『――― ―――』
『―――あぁ、愛しき紅世の徒よ―――』
どこか喜色を含む重厚なその声はいきなり私の頭の中に響いた。
低く威厳のあるその声から先日知り合いになった黒い蛇のことを連想する。
その声と同時にその彼?が3人の人型の僕と共に向日葵畑の前へと転移してきた。
黒い鎧を着た男性。
白い巫女装束のようなものを着た青髪の少女。
灰色のドレスを着た額の瞳が特徴的な三眼の女性。
その3名がこちらを訝しげに見る。
「…なによ。やろうっての?(いきなり何なんですかー!?)」
挑発をするようにして黒い蛇へと日傘の先を向けると黒い鎧の男が黒い蛇をかばう様にして立ちふさがる。
「暴れるなら我らの盟主の宣告を聞いてから暴れてくれ。『血染花』」
「へぇ、いいじゃない。つまらない話だったらぶち壊してあげる。(黒い蛇さんの部下ですか?お話ぐらいだったらいくらでも聞きますよー。)」
ただし、この身体は勝手に動くけどね。
だが、いくらこの身体でも空気を読んだらしい。黒い蛇へ掲げる様に上げていた日傘を下ろす。
長年この風見幽香ボディに付き合ってきたがこのボディが攻撃を中断するなんて初めての出来事である。
この世界に誕生して以来の驚きだ。
ついにこのボディとも信頼関係を築けてきたのか!と思っていると、再び黒い蛇の宣告を聞かされる。
『―――全ては余の朋友の願いから始まった―――』
『―――曰く、「
『―――彼の地に朋友の大願はある―――』
『―――故に、余は彼の
『―――愛しき紅世の徒よ―――』
『―――新世界に思いを馳せよ―――』
『―――思うが侭にその欲望を抱け―――』
『―――余がその新しき理を創造しよう―――』
「
白い巫女装束のようなものを着た青髪の少女が錫杖を掲げ宣告した後その姿は黒い炎に包まれる。と見えたそれは爆縮して、少女のいた場所には凄まじい密度を持った黒い球体として収束する。
その様子を黒い蛇は淡々と、黒い鎧の男は悲し気に、灰色のドレスの女は喜色を孕んで見つめる。
私は体の制御も出来ずその様子をただ見つめる。
やがてその珠は黒い渦を伴い、上空へと昇っていく。
その渦はやがて凪と消えていき、上空へは黒い環に覆われる。
まるでその環の中だけ夜天が永劫続いているかのような漆黒だった。
同時に黒い蛇の声が頭に響く。
『―――成った―――』
黒い蛇がどこか喜悦を含むその声を私へと視線を注ぎながら宣告する。
その様子はまるで友人へと秘密のプレゼントが成功して喜んでいるようだった。
『―――我が朋友よ―――』
「風見幽香よ。名前ぐらい聞きなさいよ。(あれ?朋友って私の事でいいんですよね?)」
『―――「風見幽香」よ―――』
『―――汝の願い聞き届けたぞ―――』
『―――彼の地への出立の一番乗り―――』
『―――どうか引き受けてはくれぬか?―――』
その声色からは私の反応を窺うようなそんな困ったような言い出しにくかったことが伝えられる。
「はぁー、私は誰の下にも付くつもりは無いわ。(この魔界?っぽいとことから出れるんですね!もちろん行きます!)」
「だけど」
「あんな夢物語を馬鹿真面目に叶えてくれたから、その願いだけは聞いてあげるわ。(よっしゃ!行くぞー!)」
「その前にあんたの名前は?(おっとっと、その前にお礼を言わなきゃ。)」
『余の真名は祭礼の蛇』
「そっ、
そう返事を返すとマイボディは上昇していき漆黒の夜天へと吸い込まれていく。
大きな
(よっしゃー!ついに魔界?から出れるぞー!)
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ねつ造設定、ご都合主義ですがいかがでしたでしょうか?
この話は主に原作前を描いていくつもりなので、オリジナルストーリーてんこ盛りになると思いますがお付き合いいただけると嬉しいです。
ゆうかりんの紅世での通称は『血染花』です。(物語が進むにつれ通称も増えてく予定)
正田卿からお借りいただきました。
原作には恐れ多くて手を加えるのを悩んでおります。
(紅世の神二柱を若干キャラ崩壊させといて偉そうなことを言えませんが。)
今後も拙作をよろしくお願いします。
最近ふとした時に、4作品もマルチ投稿していてどの作品から作者を知っていただけたのか気になってしまったのでアンケートいたします。ご回答いただけると読者層の把握、作者のモチベーションになる、他の読者様はどれをご覧になってるのかなど分かるので是非、お試しください。m(__)m
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英雄と敵の二重生活
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『風見幽香』な私。
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『AFO』はアホ、ハッキリわかんだね
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個性:斬島