ロード/チヒロ
ガンバライダーロードとして戦う少年 18歳
二重人格であり、後にチヒロ、ロードと二人の名前を固定化してお互いが体を共有している。
明るい性格ではあるが自分が兵器として扱われてきたことに関して悲観的に考えるところがあり、悩みの種として付きまとっている
少年兵として扱われてきた期間が長いせいか髪はボサ毛で服は少し汚めの服を着ている。
戦闘スタイルは火縄大橙DJ銃やメタガブリューなどの武器を好んで使用する
ミッドチルダでフェイト・テスタロッサと出会い絆を紡いだが、戦いで瀕死にさせてしまったことを機にアクートとの戦いで犠牲を出さないことを心に誓う。
二人ともその願いは同じであり、彼ら自身で戦いの意味を見出している。
その先々で様々な試練と向き合い、彼らなりの答えと戦いで解決していく。
-ここはどこだろう-
暗い闇の底、彼はここ以外の場所を知らない。無論、眠る場所も。
少年は男に蹴りを入れられ、目を覚ました。
「さっさと起きろ。訓練の時間だ。」
少年の名はロード。これも本名ではない。
本名が何か。そんなことすら知らない。彼は生まれた時からここで生活し、地下深くで死に等しい訓練を幾多も重ねてきた。
この施設は「GRZ(ガンバライジング)社」という会社が運営しているらしい。
表では割とマシな企業らしいがその裏の事情を知る者はいない。
裏では人体実験・生物兵器など何でもありの超絶クソ企業である。
必要のない者は死に、必要のある人間は生かされて永遠に戦場へと立たされる。そこに正義とか悪とか考えてる余地などないのだ。
そう-彼-のように。
-コードネーム ロード-
それが彼の名だ。本当の名前などとうに昔の話で覚えていない。拾われた時にはここにいて既に戦闘をするための訓練を受けさせられていた。
自分が誰でどんな人だったのか。生まれた場所はどんなところだったのか、そんな記憶なんて覚えていない。
今の彼はGRZ社の兵士として今もこうして武器を握っている。
ロードは訓練施設に向かい、ライダーシステムのテストを行った。
過去の仮面ライダーを模した「シャドーライダー」との戦闘訓練を何度も行った。無論、ロードは偽物とはいえ、仮面ライダーを何体も倒してきた。
仮面ライダーを模したシステムがガンバライダー 。つまり紛い物の力で本家に勝とうというのだからお笑い者だ。
そんな訓練の最中のことだった。
ロードはシャドーライダーに囲まれ、一体、また一体と始末していく。生身の体でシャドーライダーに一撃ずつ的確に拳と蹴りを入れていく。シャドーライダーは吹き飛ばされてそのまま壁へと叩きつけられた。
そんな中、白衣の男がトレーニングルームへと入った。GRZ社の研究員であることはロードもすぐにわかった。
「おい。」
「は?」
ロードは怪訝そうな表情を向ける研究員に鋭い目で睨みつける。
研究員は額に冷や汗を流しながら唾を飲み込む。そしてゆっくりと話し始めた。
「お前に今からやってもらうことがある。」
ロードはその言葉に疑問符を浮かべる。理由としてはこうだ。
彼と同じライダーシステムのライダー「ガンバライダー」が暴走と裏切りを行い、別の異空間へと逃げた。という話だ。
「で、俺にそれを頼みに来た。ってわけか」
ロードは頭をかきながら白衣の男にそう問いかけた。
「そうだ。お前は「そのため」の兵器だからな。」
そう、ロードは元々裏切り者のガンバライダーを抹殺するために作り上げられたガンバライダーで、それに耐えるための訓練をロードは受けてきた。
彼には感情を捨てさせてただ人を殺める兵器として全てを叩き込まれてきた。
「どっちでも良いよ。俺はそのためにいるんだろ?」
白衣の男は頷き、装置へと彼を誘った。
その歩く途中、彼は問いかけた。
「で、その逃げたターゲットはどんな奴なんだ?」
「奴の名はアクート。我々が作り上げた最高傑作だ。」
「それを俺に戦わせる…と?」
白衣の男はこの話になった途端、話をそらした。
「あと、これは敵と融合して能力を剥奪する力のあるブレスだ。」
ロードはそれを渡され、困惑する。
「でもさ、敵とどうやって融合するんだよ。無理矢理でも無理があるだろう。」
男は沈黙を保ち彼は早足で歩く。
そうか、自分にそんな決定権なんてなかったな。彼はどこか悲観と納得の混ざったような感情でその後をロードが付いて行った。
そして、機械の前に立った瞬間、また男は話し出した。
「ここから、お前は奴が逃げた世界へ移転する。」
ロードは軽く頷き、装置へと足を踏み入れた。
「よし、始めろ。」
彼の前に光が迸る。彼が目を開けた時には、砂漠地帯にいた。
広大な砂と無限に広がる青空。彼にとっては新鮮な世界だった。
「ここが……外の世界。」
彼は初めて歩き出した。この大地を。まだ知らぬ未開の道を。
-次元世界-
いくつかある世界を「時空管理局」が管轄し、管理している世界のことをそう呼んでいる。
そして高町なのはは第九十七管轄地区「地球」で魔力を手にし、現在は第一管理世界「ミッドチルダ」で時空管理局の職員として今は働いている。
「はやてちゃん。話って何?」
なのはは時空管理局の上官であり友人である「八神はやて」にそう問いかけた。
「うん。なのはちゃんを呼び出したのは他でもないんやけどね。」
はやてはモニターに映像を映し出した。
「これは・・・!?」
その映像に映っていたのは鎧を纏った戦士が管理局の職員から魔力の源である「リンカーコア」を体内から摘出している映像だった。魔法を主体とするこの世界ではこんなことがあってはならないことなのは目に見えるだろう。
「どういうこと!?」
はやては冷静に話を続ける。
「リンカーコアを取り除いてる理由は分からへんけど、どうもこれを集めてるみたいやわ。」
はやては静まる会議室で更に話を続ける。
「ただ、どうも今回の相手は魔導師じゃないみたいやねん。」
「どういう・・・こと?」
はやては映像を拡大した。
「ここにベルトみたいなんが見えるやろ?」
なのはは小さく頷いた。
「信じ難いけど・・・、今回の事件の主犯は「仮面ライダー」という可能性が出てるねん。」
なのはは小さく固まり、はやての目を見た。
「仮面ライダーって・・・あの?」
「うん。あの仮面ライダーや。」
ヴィータはその会話を遮るようにはやてに問いかけた。
「なあ?その仮面ライダーってなんだ?」
「昔に私たちが地球にいた頃にやってた番組だよ。悪い人たちをやっつけるヒーローものかな。」
ふーん。とヴィータは後ろに下がった。
「仮面ライダー・・・、懐かしい名ね。」
そこに入ってきたのは時空管理局の上官であり、なのはたちが搭乗している戦艦「アースラ」の艦長でもある「リンディ・ハラオウン」だった。
「リンディさんご存知なんですか?」
リンディはえぇ。となのはの質問に答える。
「しかし今度は敵に回るとは・・・。」
残念そうに話すリンディを置いてはやては話を進める。
「今回は相手がどう仕掛けてくるかも分からへん。やからこそなのはちゃんに頼んだ。油断もしないように。」
なのはは深く頷いた。
「うん。分かってるよ。相手の事情も聞きたい。油断ももちろんしないし!」
はやてはふぅ。と一息ついた。
「では、この件はお任せします。終了次第連絡を。」
了解。となのはは一礼し任務へと向かっていった。
「大丈夫でしょうか?我が主人。」
不安そうなシグナムの髪をはやては撫でた。
「大丈夫や。なのはちゃんならやってくれるよ。きっと。」
嫌な予感がする。そう思いつつも、はやてはなのはが去っていったドアをじっと見つめるのだった。
地上に降りたロードは少しばかり寝転がっていた。
「風が心地いい。これが世界の風か。」
しかし、その喜びは一瞬の出来事だった。彼の前に一人の少女が降り立った。
「あんた・・・誰だ?」
ロードの問いに答えることなく少女は話を続ける。
「あなた?魔導士を襲った犯人は。」
「………え?」
「あなたなんでしょ?そのベルト。」
茶髪の少女は彼を疑うような目で見つめる。無論、ロードはその疑いを晴らそうとするように首を横に振る。
「取り敢えずこちらまで引き取り願います。」
「ちょっと待って!?俺は違うよ!俺……は……。」
「えっ!?ちょっと!?」
少女は倒れかかるロードを抱きかかえた。彼の肌に触った瞬間、これまでにはない冷たさを感じた。
「これは……!!?」
彼女は自分の所属する部隊「時空管理局」へと通信を入れた。
「こちら高町なのは。容疑者を確保。容疑者は現在、かなり体が弱っています。戻り次第、診療を要請します。」
なのはは自らのインテリジェントデバイス「レイジングハート」に指示を与え、彼女はロードと共に時空管理局へと戻って行った。
とある少年の夢だった。
炎に焼かれ、消されていく街並み。そこに少年の前に立つ一人の少女。
少女は少年を庇うようにその前に立ち、何発もの銃撃と斬撃を受け倒れた。少女の血が少年へとかかる。
少女のツインテールがしなやかに落ちていく様は少年には耐えられるものではなかった。
少年は立とうとするが、恐怖からなのか戦ったからなのか立つことが出来ない。守ることすら出来ない。
彼の姿には似つかわしくない涙が流れそうになる。
銃撃と斬撃が少年へと飛びかかろうとした途端、彼は目を覚ました。
「……夢か。」
「良かった。やっと目覚めたのね。」
悪夢から覚めたロードの目の前にいたのは、白衣を着た女性だった。女性の目の前には彼を映しているのであろうデータが並べられている。しかし、ロードにとってはそれどころではない。
アクートは?自分は捕まったのか!?様々な疑問が脳を交錯する。そしてそれ以上に
「ってか!あんた誰だよ!ここどこだ!?」
ロードが動こうとした瞬間に彼女の魔法陣から鎖のようなものが放たれ、ロードを縛りつけた。
「そんなはしゃがないの!まだ体調が戻ったわけじゃないんだから!」
「おかしいだろ!こんなとこにいる場合じゃねえんだ!」
鎖を外そうとするも、ロードから鎖は外れずに余計に強まっていく。
「シャマル!お前一応容疑者だぞ!?」
「ヴィータちゃん…だって。」
ロードから鎖は外され、ロードが自由の身になって走り出そうとした時だった。
「逃げんなああああ!!」
ヴィータは魔法陣でハンマーを取り出し、自分の体格より明らかに大きいハンマーでロードを殴りつけた。ロードはその衝撃でベットへと叩きつけられた。
「いってぇな!テメェも容疑者にすることじゃねえだろ!」
「テメェが逃げようとしなきゃこんなことしねえよ!立場を弁えろ!」
ヴィータとロードが言い合いをしていると、その奥から金髪の少女がヴィータを引き止めた。金髪の少女はヴィータの三つ編みを撫でながらなだめた。
「ごめんね?状況はよくわかってないかもしれないけど、取り調べだけでも受けて欲しいんだ。」
ロードは背筋が凍るような感覚がした。無理もない。その金髪のツインテールは彼が見た夢にいたものにソックリだった。あの血飛沫の感覚が蘇っていく。
「あの……大丈夫かな?」
「え?あ…あぁ。」
ロードはその感覚が続いてしまい、思わず首を縦に頷いた。
その後ろ姿を見てヴィータとシャマルはお互いを見て首を傾げた。
少女とロードは取調室であらかたの状況を確認していた。
「なるほどね。あなたは敵を追ってここに飛んできて、その環境に耐えられずに倒れてなのはに助けられた…。でいいかな?」
「それで良いんだが、なのはってあの茶髪の人?」
ロードは上で見ていた茶髪の女性を指差す。
少女は頷き、その指を下ろさせた。
「人に指し指するんじゃありません。」
ごめんとロードが謝ったところで話を続けた。
「で、あなたの敵ってどんな人か分かるかな?」
ロードは首を横に振った。
「俺も向こうの研究者からはほとんど何も聞かされずに飛んできたからな。」
「そっかぁ。」
少女の肩の落とし方にロードは頭を掻いた。そして
「じゃあ、手伝ってやるよ。」
少女は目を光らせロードの方を見た。
「ありがとう!じゃあ、上の人に連絡してみるね!」
「あぁ。サンキュー。ええっと…。」
ロードは彼女の名が分からずに戸惑いを覚えるが、それをすぐに少女は察して自分の名前を名乗った。
「私はフェイト・T・ハラオウン。よろしくね!」
「あ…あぁ。よろしく。フェイトさん。」
上から見つめていたなのはともう一人の女性は意味不明の合致に困惑していた。
もう一人の女性-シグナム-は何となくではあるが認めようとしている。フェイトは純粋であるが故に容疑者の甘い言葉に手を組んでしまっているのではないかとなのはの不安は大きくなっていく。
「どうしよう……。レイジングハート。」
「Good idea.」
長年一緒に戦ってきたデバイスのレイジングハートスラこの答え。
なのはは小さく呟いた。
「ダメだこりゃ。」
ロードは部屋に戻ると、すぐにベットへと飛び込み天井を見つめた。
「ガンバライダー・・・か。」
これまであったことを頭で整理しようとした。アクートのこと、そしてあの夢、そしてここにきた経緯を。だが、頭で整理するにはまだ足りないものも沢山あった。
「あー、わっかんねえな!!」
布団にくるまるも、その答えが出ることはなかった。自分の存在すら分からないのだ。無理もない。
「ちょっと良いかな?」
「・・・はい。どうぞ。」
そこに入ってきたのはなのはだった。なのははロードの部屋にあった椅子に座り込んだ。
「君のことを知りたいんだ。これから戦っていく「仲間」として。」
「なか・・・ま?」
初めて聞く言葉だった。仲間なんて言葉がどういう意味なのか。それすらも理解できなかった。
「仲間っていうのはね、お互いに信頼しあったり一緒にいる時に頼ったりできる存在のことだよ。」
「俺の・・・仲間。」
なのはは頷いてロードの手を握った。
「もし自分のことがわからなくなっても、どんな時でも私たちが助かる。で、きっと助けられる。それが仲間だから!」
ロードは小さく頷くと、なのはは繋いだ手を離した。
「少し知ることができた気がするなぁ。じゃあね!ロード君。」
手を振るなのはに手を振り返した。
「仲間・・・か。」
初めて知る言葉だった。たった一人で戦わなきゃならない。そう思ってた。
-もう一週間も経つのか-
ロードは部屋の中で少し感心に近いものを感じた。
なのはやフェイトの努力もあり、管理局のお偉いさんからロードの協力の承諾も得られたそうだ。ただし、
「ロード。訓練に遅れるぞ?」
「ああ、シグナムさん。」
どういうわけか、彼も管理局の戦闘訓練を受けることになっているらしくそのまま訓練へと参加している。勿論、呼びに来たシグナムもロードもその訓練を共に受けるフェイトも意味はわからない。
ロードが訓練所に行くとフェイトは既に準備運動を終えており、いつでも戦える。ということを示すためかロードに向けて大きく手を振った。
「んじゃあ、戦ってみるか?」
「うん。実力を測るのも兼ねて・・・ね。」
そう言うとフェイトは自らのデバイスであるバルディッシュを魔力を与え、鎌のようなものへと姿を変貌させた。
「行くよ。バルディッシュ。」
「Yes,sar.」
バルディッシュが答えるとフェイトは一呼吸つき、ロードの変身を待った。
「Ganba driver stand by.」
そうロードのベルトであるガンバドライバーの音声が鳴ると、彼は赤い光をまとって一気に姿を変えた。
そしてガンバライダーとなったロードは空間からかつて仮面ライダーオーズが使っていたとされる「メダガブリュー」を取り出した。
「さあ、準備オッケーだ。」
「じゃあ、行くよ。」
フェイトはそう言うと、魔法陣を一気に開いた。ロードも武器をまた構え、二人の放った光弾が爆炎と爆風となって訓練場へと響き渡った。
訓練が終わり部屋に戻ったロードはベッドに寝転がった。
この短い間に自分自身に大きな展開がいくつも転がった。
兵器としてアクートを追う中でなのはやフェイトと出会い、この力を使う理由を考えるということにすらあった。
「俺は・・・。」
しかし、彼の中の葛藤はあった。
自分自身が兵器であること、つまり自分自身の人間が存在していいのか?ということである。
記憶も何も無い自分はこれまで破壊することが戦うことだと信じて戦ってきた。しかし、それは少し違っていて守ることも戦うことだということをここにいる人々彼は知った。
しかし、時折フェイトたちですら手に負えないほどの破壊衝動が模擬戦で現れるのも事実であり、この意思が邪魔してしまう時もあるのだ。
かといってこの想いや守りたいという意思を捨てることが全て。ということが間違いとも思えない。
矛盾が彼の脳を掻き毟る。脳内で砕けていくのは疑問ではなく正解の方なのかもしれない。
「俺は・・・」
ただ、一人ベッドから天井を見上げる。そこには白い壁に蛍光灯の光が反射して少し眩しかった。
「・・・寝よ。」
こんなことを考えてたって仕方ないんだ。
守ることや兵器であること、きっと答えを導いてくれると勝手な決めつけをした瞬間全てが晴れた。
きっとこれから上手くいく。そんな気がしている。
管理局の上官である八神はやてに召集されたロードとフェイトはこれからの任務についての説明を受けていた。
そこには守護騎士やなのはたち上官も説明を受けていた。
「恐らく次のポイントはここになる。二人にはここに向かってもらって、その「アクート」とやらと戦ってもらう。」
「でも、そこに現れなかったとしたら?」
フェイトのその問いにはやての横にいたヴィータがその質問に答えた。
「ここには大きな魔力反応がある。恐らく奴らはこれを狙ってくるだろう。」
なるほど。と二人は首を縦に頷けた。
「つまりここに現れた瞬間」
「アクートを叩く。ということだね。」
はやては軽く頷き、再度大きなモニターへと目を移した。
「でも、この任務はかなり危険やし、罠もあるかもせえへん。気い引き締めてかかって欲しい。」
シャマルははやてからの視線を合図に一歩前に出た。
「では、作戦の説明を終了します!」
ロードとフェイトはシャマルのその言葉を聞き、一礼して部屋を去った。
「フェイトはいい部隊に恵まれたんだな。」
「えっ?」
ロードの突然の言葉にフェイトは動揺を隠しきることが出来なかった。
「俺はずっと研究施設みたいなところで兵士みたいに扱われてさ、俺以外のガンバライダーを殺すためだけに色んなことを聞かされた。でも、ここは人を守るために戦って、自分の命を省みない。ホントにすげえよ。」
フェイトはそれを聞いてロードの頭を撫でた。
「きっと、ロード自身の思いがそうしてる。大切な人たちを守りたいって思い一つでもロードは戦えるって私は知ってる。」
「そっか・・・。きっとそうなのかもしれないな。」
ロードは少し照れながら、フェイト共に歩いて行った。
「フェイトとロード。いい感じやね。」
「うん。きっとあの二人なら今回は大丈夫そうだね。」
なのはは静かに見守った。ロードの腕輪が強く光り輝いたように見えた。ロードとフェイトは空中を飛びながら、アクートがいるとされるポイントへと向かっていた。しかし、ロードは妙な気配を感じざるをえなかった。
「フェイト。」
呼びかけられたフェイトは少し首をロードに傾けた。
「どっかおかしくないか?」
フェイトはその言葉にさらに疑問符を増やした。
ロードはそのまま話を続けていく。
「何で魔力を大量生成できるところを管理局はアクートが狙うってわかったんだ?」
「つまり……これが罠だと?」
ロードはフェイトの言葉に小さく頷く。
でも何のために?誰が?そんな疑問が止まぬままそして話を続ける。
「アクートは誰かを呼び寄せようとして、わざと魔力を大量生成できる場所を提示したのか。それも分からないけどな。」
ロードの推測を聞き終えたフェイトはそこで飛行を中止し、はやてたちと連絡を取ることにした。
「こちら管理局フェイト・テスタロッサ。応答願います。」
「やあ…。随分と遅かったねえ?」
「!!」
男の姿二人は驚愕した。そこに映っていたのはロードと同じガンバライダー。しかし色が明らかに違う。青を基調としたガンバライダー。それが誰かはもうロードは察していた。
「お前か?アクートってのは。」
青いガンバライダーは高笑いしにやけて答えた。
「ご明察。だが、もう管理局は我らの支配下に置いた。」
「どういうこと・・・?」
フェイトの疑問符と同時に映像が送られた。そこにあったのは倒れこむなのはたちの姿だった。
「てめぇ・・・!!」
ロードの怒りを表した眼にアクートは微笑を浮かべた。
「友よ。助けに来るなら勝手にしろ。」
「友だと・・・!?」
ロードの疑問をすり抜けアクートは話を続ける。
「だが、そこの怪人集団を倒したあとになぁ!」
通信が切れた途端、灰色の壁から何体もの怪人が湧き出てきた。数百は超えるだろうその数にフェイトとロードは足を後ろに下げた。
「次元の壁・・・か。」
壁を超えてきた怪人たちは少しずつフェイトとロードへと近づいていく。
「逃げるわけにもいかなさそうだね。」
「さっさとぶっ潰すぞ…!!」
ロードとフェイトは互いに背を向け二手に走って行き戦闘は開始された。
ロードはメタガブリューを召喚し、ストレインドゥームで薙ぎはらっていく。一方でフェイトはバルディッシュから放つ黄金色の光弾「サンダースマッシャー」で敵を空中から爆撃した。
大きな攻撃を二人は何度も放つがそれによって敵の数が減っているようにはとても思えなかった。
「こいつらキリがねえぞ!」
「一気に大きな攻撃を撃ち込むしかないみたいね。」
ロードの言葉にフェイトは少し焦りを感じ、自らの魔方陣を解放し、一気に敵を覆い囲った。
「ファイア!!」
フェイトの放った何発もの大きな光線は敵を吹き飛ばし、たちまち消滅させていった。
そして数百といた怪人は一瞬にして消滅し、殲滅されていった。
「やったな!」
「うん。」
その刹那、後ろから撃ち込まれる銃弾にロードは気づき、直撃しそうになったフェイトを押し飛ばした。
撃ち込まれた銃弾はロードの心臓に向かって紫色の四角錐に広がった。
「ロード!?」
「ちっ!!この攻撃・・・デルタか。」
そこにいたのは黒と白の色を基調としたデルタ、そして白と金を基調としたイクサだった。
「シャドウライダーに攻撃を食らうとはな・・・!」
ロードはこの存在を知っていた。ライダーを模擬して作られたシャドウライダー。彼がかつて何度も訓練として使った兵器の一つだ。
シャドウデルタはロードに向かって四角錐へと蹴り込み、相手に攻撃する「ルシファーズハンマー」をロードへと直撃させ、シャドウイクサも同時にロードの腹に斬撃技である「イクサジャッジメント」を直撃させた。
「あぁ・・・。」
「ロード!!」
変身が解けると同時に倒れこむロードの元へと向かおうとするフェイトにデルタとイクサは銃を向けた。ロードはその光景を見たとき、夢で見た光景を思い出した。
彼の脳には一瞬にして血まみれで倒れる少女の残像が見えた。
「ダメだ!!やめろ!!」
デルタとイクサはフェイトに銃撃を撃ち込むも、フェイトは魔力を使ったを張り防御する。だが、通常の実弾で壊れないようなバリアが徐々に崩れていくのがフェイトには見えた。
「この力……魔力!?」
「どういうことだ・・・!?」
ロードは立ち上がろうとするも、先ほどの攻撃が傷口を抉る。立つことすらままならなかった。
「っ!!?」
フェイトのバリアは砕け、フェイトに何発もの銃弾がフェイトへと突き刺さっていく。
「フェイト!!」
ロードは力を振り絞りフェイトの元へと這って行った。
「手を伸ばせ!」
「ロード・・・。」
その伸ばす手はフェイトへと届かず、フェイトの手は静かに落ちていった。
「くそ…!!くそ!!」
ロードはフェイトから赤く垂れた鮮血に絶望した。力があっても守れなかった。自分の大切なもの1つさえも。
彼の脳に走馬灯のようにこれまでの自分の愚かさが描かれていく。
兵器であること、そして何も守れない力を得た自分に何の意味もなかった。
戦うことだけにしか執着しなかった自分を愚かだと嘆き、地面の砂を殴りつけた。
シャドウデルタとシャドウイクサは止めと言わんばかりに何発も魔力を込めた銃弾を放った。
ロードはその銃弾が放たれた瞬間、フェイトを庇うように覆い後ろを向いた。もう死ぬのだと確信した。何も守れぬまま自らも消えるのだと
だが、彼の背中には少しの痛みも感じず弾丸の刺さる音すらしなかった。恐怖混じりでロードはそっと後ろを向いた。
そこにいたのは虹色の羽を纏った少女だった。彼女は魔方陣を展開し、シャドウライダーたちの攻撃を物ともしなかった。そして少女はロードへと問いかけた。
「どうした?我の知っている貴様はそんなものではないぞ?」
はやてに酷似した声と容姿の少女にロードはその言葉に疑問符を浮かべた。
「あんた……誰だ?」
少女は少し笑みを浮かべ答えた。
「我が名は闇統べる王(ロード・ディアーチェ)だ。
作者「というわけで久々のあとがきコーナー!」
ユーノ「すごい久々だと思うんだけどどうしたのこれ!?」
作者「意外と人気だったのよ?これ」
ユーノ「し・・・知らなかった」
作者「因みにここに送ってくれると質問に答えたりします」
ユーノ「そんなbotみたいなシステムいる!?」
作者「あたぼうよ!」
ユーノ「突然の江戸っ子口調はなぜ!?」
作者「いるに決まってんだろ!感想とかでもリプとかでも結構疑問が来るからここで答えたりできたらいいなってやつだよ!」
ユーノ「あ・・・あーなるほど。」
作者「結構適当に答えたなお前・・・。まあいいや、次の回もお楽しみに!!!!」