短いですがご勘弁を。
幻想郷を創立したとされる妖怪の賢者の内の1人であり、歴代の博麗の巫女達を育てあげた仙人。
同時に彼女は幻想郷の秩序の番人でもあり、幻想郷を脅かす者あるいは幻想郷の掟を破った者は妖怪だろうが人間だろうが関係無く殺してきた。そこに一切の容赦も情も無く、幻想郷の住人からとても恐れられている存在である。
また、100年前の厄滅異変では封印から解き放たれた『
旧都の路地、馬乗りになって首を絞めつける華扇の手を振りほどこうとする風見だが、その手はまるで大樹のようにビクともせず、ずらすことすら叶わない。
「無駄だ、
冷たい瞳で見下ろしながらも絞めつける手に力を入れ続ける華扇。次第に抵抗する風見の手には力が抜けていき、ビクビクと痙攣し始める。
「苦しいか、童?その苦しみは貴様の罪の苦しみだ」
「100年前のあの日、貴様が雛の封印を解かなければこんなことにはならなかった。今頃地上で気ままに暮らせてただろうにな。だが今や貴様の存在は害悪だ。存在することさえ許されん。紫は貴様に生きる権利があると言っていたが、破滅の芽は今摘み取らなくてはならん」
「死ね」
「ぐぅ…うぁああああああああああ!!!!!!!!!!!」
より一層華扇の手に力がこもる。風見は抜け出そうと唸りながら手足をばたつかせてもがき足掻く。
「見苦しい…とっとと死に諦め……ッ!?」
そう言いかけた刹那、華扇は風見から飛び退き距離を置く。
「ゴホッ……ゲボッ………」
ふらふらと立ち上がる風見。その手には鉈
「……なるほど、ばたつかせている間に懐からその鉈を取り出したか」
風見は手足をばたつかせる振りをし、懐から鉈を取り出し、華扇に攻撃しようとしたのだった。
「なぁ…アンタ、あのアバズレと同じ妖怪の賢者なんだろう…?」
「いかにも」
「ならアンタが今やっていることがどれだけマズイことか分かってるはずだ。賢者の話し合いで俺がクソガキを育て上げれば地上に出られると決めた手前、賢者であるアンタが俺を殺したことがバレれば賢者の信用はガタ落ちだぜ?」
「阿呆が。私とてそのくらい分かっている。この一帯には人払いの結界を施してある。泣こうが喚こうが、貴様を助けにくる者はいないし、気づく者もいない。貴様の死については後で隠蔽なり偽装なりどうとでも出来る」
「ハッ、賢者様が聞いて呆れるぜ」
軽口を叩く風見だが、内心焦っていた。
(戦わなくてもわかる、こいつはマジのバケモンだ…。勝てる見通しが全く見えねえだけじゃねえ、逃げねえと確実に殺されちまう……俺の『
「るぅあぁぁあああっっ!!!!」
鉈を振りかぶり、華扇に飛びかかる風見。だが華扇は少し身を逸らし攻撃を難なく避けると同時に、風見の仮面に掌撃を浴びせる。
あまりの衝撃に鉈ごと叩き割れ、風見は後方に吹き飛んだ。
「典型的な悪あがきだな。無駄だと分かってるだろうに………ムッ?」
華扇は身体の異変に気づく。身体が動かない。まるで石像と化したかのように指一本でさえ動かすことが出来ない。
「ほう…これが天魔の言っていた能力か。だがな童、言ったはずだ」
「貴様程度がどうにか出来る程、軟弱な鍛え方はしていない、と」
「ぐぅっ…ゲホッ……はぁ…はぁ……」
よろめきつつも風見は路地を走り続ける。
(クソが……この俺がここまでいいようにやられるとは…。だが悔しいことに奴との実力差がありすぎる、鬼なんざ目じゃねえ程だ。しかし逆にこれはチャンスだ。これは奴の独断でやったこと、しばらく身を隠して次にアバズレが来た時にこのことを言っちまえば今後奴が手出しすることは難しくなる、そうなれば俺の勝ちだ…!)
そうして走り続ける内に、光が見えてくる。もう少しで大通りだ。
(よしっ!あと少しで大通りだ!!)
「確かにその先の大通りには人払いの結界を構築する術札は貼っていない。大通りに出られたら私にはどうすることも出来ないな」
あと数歩のところで、後ろから聴き慣れた声が聞こえ、何者かの手が風見の頭を掴む。
その声に風見は全身の血の気が引いた。
「だが私がそんなことをさせると思うか?」
そう言い終わると同時に、風見はすぐ横の壁に叩きつけられる。
その衝撃で壁はガラガラと崩れ落ちる。
「ガハッ…!?」
風見は仮面の中で血を吐き、目の前の相手を驚愕に満ちた顔で見上げる。
「貴様の能力は悪くなかった。だがあれしきの束縛では術を使うまでもない。力づくで体を動かせる」
ゴキリ、と首を鳴らす華扇。
(ウソだろ……俺の能力を力づくで突破なんて、何の冗談だよ…?)
最後の頼み綱である自身の能力があっけなく突破された風見は、抵抗する気力を失った。
「……もういい。さっさと殺せよ」
大の字で地面に倒れ伏す風見。
華扇は風見に抵抗の意思が無いことを確認すると、拳を振りかざした。
「ゴホッ…ゴホッ………風見?」
ピタッ、と動きを止める華扇。よく見ると華扇が壊した壁の中はとある民家の中。となれば住民が中にいてもおかしくない。声の主を確認するためにその方向に視線を動かし
「ッ!?」
絶句した。
そこには布団で寝たきりになり、顔色も悪いが間違えようのない。
かつて妖怪の山を支配していた鬼という種族を束ねる
おそらく次回も短くなるかもしれません。
申し訳ありません。
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