芋けんぴ食べながらRAS聴いて書き上げました
「やっぱ呼ばれるんですね、俺」
「実質Roseliaの一員だからねっ」
「冗談はギャルだけにしてください」
「え、もしかしてけなされたっ!?」
「彼方さん、今井さん、静かに!」
「「はーい……」」
今井さん経由で、湊さんから来てほしいと
「まず……この前は悪かったわ
1バンドメンバーとして、不適切な態度だった」
Roselia間での関係性、湊さん自身の気持ちを
理解しきれていなかった。
そのことに対しての謝罪らしい
……ということは
「スカウトは断った、ってことでいいんですか?」
「えぇ、その通りよ。断ったわ」
よかった。これでまたRoseliaの演奏が聴ける
「そうだったとしても、私たちを『バンドメンバー』
ではなく『コンテスト要員』として集めた事実は
変わらないのよね?」
「紗夜、なにもそんな……」
「今井さん、ストップ」
「奏…」
なにもそんな言い方はないだろうと言わんばかりだが
事実そうなのである。
厳しいようだが言われて当然。
今井さんが自分自身にも責任があるというが
これは当事者だけの問題である。
初めからスカウトのことを知っていたら
話は別だっただろうけど。
「湊さんの意思がわからないわ」
紗夜さんの言う通りで、FWFに出場するために
ただそれだけのために湊さんは音楽をやってきた
だからこそスカウトを断った意味が分かりかねる
しかし湊さんの目標はあくまでも出場
その先のビジョンが何もないということになる
「えっ、じゃあそれって……」
「きついこと言うと、使い捨てだよ。あこちゃん」
「奏、あんた…」
「それは違うわ!!」
俺の言葉に反論するように湊さんが声を荒げる
「メンバーを探していた時はそうだった!
でも、紗夜を見つけてみんなが集まって……
いつのまにか、私…お父さんのことより…」
「……お父さん?」
紗夜さんが疑問を持つのも仕方ない
ここに来て初めてのワードなのだから
今井さんは何か知ってるようだけど
「本当の私はただ、私情のために
音楽を利用してきた人間よ」
語られるのは1人のバンドマンの話
インディーズ時代に活躍しその時代のものは
名盤とまで言われていた。たがプロに移りしばらくして
活動休止、解散。FWFにも出る腕前だったらしい
それが……
「湊さんのお父さんですか。」
「えぇ。私はRoseliaを立ち上げ私情を隠し
自分たちの音楽を極めると偽って
自分のためだけに、あなたたちを騙した。」
だからこそ偽物の信念を持つ自分は抜けるべき
頂点を目指すRoseliaには偽物の信念はいらない
そう続ける。
「でも!!こんなに自分勝手で理想を信念も
元を正せばただの私情だけど!
この5人で、Roseliaを続けたい!」
「……ちゃんと自分の気持ち言えるじゃないですか」
「えっ?」
尊敬する姉のようになりたかったから
内気な自分を変えたかったから
大切な幼なじみのそばにいたかったから
なにかを始める動機なんて人それぞれである
「何か始めるときも続けるときも私情しか
ないと思いますけどね」
「でも…」
「俺が歌い始めたきっかけは燐子さんのピアノですから」
「彼方くん……それは……」
燐子さんを除いたRoselia全員が驚いた表情をしている
「彼方さんもボーカルを?」
「いや、バンドとかではないです。まぁその辺は
機会があったら話しますよ。」
少なくとも今話すことではない
「まぁ俺も私情で歌ってましたし、
どうしても手放せないのならそのまま進むしか
ないんじゃないですか?それもそれで
本物の信念だと思いますよ。」
「奏……」
「それに私もまだ、この5人で音楽をしたい」
今日はやけに素直な人が多い
まぁ素直な気持ちをぶつけあえるのは大事である
「ん?これはもしや、Roselia再結成フラグ!?」
「「解散してない」」
ハモる2人に和む空気
あこちゃん、いつRoseliaは解散したんだい……
まずはRoseliaとしてFWF出場のための
コンテストに参加。
Roseliaとしての絆はより一層深まった
◇◆◇◆◇◆
書類と音源審査はあっさりクリアし
迎えたコンテスト当日
「ああっ、やばっ!!メンテ用の……」
「はい、どうぞ」
「あっ、ありがとう……」
「まったく、落ち着きがないですね……」
慌てる今井さんにメンテ用のスプレーを渡す
紗夜さん、すこし丸くなった気がする
「りんりん大丈夫?ステージすごく大きいよっ
真っ青になっちゃわない?」
「うん……大丈夫……。
最近気づいたの……。キーボードといると
守られてる気がして……」
「わかるわかるっ!あこもドラム叩いてる時は無敵!
よーしっ、練習の成果見せてやろうね!」
近くの2人の会話は和む。
キーボードとドラムには守護神的なものが……
「いや、なんで俺しれっと楽屋に入ってんの!?」
「奏、ほかの応募者もいるんだから。
あまり騒がないで」
「え、おかしいって思ってるの俺だけですか!?」
「なーに言ってんの、奏でもRoseliaの一員でしょっ?」
「いつそんな話になったんですか!?」
本人いないところで勝手に決められても困る……
と騒いでるとほかの出演者からぼそぼそと
拍子抜け、だとか。仲がいいの羨ましいとか
……Pastel❇︎Palletes、またライブするのか
あの騒ぎ起こした後なのに大丈夫なのか?
「……って湊さんは?」
「あれっ?ちょっと探してくる!」
しばらくして今井さんと湊さんが戻ってきて
準備も終わり5分前
「それじゃあ、俺は特等席で見てますんで
大丈夫そうですか?」
「問題ないわ、いつでもいける。……リサ?」
急な湊さんからの呼びかけに動揺する今井さん
そんな今井さんをいじってるとスタッフさんからの
呼びかけが入る
みんなで前を向いて湊さんと紗夜さん以外は
掛け声をして…ステージへ向かう、と思ったら
燐子さんだけ戻ってきた
「燐子さん?緊張してる?」
「う……うん。その……よかったら……
手……貸して欲しいな……」
「ん?はいどうぞ」
Afterglowの時もつぐがこんなことしてた気がする
俺の手には緊張を和らげる成分でもあるのか?
「……ありがとう。」
「頑張って……」
「うん……!」
手を握って一呼吸置いて手を離して
みんなに追いつくように駆け出していく
──────────────────
Roseliaとしての現時点での最高のパフォーマンスが
見れたんじゃないかって思うライブだった。けど……
「「…………」」
「ちょっと2人ともー……相変わらずクールだなぁーっ」
「いや、これクールじゃないですよ……」
「冷めてたらこんなところに来ません」
「そうよ」
元々の表情を相まって、むしろ怖い
「紗夜さんも友希那さんも、
Wハンバーグ&エビフライ&チキンソテーのプレート
ご飯大盛りデザート付きでいいですかっ?」
いや、あこちゃんなにそのがっつり
スポーツマン向けのメニュー、食べれるの?
「よし、じゃあ6人ともそれでっ!
燐子よろっ♪」
「はい。……スーパーやけ食いセット……
6人前ですね……」
え、待って俺も食べるの?ていうかなんで
ファミレスにまで呼ばれてるの俺?
え?燐子さんも食べるの?
ていうかただのやけ食いセットなの?
そんなメニューあったっけ?
ツッコミが追いつかない!!
「まぁ落選したけど認めてもらえたのは
間違いないんですし、そこまで落ち込むことは
ないんじゃないですか?」
話は本題に戻るがRoseliaの結果は落選
演奏は本大会で限りなくトップに近いレベルだった
だからこそ運営は『入賞』ではなく『優勝』で
メインステージに立って欲しい。
トップに近いではなくトップで
伸び代があるのも認めてもらえた、演奏も認めてもらえた
現時点でのRoseliaとしては及第点である
「お待たせしましたー!
Wハンバーグ&エビフライ&チキンソテーのプレート
ご飯大盛りデザートのセットですー」
……でかっ
「私は認めないわ……むぐ」
「そうよ、このジャンルを育てていきたいのなら
私たちを優勝させて、もっと大きな活動を……もぐ」
認められないのはわかるし
湊さんそれはもはや八百長です……
……食べながら話されても説得力がなぁ
「でも、楽しかったですよね?」
観客席から見た5人はいまだにないぐらい
楽しそうに演奏していた
それはやっぱりステージに立ってた5人も
思っていた様子
「私は……どんなに認められても
お父さんの立たなかったステージで歌うまでは
自分で自分を認められない」
思うところはみんな違うけど
来年もコンテストには出て、次こそ優勝する
その気持ちは同じようである
「Roseliaに馴れ合いはいらない
友達ごっこがしたい人は、今すぐ抜けてもらうわよ」
以前言ってたのと同じ言葉なんだろうけど
表情が丸くなった分、柔らかく聞こえる
「そして奏、あなたの力も必要よ」
「そ、そうですか……」
「これは以前みんなにも聞いたのだけれど……」
「……???」
みんなにも聞いた?一体なにを?
「Roseliaに全てを賭ける覚悟はある?」
……………………
「いや、ないですよ!?」
これ以上面倒ごと増えてたまるか……
いつになったら諦めてくれるんだろうか…
ちなみに通称やけ食いセットはみんな完食してた
うっそだろ……
海色EXよりもねばーぎぶあっぷSPのほうが
簡単に思えるという難易度詐欺
Roselia一章終わりです。
あとPastel❇︎Palletesですがさくっと終わらせます
たぶん2話ぐらいで