Fate grand orderに曹操になった男がinしました   作:シオンズ

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カルデア

「フォウ......? キュウ......キュウ?」.

 

 暗闇の中、何やら動物の鳴き声が聞こえる。

 

「フォウ! フー、フォーウ!」

 

 その鳴き声を皮切りに俺の意識は覚醒していく。

 どうやら目の前にいる白い犬みたいなのが、鳴いていたらしい。

 そしてその隣にいる、薄い紫色の髪が右半分の顔を隠しているのが特徴の、顔立ちのいい少女がジッと見ていた。

 

「あの、朝でも夜でもありませんから、起きてください、先輩」

 

 その少女が俺に対し、起きるよう促す。

 というか。

 

「ここはどこだっけ?」

 

「はい。それは簡単な質問です。大変助かります」

「ここは正面ゲートから中央管制室に向かう通路です。より大雑把に言うと、カルデア正面ゲート前、です」

 

 おぉ、そうか、と言いたいところだったがまるっきり分からない。

 その気持ちが顔にでも出ていたのか、目の前の少女が咳払いした。

 

「......コホン。どうあれ、質問よろしいでしょうか、先輩」

「お休みのようでしたが、通路でちょっと眠る理由が、ちょっと、硬い床でないと眠れない性質なのですか?」

 

 いや、そうじゃないんだが。

 

「ていうか寝ていたのか」

 

「はい、すやすやと、教科書に載せたい程の熟睡でした」

 

 寝顔を見られるのは何だか恥ずかしいな。

 そう思った時、最初に聞こえた動物の鳴き声が、また聞こえた。

 それを見た少女が、思い出したように言う。

 

「失念していました。貴方の紹介がまだでしたね、フォウさん。こちらのリスっぽい方はフォウ。カルデアを自由に散歩する特権生物です」

 

 リスっぽい......のか?

 と驚いたが、どうやらこのフォウと言う生き物が、この少女に自分の居場所を教えたらしい。意外と優秀である。

 とりあえず撫でてみようか。

 そう思ったが、また鳴き声を上げて、何処かに去っていった。

 

「またどこかに行ってしまいました。あのように、法則性もなく散歩しています」

 

「結構人懐こっそうだな」

 

「いいえ、わたし以外にはあまり近寄らないのですが、先輩は気に入られたようです。おめでとうございます。カルデアの二人目の、フォウのお世話係の誕生です」

 

 わー、全然嬉しくない。

 なんて思っていると、優しげな風貌の全身を緑の服で着飾った男が現れた。

 

「あぁ、そこにいたのかマシュ。だめだぞ、断りもなしで移動するのはよくないと......」

 

 そのまま言葉を続けようとしたが、俺を見つけ、言葉を変えた。

 

「おっと、先客がいたんだな。君は...そうか、今日から配属された新人さんだね。私はレフ・ライノール。ここで働かせてもらってる技師の一人だ」

 

「どうも、曹操と言います」

 

「ふむ、曹操君と。招集された48人の適正者、その最後の一人というワケか。ようこそカルデアへ歓迎するよ」

 

 その様子は、正に見た目通りと言ったところだった。

 しかし、俺の感覚が訴えていた。

 この一件無害そうな人が自分に危害を加える者だと。

 だが、そんな事は流石に無いだろうと思い、俺はその感覚を無視し、話を続けた。

 

 その後、所長が説明会を行うと言う中央管制室に、マシュと共についた。しかし、話を聴いている最中、急に変な感覚が身体襲った。

 

 あ、れ? 力が入らな......。

 

 そして気づけば、俺はまたカルデアの通路にいた。

 と言うよりもしかして俺は眠っていたのか?

 

「はい。眠っていたかどうかで言えば、どことなくレム睡眠だった......ような。ともあれ完全に覚醒したようで何よりです。先輩はファーストミッションから外されたので、いま先輩の部屋に案内していたーーきゃっ⁉︎」

 

 マシュが途中で悲鳴をあげる。

 どうやらいつのまにかいたフォウに奇襲をかけられたようである。

 だがそれは、わりといつもの事らしい。

 その後も、何故かフォウにライバル視されたりとよく分からない事があったりする内に、どうやら自分の部屋に着いたようだった。

 

「案内ありがとう」

 

 と感謝の言葉を述べると、なんの先輩の頼み事ならランチを奢る程度の事までなら承りますとも、と返されてしまった。

 あって数時間だが、意外と好印象なのかも知れない。

 どうやらマシュもチームに入っており、去っていった。

 Aチームという確か優秀なチームの方なので、彼女は見た目より凄いのだろう。

 

 とりあえず部屋に入って休憩でもするか。

 そうやって中に入ると、オレンジ色の髪の全く知らない男が休憩していたのだった。

 

「はーい、入ってまーーって、うぇええええええ⁉︎ 誰だ君は⁉︎」

 

 しかも俺が入って来た事で慌てている。

 いや、あなたが誰なんだ?

 

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