伝説の戦士と片翼の天使   作:イタチ丸

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episode4 些細なこと

シルヴィside

 

「ぐああっ…!」

 

「これで全部か……他愛もないな」

 

宇宙に散らばった12本のプリンセススターカラーペン。

それらを集めるために、ノットレイダーからの任務を任されている。

自分が持っている羅針盤が示す場所へと向かったのだが、そこは同時に星杯を勝ち取ろうとする奴らの溜まり場でもあった。

とはいえ、剣や槍を無造作に振り回すような奴らだった故に、私の暗殺能力に比べれば大したことはなかった。

何せ10何人はいただろうか、1分足らずで息の根を止めるほどだったのだから。

だが小さな星であったために、無人だろうと思い込んでいたので、私のスキル『気配遮断』を使っていなかった。

気配遮断は私の属する暗殺教団の創設者であるハサン・ザッバーフが会得していたスキルである。彼はいわば暗殺者の語源とも言える人物だろう。因みに、私はこれを数日かけて伝授した。

暗殺者たるもの、油断は禁物であったのだが…無駄な体力を使ってしまったな。私は気配を殺して、羅針盤が指す方向へと歩み始める。

 

私が滞在している星は、隣の星によって太陽を遮断されているので日中暗闇に包まれている。

辺りが真っ暗というのは視界が見えづらいので探すのが困難かもしれない。だが、この場合は好材料だ。

プリンセススターカラーペンはその名の通り光り輝くペンである。この暗闇の中では、あのように「私はここにいますよ」と言われているようなものだ。

早急に見つけてしまったのだが…特に人影は見当たらんな。

まずは一本、今のところ計算通りに事が進んでいる。

 

「…っ!?」

 

そう思ったのも束の間、私は何かに持ち上げられる。

馬鹿な、今の私は気配を消しているのだぞ…!

 

「あーはっはっはっは!!見ろ、餌に引っかかった魚のように釣り上がっておるぞ!!」

 

何処か高いところから幼き少女が高笑いするかのような声が響き渡る。

(トラップ)か。

恐らく、触れた瞬間に罠が作動し、網状のものに引っかけられているのだろう。

確かに、今の私は漁獲された鰯のようだな。

そして、その周りには重装備で槍を構えながら警戒している者らが私を取り囲んでいた。先程の小娘の部下か何かだろうか。

 

「…クク」

 

暗殺者がこんな初歩的な罠に引っかかっるとは…呆れを通り越して自分が滑稽であるかのように吹き出してしまう。

 

「…海底都市王・乙姫。1つ答えてもらおう。お前は何故私の気配を感じ取れたのか」

 

「ほう、妾の名を存じていると…良いだろう、答えてやる。とは言っても、妾は別にお主の気配など感じてはおらぬ。さっきお主が殺した奴らを利用したのじゃ。こんなちっぽけな星に来る目的なんぞ、このペンを手にすること以外無かろう」

 

「成る程、あいつらを見張らせながら待ち伏せしていたというのか。王たる者が中々に汚い手を使うとは。それならば、この兵士共に見張らせればあの場で仕留めれたのでは?」

 

「だって同盟結んでってうるさかったし…妾と組んで良いのは聖騎士だけじゃ。それに、この者共は妾の大切な部下である故に雑に扱うなどはせんぞ」

 

「乙姫様ぁ……」

 

そんな乙姫と呼ばれた少女の言葉に涙ぐむ部下達。

 

「さてと、談笑はそこまでだ。貴様はその無様な姿で我が部下に蜂の巣にされるが良いわ!」

 

蜂の巣、か…四方八方から槍で刺されれば、私はどうなってしまうのだろうな……。

 

 

 

 

 

 

「『妄想幻像 (ザバーニーヤ)』」

 

 

 

 

 

 

「っ!?何だお前達は…!」

 

そう唱えた瞬間、部下達の背後からゾンビのように迫ってくる多くの人間の姿が。

皆、私と同じように仮面だけが目立っていて、他の容姿はほとんど暗闇で確認出来ない。

こいつらは私の魔術によって召喚された操り人形のような物である。

あまりこういう場では使いたくなかったのだが…自分の身の為にはやむを得ん。

 

相手が人形共に苦戦している隙に、自分の所持しているナイフで網を解き、その場から撤退する。同時に人形共が影の中へと消えていく。

…罠にかかったとはいえ、任務は達成しているからな。もうここに来ることはないだろう。

 

「あれ、消えた…てかいなくなってる!?」

 

「逃げたか…まあ良い。何せ妾の宝の強奪は免れたのじゃからな!」

 

「いえ、それが……」

 

逃げた相手を嘲笑うかのように強気に言い放つ乙姫に対し、俯きながらプルプルと身体を震わせる部下達。

 

「うん?どうしたお主ら、何故そこまで顔色悪くしておるのじゃ?」

 

「あの、乙姫様…怒らないって約束してくれますか?」

 

「何故怒る必要があるのj「ペン盗られちゃいました…」……は?」

 

この後、この星中に乙姫の怒号がしばらく響き渡ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「プリンセスの力~どこだどこだ~?」

 

「ちょっと待つルン!星奈ひかる!ちゃんとペンダントを分析しなきゃダメルン!」

 

昨日鳴り響いたスターカラーペンダント。

ほぼ半日かけて、AIによってその謎を分析していたのだが、その結果『発現状況の分析の結果、プリキュアの使命と関わりがある確率は98.98%』だそうだ。

プリキュアの使命というのはスタープリンセスの力を見つけることらしい。つまり、スタープリンセスの力がある場所、プリンセススターカラーペンの在り処を教えてくれているらしい。

それを聞いたひかるは「よーし、そうと決まったら、プリンセスの力を探しに行こう!」と言って飛び出してしまい、現在は僕とララ達で呼び止めているという所だ。

 

「何か分かったルン?」

 

『はい、データによると……』

 

「え~っ?AIさんとお話できるの?キラや「聞こえないルン!」うぅ…」

 

『分析中なので正確ではありませんがレーダー機能が備わっている確率は…』

 

「ねえ、分析ってどれくらいかかるの?」

 

「分からないルン。明日か明後日か一ヶ月後になるか……」

 

「そんなに!?待ってられないよ〜!」

 

「もう少し静かにするルン」

 

何か…ギスギスしてない?お互いにストレス溜まってる感じだし…。

 

\ピカリン/

 

「えっ?今……音鳴ったよね?ララちゃん、ねえ聞いて聞いて聞いてララちゃんララちゃん!」

 

「もううるさいルン!」

 

僕もなんか聞こえたけど…。

ひかるに便乗しようとしたが、空気が再びギスギスし出したせいで言いづらくなってしまう。

 

「ねぇ、探しながら分析すればいいじゃん!」

 

「それだと効率が悪いルン!」

 

「ま、まあまあ…」

 

プルンスが宥めるも、口論はヒートアップするばかり

 

「効率悪いって何で分かるの!?」

 

「…AI!分析しながら探すのと分析し終わってから探すのと、どっちが早いルン!?」

 

「えーもうまたデータ?分析?ララちゃん、もういいから!」

 

「前から言おうと思っていたルン。その『ちゃん』付止めるルン!私は大人ルン!!」

 

「そっちこそフルネームで呼ばないでよ、堅苦しい!もういいよ、私は私のやり方で探すから!」

 

ひかるは怒って、何処かへ行こうとしていた。

もうどうすれば良いのこれ…何か言ったら怒られそうだし、言わなかったら言わなかったでずっとこんな空気だし……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

取り敢えずは仕方なくひかるについて行くしか方法はないと思ったので実行してみたけど…。

 

「あの、凄い人だけど大丈夫?僕らの存在がバレたら面倒なことになるって「大丈夫だよ!」……はぁ」

 

ほら怒られたよ。

大丈夫って言われてもなぁ…僕に至ってはこの翼を何とかしないと。

 

「もうどうすれば良いルン…あの子は何も考えてないルン」

 

そんな愚痴を呟きながら、とりあえず商店街に入った僕ら。

正体を隠すには、僕が翼を強引に背中に密着させ、風船に化けたプルンスを持った状態で入るしか方法がなかった。

僕が幼い子供になりきって行動してるから、結構恥ずかしい。

 

「その風船、どこでもらえるの?」

 

周囲を気にしながら歩いていると、子供が三人、プルンスを指さして尋ねてきた。

 

「えっ……あ……あの……あっち」

 

少し戸惑いながらも、商店街の外を指差す。

子供達はすんなりその方向へと走っていった。何とか誤魔化すことは出来たけど…胃が爆発しそうだ。

 

先に事が進んでいたようで、ララは噴水の近くのベンチに座ってひかるを待っているようだった。

 

「ねえ、多分ロケットの存在バレてるかもしれないルン」

 

「…はい?」

 

唐突に衝撃告白をするララ。

 

「さっき星奈ひかると誰かが話してた時に話題にしてたルン。場所までは知らないと思うけど…」

 

何それ超バッドタイミングじゃん。

ロケットは故障してるし、自分達の身だけでも何とかして守らなきゃな…。

 

「聞いて聞いて!湖の近くに巨大ホタルを見た人がいるって、しかも夜じゃなくって昼間に!これ絶対に怪しくない?」

 

「一体何をしたいルン?」

 

「何って……決まってるじゃん!プリンセスのちか「しー、星奈ひかる!声が大きいルン」って、フルネームで呼ばないでって言ったじゃん!」

 

「そっちこそ、ちゃんづけはやめるルン!」

 

「いいじゃん、ちゃん可愛いじゃん!」

 

「私は嫌ルン!」

 

「ちょっと、ここで喧嘩は止めてよ。周りの目が……」

 

こんな商店街のど真ん中で言い争ってたら注目の的になっちゃうでしょうが。

何とか2人を落ち着かせるが、中々治らない。

 

「2人共、何揉めてるの?」

 

そんな時に救いの手が。

金髪の女性がちょっと待ったというように2人を宥めた。ひかるの知り合いかな?

 

「天宮えれな……さん!?」

 

「知り合いルン?」

 

「学校の先輩だよ」

 

「それで、何があったの?」

 

何があったのって聞かれると、凄い些細なことで喧嘩してるから何て言えばいいのか分からないんだよなあ。

 

「あー、えっと、ほんの些細なことだから気にしなくても大丈夫、だよ」

 

「ふーん、うちの弟と妹もよく喧嘩してさ。ほんとまいっちゃうんだよね。でもその時、いつも言ってるの。『まず相手の話を聞いてあげな』って。何て、私が言うことじゃないか」

 

いやもうホントその通りだよ。

分析しながら探す派、分析し終わってから探す派で自分のことばかり言い争ってるからこういう口喧嘩になっちゃった訳で。

……うん、その通りなんだよね。

 

「とにかく、仲良く笑顔で!チャオ~」

 

そう言ってえれなさん?はお店の方へと戻っていった。

花屋の接客とかしてるの…かな。

一方、こちらは

 

「「ふん!!」」

 

やっぱりしばらく治りそうにありません。

 

 




如何でしたでしょうか?
GWもあと2日……自分は結局特にこれと行ったことはしませんでした。強いて言えばコナンの映画観に行ったぐらい(笑)
あとはもうこれ書いたりスマブラやったり適当に引きこもってました!

さて、次回は牡牛座のプリンセス登場になると思います!オリキャラも多くなってきたし、一覧とか書きましょうかね。
それではまた次回!
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