テイルズオブゼ…?   作:アルピ交通事務局

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早く現代(その2)編をやりたいがその前にやらなければならないことが多すぎる。



喰魔を探して……

「お前等、大分遅かったな」

 

「コイツ等のせいよ」

 

 予想外のアクシデントがあり帰るのに数日遅れたもののなんとか監獄島に戻ってきた。

 アクシデントを一番楽しめなかったベルベットが不満げな顔をしている。なんか本当にすみません。

 

「それで喰魔探しとやらはどうだったんだ?」

 

「それが見事なまでにハズレてな……」

 

「だが、代わりにスゴい当たりを引き当てたぞ」

 

「おぉ!!これは!」

 

 クロガネに釣り上げたオリハルコンを渡すロクロウ。

 つい先日まで話していたオリハルコンを欠片程度でなく塊を持って帰って来たことに大喜びをする。

 

「クロガネ、ちょっと大きな声は止めてくれ……頭がぁ」

 

「すまんすまん。とはいえ、金剛鉄がこんなに早く手に入るとは……早速、刀を作ろう」

 

「頼んだぞ……これでダメならこれ以上の素材は俺の知る限りは無い」

 

 オレ達が持って帰ったオリハルコンはこの世で最も硬い素材だ。

 それで號嵐とやり合う事が出来なければ、もう使える素材が無い。號嵐と同じ素材を見つけるか作った職人にもう一本作れと頼み込むしかない。コレが破れるとこれ以上の武器は早々に無いことをロクロウも自覚している。

 

「任せろ……とはいえ相手は金剛鉄。刀にするだけでも相当難儀だ……心を無にして打たねば」

 

 そもそもオリハルコンって何度で加工しやすくなるんだ?

 クロガネがやる気を出しまくっているので水を指すわけにはいかない。

 オレはこの場を離れて、ライフィセット達の所に足を向かう。

 

「さ、喰魔探しを再開するわよ」

 

「うん……次に近そうな地脈点はミッドガンド領の真ん中辺りだと思う」

 

「グリフォン、じゃないのか?」

 

 地図を取り出し、次なる地脈点を探す。

 ライフィセットが示した次なる地脈点はグリフォンが居た場所かとアリーシャは聞くがライフィセットは首を横に振る。

 大きい地脈点が王都とはまた別のところにあるようだ。

 

「そういえばパーシバル殿下が此処にいてグリフォンも連れ出されたが、情勢はどうなっているんだ?」

 

 地脈点は別にあると分かると今度は別の事を話題に出す。

 確か此処に王族が居るというのは冷静に考えれば一大事件で国が総出で動き出す……国が正常に動いているならばの話だが。個人と全体を選ぶことを迫られれば個人を切り捨てる考えの国が個人を選んだ王族を探そうとは思えない。

 

「それも気になるわね……血翅蝶からの情報も欲しいし一旦、足を運んでみる価値はあるわね。ゴンベエ、マーキングしてるんでしょ?」

 

「まぁ、パッと行けるには行けるけど船ごととなると目立ちすぎるから普通に行った方がいいぞ」

 

 疾風の唄で港になら一瞬で行けるが竜巻に乗せられた船で悪目立ちする。

 緊急事態で切羽詰まっていなければ、普通に行けるのならば普通に行った方がいい。

 

「なら、さっさと出港の準備を……?」

 

「手紙が落ちてんな」

 

 ベンウィックに次の目的地を言いに行こうとすると足元に手紙が落ちていた。

 踏んでいたベルベットは落ちていた手紙を拾い上げて確認するが、誰のかが書いていない。可愛らしい便箋となっているが……誰だ?

 何故か何処にもいるかめにんを経由すれば手紙での文通は可能だが、そんなことを誰がすんだ?ベンウィック達、海賊とかの悪の組合が手紙でやり取りしてる……にしては便箋が綺麗すぎるな。

 

「……読めん」

 

「あんた、人の手紙を読むなんてどうなの?」

 

「じゃあ、お前が代わりに持ち主に返してくれよ」

 

 何処の誰が出したか分からない。

 中身を確認するがオレはこの国の文字を読めないのを忘れていたので読めず、ベルベットが避難するのでベルベットに丸投げをする。オレにはどうにも出来ない。

 

「なんて書いてあるの?」

 

「フィー、あんたまで……」

 

「誰かのか分からなければ、渡すに渡せない」

 

「……分かったわよ」

 

 ライフィセットとアリーシャも内容が気になるのか、手紙に目を向ける。

 これがいったい誰の書いた手紙なのか知るためにもベルベットは落ちていた手紙を音読する。

 

「『拝啓、寒さ厳しいこの頃。如何お過ごしでしょうか?霊山の雪深さを思い出して貴女の身を案じてます。私の方は相変わらずですが先日、珍しい品を手に入れたので貴女に贈りたいと』……」

 

「どした?」

 

 音読するのを途中でやめたベルベット。

 

「差出人の名前さえ確認したらいいのに、なんで読んでるのよ」

 

 ぐうの音も出ない正論を言うんじゃない。

 とはいえ、最もな事であり音読をすることを止めて端の方に書いてある名前に目を向ける。

 

「ウフェミュー=ウエクスブ……」

 

「誰それ?」

 

 ピンと来ない名前だった。

 あんまり関わらないアイフリード海賊団の誰かかと頭が過るが、ガサツな集団である彼奴等がこんな綺麗な手紙を書く筈が無い。というかそもそもで出す相手が居るのかという問題だ。

 目を閉じてベンウィックが誰かと文通をしているんじゃないかと考えてみるのだが、背筋に寒気が過る。この文章の様に喋るベンウィックはハッキリと言って気持ち悪い。

 

「霊山……これはアイゼンの手紙じゃないのか?」

 

「なんでそう思うの?」

 

「えっと……前に妹がいると言っていて、メルキオルがアイゼンを動揺させる為に一瞬だけ見せたじゃないか。宛先があるのはアイゼンじゃないかと」

 

「……そういえば監獄内に居ないわね」

 

 エレノアは地脈点について独自で纏めている最中だ。

 ロクロウはクロガネにオリハルコンを渡して色々と注文をしている。

 マギルゥはなんか奇術をやっている。

 アリーシャとベルベットとライフィセットはオレと一緒にいるが、アイゼンだけはこの監獄内部にいない。

 

「で、実際の所は?」

 

 宛先がありそうなのはアイゼンぐらいなので、多分アイゼンだろうという空気が流れているがアリーシャは別の理由で見抜いたんだろう。

 

「霊山と言われて、レイフォルクの事じゃないかと思って」

 

 確かアイゼンはエドナと同じレイフォルクで生まれたとか言ってたような気がする。

 アイゼンの可能性が浮上したので、とりあえずはと船着き場にいるアイゼンを訪ねるのだがなにやらかめにんと商談をしている。

 

「今回も返事は……」

 

「無いっす!でも、元気にしてたっすよ!」

 

「アイゼン、あんた手紙をおと━━」

 

 ベルベットがアイゼンに尋ねたその時だった。

 さっきまで話をしていた穏やかなアイゼンの目付きは変貌し、ベルベットから手紙を奪い去った。

 

「読んだのか?」

 

「あんたのだったの!?」

 

 あくまでも予想であり、いざ目の当たりして現実を受け止められないのか驚くベルベット。

 

「もう一度、聞く。読んだのか?」

 

「えっと……少━━」

 

「読んではいねえよ」

 

 バカ、修羅張るな。

 危うく読んでると言いかけたアリーシャの口を塞いで黙らせて嘘をはく。もし読んでしまったと言ってしまえば殴りあいは免れない。

 アリーシャの口を塞いだので逆に見てしまったと言っているものじゃないかと思ったがそれ以上はアイゼンは追求してこず、かめにんに宅配を頼む。

 

「エ━━……手紙の返事が来てるのか?」

 

 危うくエドナと言いかけるがなんとか誤魔化し手紙について気になったのかアリーシャは訪ねる。

 ついさっきアイゼンはかめにんとやり取りをしていたが、かめにんは手紙の返事は無いと言っている。アイゼンは今回もと言っていたがこの手紙は昨日今日に始まったことじゃない。

 

「……お前には関係の無いことだ」

 

「何故」

 

「用が済んだならさっさと出発をするわよ!行き先はミッドガンド領」

 

「準備は出来ている」

 

 気付けばロクロウ達も船着き場に来ていたので、そのまま一斉に船に乗り込む。

 

 

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

 

 

 流石はアイフリード海賊団。特にこれといった異常事態は起きることなくミッドガンド領に辿り着いた。

 

「さてと、先ずは婆さんの所に━━ん?」

 

 テンプレになるが婆さんのところに行こうとするのだが、一人の男性が此方に近付いてくる。

 船止め料をぼってくる奴でなく左腕に赤いバンダナを巻いた少しおっさんの男性……。

 

「ボスからあんた達に伝言を預かってきた」

 

「……早いな」

 

 声をかけてきた男性にアイゼンは少しだけ呆れる。

 赤いバンダナを巻いた男性は血翅蝶の一員。出発したばっかだというのに此方の足取りを完璧に掴んでいる。

 出来る限りのボロを出さないようにアイゼン達アイフリード海賊団も色々とやっているのにそれを掻い潜って監獄島からこっちに向かってきたオレ達よりも情報を早く掴んでいる……呆れるとしかいえない。

 

「ローグレスの東にあるアルディナ草原に狂暴な業魔が出たらしい」

 

「ローグレス東の街道は閉鎖されておった筈じゃよ」

 

「えっと……ああ、なんか制限されてるな」

 

「一時的にだ。今はもう解放されている。ローグレス東の街道を抜けた先にストーンベリィという街がある。詳しいことはそこにいる仲間に聞いてくれ」

 

「本当に伝言だけなんだな」

 

 もっとこう具体的な名前が出てきたりすると思ったが、割とあっさりとしている。

 縦の繋がりでなく横の繋がりが無駄に広い組織なんだと去っていくおっさんの背中はなんとも言えない。

 来て早々に目的地が変わるとは思いもしなかったが、結果的にはよかったことだ。ストーンベリィの街を目指して一回も通っていないローグレス東の街道を歩きながら出てくる業魔をデラボンとかで倒しつつ経験値を稼いでいく。

 

「真名は他人に教えるには相当な覚悟がいるものだ」

 

「……え!?」

 

 と思ったら地雷みたいなのが爆発した。

 ライフィセットの真名についてベルベットが深く問いただそうとするのだが、アイゼンが聞くものじゃないと止めに入る。

 

「……ゴンベエ」

 

 それを聞いていたアリーシャはオレを強く睨み付ける。

 なにせ偽名として名乗っているマオクス=アメッカはスレイがつけてくれた真名だ。

 

「真名を同性に名乗るのは信頼の証、異性に名乗るのは」

 

「愛の告白に近いのぅ」

 

「……ゴンベエ」

 

 やべえよ。アリーシャの瞳から光が無くなっているよ。

 今更ながらに偽名を名乗ったことに後悔をしつつも怒っているアリーシャをどうやって宥めようか考える。

 オレだけ普通にナナシノ・ゴンベエで通ってるけど実際の所は名無しの権兵衛だし……。

 

「聖隷にとってだから、セーフ」

 

「セーフじゃない!!どうしてくれるんだ!」

 

 何となくで使っていたが蓋を開けてみればかなり大事な名前で怒りが納まらない。

 余計なことを言ってしまったようでアリーシャの怒りのボルテージが更に高まってしまった……仕方ない。

 

「この旅が終わったら、一個だけ秘密を教えよう」

 

「秘密……私になにか後ろめたい隠し事をしているのか!?」

 

 オレが色々と隠している事は理解しているが、後ろめたい事はダメだと更に怒る。

 

「本当ならば墓場にまで持っていこうと思っていた事だが、名前でこんな事になるとは思っていなかった」

 

 何時かは言わなくちゃいけないとは思っていた。

 だけど、元々の本名が所謂キラキラネームだったせいかどちらかと言えばシワシワネームなこの名前を嫌うことは無い。愛着が沸いてるレベルじゃないが、それはそれでアリだと気に入っている。

 とはいえ、実際のところが名無しの権兵衛だと言うのもまた事実。

 

「だから、旅が終われば正直に言ってやるよ……あ」

 

「どうした?」

 

「……この旅の終わりって何処だ?」

 

「……何処だろう?」

 

 今更ながらに考えさせられる旅の終わり。

 あくまでも過去を振り返っているだけで現代に戻ればやらなければならないことが山積みだ。少なくとも既に並の憑魔ならば簡単に退ける力を持ったアリーシャはスレイの力になろうとする。と言うよりはならないといけない。

 仮にスレイがヘルダルフ云々を終わらせたとしても過去にいたであろう導師と同じ事をしているだけで負の連鎖から抜け出せない。それをどうにかしてからがゴール…か。

 

「っ!」

 

「この感覚は!!」

 

 見えないゴールに苦戦しているとおぞましい寒気が背筋を走る。

 この寒気は過去に一度だけ感じた事がある……そう、アイゼンから。

 

「なに?」

 

 気配を感じていないのかベルベットは吹き荒れる突風で異変に気付く。

 何かの鳴き声が聞こえると後ろを振り向くとそこにはライフィセット達がいて、ライフィセット達は空を見上げていた。

 

「あれは!!」

 

「ドラゴン……」

 

 目に見えるレベルの黒々しい穢れ放ちながら空を優雅に舞うドラゴン。

 ドラゴン化したアイゼンの如何にもなドラゴンの姿とは異なっており西洋の竜と言うよりも東洋の龍に近い蛇や鰻の様な細長い見た目をしていた。

 

「アレじゃな。アルディナ草原の業魔とやらは」

 

 オレ達の最終的なゴールに向かっていくドラゴン。

 

「自由に飛んでいたが、喰魔なのか?」

 

 今までが結界に閉じ込められていたので喰魔か疑うロクロウ。

 ライフィセットは羅針盤を取り出して地脈点の力を感じる。

 

「あっち!!あのドラゴンが飛んでいった岩山の方に地脈点を感じるよ!!」

 

「あっちか……」

 

 ライフィセットの指針でより正確な位置を割って、地脈点に向かう。

 

「……喰魔もいませんし結界も無いですね」

 

「また、ハズレなのかな」

 

 地脈点の草原には花が咲いており、普通に草原だった。

 

「決めつけるのは早いわ。ドラゴン(あいつ)が結界を喰い破ったか聖寮が制御しきれてない可能性がある」

 

「いや、それは無いだろう」

 

「……なんでそう言えるのよ」

 

 オレが否定するとムスッとするベルベット。

 そんなにオレに否定されるのが嫌なのか……いや、まぁいいか。

 

「ここ、よく見ろよ」

 

「……草原でしょ」

 

「花が咲いてるな。あのドラゴンが居て、こんなに綺麗になってるか?」

 

「それは」

 

 誰かがいた痕跡らしい痕跡がこの草原にはない。

 暴れたであろう痕跡も無くて何処かが禿げ山になっているなんてのもない。ドラゴンが制御できないならば暴れてしまって何処かがおかしく崩壊してたりするもんだが、そんなのは何処にもない。

 

「そもそもで、アレが喰魔だとしてどうやって連れ帰るんだ?」

 

 あのサイズで聖寮が制御下に置けないものをどうやって監獄島に持ち帰るんだ。

 

「あの姿が喰魔なら、ある程度痛めつければ元々の姿に戻る筈よ」

 

「ドラゴンがなにをベースになってるのか知ってるのか?」

 

「知らないわ。けど、どうせ蜥蜴かなんかでしょ?」

 

「……ベルベット」

 

「あのドラゴンに関しては情報が不足している。ストーンベリィに向かって情報を集めてから決めるのも遅くない」

 

 あ、コイツはぐらかしやがった。

 アリーシャが元となっているのは天族だと教えようとするとアイゼンが間に入った。

 

「やれやれ、一番の問題はドラゴンが敵かもしれないじゃろ」

 

「いや、そこは問題じゃないだろう」

 

「そうそう。襲いかかってくるなら斬ればいい」

 

 ドラゴンが危険なのは分かっているがオレからすれば有象無象の敵に過ぎない。

 ロクロウにとっても斬れる物なので斬りさえすればいい。マギルゥの心配はむしろ一番遠い。

 

「ドラゴン程度で手こずってたらアルトリウスを殺れないわ」

 

「お主達が逞しすぎて逆に恐ろしいわ!!」

 

 マギルゥのツッコミが終わったので進路を本来の目的地に向けるオレ達。

 

「何故、言わないんだ。その、天族がドラゴンの正体だと」

 

 さっきの事が気になってかアリーシャはアイゼンにどうして話に割って入ったかを聞いてみた。

 

「……世界の真実や仕組みを知るにしても段階がいる。お前達だってそうだった筈だ。いきなり段階を飛ばして教えすぎると頭が混乱をする」

 

「全員、その辺りは大丈夫そうな気がするが」

 

 一癖も二癖も強いベルベット達。

 今まで色々とあってそれを乗り越えてきたので、心の強さは既に充分と考えるアリーシャ。

 

「ドラゴン化だけは他とは違う。あれは聖隷自身に原因があるものじゃない。強い穢れに当てられて行くところまで行った末にあるものだ。もしその事を今の段階でライフィセットとエレノアが知れば、心の揺れ幅が大きく変化する」

 

「……だが、もしあのドラゴンが喰魔だとすれば」

 

「その時はその時だ」

 

 最後の方、ざっくりだな。

 言っていいことと悪いことと言い過ぎてはいけないこともあるのでアリーシャはそれ以上はなにも言わない。

 とはいえ、あのドラゴンが喰魔だった場合はエレノアには今以上により強い心で居てもらわなきゃ困る。そうじゃないとライフィセットがさっきみたいなドラゴンになってしまう。

 ドラゴンだけは現代で一応は完成されている浄化の力をもってしても元に戻すことは出来ないとライラは言っていた。

 ドラゴンパピーならギリギリいけるらしいが、浄化の力が無いこの時代じゃドラゴンパピーの時点でアウトだ。

 

「……オレのはどうなんだ……」

 

 ライラ達が使っている浄化の力で無理ならオレの使っている力ならどうなのか疑問を持つ。

 マスターソードを使ったりすれば穢れに満ちた奴を元の姿に戻したりすることは出来ている。スレイ達の様に全力でやっていないのでもしかすると全力を出せば元に戻せるかもしれない……いや、全力を出したらダメか。

 オレが仮にドラゴンを元に戻せたとして、それはあくまでもオレだったから出来ることだ。アリーシャ達にその技術を伝えてドラゴンを元に戻すシステムを作れない。オレだから出来たとかは嫌なんだよな。

 

 ドラゴンについて改めて深く考えながらもストーンベリィに辿り着いた。

 開拓の村だけあってか野心とか向上心溢れる人達が多くいた。向上心や野心が欠片も無いオレから見れば少しだけ羨ましいと思った。

 

「よぅ、久しぶりだな」

 

 血翅蝶の一員を探して宿屋に立ち寄ると、そこにはザビーダがいた。




スキット 愛想はそれぞれ

ベルベット「あの男、私達が来ることを分かっていたみたいね……血翅蝶の情報収集能力をものにできないかしら?私達もあれぐらい早ければ喰魔探しも捗るはず」

ゴンベエ「それは無茶と言う物だ」

ベルベット「分かってるわよ。ああ言うのは質よりも量、大勢の人間で集めてるものでしょ」

ゴンベエ「いや、そういう話じゃない」

ベルベット「そういう話じゃない?」

ゴンベエ「いや、ほらシンプルにベルベットって愛想悪いだろ?」

ベルベット「……は?」

ゴンベエ「いや、は?じゃねえよ。情報を集める上では喜怒哀楽を使いこなさねえと、あ、マギルゥ、ちょうどよかった。笑ってみろ」

マギルゥ「なんじゃいきなり?」

ゴンベエ「ベルベットの愛想の無さを分かってもらおうと思って」

マギルゥ「成る程。確かにベルベットの愛想は無いのぅ。マギルゥ奇術団の一員としては、愛想は大事じゃというのに」

ベルベット「誰が奇術団よ!」

マギルゥ「マギーン!プイ!プイ!……ほれ、お主も!」

ベルベット「そんな恥ずかしい事出来るわけないでしょ!」

ゴンベエ「そうは言うけど愛想笑いとかが出来ねえと情報収集とか一切出来ないからな。無愛想なままだと相手側に印象が悪いぞ」

マギルゥ「ほれ、このドリンクをこの紙に書かれてるようにゴンベエに渡してみい」

ベルベット「……何時もお疲れさまとこれからお願いしますを込めてって、出来るかぁ!!」

ゴンベエ「……お前な、そういう時は別のやり方があるだろう」

ベルベット「別のやり方ってなによ」

ゴンベエ「『お疲れ様、はいこれ私の奢りよ』って素っ気なく渡すんだよ」

ベルベット「愛想がどうとか言ってるのにそんなのでいいわけ?」

ゴンベエ「マギルゥの様にバカになれって言ってんじゃねえよ。もうちょっと魅力的になれって言ってるんだよ。折角の美人が勿体無いだろう」

ベルベット「……飲むんなら、飲みなさいよ。一応はあんたのだから」

ゴンベエ「ありがとう」

ベルベット「別に、私がなにかしたわけじゃないわ」

マギルゥ「あれ、ワシもしかしてバカにされて終わりかえ?」


 ゴンベエの精霊装は光、闇、雷、水、鋼の5つの属性のてんこ盛りです。
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