魔導巧殻 もう1人の神殺し   作:ヴィヴィオ

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西の都バーニエ⑤

 

 

 

 

 昨日はそのまま眠ってしまったので、俺の目の前に居るララも裸だ。手足が動こない状態なのだからどうしようもなかったのだろうが。一応、接続の前に確かめてみるか。

 

「おい、起きろ」

「んん~眠いのです……」

「起きろって言ってるだろうが!」

「ひぐっ!? ま、マスター……おはようございます」

「記憶はどうだ?」

「……データは存在しません。生まれたばかりのようです」

「自己診断プログラムを起動しろ」

 

どうやら問題無いみたいだ。首筋にあるコネクタにケーブルを繋げてこちらでもチェックする。

 

「イエス、マイマスター」

 

ララが行っているデータと俺自身で調査したデータを合わせて問題無い所を確認する。神核の稼働率はかなり低いがこれは仕方無い。神格は現状、適応しきれておらず特殊な力を一切発していない。しばらくすれば馴染むはずだ。その間は魔焔反応炉の出力のみで生活する事になる。

 

「システムオールグリーン。手足の接続以外の問題を見つけられません」

「わかった。今から接続する」

「了解」

 

ベッドに寝ているララの手足をしっかりと調整しながら接続する。これから働いて貰わないといけないんだから、ララの不調は俺の安全に直結する。

 

「どうだ?」

「問題有りません」

 

手足を動かしながら確認し、立ち上がるララ。その後、軽く身体を動かしていく。

 

「ララのこれからの仕事は俺の護衛と戦闘訓練だ」

「了解しました。マスターの命はララが守ります」

 

感情も抑揚もなく答えるララ。これは仕方無い。

 

「じゃあ、朝食に……その前に風呂にするか。付いてこい」

「はい」

 

ララを伴って外に出て、露天風呂へと向かう。そこで綺麗に身体を洗う。

 

「そこ違う」

「むむ。難しいのです」

「お前は俺の夜伽もするんだから身体は常に綺麗にしておけよ」

「了解なのです。マスターの為に綺麗にします」

 

しっかりと洗い方を教え込んだら結構な時間が経ったので簡単にご飯を用意するとリューンとエイフェリアがやって来た。ちなみにララはYシャツのみだ。

 

「その子はなんだ?」

「ああ、その子は魔導人形なのですよマスター」

「リューン、実は魔導巧殻にした。ちゃんと核も最高級の物だ」

「「ぶっ!?」」

 

俺の言葉に2人が吹き出した。

 

「ララ、自己紹介しろ」

「イエス、マイマスター。ララは大型魔導巧殻のララと申します。これよりマスターの護衛を行う事になります」

「ほ、本当に作ったのか……」

「ふははは、凄いのですよ! 新しい妹ができたのです! 私はリューン。ララのお姉ちゃんなのです!」

「むむ、そうなりますね。私はリューンを元に設計された部分もあります。では、ララのお姉ちゃんと登録しました」

 

エイフェリアは呆然として、リューンは大喜びだ。

 

「まあ、エルカならあり得るか。それより、その大きさはどういう事だ?」

「いや、ぶっちゃけると素材は足りないし小型が先ず無理だからどうしても人間サイズになってしまう。まだ技術力は完全には追いついていない。まあ、研究は続けるからそのうち追いつくだろうけど」

「そうか。なら、後は武器だな」

「そうなる。俺は非力だから魔導銃を作るつもりだ。必然的にララは前衛になるし、大剣でも持たせてみる。それと魔導銃について質問なんだけど、あれって実弾じゃなくて魔法弾を撃ってるんだよな?」

「そうだ。実弾は統一した物を大量生産出来ないからな」

 

メルキアの工業力は対しった事ないから仕方無い。

 

「なら、新型の魔導銃も作るか」

「面白そうだな。だが、流石に魔導銃の製造は許可できん。こっちで作った物を許可するから設計図を渡してくれ」

 

武器に関しては仕方無いか。

 

「わかった。って、リューンとララはどこに行った?」

「さあな。それより大剣にするなら砲剣すればいいんじゃないか?」

「砲剣か……確かに面白そうだ」

 

まあ、ララなら片手で振り回しそうだがな。

 

「設計図を用意するからちょっと待ってて」

「わかった」

 

俺は自室に戻って脳内で考えていた設計図を書き写していく。作るのは大型の魔導銃と片刃の刀身を巨大化させ魔導砲を装着した大剣だ。少し違うが一応だが砲剣に分類されるだろう。それと籠手も作成する。こちらには特殊な可変式大型魔導銃を設置し、両手に装備するようにする。この特殊な大型魔導銃はお楽しみだ。俺のも合わせてどの武装も魔焔反応炉を搭載するのでかなり大型兵器になる。

設計図を30分で書き終わったらリビングに戻る。そこではエイフェリアの服に着替えたララが居た。

 

「今は服がないのでマスターの……ややこしいのです。エイダ様の服を着せているので後で買いにいくですよ」

「そうだな。リューンに任せよう。俺なら軍服になるからな」

「……了解なのです」

「ララもいいな」

「はい、問題有りません」

「まあ、少し大きいようだから先に買い物に行ってこい。それと、エルカ……今日から訓練開始でいいんだな?」

「ああ、それで頼む。まあ、最初は基礎体力作りと射撃訓練だろうけど」

「当たり前だ。お前には後々私の後を継いで欲しいと思っている。少なくとも軍を扱ってくれると嬉しい。私は苦手だからな」

「そんな事ないのですよ! エイダ様は充分強いのです……甘ちゃんなのですが」

「あははは」

「甘ちゃんでは駄目なのです。戦場では大を助ける為に小を切り捨てるべきだとララは意見します」

「確かにその通りだ。それが私にはできない。だからエルカに頼みたい。まあ、成長してからの話だな」

「ふむ……」

 

俺が考えるのバーニエ軍を率いてセンタクスなどに攻め込む未来だ。これは結構面白そうだな。ただ。そうなると最初に攻めるのは同じメルキアのキサラかエイフェリアの同盟であるドワーフが納めるドゥム=ニールになる。後は大穴のエア=シアル。こちらは竜の国だ。かなり危険がある。さて、どうするかな……いっそ暗躍するか?

それとも傭兵に……そうか、傭兵になればいろんな所に居ても問題無い。センタクスもユン・ガソルもバーニエが支配すればいいんだ。これはこれでやはり面白そうだ。

 

「わかった。その為に色々と経験を積まないといけないから傭兵になるのもいいかな」

「そうだな。その辺は好きにしてくれていい。しかし、傭兵か……まてよ、実験部隊という事にすれば旨味も多いな」

「じゃあ、そうしようか。まあ、当分先だけどな。先ずは団員探しからしないといけないし」

「確かにそうだな。だが、他国の驚異もある。できる限り準備はしておくといいだろう。それにドゥム=ニールが何時までもつかもわからんしな」

「確かに」

 

下手したらあそこにハイシェラが来るんだよな……無茶苦茶危険すぎる。アペンドが入っていない事を願いたいね。

 

「難しいお話は終わりですの。さっさと訓練するですよ」

「時間は有限なのです」

「わかった」

「そうだな。私はこの設計図から作って見せようか」

「じゃあ、俺は射撃訓練でもしてくるか」

「エルカはこっちですの!」

「護衛しないといけません。買い物に付き合って貰います」

「ちっ」

 

抵抗は無駄だし仕方なく買い物に付き合う。だが、丁度言いので欲しいアイテムを何個か購入しておく。購入するのはアルブネア鋼、マジッククレイ 、知識の燐石、ブラッククレイ、コルシノ鋼だ。何故なら俺はちょっと特殊なアイテムを作る気だからだ。この材料でわかる人はやり過ぎだな。

3時間買い物をして、お昼ご飯を食べた後、本格的な訓練を開始する。といっても、射撃訓練……ぶっちゃけ的当てだ。こちらはやってるうちにどんどん習熟していき結構上手くなったと思う。流石に動く的にはまだ難しいが、慣れたら楽な物だ。ララはララで格闘訓練から入って、こちらも凄い速度で上達している。それとララは身体能力が人間とは違うし、筋力も凄まじいのでリミッターをつけて格闘技を習っている。まあ、今日は様子見だ。

そして、帰った俺は早速合成していく。ブラッククレイ、コルシノ鋼で魔法を付与し、錬金術で合成しながら指輪を作る。それを更に合成して加護を与えたりして首輪を作成する。するとアイテム名が変わって効果もかなり上昇した首輪が完成した。この首輪の名前はエルカの首輪。効果は小隊撃破時の獲得経験値を+5する努力家ⅤのスキルとLvアップ時に能力が上昇する確率が2倍になる効果が発生している。正に神の加護だ。アルケミと魔導巧殻の効果が一度に出るという素晴らしき事になっている。まあ、ステータスなんて見れないし、レベルはだいたいの予測になるんだけどな。それとこれと同じのを効果こそ下がるが指輪、足輪、腕輪のも用意する。つまり徹底的なブーストをかける。実際、指輪も10個装備できるし、足もその気になればできるので合計20個だ。そのブースト率は異常の一言になる。

 

 

 

 

 

 

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