いつも通りの日常に青薔薇の彩りを   作:にっしんぬ

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ほんとは昨日出来てた


孤高の歌姫と幼馴染の邂逅

つぐの件もあり、練習はしばらく中止

練習以外特になにもやることがなく家に

帰るだけだった

 

 

 

『──さん!』

 

 

 

蘭とはあれから連絡もとってない

言っても1日2日程度であるが…

モカたちがいるから大丈夫だとは思う

 

 

 

『──たさん!』

 

 

 

練習がなくても、会うには会うのだが

お互いがお互いに察して、会わないようにしている

帰って、こうやってNFOにログインして

クエストを回って…ってさっきからチャットの通知が

 

 

 

『彼方さん!!』

「うぉあ!!!」

 

 

 

画面を見るとあこちゃんからのチャットの通知と

敵がわんさかいて、囲まれていた

いつの間にかかなりのダメージを受けていて

ひたすらあこちゃんが回復薬で

回復してくれてたらしい

 

 

 

『ごめん、ぼーっとしてた(-_-;)』

『もぉーっ!あこの回復薬が無くなりそう…』

『彼方君、大丈夫(-ω- ?)』

 

 

 

大丈夫か大丈夫じゃないかと言われれば

きっと大丈夫ではないと思う。

それほど事態は深刻…なんだと思う

でなければこんなに考えることもなかったと思う

自分の不甲斐なさに腹が立っているのだろうか

 

 

 

『おねーちゃんも元気無さそうでしたけど

大丈夫ですか?』

『んー、大丈夫だとは思うけど…

今日はこの辺にしておこうかな(*´・ω・)』

『そうだね( ・д⊂ヽ゛』

 

 

 

じゃあまた明日と言ってログアウトする

直後にメッセージアプリから通知が来た

燐子さんからのメッセージだった

 

 

 

 

『窓』

 

 

 

……え?窓?あれ?開いてたっけ?

いや、閉まってるよな、うん閉まってる

閉まってることを確認したら

また燐子さんからメッセージが届いた

 

 

 

『間違えました(-_-)

少し、お話ししませんか?昔みたいに窓越しで』

 

 

 

昔みたいに…か

特に断る理由もないので了承の返事をし

窓を開ける。向かい側にはすでに

燐子さんが立っていた。

 

 

 

「久しぶり……だね」

「そう…ですね」

 

 

 

昔は、俺も歌って、燐子さんもピアノを引いていた時は

頻繁に窓越しで話をして、燐子さんがピアノを引いて

俺が歌ってというのを繰り返していた

歌わなくなって、ピアノを弾かなくなってからは

こうやって話す機会が無くなったから…

かれこれ2年ぶりぐらいではないだろうか

 

 

 

「何を話そっか…」

「えっと……大丈夫かな……って

ゲームしてる最中に……考え事…今までなかったから」

 

 

 

心配してくれてるんだと思った

それだけ外から見たら、落ち込んでるように

見えていたのだろうか。

なんだかんだで1人で考えることが多いから

今回もなんとかしようと思っていたのだが

病室でのひまりの言葉を思い出す

 

 

 

 

 

「かーくんも結構1人で考え込んじゃうタイプだからね

幼馴染なんだからもっともっと頼ってもいいのに」

 

 

 

 

その()()()はこの人も入れていいのだろうか

ひまりが聞けば「なんで私たちじゃないのー!?」と

言われそうな気もするが…

 

 

 

「少しだけ、聞いてくれますか?」

「うん……大丈夫」

 

 

 

Afterglowのこと、ガルジャムのこと、マネージャーのこと

メンバーの1人が頑張りすぎて倒れたこと

1人1人にきちんと目を向けてやれなかったこと

それが原因で少しの間練習を休止していることなど

今まで話せてなかった分、までとは言わないが

話せる限りのことは話した。

燐子さんは話し終わるまで黙って頷いてくれた

 

 

 

「こんなところ、かな。」

「そっか……やっぱり…彼方君は……優しいね」

「そんなこと、ないです。」

 

 

 

思わず燐子さんの口から出てきた言葉に

否定してしまう。

 

 

 

「そうやって……誰かのために……動けることは

とっても……すごいことだと……思うよ」

「そっ…か。」

 

 

 

何気ない言葉に勇気付けられることが

多くなった気がする。まだ高校1年生なんだけど…

そしてやっぱり燐子さんは年上、大人なんだな

とつくづく感じさせられる

 

 

 

「あ……バンドといえば……ちょっと待ってね」

 

 

 

と言われメッセージアプリから通知が届く

ライブのお知らせのURLだった

 

 

 

「これって?」

「あこちゃんに……誘われて。友希那さん?ていう

ボーカルの人が……出るんだけど

彼方君も……一緒に……どうかな?」

 

 

 

ライブ、か。ここ最近思い詰めてるところも

あっただろうから気晴らしに行くのも

ありなのかもしれない。もしかしたら何か

感じることが出来るかもしれない

 

 

 

「分かった、行く」

「うん……あこちゃんには連絡……しておくね」

「ありがとう。」

 

 

 

ライブといえば、知らない人が多く人混みが

すごいがそこは大丈夫なのか聞いたら

……頑張る。らしい。頑張れるんだ…

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

「かーなったさーん!こっちでーす!」

 

 

 

ライブ当日、学校帰りにそのままライブハウスに向かい

先に来ていた、あこちゃんと燐子さんと合流した

…したのだが

 

 

 

「やっぱり……無理……。わたし……帰る……」

 

 

 

だから言ったのに…。

 

 

 

「人は多いけど、ドリンクカウンターの近くなら

空いてるし、平気だよ!」

 

 

 

あこちゃん、それ意外とフォローになってないから

 

 

 

「その人の出番だけ見ていく、ってのもありじゃないか

せっかく来たんだし、それなら行けるんじゃないかな?」

「彼方さんの言う通りだよ、りんりん!

その人だけ!ね、お願い!」

 

 

 

そう言って、あこちゃんが燐子さんの手を引っ張っていく

人混みが苦手で引っ込み思案な彼女には

あこちゃんのような子がきっと必要だったのだろう

俺が出来ないことをさらりとやってのける

 

 

 

「えっと……」

「心配いらないよ。あこが、彼方さんがついてるからっ

それに、りんりんはいつもあこを助けてくれるから

いつかちゃんと、恩返ししたいって思ってたの」

「……あこちゃん」

「よし、時間だから入ろうか」

 

 

 

時間も時間なのでライブハウスに入る

ドリンクカウンター近くに移動して始まるのを待つ

すごい熱気であり、時間が押しているのにも関わらず

誰も騒がない、友希那って人の歌を待っているかのように

そして、いくら人が比較的少ない場所を選んだとしても

人が多いのは確かである。ふと、横にいた燐子さん見ると

 

 

 

「……うち……に……わたし……帰……」

 

 

顔面蒼白という言葉が本当に似合うくらい

顔が真っ青になっていた。

これだけの人数、仕方ないといえば仕方ないのだが…

 

 

 

「わわわわわわー!り、りんりんの顔が青いー!」

「あこちゃん、落ち着いて。燐子さん、大丈夫?」

「友希那を観るまで死んじゃだめだよぉーーっ!」

 

 

 

顔面蒼白な燐子さんをよそにライブが始まる

これが、噂の友希那の歌声。

あこちゃんが、そしてさっきまで顔面蒼白だった

燐子さんまでがその歌声に魅了され、聴き入る

 

 

 

「(歌声1つでここまで…。会場が歌声に包まれる感じ

確かにすごい、噂されるほどではある。けど…)」

 

 

 

確かに歌声はすごい。100人中100人がプロレベルだと

思うであろう。しかし…

 

 

 

「(何かが足らない気がする…)」

 

 

 

その歌声に違和感を覚える

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

「あこちゃん……本当に……やるの?」

「うん!ここで待ってたら会える気がするんだ!」

 

 

 

出待ちで会える、なんて都市伝説だと思ってるが

もし会えたら会えたで気になることもあるし

少し話してみたい気もする

()()()()()()()()()()()()

なんて思ってたら、噂の友希那ともう1人

水色の長髪をした女性が一緒に出てきた

 

 

 

「あこちゃん、たぶん出てきたよ」

「えーっ!ゆ、ゆ、友希那だ…、友希那だよ!

りんりん!彼方さん!ど、どうしよう、ここで待ってたら

会えるかもって言ったら、本当に…、会え…っ」

 

 

 

本当に会えるんだ…。母さんにでも言っておこうか

出待ちは会えると。いや、すでにやってそうな気がする

 

 

 

噂の友希那と水色の長髪をした女性が話していたのは

バンドを結成するという話で、水色の人は

ギターを担当するらしい。

ベースとドラム、そしてキーボードはこれから

探すみたいだが…

 

 

 

「あこちゃん、サインもらうなら…」

「…バンド!!あ、あこっ、ずっと友希那…さんのファンで

だ、だから、お願い、あこも入れてっ!」

 

 

 

あれ?サインが欲しいから出待ちしたんじゃないの?

同じくバンドを組んでる巴と同じことをしたかったのか

 

 

 

「あこ、世界で2番目に上手いドラマーです!

1番はもちろんおねーちゃんなんですけど…

だから一緒に組めたら、その…!」

 

 

 

たぶん、あこちゃんの熱意は本物だ

それは横で聞いててもしっかり伝わってくる

しかしそれは一蹴されてしまった

 

 

 

「遊びはよそでやって。私は2番であることを

自慢するような人間とは組まない。行くわよ、紗夜」

「ええ」

「あっ…」

 

 

 

そう言って2人は去っていく

遊び、ねぇ。聴いてもいないのにか

 

 

 

「あこちゃん、燐子さん、先に帰ってて」

「え、彼方さん、どうしたんですか?」

「ちょっとあの2人と話してくる」

「えっ、えー!?」

 

 

 

ごめん、どうしても気になることがあるから

そう思いながら先に帰っていった2人に追い付くために

小走りで駆け出していく




必要かどうか分かりませんが奏くんのイメージを
カスタムキャストで作ってました
ポーズのところを女の子のポーズにさせて
腹抱えて笑ってました
しかし載せ方が分かりません

Afterglow解決しながらRoselia結成させます
さすがにPastel*Palletesはその後
詰め込みすぎるとごっちゃになるし
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