東方晴天録   作:あおい安室

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いつもに増して詰め込んだ………
そして眠い!!
3/10日追記さすが夜に書いた話。ぐだぐだだ。訂正および追記しました。


第15話+:謎がほどけるとき。

僕は、シャドーズの指示に従って、シャドーズが門番としていた建物の内部にいた。

そしてたどり着いたのは、まるで死んでいるかのように眠っている永終がいる、研究室のような所だった………訳がわからない。

 

『………それじゃあ………始めるね?これまでについての話を………』

 

彼女が僕の頭の中に響く声でそういって、話を始めた。

 

『それじゃあオリジナル、平行世界については聞いているよね?』

 

「うん………輝夜から少し」

 

『ねえ、オリジナル………この世界が俗に言うアニメとか、ゲームとか漫画の世界だったと言われたら信じられる?』

 

それを聞いて僕は考えた。確かに、この世界はなんだかアニメっぽいというか、幻想とか人の夢みたいなところはある。

永琳みたいなのも普通はゲームとかにしかいなさそうだし………

 

「………信じられる、かな。今のこの世界はなんだかそれっぽいし」

 

『そう。じゃあさ。このままずーっと未来に、君が見たアニメに出てきた人と名前から見た目まで全く同じ魔法使いが活躍するとしても、信じられる?』

 

「そこまでは………信じられないかな。未来で人間を操ったとしてもアニメにいるような人物の誕生までは操れるとは思えないよ」

 

『うん。操るのは無理だよ。だけど、アニメに出たような人物が現れる………それはあり得るんだよ』

 

「そんなバカな………」

 

『じゃあ、例えばの話をしようか。世界はいつか必ず滅ぶの。地球なんて小さい物じゃない。宇宙とかの全てが、滅ぶ。そうやってまっさらになった世界から、再び新しい世界が出来る。これを『ワールドリサイクル』って呼んでるよ。それで、『ワールドリサイクル』で出来た新しい世界が偶然消える前の世界にいたアニメとか見た人の知識を中心に構築されたとする。すると、そこに出来た地球とかには必ずその人の作ったアニメとかの人物が現れるんだ。だって作者の意思から作られた世界なんだもの』

 

「そんなの………誰にだってわからないよ?それに、前提としての世界が滅びたというんだったら何か、証拠の一つや二つくらいないの?」

 

『あるよ?オリジナルのいる部屋にある机。そこにある引き出しの中にアルバムがあるから見てみて』

 

言われた通りに机を調べると、アルバムがあった。アルバムの最初の一枚目は神社のような所で撮られた集合写真のような物だ。ピントがかなりぼやけているが………

 

『その写真の真ん中に写っているやつは誰か………わかるよね?』

 

「えっ………あああっ!!」

 

そこに写っていたのは、脇を出した巫女服を着ていて、頭には大きなリボン。そして、どことなくムスッとした表情をした少女………

以前会った、未来から来たという少女、博麗霊夢と瓜二つだった。

 

『………これはすごい昔に撮られた写真。この『博麗霊夢』がいた世界は既に滅んでるんだ。世界が滅ぶのにはだーれも立ち向かえない。どんな超能力者も、どんなロボットも。みーんな勝てないんだ。そして、世界は消えて………再び新しい別の世界ができる。その世界にも『博麗霊夢』はいたりするんだけど………その次のページの写真を見て。それも『博麗霊夢』よ』

 

言われた通りに見ると、今度は隠し撮りのような写真があった。

そこにも巫女はいたけど………見た目は霊夢さんとはあまり似ていない。

髪の毛も紫っぽいし、普通の巫女服を着てるし………!!

 

「………輝夜は平行世界の自分は見た目が違ったりするとかいってたけど………もし、本当にずーっと世界が変わっていって。その世界は似ているようで違う世界になっているんだったら………今いる世界のからしたら遠い未来だったり遥かに昔の世界。それが平行世界なの………!!」

 

『そうともとれるよ。とにかく、世界は何回も何回も何回も。同じ事を繰り返してたんだ。だから私の言ってた事は正しいの。話を戻すと、その写真の『博麗霊夢』はオリジナルの知ってる『博麗霊夢』とは別人なんだ。既に滅んだ世界の『博麗霊夢』の写真。これが世界が滅んだ証拠だよ』

 

「でも………もしそうだとしたら、どうして滅んだ世界の写真があるの?」

 

『永終は世界が滅んでも生きれる存在だったの。だから、ずーっと生き続けてその写真を保存する方法を作れたんだ。そのアルバムは世界が滅んだとしても消えないよ』

 

「………そうなんだ………ねえ、シャドーズ。永終って………本当は何なの?永琳に終わりを与える………それだけのために生きているとは思えない。世界が滅んでも生きているんだったら………どうして永琳に終わりを与えるの?」

 

『………彼女………永終は………自分のいた世界、簡単な話、オリジナルのいなかった場合の世界から追い出された、『八意永琳』。クローンなんかじゃないんだよ』

 

それを聞いただけでもインパクトは充分あった。でもそれ以上に気を引かれる言葉があった。

自分のいた世界から追い出された………存在。

 

「………ドッペルゲンガー………」

 

『そう。彼女はドッペルゲンガーともいえる存在よ。彼女は、偶然なんだけど自分のいた世界の『ワールドリサイクル』に、耐えきれた。つまり新しくできた世界でも生きれる存在になってしまったのよ。この時はまだよかったんだけど………問題が一つ起きてしまったの。彼女が不老不死だってこと』

 

「永琳が………不老不死?そんなの聞いた事がないよ」

 

『うん。だってオリジナルがいる時間からみたらかなり先の話だけど………八意永琳は不老不死になるの。必ずね』

 

っ………永琳………何を考えてるんだ………

 

『そして、『ワールドリサイクル』に耐えきれた彼女は、さっき言ったように不老不死だから、新しい世界で生き続けたの。最初の頃はその新しい世界にいた人々に事情を話して、協力したりして平和に過ごしてた………だけど、再び『ワールドリサイクル』が起きた時。彼女は………消えなかった。いつも自分一人が、残った。そして、彼女は何度も、何度も、何度も。『ワールドリサイクル』を経験し、そして生き残った。何度も誰かを失い続けた彼女は………壊れてしまったの。そして、自己暗示をかけたの………『自分は八意永琳じゃない、八意永琳のクローン』なんだって』

 

「なんでそんな暗示をかけたの?」

 

『多分………壊れてしまった自分はもう、『八意永琳』と呼べるような生き物なんかじゃない。だから、別の生き物として生きよう………そう考えた結果じゃないかな』

 

「じゃあ僕やシャドーズを必要としたのは、クローンとして造り出されたと思い込んでいたから、実際はいるはずのない人物への復讐のため………だったの?」

 

『そうだよ。ちなみにオリジナルが簡単に見つけられてクローンを作られたのは単純にオリジナルのよく知ってる永琳は『ワールドリサイクル』を生き延びた永琳に監視されてたからなんだよ?』

 

「なるほど、ね………じゃあ、最後の質問だ。君は何者なんだ?」

 

『………えっ?あなたのクローン、『シャドーズ』よ………?』

 

答えるのが少し遅れた………やっぱり、ね。

 

「………それならさ。どうして『ワールドリサイクル』なんて知ってるの?永終………いや、八意永琳は壊れていて、自分はクローンだと自己暗示をかけた。それなら………『ワールドリサイクル』の事を覚えている必要がない。例え覚えたとしても………どうして君が知ってるの?君を人形として見ていた『壊れた永琳』がこれらのことを教える必要もない」

 

『………っ!!』

 

「もう一度聞くよ………君は………何者なの?」

 

『あはは………オリジナル、あなたって見た目と中身が合ってないね………本当に子どもなの?』

 

「少なくとも僕はそのつもりだよ」

 

『そう………私は………終わりなき終わりをあなたに与えるための、道標』

 

「終わりなき………終わり?」

 

『うん。オリジナル…………雷華って人を知ってる?』

 

雷華………僕を転生させた………神様だ。僕は肯定の意思を示す。

 

『………私が、あなたのクローンとして生まれて………酷い目に会っていた頃。夢を見たの。雷華と名乗る人が出てきて、その人からあなたにさっきまで言ってたワールドリサイクルや、永終について教えられて………そして、あなたに終わりなき終わりを与えたら、私の願いを何でも叶えてくれるって言ってたの。半信半疑だったけど………私は、それに同意したのよ。『クローンとしてじゃない、幸せな人生を歩みたい』という願いを叶えてもらいたかったの。私だって………幸せになりたかったから。ごめんなさい、オリジナル………私、あなたを騙してた』

 

「………そう。別にいいよ。どうせ、僕は消えるつもりだし。死ぬ事で、ね………僕がいたことで死んだ人間達の分くらい、何かができたわけじゃない。僕はもういない方がいいんだ………僕がいたことで死んだ人を増やさないためにも。終わりなき終わりが何か知らないけど、それくらいなら僕が死ぬ前に貰うよ。それから僕は消えればいい」

 

『………オリジナル。よく聞いて。終わりなき終わりっていうのは………死ぬことが出来なくなるんだよ?』

 

………えっ?

 

『終わりなき終わりっていうのは………『壊れた永琳』の『不老不死の体質』。そして、『ワールドリサイクルに耐える体質』。この二つの体質の事。だから………それを手に入れたら、あなたは死ねなくなる。消える事は許されない。ただ、生きていくだけ』

 

………っ。それは………辛い。ずっと一人で生きていくって事にもなるのかな………

 

『………これも雷華から聞いたんだけど、あなたには雷華によって一つの能力が与えられてる。それは『同化する程度の能力』。だから………あなたは自分と似たような存在である私の記憶を意識上で同化することによって取り込んで、それを夢として見れた。そして、私の………心も取り込めたの。だから、私の声はこうやって聞こえてる。ちなみに『壊れた永琳』にも声が届いたのは私の体に精神をほとんど移していたから。だけどその私の体も本来オリジナルが受けるはずだったエナジージュエルを使ったことによる寿命を削る効果を同化することで押し付けた………だから、『壊れた永琳』の使ってた私の体は一気に老化して寿命が訪れて、動けなくなったの………』

 

「………同化って………相手に触れたりしなくてもできるの?」

 

『私みたいなあなたのクローンであればできるそうよ。あなたの右目が見えなくなったのも同化で私の目を取り込んでしまって、その目がうまくオリジナルの体に適合しなかったから見えなかったの。ちなみにクローンが砂になったのは死んだクローンがあなたに取り込まれたから………話を戻すよ………その能力は雷華達、神にとっては『ワールドリサイクル』に耐えたイレギュラーの『壊れた永琳』を殺すための能力。『壊れた永琳』からその二つを奪いとるための能力なの』

 

「ちょっと………それなら、僕は?それを取り込んだら僕も雷華さんにとってのイレギュラーになるんじゃ?」

 

『転生させた時点で既にイレギュラーだからいいって言ってたわ………オリジナル。『壊れた永琳』に触れて。そうすれば能力が発動して『終わりなき終わり』を奪える………後、脅迫するようで悪いけど………『終わりなき終わり』を奪わなかったら、これはいつまでも生き続けるよ。奪ったのなら、この永琳はすぐに死ぬ』

 

………死ねないことによって辛い事になる。それが嫌だからといって死ねなくなるのを断ると………もっとたくさんの命が消える事になるだろう。

それなら………死んでいった人達には悪いけど、僕は………

 

「………うん。終わりなき終わりは僕がもらうよ。でも………一つお願いがある」

 

『………お願い?』

 

「うん。君に………そばにいて欲しい」

 

『………ふぇあっ!?』

 

慌てたような声を聞いて笑みがこぼれる。

 

「あの永琳は………ずっと一人だったから、孤独に耐えれなくて壊れたんだと思う………だから、僕は、誰かにできることならずっとそばにいて欲しいんだ。そうすれば、きっと壊れることもないと思う」

 

『そ、それなら私じゃなくてもいいんじゃ?それにそんな願い通るの??』

 

「願いがかなうかどうかじゃない、君が側にいてほしい。忘れた?僕は君を助けると言ったんだ。君が幸せに生きることが君を助ける事になるのなら………僕は君を幸せにしたい。幸せになれなかったら………僕を捨てて何処にでも行けばいい。このお願い………聞いてくれる?」

 

『………じゃあ、君を試すよ』

 

「試す?」

 

『そう。私の願いはクローンとしてじゃない、幸せな人生を歩む事。だから、私にクローンとしてじゃない、新しい名前を付けて。その名前で願いを聞くかを決めるから』

 

………名前、か………考えるのは二度目だ。

 

「………クローンとしてのシャドーズ、つまり『影』を消す事のできる闇であり晴天とは反対の存在で、星や月が輝く綺麗な存在。君の名前は『夜』だ」

 

『………いいね。気に入ったよ。寂しがりやのオリジナルの願いを聞いてあげる』

 

「………僕の名前は晴だよ。僕のこれからの人生が晴れる、つまり明るい物であるようにっていう意味。これも僕が付けたんだよ?」

 

『わかった。これからよろしくね、晴』

 

「ふふっ、ありがとう、夜。それじゃあ………お疲れ様、僕の知らない永琳。正直、あなたがしたことは許さない。だけど………永琳がとっても不幸で、長い時間を生きてきたりしたってことを、聞いた限りだけど………忘れないでおくよ。さようなら、永琳」

 

そして、死んだように眠りについている永琳に手を触れ、そして………消えた。

 

 

………ありがとう、私の知らない弟くん。

 

 

永琳の声でそう言われた気がした。

 

 

 

都市編、END。




後は………ゆっくり、していくよ………!!
ごめんなさい、もう寝ます。
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