ご了承ください。
あっ、そうそう。『ゆーむ@狐巫女』さんの『もし博麗神社にBARがあったら』のクリスマスの話に晴が登場しています。
この話よりも少し先の時系列の晴ですが、それでもよければぜひご覧ください。
………僕は、驚きを隠せなかった。
目の前にいるのは、僕にそっくりな顔をした少女だった。
目の前にいる少女はローブで姿を隠していたが、それでも全体は隠せていなかった。髪は黒色で目は赤色だ。
ただ、顔つきはあっちの方が少し女らしかったし、髪型もポニーテールだった。そもそも僕が目の前にいる人が女だとわかったのは体つきだ。
胸が膨らんでいるという女にしか本来はない特徴があるから、女だとわかった。
それに、顔が僕に似ていても、僕の顔つきは正直男らしくない。僕は中性的な顔つきをしているから、少し女らしくしただけでかわいくなってしまう。
………悲しいけど。
それよりも、僕は彼女にもうひとつ気になった事がある。
肌が血の気を失っていて、見るだけで冷たくなっていることが伺える。
白い。まるで、人形の様に………
「………あなたの思ってる通り、私は人形みたいでしょう?ふふふっ………私は、あなたの影。あなたとして作られようとした人間のなれの果て。人形と表すのがふさわしい生き物、いえ、化け物よ?」
「え、あ、なっ………!」
「次にあなたは、何故考えていることがわかるんだ………と、言う」
「何故考えていることがわかるんだ………っ!!」
「あははっ………まっ、予想だけどね」
なんなんだ、この人………僕の影とか言った………
………まさか………ドッペルゲンガー?
「ドッペルゲンガーとかなら女である時点でそれはないと思うよ?本来ドッペルゲンガーは自分と瓜二つの生き物なんだから。でも………私はもしかしたら男だったかもしれないから、それならドッペルゲンガーと呼ばれるのにふさわしいかもね………」
「き、君は………一体………何者なんだ………」
「私?私はね………!」
そういって彼女は肩に乗っていた猫を何処かへ投げ、僕を押し倒した。
その瞬間、パァン、と乾いた音がした。銃声だ………!
ちなみに、猫は地面に綺麗に着地していた。
「な、何をするの!?」
「………はあ。しつこいよ?あなたたち」
少女は僕を見ていなかった。周りの建物と建物の間などを睨んでいた。
「へへへっ………さっすがキラードールと呼ばれるだけはあるな」
彼女の睨んでいたところから、人が現れる。
「だが、そのキラードールにも好きな相手がいるのには驚きかな………もちろん、恋人を殺された女として私はあなたを許さないけど」
………えっ、僕の事?
「その通り………まさか、こんなに簡単に会えるとは思わなかったぜ?これで簡単に仇が討てる」
「ああ。もちろん、逃がさねぇぜ?ここらだけだが20人はいるからな」
色々なところから人が現れる。最後にしゃべっていた人の言う通り、この辺一帯だけで20人はいる。
その人達は性別も、年齢もバラバラだったけど、なんだか野心を感じた。
………仇とか言っていた。もしかして、相変わらず僕の上にいる女の子は………人殺し、なのか?
「………殺意を向けてくるのはいいけど………戦うつもりは、ないからね!」
「うわわっ!!」
僕から降りた少女はすぐに僕を担ぎ上げて走り出した。
「あっ!逃げたぞ!」
「追えぇっ!!」
それを見た人達は一心不乱に追いかけてくる。というか………
「ね、ねぇ!下ろしてよ!僕関係無いよね!?」
「私は別にそれでもいいけど………あいつら、私に相当恨みがあってね?私の関係者だと気付かれたら、君、殺されるよ?」
「な、なら、謝ればいいんじゃないの!?」
「あははっ、そんな選択肢も昔なら選べたのかなぁ………昔、ならね」
その台詞を聞いた時、僕は背中に冷たい物を感じた。後ろから人はもう、追って来る様子はない。
ちょうど、もうこの路地裏から出て通りに戻れるところまで来ると、彼女は僕を下ろしてくれた。
「え、えっーと………その、お礼をいうべきかはわからないけど………ありがとう」
「ありがとう………か。初めて聞いたよ、そんな優しく、暖かい言葉………」
………この人は、何者なのだろうか。戦士とかそんな雰囲気は感じない。自分で言っていたように、まさに人形だ………
………人形?もしかして………あの、夢での………
「ねえ、君は………誰かに助けを求めた事はなかった?………酷い目に会いながら」
「助け?………ああ、あの時の、か。聞いてたんだ………」
!………間違いない………この子は、夢での、僕だ!
でも………
「………どうして僕に助けを求めたの?それに、あの酷い夢は君が見せてたの?」
「順に答えるね。助けを求めたのは………私が、辛かったから。あなたに求めたつもりはなかったよ。それと、酷い夢………きっと、私の記憶の一部を見ていたんだと思うけど………これも私が見せたつもりはなかった。なぜ見えたのか理由はわからないわ」
………一つ気になる。
「………そろそろ、君の名前くらいは教えてくれる?それに………君、無理をしてない?」
「私に………私には、名前は無いよ。親も、家族も、何も………私に優しくする人はいないよ」
………重たい。この子………なんなんだろう?孤児だったのか………?
「………後………私が無理をしているって………どういう意味かな?」
「………失礼かもしれないけど………君は、脆いように思えるんだ」
「………ああ、体なら、脆くないよ?あなたとは違って、私の四肢は全て機械で出来てるんだから。見せてあげる………」
そういって彼女はローブを脱いだ。彼女は腕と足と顔を除いたところが黒いスーツで覆われていた。
腕と足は、赤黒い機械で覆われていた………
「………これは、義手と義足。私を、強くしようとしたやつが、私の腕と足を切り落として、これにつけかえたの。だけど、普通の人間よりかは強くなれたよ?」
「………違うよ。心が、脆く見えるんだよ」
「………え?」
「君、言ったよね?僕の酷い夢は君の記憶の一部だって………なら、なんで、泣いてたの!?」
「そ、それは目にごみが………」
「嘘、だね………あの永琳に、酷い目にあわされた時の君は、脆かったと思う。なのに………どうしてこんなに明るいの?君は………何がしたいんだ?」
さっきから感じていたのは、それだ。何も、壊したくない、殺して、壊して………
そんなことを言うくらいに精神的に参っていたんだろう、この子は。
なのにこの子は………明るい。まるで、別の生き物のように………
「ふふふ………あはははっ!!!ヒーンートをーあーげーるーわーよ♪さてさて質問!私は、だーれだ♪」
急に、変な感じに笑い始めた………変に間延びしている、話し方………まさか………!!
「君は………あの夢の永琳!?」
「ふふー………せ・い・か・い♪」
僕は、何が何だかわからなくなってきた………
………それと一つ宣伝を。僕の従兄弟の人が作者デビューしました。
名前は『零丸』で、作品は『デート・ア・ライブ士道Remix』です。
興味があれば閲覧してくれると有難いです。