡大計画は全部任せる。資金も人材もやるからもっと派手にやるといい」
「だけど土地は工場とか温泉とか使る予定でいっぱいだから他の人には売れないけどいいか?」
「ああ、構わない。私の変わりにリューンが権限を持ってエルカに付け。それである程度の問題はなくなるだろうしな」
「任せるですの!」
なら、先ずはゴーレムの増産から頑張るか。おっと、他にも言っておく事があった。
「エイフェリア、リューン。俺、ちょっとラナハイム王国に行ってみたい」
「ラナハイムか……」
「おお、また辺鄙な所なのです」
「あそこは魔法の国だろ。だったら役に立つ魔法技術があったりするだろうし、何か手がかりが掴めるかも知れない」
「いいだろう。どうせディナスティに転移の門で行くんだ。そっちに寄ってもいい。だが、今のエルカでは弱すぎて魔物に食われるだけだ。ちゃんと訓練を受けてからになるか……いや、オルファンに話を通して護衛もつけるか。他国に行くのならリューンを付ける訳にもいかないからな……」
確かに魔導巧殻は元帥に与えられる物だからな。でも、それなら作ってしまえばいい。今回の魔焔反応炉の御蔭で出力問題はなんとかなるだろう。本来は神核を調整して使う気だったが、核を別の物にしてプロトタイプを作ってしまえばいい。意志なき魔導巧殻……いや、それは魔導人形だな。とにかく魔導人形を作ってそれに武装を施せばいいや。もちろん、俺自身も訓練はすべきだが。
「わかった。頑張ってみる」
「じゃあ、手配するです。でも、何から習うです?」
「手っ取り早く強くなれるのは魔導銃だな」
「ではそちらの教官を手配しておこう」
エイフェリアが唐揚げをぱくつきながそんな事を言ってきたので了承しておく。これからバーニエの発展と同時に魔導人形の作成、武器の作成と色々と忙しい。本来は神核を使いたいが、性魔術で支配するしか方法が無いというのに、やった事も無い為に方法がわからない。つまり、危険をおかせないのだ。いや、可能か。感度を最初からあげまくっておけば……少し作ったら試してみるか。
「じゃあ、取りあえず街の発展を行いつつ訓練と開発に勤しんでみるか」
「期待している」
「ふふ、楽しみなのです」
さて、期限は迫ってきてるし、本格的にリューンを解析して頑張ろうかね。