異世界の英雄は艦と海を往く   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじじゃ......。

艦娘である朝潮を放置して深海棲艦である駆逐イ級と戦う悟空。
結果は懐に潜り込まれ為す術なく破壊され爆散した、哀れイ級というものであった......


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アンケート協力ありがとうございます。大体決まりそうですが、もう少し続けていきたいと思います


新たなる艦娘!新たな仲間は駆逐艦!

sideナレーション(界王)

 

 

「なあ、アサシオそういえばなんだけどよ」

 

鎮守府に帰投の最中、朝潮の横を飛んでいた悟空がふと朝潮に声をかける。

 

 

「はい?なんでしょうかシレ...悟空さん」

 

 

「さっきの奴倒したときにさ、こんなの拾ったんだけど、コレ何か知ってっか?」

 

そう言って悟空は懐から淡く輝く水晶を取り出し朝潮に見せる。

 

 

「これは...悟空さん、何処でこれを?」

 

 

「へへへっ奴を倒したすぐ側さ、光ってたから拾ったんだ」

 

自慢気に話す悟空だが、朝潮はその水晶を見つめる。

 

 

「悟空さん、これは恐らくですが、記憶の水晶という物でしょう」

 

 

「ん?キオクの...?」

 

 

「記憶の水晶です。悟空さん」

 

 

「お、おぉ...その記憶のスイショウ?ってなんだ?」

 

 

「私も聞いた話でしか知りませんが、どうやら艦娘の記憶が内封されているとか...」

 

 

「......??えっと、つまりどういうことなんだ?」

 

 

「えっと...ですね、つまりこの中には私と同じ艦娘が眠っていると言うことです!はい!」

 

今までの経験から凄くバッサリとした説明を始める辺り、朝潮も悟空との付き合い方に慣れ始めておるのかもしれん......。

 

「ともかく悟空さん!鎮守府に帰投しましたら工廠に向かうことをオススメします!」

 

 

「コウショウ...?そんなとこあったんか?オラ知らねえぞ」

 

 

「執務室で説明したではないですか!...もう、分かりました。私も同行します」

 

 

「ホントか!!サンキュー!!」

 

もはや諦めたように朝潮は肩を落として力無くて微笑むしか出来なかった。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

無事に鎮守府に帰投した朝潮は艤装を解き、工廠へと向かっていた。

 

後には地面に降り立った悟空が続いている。

 

 

「シ...悟空さん、これから行く工廠はよくお世話になる所なんですから覚えてくださいね?」

 

 

「お、おう...そんなに大事なとこなんか?」

 

 

「勿論です!これから激しくなっていくはずの戦いに私だけしかいないと言うのは心許なさ過ぎます!!」

 

 

「わ、分かったよ...覚えるって...」

 

そんな朝潮の迫力に若干押されつつも悟空は工廠へと向かって行く。

 

 

「ここですよ」

 

少し歩いたところで朝潮が不意に立ち止まる。

 

そこには工場のような建物が建っていた。

 

 

「へぇ〜!ここがおめえの言ってたコショウなんかぁ!!」

 

 

「悟空さん、そんな調味料みたいな名前ではなく工廠です。着いてきてください」

 

そう言うと朝潮は中へと入っていく。悟空もその後を追うように中へと入って行くのだった。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

「失礼します!明石さん、いらっしゃいますか!」

 

中に入り朝潮が奥にそう呼びかける。

 

 

「...?誰に話しかけてんだ?」

 

急に暗闇に向けて声を掛けだした朝潮に悟空が不思議そうに声を掛ける。

 

 

「この工廠の担当者の方を呼んだんです。いるはずなのですが...」

 

 

「たんとうしゃ...?んっ!?」

 

聞き覚えのない単語に疑問を覚えた悟空であったが、何かを察知したのか奥の方を睨みつける。

 

すると、奥の方から、桃色の髪をおさげ風に横髪で纏め、水色のシャツの上にセーラー服を着込み、腰回りの露出したスカートのようなもの(スケベスカート)を穿いた少女が出てきた。

 

 

「はいはーい、遅くなっちゃってごめんねー、どうしたの朝潮ちゃん、......と、どちら様?」

 

少女が悟空に気が付き首を傾げる。

 

 

「この方は新しくこの鎮守府に着任した提督の孫悟空さんです」

 

 

「オッス!オラ悟空だ、よろしくな!」

 

少女は一瞬呆けたような顔をするがすぐに状況を理解したのかすぐに動き出した。

 

 

「あ、あぁ〜!新しく着任した提督の方だったんですね!軍服を着てないから誰かと思いましたよ...。コホンッ...。初めまして、私は工作艦の明石です。大本営からこの鎮守府の工廠を任されてます。よろしくお願いしますね」

 

 

「おぉ、よろしくなアカシ!」

 

そう言ってにこやかに握手を交わす二人。

 

少しして手を離した明石は思い出したように口を開いた。

 

 

「そういえば今日はどうしたの?着任の挨拶にきただけ?」

 

 

「いえ、それもあるのですが、実は見て欲しいものがあって...」

 

明石の言葉に少し口篭りながら朝潮が答える。

 

 

「...?見せたいもの?」

 

 

「はい、悟空さん。アレを明石さんに」

 

 

「ん?コレか?」

 

朝潮の言葉に悟空が先程の記憶の水晶を取り出す。

 

 

「っ!それは...」

 

悟空の取りだした物を見て、明石が驚きの声を上げる。

 

 

「......実は先程、提督と二人で出撃したのですが、その時に提督がコレを拾ったらしくて...」

 

 

「へぇ〜...えっ?今なんて?凄く不穏な単語が聞こえた気がしたんだけど...」

 

 

「え?ですので出撃した時に...」

 

 

「その前よ、なんて言った...?」

 

 

「提督と二人で出撃した時...ですか?」

 

 

「それよそれ!提督と二人でってどういうこと!?」

 

 

「提督が深海棲艦と戦いたがっていたので...」

 

 

「提督が!?えっ...どういうこと?」

 

 

「コレも提督が駆逐イ級を倒した時に見つけた物です」

 

 

「訳が分からないんだけど...!?!?」

 

 

「大して強くなかったからちっと拍子抜けだったぞ...もっと強え奴と戦いてえ」

 

 

「強くない!?強くなかった!?えっ...ホントにどういうことなのコレェ...!!!!!?」

 

その後しばらくの間、明石の叫びが工廠の中に響き渡っていた。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

「という訳で、この水晶の復元をお願いします」

 

 

「あー...うん、分かった...。なんか色々着いていけてないけど......」

 

そうして差し出された水晶を受け取り、明石はフラフラと疲れたように再び工廠の奥へと消えていった。

 

 

「......なあ、なんでアカシの奴、あんなになってたんだ?」

 

 

「......だいたい司令官のせいだと思いますよ...?」

 

 

「いっ...!?」

 

そんなことを話している二人のもとに、明石が再び戻ってきた。

 

 

「......お待たせしました。復元が終わりましたよ、ほら、おいで」

 

そう言って明石が裏に向けて呼びかけると、奥からセーラー服のようなもの纏った少女が出てきて言った。

 

 

「は、初めまして...あたし、文月っていうの。よろしくぅ〜」

 

これがこの鎮守府で二人目となる艦娘の誕生であった。




オッス!オラ悟空!

二人目の仲間も出来て少し賑やかなったぞ!
朝潮も話し相手が出来て楽しそうだ!
ん?オラに仕事を覚えてもらう?いいぃっ...!?

次回!異世界の英雄は()と海を往く!

提督業開始!仕事を覚えろ孫悟空!

ぜってえ見てくれよな!

悟空の指揮下にいて欲しい艦娘達は?

  • 駆逐艦達一択!ロリロリ艦隊結成!
  • 軽巡、重巡選り取りみどり!
  • 空母、軽空母の空から特攻!
  • 男なら戦艦!!ガンガンせめて強くなれ!!

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