気づいたら魔法世界でAC(デバイス)になってました 作:傭兵はつらいよ
「やっと見つけた…これが永遠結晶ね。」
ミレイス達が戦闘している間にイリスはオールストン・シー内で展示されていた結晶体『永遠結晶』の前に立っていた。
「キリエ、私を永遠結晶の方に。」
「あ、うん。」
石板の子機端末が永遠結晶の前まで浮かんでいく。
「アクセス システム・ドライブ ウイルスコード起動」
永遠結晶が眩い光を出し、イリスは笑みを浮かべていた。
ガシャァァァン!!
突如、天井のガラスが破壊され、イリスとキリエにバインドにより拘束され、クロノと多数の管理局員が降りてくる。
「キリエ・フローリアンとイリス、君たちを次元法違反で逮捕する。」
「っく!!」
キリエはバインドを何とかしようと抵抗するが何ともならない
「今来ても、もう遅いわ。」
「何?」
イリスにかけていたバインドがあっけなく破壊される。
「だけど丁度良かったわ。体を作るための材料が必要だったの。」
いきなりクロノ達が苦しみ、体内から直接結晶体のようなものを生やす。それはイリスの端末を飲み込むと人の形を形成しだした。
「イ、イリス?」
「あのねキリエ、この永遠結晶の中には悪魔が1羽眠っているの。途方もない力を持った悪魔が…だけど星を救うとか貴女のパパを助けるとか、そんなことには使えないのよ。」
いきなり言われる事に理解ができていないキリエ。永遠結晶は崩壊し、中から5枚のシールドの様なものが出てくる。
「これは星を殺す悪魔なのよ。」
「…え?だって永遠結晶はエルトリアを救う力なんじゃ…」
「あぁ…ゴメンね。私ウソをついたわ。」
認めたくなかった。
「パパの病気も治るかもって!!」
「それもウソよ。そう言わなきゃ、貴女に手伝わせることができなかったから。」
信じたくなかった。
「イリス…ウソよね?…」
「そうね…ウソだったわ。あなたに話した事も、言った言葉も。出会ってからの全部がウソ。」
イリスが指先から光弾を撃ち、キリエの体を貫き血を吐き出す。
「甘ったれの貴女と付き合うのも大変だったわ。だけど感謝はしてるから教えてあげる。私は人工知能なんかじゃない――エルトリアで暮らしてた人間だったの。けどこの悪魔に私は命も家族も、大切なもの全部奪われた。心だけが生き残って、あの遺跡版で眠って、その間もずっと探してたの。この悪魔に復讐する方法を。」
「だけど…だけど!!」
「心から願った思いがあるなら、他人を困らしても仕方がない。キリエも、そうやって自分の願いを叶えようとしたでしょ?みんなを傷つけて、私を利用して、何処かの誰かが被る迷惑より自分の目的が大事――同じよ。私も、貴女も。お話は終わり、バイバイ、何処かの誰かさん。」
イリスはそのまま立ち去っていき、キリエは裏切られたことに静かに涙を流した
―――――――――
『クロノ執務官と武装隊員16名が重症、対象『キリエ・フローリアン』は確保しましたが対象『イリス』は上空へ逃走――』
「ということだ。あの淫乱JK女ボコボコにしに行っていいか?」
「ダメに決まってんだろ!!」
合流場所では、救急車の中でなのはがユーノに魔法による治癒をしてもらってる間に、ACを侮辱したJK(キリエ)をボコしに行こうとしたらヴィータに止められたミレイス
「チッ」
「舌打ちすんなよ…まぁ気持ちは分からんこともないけどよぉ。」
――ダメだ、すぐにでも殴りに行きたい…これは体が闘争を求めてる証拠ですわ(違います)
「と、取り合えず向こうは任せときな、なのはは大人しくしてろよ。」
「僕も行ってくるよ。」
「気を付けてね。」
ヴィータとユーノはイリスのもとへ飛び去って行った。
「あれ、ミレイスさんは行かないんですか?」
「あぁ、シャーリーに少し用があってな――っと来たか。」
「なのはさん、ミレイスさんどうも。」
「大丈夫ですか、マスター」
「レイジングハート!!」
シャーリーの後ろからレイジングハートが出てき、なのはは車から降りると遠くの人物にも気づく。
「あ、アミタさん」
「なのはさん、すみません。妹のせいでこんな目に…それに―」
「そういうのは、また後で。それよりも、これからです。お願いしてた件どうでしょう。」
「彼女に指示に従って準備はしました。」
「完成度は6割程度ですが運用は可能です。」
「なのは、お前まさか…フォーミュラを!?」
――オイオイ!!あんな生身でQBしてるような物を扱うとか無茶だろ!!
「ですが、無茶ですよ!!」
「無茶だから引っ込んでろと言われて、アミタさんは従えますか?」
「私には…無理です。」
「私もです。諦めて後悔するのも、それで誰かが悲しんでるのを見るのも嫌なんです!!私の魔法をそのための力なんです!!」
「はぁ…言っても聞かないか…所でシャーリー、例のシステムは?」
「持ってきましたよ。今しますね。」
シャーリーがPCを操作し、システムのアップデートを行う。
「これ入れるのはいいんですが、下手したらジェネレーターによる自爆ですよ!?」
「え、自爆!?ミレイスさんそんな危険なもの使うなんてダメです!!」
「自爆程度で恐れていたらACなんざ乗れるか。それに自爆するなら相手も道連れだ。」
「なんで…なんでそんな事言えるんですか!?…ミレイスさんが死んじゃったら、フェイトちゃん、はやてちゃん、みんな悲しみますよ!!」
――あぁ…この子は本当に優しいなぁ…こんなに嘘をついてるのが辛くなる位だ…けど今の俺はミレイスなんだ。だからこの子に言えるのは…
「みんな悲しむか…それは皆のために戦っている君が言える言葉だ。だが俺は…誰かのために戦ったことはない。好きなように生きて、好きなように死ぬ。誰のためでもなく…それが
「そんな……」
――まあ、こんな正義感溢れてる子からしたら理解できんだろうなぁ…でもジャックやヱヴァンジェ、ジナイーダやジノーヴィー、ジョシュアやセレン、マギー、とかは本当に好きなように生きて、好きなように死んだんだろう。後悔があったのかは分からない、けど理不尽に死んだ訳でもない。何かに満足して死んだのだと自分では思ってる。VACのオズワルドとかが誰かのために戦ったと言えるだろう。エイリークは知らん、アイツAC爆散しても生きてるからノーカンだ。ノーカウント。
「そんな顔するな。気にする事ではない、君のやりたい事を好きなようやればいいだけだ。…話は終わりだ、行くぞ。」
「分かりました。」
ミレイス、なのは、アミタの三人はフェイト達の所に向けて飛び立つ。ミレイスも機体をVシリーズからNEXTに変更する。
機体名:鉄屑カシスト
HEAD:WHITE-GLINT/HEAD
CORE:CR-LAHIRE
ARMS:063AN03
LEGS:L11-LATONA
GENERATOR:I-RIGEL/G
FCS:INBLUE
MAINBOOSTER:03-AALIYAH/M
BACKBOOSTER:LB-LAHIRE
SIDEBOOSTER:S02-ORTEGA
OVEREDBOOSTER:LINSTANT/O
R ARM UNIT :051ANNR
L ARM UNIT :RG03-KAPTEYN
R BACK UNIT :CP-51
L BACK UNIT :CP-51
SHOULDER UNIT :051ANAM
R HANGER UNIT :EB-O600
L HANGER UNIT :EB-O600
「好きなように生きて、好きなように死ぬ……か。体を探す目的のためには考えとく必要もあるか。」
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『Fire!!』
撃ち出された砲撃がユーリに向けて放たれるが、5枚のシールドらしきものに完全に防がれる。
「…なのは?」
攻撃したなのはに、クロノやフェイト達と同じように体の所々に侵食部分が出来上がるが、一瞬にして無効化される。
『system drive フォーミュラモード』
「フォーミュラカノン、フルバースト!!」
先ほどの砲撃より威力を高めた砲撃をユーリに向けて放ち、爆発の余波でフェイト達から出ていた結晶体のようなものを破壊する。
「この力に、あの武装!!まさかアミティエのフォーミュラを…!?」
―――――
「ねぇキリエ、この世界の『魔導師』って魔法使いの意味だろうなんです。不思議な力がウソでも、悲しい物語が進んでいても泣いてる子を助けてくれる魔法使いは、ちゃんといました。」
「あぁ…」
遠くでバッテリーを交換するなのはを見つめるキリエ
他の皆も戦闘態勢に戻っている。
「待っててください―――今度は必ず助けます!!」
あーはい。どうも作者です。まさかこんなに遅くなるとは…本当にすみません(震え声)誤字報告もありがとうございます。正直マジで助かってます…確認はしてるんですけど、真夜中にやってるのが悪いんですかねぇ…?今回のAC提供は無実態存在さん、ありがとうございます。…戦闘シーンは次ですので…
こんなに遅くなるとは、スマホゲーは悪い文明ハッキリ分かんだね(バニー獅子王爆死)最近VDの傭兵事業が中々うまくいかなくてですねぇ…依頼がねぇんですわwそのせいで通常出撃を1人でいってる始末ですw