ワンパン世界にほむほむ(憑依体)がIN   作:政田正彦

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もうすでにこういうのあったらごめんね。







隕石編
ヒーロー名:時魔女


 この世界には、漫画やアニメ、映画の中に存在するような怪人や、それらから一般人を守るヒーローという存在が仕事として実在し、ヒーロー協会という名の、ヒーローを束ねる組織が存在する。

 

 ヒーローには階級が存在し、認定を受けたばかりの駆け出しであるC級を始めとし、名が売れ始めたB級、そして一級のプロヒーローとして一人前になったA級。

 

 ……そして人外染みた圧倒的な力を持つ変態級のS級が居る。

 

 S級3位のヒーロー、【時魔女(ときまじょ)】もまた、S級ヒーローとして目覚しい活躍で世間から絶大な支持を得ているS級ヒーローの一人だ。

 

 学校の女子制服のような服で鋭角的なデザインの紫と黒を基調とした衣装に身を包み、身長は155~158cm、さらりとした黒髪を三つ編みにし、頭に赤いリボンを着け、”生まれ持った”能力で誰よりも早く現場に駆けつける。

 

 年齢は中学生程だろうか?S級ヒーローの中では童帝がS級ヒーローになるまでは最年少の美少女S級ヒーローとして一躍有名になり、その可愛らしく凛とした風貌にメディアも彼女を放って置かず、すぐに彼女に関するグッズが販売され、飛ぶように売れていった等といった逸話が存在する。

 

 

 さて、そんな彼女だが……その正体は、全く別作品、「魔法少女まどか☆マギカ」に登場する最重要キャラクターの一人、「暁美ほむら」その人……ではなく、彼女の外見と能力を転生特典として手に入れた転生(憑依)者であり、戸籍上の名前も暁美ほむらという。

 

 その上ワンパンマンという漫画の、原作の存在を知っているというおまけつき。

 ついでにジェノス推しである。

 

 

 

「(あ~~~~!!どうしよどうしよ~~~!緊張してきた~~~!)」

 

 その日、時魔女こと暁美ほむらはとても緊張していた。

 普段から、”魔法少女”に変身していないと不安感から自信が無く、おどおどしがちなのだが、それに輪をかけて緊張しっぱなしであった。

 

 前述の通り彼女はジェノス推しである。

 

 そして今、彼女はワンパンマンの漫画版第23話で登場する巨大隕石の件でヒーロー協会Z市支部に訪れているのだ。

 

 原作通りならば……というかほぼ確実に、ジェノスはここへ訪れる。

 

 ……まぁ実を言えばこの世界のジェノス自体は、映像で見ているから初見ではないのだが……実際に会うのはこれが初。そして顔を合わせるという意味でも。

 

 

「(よし……まず挨拶から……)」

 

 そう意気込んでいると、不意にドアが開く。

 来たか!?と振り向き、そして意中の人ではない事に若干がっくりとしながら、それをおくびにも出さずにその者に話しかける。

 

 

「おお、時魔女ちゃんか、よっすよっす」

 

「バングさんも来たんですね」

 

 バング。S級ヒーロー第4位の、ほむらとはまた別の、正当かつ純粋な武の強さを極めた、本物の実力者である。その老体からは考えられない程に流麗な流水岩砕拳という武術と重い一撃は怪人を圧倒し、弟子入りを志願する者は後を絶たない。

 

「……一応聞くんじゃが……他のS級ヒーローは?」

 

「……来ないみたいです。あと、支部の人達は全員避難しちゃいました」

 

「避難じゃと?おいおい、一体何があったと言うんじゃ」

 

 

 S級ヒーローは基本招集をかけられても来ないことがそう珍しくない。場所が遠かったり、ほかの事で忙しかったり、単純にめんどくさくて来ないという薄情者も居る。

 しかもS級ヒーローが召集されるのは大抵、面倒事、無理難題を押し付けられる、厄介事の処理であったりするのも原因の一つである。

 だがいつもの事なのでバングもそこには突っ込まなかったが、流石に支部に人が居ないというのはどうなんだ。

 

 

「巨大隕石、だそうです。S級ヒーロー達にどうにかしてほしい、と」

 

「なんじゃあそりゃあ……」

 

「これがその巨大隕石だそうです」

 

 

 ポリポリと頭を掻きながら呆れたと言わんばかりにそう呟くバングの表情は明るくない。一瞬で、隕石をヒーローの手で解決することで、ヒーロー協会の名を売ろうという意味も兼ねているのだろうという意図まで透けて見え、そしてほむらから渡されたデータを見て「あ、これ無理」と諦めた。

 

 今回の隕石の災害レベルは竜。”いくつもの街が壊滅する危機”を意味するその災害レベルは5段階ある災害レベルの内の上から二番目だ。

 

 

「こりゃ無理じゃのう。お前さんにはどうにか出来そうか?」

 

「流石に無理ですね……」

 

 

 S級第3位と4位が集まってもなおその結論が覆ることはない。

 ちょうどそんな話をしていると現れた者が居ても、それは変わらないだろう。

 

 

「ほう、もうひとり来たようじゃな」

 

「(えっ!?)」

 

 バングに気を取られてすっかり気付かなかったが、その者の背後の自動ドアが丁度閉まる瞬間だったことを鑑みるに、まだ来たばかりだったようだ。

 

 

「君は……新しくS級ヒーローになった期待の新人ジェノス君か。わしはバングというものじゃ。よろしこ」

 

「(バング……S級4位のヒーロー……本物の実力者だ)」

 

 

 と、非常事態なのもあって自己紹介をさっさと済ませ、んで、と隣に居るほむらに紹介を促すバングだったが、何故かほむらが一向に口を開こうとしないので、ん?とほむらの方に顔を向ける。

 

「(あ……あわわわ……かかかか、カァ~~~ッコイイ~~~!!リアルジェノスマジでかっこいいよお……………)」

 

「……時魔女ちゃん?」

 

「(ハッ!)あ、ええ、ええと、暁美ほむ、じゃなかった、時魔女です。よ、よろしくお願いします、ジェノスさん」

 

「時魔女?S級3位の時魔女か……!?(こんな少女が……!?)」

 

 

 バングはまだ分かる。老人とはいえその男が身に纏う武に慣れ親しんだ雰囲気は、武術に関しては素人に近いジェノスでも空気で分かる。

 

 だがその隣に居る少女がそのバングよりも上だというのはどういうことだ?それに、サイトに載っていた時魔女とは雰囲気がまるで違う。

 

 

 S級第三位の時魔女はその人気とは裏腹に、S級の中でも謎の多い人物である。

 

 彼女に関する話では、「怪人の下に誰より早く訪れ、そして一瞬で相手を殲滅してしまう」とか、「向こうの市で活動していたかと思ったら、いつの間にかここの市に居た」という話が数多く見られた為、ジェノスは「時魔女とは超スピードでの戦闘で敵を一瞬の内に殲滅してしまうヒーロー」だと思っていた。

 

 

 ……だが実際に会ってみるととてもそうは思えない。

 

 いたって普通の生体反応、緊張気味で浅い呼吸、肉体という面で見ても……足のつま先から頭のてっぺんまで、どこからどう見てもただの少女にしか……。

 

 

 いや、先生と同じで見た目では分からない強さというのもある……少女だからと言って侮れないだろう、とジェノスは考えを改め、ひとまずは彼女を味方と受け入れることにした。

 

 

「そうか……俺はジェノス、よろしく頼む……それで、ヒーロー協会に招集で呼ばれたんだが……」

 

 

 かくかくしかじか。バングとほむらはジェノスに35分後に隕石がここに落ちてくること、30分前までには落下地点を予測して報道することを伝えた。

 

「というわけで、君も誰か大切な人と共にここから避難したほうがいい」

 

「お前たちはどうするんだ?」

 

「わ、私はその……避難のお手伝いをしようかと思います」

 

「わしは代々受け継いできた道場を離れるわけにはいかんから、残るしかないのう……ところでジェノス君」

 

 

 バングはそう言うとシュバッと流水岩砕拳の構えを見せながらこう尋ねる。

 

 

「流水岩砕拳……知ってる?」

 

「あの、バングさん。ジェノスさん、もう行っちゃってます」

 

「……そっか」

 

 

 ついでにほむらも、じゃあ私も行きますね、とその場から立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ジェノスはバング達と分かれるやいなや、Z市の上空で隕石の落下予測地点へと向かっていた。その手には、試作品の新兵器が装着されており、これを使用した上での焼却砲のフルパワーでどうにか迎撃出来ないかと考えている。

 

 隕石はZ市だけでなく周囲の街へも壊滅的な被害を及ぼすであろうサイズのものであり、今から避難したところで、間に合わない。

 

 なによりZ市には彼の師も住んでいる。自分だけ逃げ出すわけには行かなかった。

 

 

 ……そして、そんな彼の横を通り過ぎていく大きな鉄の塊があった。

 

「(あれは!?)」

 

 それはブースターの逆噴射で勢いを殺してビルの屋上に着地すると、隕石を眺めて何やら計算をしているようだ。

 

 

「……お前は、ボフォイだな!?」

 

 ジェノスも遅れてその場に到着すると、それがなんだったのかが分かる。それは、S級ヒーロー第7位、高火力の兵器で敵を周囲ごと粉砕するヒーローだ。

 

「オマエハ、新人ノジェノスカ」

 

「ああ。ボフォイ、お前の力を貸してくれ」

 

「……断ル」

 

「なぜだ」

 

 ジェノスは、ボフォイもZ市に住んでいたのか、命を張ってやってきたのだろうかと考え、彼に協力を求めたが……それは間違いであると本人の口、いや、本人の操作するロボットの口から明言された。

 

 彼はただ隕石を相手に新兵器の実験がしたいが為に訪れただけであり、さらに言えば今ジェノスと話しているのはボフォイ本人ではなく遠隔操作で動くロボットだ。

 

「残念ダガ、俺ハ命ヲカケテル訳ジャナイ。隕石デ死ヌノハゴメンダ……アト、俺ノ事ハボフォイデハナクメタルナイトト呼ベ。ヒーローハ本名ジャナク、ヒーロー名デ呼べ、常識ダ」

 

 

 ……と、話している場合じゃなくなってきたようだな、とメタルナイトは言いながら空を見上げる。そこには隕石がもう姿まで見えるほど近づいてきていた。

 

 ジェノスは無駄に時間を使ったと言わんばかりにその場を離れ、隕石の落下地点の真下にあるビルまで跳躍した。

 

「あら、遅かったわねジェノス…………さん」

 

「時魔女!?」

 

 そこには、何故かジェノスよりも先にさっきまで支部で話していたはずの、そして避難勧告に行くと言っていた時魔女の姿があった。

 

「(こいつ、少なくとも俺より遅れて支部から出たハズ……!どうしてここに!?というかいつの間に着替えた!?)」

 

「どうしてここに、と聞きたげだけど……それを話している暇は無さそうよ」

 

 

 自分より早く到着している事、着ている服が全く異なる事、そしてなにより彼女が身に纏っている雰囲気や口調がまるで違う事から、やはりこいつも只者じゃないとジェノスは思った。

 

 そしてそんな彼女もまた、隕石を止めに来たようだ。避難のお手伝いをします、と言っていたはずだが、避難も無駄だと市民達も悟ったのだろう。

 

 ともかく、メタルナイトよりかはまだ好感が持てそうだ。

 

 

「そろそろね」

 

「ッ!!」

 

 

 そう彼女が口を開いた瞬間、隕石に向かって無数のミサイルが発射される。

 

「メタルナイト……!?」

 

 

 弾道からその発射地点を見るとそこにはメタルナイトが居た。

 焼却砲を発射しようとしていたが、タイミング的に今からでは逆に邪魔になってしまう。

 

 そして、ミサイルが着弾する。

 

 

 瞬間、空で爆発したというのに衝撃波で地面が揺れる程の爆発が巻き起こる。

 

「こ、この威力……!?あいつ……こんな兵器を……(これがもし隕石にではなく街だったら……!あいつは危険だ。警戒しなければ……!!)」

 

 爆発が止み、爆煙が空に漂っている……そして程なくしてその煙からまるで勢いが死んだ様子もない隕石が顔を出す。

 

「!?……ダメか!!」

 

 流石にあの爆発の直撃なら、と、どこか期待してしまったが、そう上手く事は運んでくれないらしい。

 

 

「(どうする、もうあまり時間がない……チャージまで5秒、隕石はあと30秒で地面と衝突する……いや攻撃が命中したとしてその後はどうする。というかそもそも俺のパワーでアレを破壊できるのか?)」「まあ落ち着け」

 

 

 声をかけられ振り返るとそこにはいつの間に居たのだろう、バングがそこに立っていた。

 

 

「心に乱れが見える。お主はまだ失敗を考えるには若すぎるのう。適当でええんじゃ適当で。土壇場こそな。結果は変わらん。それがベストなんじゃ」

 

「(……適当がベスト?)」

 

 

 そこでジェノスの脳裏には、自分の師の姿が浮かんだ。

 

 不意にジェノスの胸部装甲が開き、中からコアらしきものが取り出される。青白く光り輝くそれを、椀部に装着し、手を隕石へ掲げた。

 

 

「時魔女、バング、伏せていろ」

 

「ほ?」

 

「分かったわ」

 

 

 適当がベスト。後先のことはどうでもいい。失敗等考えない。

 ジェノスは隕石に今ある全力を捧げる事にした。

 

 

 

 そして、ジェノスの腕から隕石へ向かって、フルパワーの焼却砲が放たれ、地面から空に、一筋の光の柱が立った。

 

 

 

「うおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 

 

 全身全霊を捧げた、今のジェノスに出来るうる限り最高の一撃……だが。

 

 

「ダメだ!!とても破壊できるような物じゃない!!」

 

「いや!気のせいか隕石が勢いを落としているように見えるぞ!」

 

「本当か!?」

 

「あ、気のせいじゃった」

 

「くそじじいめ!!」

 

 

 やがてフルパワーの焼却砲も虚しく、エネルギー切れで膝をつくジェノス。

 もう起き上がるエネルギーも残っていない。

 

 

「残り9秒……逃げろ、二人共」

 

 

 

 

「そこの二人、そいつのこと、任せるぞ」

 

 

 諦感が心を支配しようとしたその時、背後から見知った声がした。

 まさかと思いジェノスが振り返ると、そこには今まさに飛び立とうとしている自分の師匠……サイタマの姿があった。

 

 

「だ、誰じゃね君は?」

 

「よくわからないけど任されたわ」

 

 

 瞬間、ドムッという重い音が鳴ったかと思うと、遅れて彼が居た場所に蜘蛛の巣状のヒビが入る。

 

「先生!?」

 

「(あれがサイタマさんかあ……いや、実際に見るとやっぱ凄いな)」

 

 

 そしてサイタマは隕石を睨みつけ……

 

 

「俺の街に」

 

 

 拳を硬く握り

 

 

「落ちてんじゃ」

 

 

 その勢いのまま

 

 

「ねえ!!!」

 

 

 拳を振り抜いた瞬間、今日一番の轟音と共に、その一撃は隕石を貫通し、隕石は爆発四散した。

 

 

 

「嘘でしょ……!?」

 

「砕きおった!?」

 

 

 

 初めてその力を見るバングも、原作を知り、彼のマジ殴りの威力も知っている彼女でさえ、その光景には「冗談だろ」と叫びたくなった。

 ただの人間の一撃が隕石を砕いたのだからそうも言いたくもなる。

 

 

「……だが……!」

 

 

 だが、これで万々歳では終わらなかった。隕石は砕けたが、砕けて小規模な大きさになっただけで、隕石そのものはまだそこに存在する。

 

 大いに威力は低減したとは言えこのままだとZ市は……。

 

 

「ジェノス君、そのままそこを動くでない。わしが守っちゃる」

 

 

 

「その必要はないわ」

 

 

 

「なぬ?」

 

 

 

 今まさに降り注ごうとする小隕石を前にして、反動で動けずにいるジェノスと、そんな彼を守ろうとするバングに、いつの間にか前に立っていたほむらは、守る必要はないと断言する。

 

 

「それはどういう……」

 

 

 

 

 いつの間にか、ほむらの手には一つの黒く輝く弓が握られていた。一体どこから取り出した、と疑問に思ったのも束の間……ほむらがその弓を引く動作を見せたかと思うと、弓からキラキラと炎が吹き出し、弓にはいつの間にか光で構成されたかのような矢がかけられていた。

 

 

「……教えてあげるわ」

 

 

 ―――奇跡が存在するように……魔法だって、あるんだよってことを。

 

 

 

 

そして、空に向かって一本の矢が放たれる。

 

 そう、少なくともジェノスがそれを見たときには一本の矢でしかなかったはず。

 だがそれは、どういう原理か、まるで枝分かれするように分裂し、吸い込まれるように次々と小隕石に着弾する。

 

 分裂した隕石の対を成すかのように展開された弾幕は次々と小隕石を打ち抜いていき……殆どの隕石はパラパラと殆ど無害な砂利サイズまで粉砕され、余熱で空中で消えるか、地面に落ちても、勢いが死んでいるのもあって、殆ど被害を出さなかった。

 

撃ち逃しを時間停止で確認しつつ執拗に撃ったのだから当たり前とも言える。

 

 

 結果として、今回の隕石騒動で出た被害者は0。

 

 被害は、窓ガラス数枚と交通標識が一つ折れたこと、そして衝撃波によって道路やビルが損壊した程度の、まさに奇跡、まるで魔法と言える程に軽微な被害に抑えられたのだった。

 

 

 

 ……いや、一人だけ、甚大な被害を被った者がいる。

 

 

 それは……。

 

 

「先生!無事でしたか!」

 

 

「あら?あなたさっきの……」

 

 

 さて、帰るか、と踵を返した時、スタッ、と彼女達の前に着地した者が居た。

 先ほど、隕石を砕いた一撃を放った張本人である。

 

 

「さっきの光のパァーってやつ、お前か?」

 

 

「そうだけど……それが何?」

 

 

 ほむらは原作とは違う彼の行動に首をかしげながらそう聞いた。

 そしてサイタマは何故かぷるぷる震えながら、くるっ、と()()()()()()()()後ろを向き、そしてこう言った。

 

 

「……お前の技で服が破れちまったから、弁償してくれ」

 

 

 サイタマのヒーロースーツの、よりにもよって臀部が、おそらくは隕石を打ち抜いて貫通した矢に当たりかけた、あるいは当たりはしたのだろう。その結果、服が……破れていた。

 

 しかも、マントごとである。

 

 綺麗にそこにだけ大きな穴が空いており、”そういうアホっぽいデザイン”だと勘違いされかねない程に、そして隠しようもなくなっている程に。

 

 

「…………」

 

「……いや……違うんだよ?俺だって、悪意があったわけじゃない事は分かってんだよ。だからなんだ……こんな事言いたくも無いんだけど、その、なんだ、アレだよ……なんつうか……」

 

「あの、先生……とりあえず俺の服……はさっき破いてしまったんだった……ッ!!」

 

「今はその破れたやつでもいいからくれ」

 

 

 

 なんとも締まらない……そしてアホらしい幕引きになってしまった上に、これが時魔女、暁美ほむらとサイタマのファーストコンタクトだと言うのだから始末に負えない。

 

 ほむらとしても、まぁこれくらいじゃサイタマは死なないでしょとタカをくくっていたのもあり、この事態は想定外だった。

 

 ほむらは数秒放心したあと、「分かったわ」と後に連絡と弁償するために、彼の住所を教えてもらった。

 

 

 結果的に次に会う予定が出来たのはよかったと言えるかも……しれない。




時魔女 暁美ほむら憑依体のスペック

性格:
変身前=原作初期の、臆病で自信の無いほむらみたいな性格。
変身後=凛としたクールなイメージの性格だが、ツンデレ枠、クーデレ枠が既に居ると言う理由で素直にデレ、いや、優しい。
オリ主タグがある通り、もはやまがい物どころか完全に別もの。


戦闘スタイル:
魔法少女として変身する事で、
時間を停止させ、停止した世界の中で自由に活動出来る能力を持ち、
停止した世界の中で敵を重火器や武器で滅多撃ちにして片をつけるという
反則級の能力を持つ。

能力発動前に自身の体に触れられていると、その者も一緒に停止した世界で活動できて
しまうという欠点が存在し、その欠点を利用して他の絶対的な火力を持つヒーローの支援を得て敵を倒すこともある。

その上、本来別の人物が手に入れるはずだった力である光の矢を放つ黒い弓も所持しているが、殺傷能力が高すぎる上に制御が難しく人に被害が出る恐れがある為、今回の隕石のような時以外には使わない秘密兵器。


QBとの契約は行っていないし、多分存在もしない。
だがソウルジェムは存在する。
これが壊れると彼女は死に至る。






そして、力を使えば穢れるが、穢れは重曹で落とせる。

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