第2話−夢見る少女は翡翠のハンターの夢を見るか−
−シルヴァ視点−
イャンクックの討伐依頼を受けていた僕とオトモのニャル太は、悲鳴を耳にする。急いで向かったエリア4には、討伐対象のイャンクックと、それに襲われている少女を発見したのだった……。
「ご主人、まずいですニャ!」
「わかってる。ニャル太、あの子を任せるよ。」
そう言うと、僕は大剣−ヴァルキリーブレイド−を抜刀し、駆け出した。その時、少女の呟きが聞こえた。
「誰か……助けて……。」
咄嗟に僕はこう叫んでいた。
「任された!」
そして、僕はイャンクックの攻撃を受け止めた。イャンクックは、驚いたように僕を見たが、その目はすぐに怒りへと変わっていた。そんなイャンクックへと、僕はこう告げる。
「さぁ、一狩り行こうか!」
その時、イャンクックはクチバシで僕を攻撃してきた。が、僕は大剣でガードする。クチバシ連打が終わった瞬間、僕は大剣を大きく振り上げる。
「ソォラァッ!!」
ヴァルキリーブレイドの刃がイャンクックの顔面へと突き刺さる。そして、鮮血が飛び散った。
「クェアァァァァァッ!」
痛みに悲鳴を上げるイャンクック。更に僕は追撃する。
薙ぎ払い、縦斬り、強溜め切り、薙ぎ払い……。
しかし、イャンクックもただ攻撃されるだけではない。
回転尻尾攻撃、クチバシ、火炎球。それ等のいくつかは僕にヒットする。
「クッ……まぁまぁ痛いな……。」
「ご主人、及ばずながら、援護するニャ!」
そう言うと、ニャル太は笛を吹く。すると、僕の体の痛みが
引いていく。オトモの使う回復笛の効果だ。
「ありがと、ニャル太!」
そして、近くにあった段差からジャンプした僕は、イャンクックへと空中溜め切りを放つ!!
舞い散る血しぶき。自分の血であると認知したイャンクックの闘争本能は、燃え上がったようだった。
「クェアァァァァァッ!!!」
雄叫びを上げたイャンクックが、こちらへと突進してくる。
「いい覚悟だ。ならこっちも全力出さないと、失礼だよね。」
僕は、そう言うと呼吸を整える。そして、大剣の刃を地面につける。そして、イャンクック目掛けて走る!大剣から火花が上がる。そして、勢いのままにイャンクックへと、大剣を振り上げる!!
「喰らえ、イャンクック。これが、ハンターの狩猟本能に刻み込まれた一撃だ!!」
『地衝斬!!』
狩技。ハンター達の闘争本能のままに繰り出す、必殺技。その一撃は通常よりも重く、強い。そのうちの一つであり、大剣専用の狩技、地衝斬。その斬撃と衝撃波は、イャンクックへと直撃する!!
「グェアァァァァッ!!!」
悲鳴を上げるイャンクック。そして、ゆっくりとその体を地面に横たえる。
「依頼完了。」
そう言うと僕はイャンクックへと黙祷を捧げる。戦ったモンスターへの礼儀として。
そんなときだった。
「おい、大丈夫ニャ!?しっかりするニャ!」
「どうした!?ニャル太!」
「彼女が急に倒れたんだニャ!……!傷が深いニャ!すぐに治療しないと!」
「分かった!応急処置を!ちゃんとした治療は、ギルドに戻らないとだめかも……!」
「とにかく、急ぐニャ!」
そう言うと僕たちはベースキャンプへと走り出した。
−少女視点−
「……知らない……天井だぁ……。」
目を覚ますと、そこは何処かの部屋のようだった。
「……!」
体を起こすと、鈍い痛みが走る。
「そっか……。私、モンスターに襲われて……。」
それで、あのハンターさんが助けてくれたんだった。
ガチャ。キィー。
「!?」
「ご…ごめん!起こしちゃった?」
部屋に入ってきたのは、長い銀髪の男の人だった。
「あの……ここは……?」
「ここは、クリュネルにある酒場、『銀の飛竜亭』。そして、僕はここの亭主のシルヴァ。怪我、まだ痛む?」
「あ、ありがとうございます。私は、ミナ。ミナ・リュオンです。」
「ミナさん。だね。良かった。無事に助けられて。」
「え……。あなたが……?」
「うん…まぁね。そんなことより、君はなんであそこに?推測だけど、君はまだハンターになったばかりのはず……。」
「えっと……それが……。」
私は、助けてもらうまでの経緯をシルヴァさんに話した。その間、シルヴァさんは何かをずっと考えているようだった。
「これが、私があのモンスターに襲われるまでです。」
「なる程ね。全く……あの人、また忠告忘れたな……?」
「えと……大丈夫ですか……?」
「あ、うん。それと、お粥作ってきたんだけど、食べられる?」
そう言うと、シルヴァさんは私にお粥を差し出した。
「い……いえ……!そんな、そこまでしてもらうわけには『キュルルルルル』!」
「フフッ。はい、どうぞ。」
「ハウゥ。//い……いただきます。」
数十分後。私は近くの宿屋に部屋を借りていた。
「何から何までお世話になっちゃったなぁ……。」
あのとき、シルヴァさんに助けてもらってなかったら、私はここにいなかった。そう思うと、とても怖い。
「でも、カッコよかったなぁ。シルヴァさん……。」
イャンクックの攻撃から私を守ってくれたあのときの声が、私の耳に残っていた。
「あの人みたいに、強くなれたら……。」
そうだ!
−シルヴァ視点−
雲一つ無い晴天の日。『銀の飛竜亭』は今日も賑わっていた。そんなとき、従業員のセーラさんが
「マスター。お客様ですよー!」
「はーい!分かりました!」
そう言うと僕は厨房からカウンターへ向かう。そこに居たのは……。
「おはようございます!シルヴァさん!」
「おはようございます……。ミナさん。今日はいったいどうなされたんです……?」
「あの、シルヴァさん!私を……」
「このギルドに入れて下さい!!!!」
まさか、ギルドに入りたいと言うとは…………。
続く
はい、読んで下さりありがとうございます。ここで、いきなりですが、皆さんに聞きたいことがありまして……。この小説に出すモンスターを募集しようと思います!コメントで書かれていた名前が多かったモンスターを登場させようと思いますので、どうか、ご意見よろしくお願いします!それでは、また次回、お会いしましょう!