考案中作品置き場    作:砂岩改(やや復活)

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 基本的にはエースコンバット7のストーリーのオマージュ。
セイレーン大戦後の世界。アズールレーンとレッドアクシズの本格的な戦争を描く。
トリガー役はアーク・ロイヤル ミハイ役は三笠


アズールレーン Battle ship Combat

 2000年。突如、謎の海洋勢力「セイレーン」の出現による災禍から19年後の2019年。ついにセイレーンの驚異から解放された世界には緊張が続いていた。

 

セイレーンに対抗する為に四大国家を中心にして結成された人類連合。《アズールレーン》とアズールレーンから脱退した鉄血によって結成されたもうひとつの軍事連合《レッドアクシズ》は、厄災からの復興基盤となる世界発電施設における利権問題で緊張状態にあった。

 

 アズールレーンによる開発利権独占に反発したレッドアクシズは疑似セイレーンによるテロと世界発電施設《ラー》の占拠、並びに宣戦布告を行い両陣営は「第三次大戦」(灯台戦争)へと突入する。

 

 無数の同盟国を持つアズールレーンに対しレッドアクシズは疑似セイレーンで応戦、アズールレーンは大西洋からその勢力圏を駆逐されようとしていた。

 

「まもなく被害のあった自由アイリス教国です」

 

「しかしなにも勧告もなしに攻撃するか?流石のレッドアクシズとて心得ているだろう?」

 

「それを確かめるためにも我々が赴いているのですよ。アーク」

 

 数時間前に謎の攻撃を受け、通信が途絶した同盟国自由アイリス教国に出撃したのはロイヤル主力艦隊。

 空母《アーク・ロイヤル》軽巡《ベルファスト》軽巡《エディンバラ》駆逐《ジャベリン改》戦艦《フッド》そして旗艦、戦艦《クイーン・エリザベス》 有事を備えた高火力艦隊が編成されていた。

 

「しかし殿下まで出ることは。状況は分かりません、最悪の事態だってあり得るのに」

 

「だからこそよ!この私でしか判断できないことがあるかも知らないでしょ!」

 

「アーク・ロイヤル様は心配性なんですね」

 

「いえ、彼女は単に殿下たち(幼女)に怪我をしてほしくないだけですよ」

 

 エディンバラの言葉にベルファストがすぐに訂正する。

 

「でもアークの考えは私も同じよ。選抜したとはいえ急造艦隊にはかわりがない。本当ならもう少し手勢が欲しかったわね」

 

 アークの考えに同意を示したのはフッド。状況偵察なら6艦で十分だが殿下がいるなら話は別だ。彼女の手勢としてもう少し欲しかったと言うのも頷ける。

 

「本格的な戦闘は当然、控えるわ。何度も言ってる通り、高度に政治的な内容が絡んできても良いように私がいるのだからな。それにリュリューシュも肝を冷やしておった」

 

「……」

 

 リュリューシュ。自由アイリス教国の枢幾卿でありロイヤルに亡命している人物である。彼女はロイヤル内でも自由に身動きできる存在ではない。

 ロイヤルにとって自由アイリス教国は鉄血を主力とするレッドアクシズに対する最後の壁。彼女にもしものことがあればロイヤル本土が焼かれる可能性があるからだ。

 

「せめてサン・ルイとの通信が可能ならば…」

 

 彼女は信心深く、武人気質の信頼できる人物だ。前線指揮艦としてアイリスに駐屯しているはずだが。

 

「やはり駄目です、繋がりません」

 

「と言うことは通信施設を集中的に狙われたわけだな。出番だぞ、ソードフィッシュたちよ!」

 

 偵察として発艦させるためにアーク・ロイヤルは銃を構えて射出する。これで少しでも状況が分かれば良いのだが。

 

ーーーー

 

「お前たちの努力は感動的だったぞ――だが、相手を間違えたらそれまでだな。サン・ルイ」

 

「くっ…ジャン・バール!」

 

 自由アイリスの保有するドック、工廠、軍事施設の全てを灰塵にされ艤装失ったサン・ルイは手持ちの槍だけで防衛戦をしていたが完全武装の敵に対しては無力であった。

 

「ロイヤルに引きこもるリュリューシュにも見せてやりたいぐらいだ」

 

「人の世の理に背いた罪人がよくも…」

 

「信仰も信念も、口先だけでは所詮ただの妄想に過ぎない」

 

 信仰心だけでは国は護れないと鼻で笑うジャン・バール。だがそれ以上にサン・ルイには納得のいかないことがあった。

 

「なぜ…セイレーンがここに…」

 

 アイリスの軍事施設をピンポイントで爆撃したのは鉄血の航空機ではない。あの漆黒の航空機を忘れるわけがない。あれはセイレーンが使っていた航空機だ。

 

「いつまでも我々がお前たちと同じ土俵に立っていると思うなよ

 

「……」

 

「ジャン・バールさん!」

 

「なに!?」

 

 ル・マルスの言葉と同時にその場から待避するジャン・バール。間違いなく彼女を狙った爆撃。咄嗟に上をみるとソードフィッシュたちが遥か上空に滞空していた。

 

「ちっ…時間を掛けすぎたか…」

 

「無事か!」

 

「アーク・ロイヤルか…」

 

「そうだ、どうするヴィシア…我々ロイヤル主力艦隊と正面からやりあうか?」

 

 銃に対艦弾を装填したライフルを構えるアークに続いてジャベリンたちも駆けつける。

 

「これ以上の勝手はジャベリンが許しません!」

 

「随分と好き勝ってやってくれたな。流石の私も腹に据えかねる」

 

「ちっ…クイーンまで居るとは。どうやらハッタリではなさそうね」

 

 爆煙に紛れて姿を消すジャン・バール。すると周囲から感じていた気配も消える。

 

「ふぅ…」

 

「良くやったアーク・ロイヤル。流石は栄えあるロイヤルネイビーのくうぼだ!」

 

「ありがとうございます。ところで陛下、お疲れでしょう。どうかお帰りは私に抱っこを…ぎゃあ!?」

 

「不敬ですよアーク」

 

「こう言うところさえなければ良いんですが…」

 

 どこかしらから出してきたハリセンでアークに一撃を与えるベルファストとエディンバラ。本当に彼女は性癖さえでなければ立派な人物なのだが。

 

「イエスロリータ。ノータッチ!」

 

「タッチしようとしたのは誰ですか?」

 

「私です」

 

「よろしい」

 

 襟首捕まれ連行されるアークをサン・ルイは困った様子で見送る。

 

「無事なのはお前だけか?」

 

「はい、軍事施設をピンポイントで爆撃せれてしまい。我々は反撃する間もなく艤装を失い戦わざる得ませんでした」

 

 自由アイリス教国にはもう防衛戦力が皆無と言っても良いような状態だ。向こうが体勢を整えたらこの土地は陥落する。

 

「出来うる限りの民の救出を、我々ロイヤルはその全てを受け入れる!」

 

 クイーンの言葉にその場にいた者たち全てが動き出す。

 

「殿下…」

 

「おぉ、ベルファスト。どうだった?」

 

「駄目でした…」

 

「そうか…」

 

 アイリスにはロイヤル艦隊の駐屯基地も存在していた。だがそこは集中的に破壊されており生存は絶望的だった。アークはレナウンの亡骸を抱えながらやって来る。

 

「宣戦布告もなしにこれほどの攻撃。陛下、向こうは本気ですよ、国際的信用すら吐き捨てたやり方です。立ち塞がるもの全てを粉砕すると」

 

 この攻撃は奴等の宣戦布告なのだ。逆らえば容赦しないという警告を含めた。

 

ーーーー

 

 ハワイの真珠湾。そこには大破着底したアリゾナやオクラホマの姿が無惨に遺されていた。

 

「おのれレッドアクシズ!」

 

 救援に来ていたエンタープライスは怒りに震える。真珠湾は既に使い物にならない程の損害を受け艦たちを救出する施設を重点的に潰されていた。

 

 僅かながら息が出来る者たちを運び出すことすら出来ずに修理もできない。そんな状態にエンタープライスは怒号を挙げるのだった。

 

 

 

 

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