後半:某有名なハーレム物ライトノベル『インフィニットストラトス』
みたいなノリかなあ。
「お、美味しい………普通に作ってただけなのに!?」
「あはは………特に何もしてないんですけどね」
僕は、持ち合わせていた保存食と、エリカさんの持っていた食料を使って軽く朝食を作った。というか、かっっっっなり久しぶりにお米を食べれた。
保存食として干し飯と言うものをエリカさんが持っていて、なんでも20年は保ち、噂によると管理さえしっかりしておけば100年前のものでも十分食べれるらしい。
なんてシロモノだ………
後はいくつかエミリアさんのところから拝借した野菜を使って軽くサラダを作った。
「………それにしても、この小屋って一体何なんだろう?ただの小屋じゃないと思うんだけど………普通かまどとかってないよね?それに無人にしては結構手入れされてたんだけど………エリカさん何かしらない?」
「え、えーっと………この小屋って大きい道の近くにありました?」
「暗くてよくわからなかったんだけど………大きい道の近くにあったような気がする」
「多分休憩所だと思います。旅をする人は最近増えてますからね。都とかでも手紙とか伝令を届けたり交易をしたりとかの必要があるので、こんな感じの休憩所が増えてきてるんですよ。かまどとかも完備してますし、軽い妖怪対策もしてありますから旅人として利用しない手はないですよ?」
「へえ………詳しいね、エリカさん」
そんなことないですよ~と朗らかに笑う彼女を見ていると少し癒やされる。
彼女は茶色い長髪で、身長が僕より少し高くて、スタイルも抜群だ。着ているのは僕の着ている服に近い緑色の和服だった。大和撫子なのかなあ?でも名前は日本人っぽくないしなあ………それに彼女、自分のことを転生者とか言ってるし………
何者なのか、もう少し気になるけど………
今は聞くべき時じゃない気がする。
「………そういえば、晴さんってどうして日本に来たんですか?外国にいたみたいなこと言ってますけど………」
「ん?世界一周みたいなことをしてるから………かな?一応僕も旅人だね。それで、エリカさんは?」
あながち間違ってないんだよねえ………
「私は…………居場所を探して、旅をしてるんです」
「居場所?」
「はい………昔、人を不幸な目に合わせた事があったんです。それ以来私は一箇所に留まらない方がいいのかな………と、思ってたんです。でも、少し前にいてくれても構わないって言ってくれた人達がいるんです。でも、私は、また人を不幸にしてしまうんじゃないかと思っててそれが怖くて………ひとまずその人達にもう一度会って………それから、次の目的を考えようと思ってます」
「………ふーん。というか………バカというか………女の子だし、アホの子?」
「だ、誰がバカですか!?誰がアホですか!?年下には言われたくないです!!」
「ふっ、僕はもう長い間生きてるけどね?夜ー今僕って何歳だっけ?」
『知らないよ?いちいち数えてたら気が遠くなるし。確か1世紀以上は生きてると思うけど』
「………嘘っぽくないですか?というか嘘じゃないですか?そんなんだったら晴さんって人間じゃないですよ?少なくとも晴さんそれならお爺さんですねー」
「んなぁっ!?、お、お爺さん!?」
そ、そんなに肉体的には老けては………ないけど、ないけどさあ………精神的にはお爺さん、なんだよね………?
「………もう………お爺さんでいいよ………ああ、お爺さんなんですよ。そこにいたら邪魔者扱いなお爺さんなんですよ………」
「え、そこまで凹みます!?」
「………若作りババア。そこで一生ブリってろ」
「一発殴りますよ?それどころかラッシュしちゃっていいですよね!?」
………はあ。なーんか言い返す気力も起きない………はあ………
「い、痛たたた!!ギブ!!ギブアーップ!!折れちゃいますって!!なんでアームロックなんて知ってるんですかぁ!?」
アームロック………左手で相手の左手首を持ち、右腕を相手の二の腕の下を通して自分の左手首を掴み、相手の脇腹に二の腕をなるべく近づけた上で肘を上に持ってやる関節技………ん?
「うおぅ!?なんで僕アームロックをエリカさんにしてるの!?」
「無自覚!?は、早く離してえ!?痛い!!いぁたい!!」
すぐに僕は彼女を外してあげた。………しかし。一体何があったんだ?
「晴さんのせいですー!!だって一発後ろから殴りかかったら急に振り返ってきて私の手を掴んで以下略なアームロックですよ!?有名になったネタの元が某有名な料理マンガなあのアームロックですよ!?私の怪我を悪化させるつもりですか!?」
「なんですか某有名な料理マンガって………というか、殴りかかるのもどうかと思うよ………」
「ババア呼ばわりをする晴さんが悪いんですー!!ムキャー!!」
また殴りかかってきた………腕を今度はこちらから意識して掴む。
「あっ!?」
そして一気に引き寄せ………彼女の後ろをとって………首を締める!!
「まだ!まだやる気ありますかー!?」
「う、ちょ、わ、私が悪かったですから………腕を外してえ………」
わかればよろしいっと。母さんから習ったCQC………Close Quarters Combat、つまり、近接格闘術の事………が役にたったなあ。………お母さんって暗殺者とかの知り合いがなーぜか多いんだもんなあ。来るたびに僕を鍛えてくれたりするし。CQCは眼帯を付けたおじさんから習った。というか一緒に来てた金髪のグラサンの人が面白かったなあ………
「ふう………一体晴さんは何がしたいんですか?」
「ああそれ?………何についてやってたんだっけ?」
「そこからですか!?………えっと。ケンカしてた理由だったら晴さんが私をバカとか。アホの子とか言ったのが原因ですよ。なんで私がバカなんですか?アホなんですか?」
「そうだったなあ………えっと。なんでバカなのかっていうと、勘違いしてるんだよ、エリカさんは。自分がいるから不幸になる人ができるとか。バカじゃない?」
「え………?間違ってはないと思いますよ?」
「うん。間違ってはない。だけど、人間っていうのは人に不幸を与え続けて生きるものだと思うな。人は誰かに迷惑をかけながら生きていく。その迷惑っていうのは迷惑をかけた人に対して不幸のひとつだと思うし………逆に不幸を与えずに死ねる人なんて知らないなあ」
「………結局何が言いたいの?」
「うん。不幸を与えるから不安になるとか………それを言ったら不幸を僕はどれだけ振りまいてるんだか………」
「………わかってないと思うよ、晴さん………」
「………何?」
「………私、子どもに向けて一枚の絵を描いた事があるんだよ………」
「いいじゃないですか。それがどうかしたんですか?」
「その絵には、夢と希望を込めてたんだ………子どもからいいっていっぱい言われたんだ………だけど、周りから、酷いくらいの迫害にあったんだ。その子達の親が主体で、ね………」
「な、なんで!?」
「………『夢と希望はいらない。決められたレールを子どもには通らせる。その過程には夢や希望なんて不要だ』ってね………絵を見せた子どもも会いに来たんだけど、みーんな酷い怪我だったよ………そして、私は………」
エリカさんはそれ以上言おうとして………震えていた。感じられるのは………強い、恐怖。思い出すのがすごく嫌なんだろう………それを見て、僕は………少し、背伸びして彼女の頭をなでてあげた。
「………え?な、何をしてるんですか?」
「もういい。それ以上話さなくていい。事情はもうだいぶ分かったからね?でもまあ………僕も似たようなものだけど………かなわないと思う。僕が人に与えた不幸はそこまで強い不幸じゃない………だけど………すごい人だね、エリカさんは。僕は好きだよ?そんな人」
「ふあっ!?」
………エリカさんの顔が少し赤いような。気のせいだと思っておこう。
「………おーい。エリカさーん………起きてる?」
「………はわっ!!…………き、決めました………私、晴さんの旅についていきます!!」
「え、ええっ!?」
「これは決定事項です!嫌とは言わせません!!」
「ちょおっ!?」
本人の意思を無視してる!?
「それに………晴さんにさっき押し倒されましたし。あれ、セクハラですよね?その責任とってもらいますから!!」
い、いや………あれどっちかって言うとエリカさんから始めたんじゃ!?
「何か言いました?いえ、考えませんでした!?」
「な、何もしてません!!」
なんでわかったんだよエリカさあーん!!………その時、声に出てはなかったけど、夜の声が聞こえた気がする………
晴………やっちゃったね。
何を!?
………鈍感。
えっ?
エリカさんはチョロインさんかもなー。晴に惚れたかも。
どうでもいいかもしれない話。
エリカの名前の由来
『エリカ』:好きなゲームキャラから。外見も似せてる。
『エクス』:エクス→エックス→ロックマンエックス(ゲームの主人公キャラ)
『チルダ』:チルダ→ミッドチルダ(魔法少女リリカルなのはに登場する世界)
となっております。
どれか一つにでも気付いた方には作者特製没ネタをメッセージでお届け!
………というか、伏線の先読みとか批評でもなんでもいいんで!感想とかメッセージください。
………たまーになんでこの小説書いてるんだろ?とか!あれ?僕って何か悪い事したのかなーとか!正直不安になります………というか不安です。