「ひ~で~よ~し~!おはよう~!」
「ん?おぉ明久。珍しいのう。この時間に登校とは」
「へへぇ。今日はちょっと早起きしてみたんだ!一緒に登校しよ」
桜の舞う春。とある学園の制服を着た2人の学生が歩いていた。片方は見た感じバカっぽい。多分子供に好かれそうな感じがする。そしてもう片方は、男子の制服を着た美少女。マンガだとキラキラした効果を入れて登場しそうな感じだ。
「秀吉はテストどうだった?僕は10問に1問は正解できたかな~。意外といい感じだったよ」
「わしは部活で時間を取られてって勉強ができなかったからのう。恐らくお主と同じクラスじゃろうな」
なお、2人の通う学園は2年生以降は学力によってクラスが分けられる。上はAで下はFまである。更にはクラスの設備まで差が設けられている。良い設備で素晴らしい生活をしたいなら、良い成績を取れと言う学園からの無言の圧力である。
「木下、吉井おはよう」
「西村先生おはようございます」
「おはようございます鉄人!」
「吉井、なんか言ったか?」
「生徒相手に拳構えて凄まないですださいよ!軽いお茶目じゃないですか!!」
「はぁ……まぁ良い。これがお前たちのクラスだ。紙に書かれてる場所に行け。あと、俺は生徒の色恋に口は出さないが、遊びにかまけて勉強は疎かにするなよ」
「は~い」
「お前が1番心配なんだよ!」
「ぎゃぁぁぁぁ!!止めてぇぇぇ!!」
伝説の傭兵と言われてもおかしくない教師に殴られそうになる一幕があったが、学園内に入り渡された封筒を開けた。
「Fクラス!?最下位クラスじゃないか!何で!?」
「10問に1問じゃそんなものじゃろ……わしもFクラスじゃ」
「秀吉~!!それだけが僕の救いだよ~!」
「ウワッと。狙った訳ではないのだが……」
教室に着くまでの廊下で、自分の所属クラスを見たのだが、見事に予想通りの2人して最下位クラス。だが秀吉と同じことに安心したのか、泣いて秀吉に抱きついた。
「ウオッ!なんだあれ!?」
「修羅場……!?」
「え!?学園の廊下の真ん中で!」
一部、この時間に登校した生徒数名に引かれた。その後秀吉に引っ張られてFクラスに到着。一言で言うならボロい。これ以上に無いくらいにボロい。クラスの看板は割れている上に入り口の扉は中々開かない。大分劣化しているようだ。
「席はどこかな?」
「ん~。貼られてないのう」
「席は決まってないぞ。好きなところに座れ」
「あれ?雄二もFクラスなの?」
「あぁ。ムッツリーニもいるからな」
「あ、本当だ」
「他に島田もいるぞ。1年の時のクラスメート大集合だな」
「ハロハロ~。アキ」
「やっほ~。島田さん。島田さんもFクラスなんだね」
「まぁウチは帰国子女だから問題文が読めないからね。問題文無くても解ける数学は別だけど」
「成る程。にしても酷い教室にだね~。あ、茸だ。食べられるかな?」
「止めておけ…お前でも腹がやられる…」
「ムッツリーニ食べたの!?」
「ん」
影からニュッと出てきたムッツリーニが茸を食べようとする明久を止め、そして恐らく先駆者であろう人を指差した。顔はゾンビみたいに血の気が無くなり、口から泡を吹いて白目向いて倒れている。
「全員席に着いてますね。それでは出席をとります」
そうこうしている内に先生が入ってきた。
「このクラスの担任をすることになった福原です。よろしくお願いします」
やけにさっぱりと淡白な感じの先生だった。
「あ、先生!僕の座布団、綿がほとんど無いんですけど」
「我慢してください」
ヒュ~
「先生、すきま風が寒いんですけど」
「我慢してください」
バキッ!
「先生、卓袱台の足がおれたんですけど」
「我慢してください」
「出来るか!」
「冗談です。これを使ってください」
そう言って出されたのは何処でも買える黄色いボトルに入っている一般的な木工用ボンド。だがボンドを軽くおいた瞬間、教台が崩れた。
「工具を取ってきます。少し自習していてください」
さい先が不安である。
全然関係ないですけど、マクドナルドにいったらビックマックギガが置かれてたんですよ。食べました。結構腹に来ました。既に照り焼きチキンフィレオのセット食ってたからかな?あ、味は普通でした。胃袋にドッシリ来る感じでした。食べると絶対にコーラの量が足りないので、Mサイズ単品で頼むことをおすすめします。