テイルズオブゼ…?   作:アルピ交通事務局

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いい加減にポケモンの方を更新しないといけないと思ってるけども中々に手がつけられない愚かな作者です


白銀の炎

「一号ってのはな……」

 

 ザビーダは一号を見る。意識は取り戻してはいるものの元々自我が無かったのかボーっとしている。

 

「天族をモノ扱いしている証拠だ……なにか新しい呼び名を考えよう」

 

「じゃあ、ハジメなんてどうだ?」

 

 一号呼びはやめようと提案するアリーシャ。

 真っ先に浮かんだのはロクロウで名前は……多分、1から来てるんだろうな。

 

「なんでハジメなんだ」

 

「そりゃ一号だからな」

 

「だったらイチロウでいいだろう」

 

「イチロウはシグレの幼名だから却下だ」

 

「んだよ、それ」

 

 ハジメの名前はザビーダにより却下される……悪くはないんだがな

 

「イッちゃんとかナンちゃんとかどうでしょうか?」

 

「イッちゃんは分かるけど、ナンちゃん?」

 

「ナンバー1のナンです」

 

「エレノア、一から離れないか?」

 

 エレノアも一号の一に引っ張られている。

 アリーシャは引っ張られている事に少しだけ呆れてしまっている。

 

「一から離れる……オカパなんてどう?」

 

「ええ〜」

 

 ベルベットも名前を出すがライフィセットは不服そうにする。

 多分、オカッパだからオカパなんだろうな……人のことを言える義理じゃないけど、ネーミングセンス無いな。

 エレノアは可愛い名前だとオカップにしようとするのだがライフィセットは可愛い名前じゃ男の子は喜ぶ事が出来ないと却下する。

 

「ゴンベエ、なにかいい名前ないかな?」

 

「あ〜……ホライゾン・モールド」

 

「お主……普通にありそうな名前を出してきおったか」

 

「略してホモだ」

 

「おい!!」

 

 ライフィセットに意見を求められたので名前を出す。

 今までが今までだけにいい感じの名前が出たと男連中はいい顔をするのだが省略した途端に嫌そうな顔をする。

 

「名前は悪くねえけど、そりゃねえだろうが」

 

「バカ野郎、名前を付けて省略したらホモになるのは当然だろうが!!」

 

「どんな常識だよ!」

 

 ザビーダはありえないと否定するが名前を付けるときにホモになるのはもう決まっているもんだ。

 

「もっとこう、意味のある名前にしようぜ」

 

「ホモだって立派な意味があるだろうが」

 

「ふざけんな、そんな名前を付けたら可愛そうだろう!!」

 

 そんなん言ったらオレの本名なんてキラキラネームだぞ。

 ザビーダはホモは許さないと言うのでアベさんでも出そうかと悩む。

 

「寿限無寿限無五劫の擦り切れ海砂利水魚の水行末、雲来末、風来末、食う寝る処に住む処、やぶらこうじぶらこうじ、パイポパイポパイポのシューリンガン シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助」

 

「……なにそれ?」

 

「寿限りなしで死ぬことのない寿限無、天人が三千年に一度下界に下るたびに衣で巌を撫で、巌を刷り切るのに要する時間が一劫からくる五劫のすりきれ膨大で獲り尽くせない海の幸海砂利水魚、縁起のいい水の行く末、雲の行く末、風の行く末、衣食住は欠かせず食う寝る所に住む所、生命力強靭な藪柑子やぶらこうじのぶらこうじ、昔、唐土にあったパイポという国のシューリンガン王とグイーリンダイ后のあいだに生まれ超長生きした双生児姉妹の名ポンポコピーとポンポコナ。長久と長命を合わせて長久命、長く助ける長助から成る名前」

 

「長いし覚えきれないよ!もっと真面目に考えて!!」

 

「…………………………いざ、名前を付けろって言われてもな」

 

 必死になって考えてみるものの、どうしてもホモになってしまう。淫夢要素は無い。

 なにかいい名前はないかと全員が頭を抱える

 

「シルバはどうだ?コイツの髪の色と首に付けているタグは銀色だ」

 

「シルバ……うん!それいいよ!!」

 

「うっし、決まりだな」

 

 ずっと黙っていたアイゼンが出した名前をライフィセットは認めた。

 反対する理由は何処にもないので一号は名前がシルバに決まった。

 

「礼を言うぜ」

 

「お前に言われる筋合いはない」

 

「誰がお前に言うか。シルバの代わりに言ってるんだよ」

 

 バチバチと睨み合うアイゼンとザビーダ……こいつら本当は仲がいいだろう。

 

「にしても名前、か……」

 

 嬉しそうに決まった名前を教えに行くザビーダ。

 今更ナナシノ・ゴンベエじゃなくて名前の無い人間である名無しの権兵衛だと言えない……ゴンベエ呼びが定着してしまってる。名前が無いって言ったら名付けて……いや、考えるのはやめておこう。後が恐ろしい。

 

「アレは……ドラゴン!?」

 

 ザビーダが作った穴に向かっている道中、結界に閉じ込められているドラゴンに遭遇した。

 

「何故ドラゴンが……」

 

 結界に閉じ込められているドラゴン。この結界は……恐らくは聖寮の優秀な対魔士が貼ったものなのだろう。

 聖寮の施設だからなにかとんでもない物が出てきてもおかしくはないがドラゴンを閉じ込めているとは……ホントに糞だな。

 

「恐らくこのドラゴンはカノヌシに穢れを喰わせる為のドラゴンだ」

 

「穢れを食べさせる?」

 

 意味がわからないとアリーシャは首を傾げる

 

「カノヌシは穢れを喰って人間を鎮静化する。鎮静化に成功すれば人間から業が、穢れが生まれなくなる。そうなればカノヌシは喰らう穢れが無くなってしまい眠りにつく……そうならない為のドラゴンだ」

 

「なるほど……だが、どうやってドラゴンを閉じ込めた?」

 

「……考えられる事はただ1つ、聖隷を先に閉じ込めてからドラゴンにした」

 

 アイゼンの考察を聞くと一同は沈黙する。

 天族から意志を奪っただけでなく、無理矢理ドラゴン化させた。穢れの塊を躊躇いなく天族目掛けてぶつけるメルキオルのクソジジイがいるんだから驚く事じゃないが胸クソ悪い事には変わりはない

 

「ドラゴンだけは……」

 

 新しく力を手にしたアリーシャも苦い顔をする。

 オレのマスターソードでもドラゴンだけはどうすることもできない、それがこの前証明された……ただまぁ……オレが本気を出したらどうなんだろうな。

 

「この結界を破壊すりゃカノヌシを弱体化する事が出来るんじゃねえのか?」

 

「ドラゴンを相手にしている暇はないわ……グリモワールに賭ける、あんたがそう言ったんでしょ」

 

 穢れを送り込めなくすればカノヌシを弱体化する事が出来る。

 オリハルコンの折れた征嵐を結界に向けるがベルベットにやめる様に言われたのでやめて次に進む。

 

「……僕、ベルベットのお姉さんの……子どもだったんだね」

 

「よくよく見ればベルベットと似てるところがあるな……しかし、転生か」

 

「実感が沸かないよ……」

 

「そうか?……生き物は皆、死ねば新しい命に生まれ変わるもんだぞ」

 

 次に進みながらベルベットとライフィセットの関係性について話題に出る。

 ライフィセットはベルベットの姉の子供の生まれ変わり……驚くには驚くが、それだけだ。

 

「そうなの?」

 

「オレの国では死んだら別の命に生まれ変わるっていう考えの宗教が昔からある。かくいうオレも前世の記憶が……いや、オレは違うか」

 

「違う?」

 

「気にするな」

 

 転生者は生まれ変わったとはまた違った存在だ。この世の理を無理矢理捻じ曲げた存在でキリスト教徒とかには無理、仏教的な宗教じゃないとNGな存在だった筈だ。

 そういえば世界にはオレ達が嘗ていた地球とは違う平行世界の地球から死んでもいないのに無理矢理転生させられた転生者も存在しているらしい。そういう奴等は大抵は被害者だけど極々稀にテンプレな転生者がいるからそれを狩る転生者ハンターとかいるんだよな。

 

「あんたがセリカ姉さんの子供でもあんたはあんた、私は私よ」

 

「……でも、この理論でいけばライフィセットってベルベットの弟的な存在じゃなく甥っ子でベルベットはライフィセットのお──ぐふぅ!!」

 

「それ以上言ったらぶっ飛ばすわよ!!」

 

 既に殴ってるのに……。

 余計な事を口走ったが後悔はしていない。オレはベルベットに腹パンをされるが続けて言う

 

「ベルベットはライフィセットにとって叔母さんにあたる……ベルベット叔母さん……」

 

「あんたは、ホントに……この口が、余計な、事を、言うの!!」

 

 両手を使って口をこれでもかと引っ張るベルベット。痛いが耐えられない痛みでもないのでとりあえず攻撃は受けておく。

 色々と重い空気が変わるいい話だったのか皆はクスリとオレがぶっ飛ばされるのを見て笑う。いい感じに空気が変わってよかった。

 

「追手は……来ないな」

 

 中々にザビーダが作った出口に辿り着かない。

 大地を器にしているらしいカノヌシは何処からでも出てくる事が出来る。何時襲われるかザビーダは神経を研ぎ澄ませている。

 

「シグレとカノヌシとアルトリウスはボコボコにしてる……彼奴等の最大戦力はもう無い。向こうもボロボロだ」

 

「いや、一体だけ残ってる……メルキオルのジジイが出したあの業魔だ」

 

 不安要素はもう何処にもないとするが、最後の心残りがあるザビーダ。

 メルキオル達にとって憑魔は殺すか利用するかのどちらかしかないので利用する為に生かしている……余程の存在か。

 

「あの業魔はやりやがる……それもかなりな。アレについてなんか知らねえか?」

 

「メルキオルのとっておきとしか分からない」

 

 あの憑魔について知っていることは皆無に等しいアリーシャ

 オレ達も知らない……ただアイゼンだけが無言でなにかを考えている素振りを見せる。心当たりがあるが確信は得られていない、もしくは言うべきか言わないべきか悩んでいるのどちらかか。

 

「うっし、出られたぜ」

 

「ここは……知らない島ね」

 

 アイゼンが言わないならば聞かないでおく。オレ達は地上に出ることに成功するが全く知らない島だった。

 ベルベットはオレに視線を向ける。多分、ワープしろって言う視線だろう。

 

「船にはマーキングしていない。監獄島に戻ることは出来るが……あそこにはアルトリウス達がいる。今、オレ以外が戦っても無意味だ」

 

「俺の船がある。そいつで一旦何処かの港街に移動する」

 

 フロルの風は便利だが、万能ではない。

 ザビーダが乗ってきた船に乗って帰還する事で話は纏まり追手が来るとややこしくなるのでさっさと急ごうとオレ達は走っていると別方向から穢れの塊が飛んできた

 

「っ、メルキオルか!!」

 

「アメッカ、ダメだ!そいつじゃ」

 

 槍の力を使えるようになったアリーシャは穢れの塊を斬ろうとする。

 ダメだ。アリーシャは壁を乗り越えて槍を使えるようになったがアリーシャの槍はまだ不完全、最後の段階を残している。

 案の定アリーシャの槍は飛ばした穢れをすり抜けてしまい、直ぐ側にいたシルバにぶつかってしまう。

 

「ふむ……お前が業魔になると思ったがお前は業を飲み込んだか」

 

「テメエ、アメッカを憑魔化させようとしたのか?」

 

 地脈の裂け目から出てくるメルキオルのクソジジイ。

 アリーシャが憑魔化しない事に納得した姿を見せており、腹立たしい。

 

「ああ……やぁ……」

 

「いけない、この子がドラゴンに!!」

 

「放っておけ。そいつは元々ドラゴンにする為にテレサから取り上げたものだ」

 

「テメエ、聖隷をなんだと思ってやがる!!世界を救う為だからってなにやってもいい理由にはならねえんだろうが」

 

 メルキオルの発言にキレるザビーダ。

 ジークフリートをこめかみに向けようとするが意識がシルバに向いている…………

 

「お前等、内緒にしてくれよ。空裂斬!」

 

 この戦いはもうベルベット達だけの戦いじゃない。オレも参戦するつもりだ。

 本当はこんな事をしてはいけないのを頭では分かっているが心では納得出来ていない事なので折れたオリハルコンの征嵐をシルバに向かって振るとシルバから溢れ出る穢れが消え去った。

 

「穢れを、断ち切っただと!?」

 

「生憎とオレは災禍であっても勇者であることには変わりはなくてな、邪悪なものを打ち祓うのは得意なんだよ」

 

 穢れを完全に断ち切ったオレにメルキオルのクソジジイは驚く。

 この時代にはまだ浄化の力が無いから穢れを断ち切る技は存在しない。邪悪なものを断ち切る空裂斬は穢れにとって究極の天敵だ。

 

「アイゼン、ザビーダ、エレノア、ライフィセット、マギルゥ、アメッカ、気をつけろ。あのクソジジイ、穢れをぶつけて無理矢理憑魔化させる荒業に出てきやがったぞ。一発でも受ければヤバいと考えとけ。特に天族3人。オレに頼るなよ、空裂斬は悪人であるオレにとって苦手な技なんだよ」

 

 穢れを断ち切る技があり一気に形勢逆転……ではない。

 秩序を持った悪人であるオレにとって空裂斬は苦手な剣術に部類される。使えなくもないが得意ではない。

 

「なら、私達が主体で戦うわ」

 

「おう!斬る事なら任せろ」

 

 一発でも受ければアウトに近い戦い。前に出たのは既に穢れているロクロウとベルベット。

 メルキオルの視線は……ライフィセットに向いている。悲しんでいたベルベットを再起させ立ち上がらせたのはライフィセットだったから、そのライフィセットを殺そうという魂胆だろう。となるとエレノアも危ない

 

「いやベルベットとロクロウは受けだ、エレノアとライフィセットを重点的に狙ってくる筈だ」

 

「お主、こういう時はホントに頼りになるのう」

 

「生憎コレしか取り柄がないもんでな」

 

 メルキオル討伐の為の陣形を作り上げる。

 

「悪いな、ゴンベエ……こっちは散々ムカついてんだよ」

 

「あ~……危なそうだったら止めに入るぞ」

 

 ジークフリートをこめかみに向けて数発発砲する。

 するとザビーダのパワーが上がった……神依の元となる術式が刻まれた武器だけあって凄まじいな。

 

「ザビーダは勝手に動いているけど基本的には近距離戦闘は無しで、ベルベットとロクロウと穢れの壁になってどうにかするから術系の技で攻めるぞ」

 

「術…………」

 

「アメッカ、自分を信じろ。お前はもう壁を越える事が出来た」

 

 術主体の質量による攻めの作戦を提示するとアリーシャは難しい顔をする。

 ついさっき槍を使えるようになっただけで完全に使いこなす事は出来ていない状態……そんな状態で術を使えるのかと考えるが自分を信じるんだ。

 

「分かった、ゴンベエ。やれることをやってみせる!」

 

 アリーシャは槍を地面に突き刺した

 

「ホライゾン・インフェルノ!!」

 

 地響きを巻き起こし、地脈からエネルギーを溢れ出させてメルキオルにぶつける

 

「ぐぅ!」

 

「まだまだ!テンペスト・インフェルノ!!」

 

 バランスを崩したところで属性を風に切り替える。

 竜巻を巻き起こしメルキオル宙に浮かせる

 

「ハイドロ・インフェルノ!!」

 

 宙に浮いたメルキオルにホライゾン・インフェルノの地響きで割れた大地から大量の水が溢れ出して渦となりメルキオルを飲み込む

 

「ボルケーノ・インフェルノ!!」

 

 水圧でボコボコにされたメルキオルに最後の一撃と言わんばかりに噴火する獄炎を浴びせにかかる……が、途中で消える

 

「あ、あれ?」

 

「無茶しすぎたか」

 

 地水火風の大技を練習もなにもなしで撃ったら一気にパワーを消費してしまう。

 一瞬にして疲れ果てた顔になったアリーシャの側に駆け寄るとアリーシャは足元がふらついたので抱き抱える。

 

「後は任せな!!」

 

 アリーシャが限界を迎えたがこちらにはまだ戦力が多くいる。

 ジークフリートによりパワーアップしたザビーダはペンデュラムを撓る鞭の如くメルキオルのクソジジイに向かって飛ばすのだが、メルキオルのクソジジイの手前の空間に波紋が広がる。

 

「ウゴァアアアア!!」

 

「出てきやがったか!」

 

 メルキオルの隠し玉である憑魔が現れた。

 憑魔は強い穢れを発しており、パワーアップしているザビーダすらも一瞬だが怯ませ、その隙を突かれて腹を殴られる……これはまずい。

 

「空裂斬!」

 

 ベルベット、ロクロウ、角の憑魔と強い穢れを持った奴が一同に会したのと穢れを喰う場所のせいかそこかしこに穢れが溢れている。空裂斬で穢れを断ち切るものの処理が追い付かない。

 

「無駄だ、もう穢れは満たされた。清浄な器があろうともこの場ならば穢れに飲み込まれる」

 

「ナメんじゃねえぞ、空裂斬しか穢れを打ち祓う技がないとでも思ってるのか」

 

 オレの技と力のレパートリーはこんなもんじゃない。

 

「坊よ、一旦エレノアの中に避難せい!このままではドラゴンに身を落とす」

 

 背中のマスターソードを抜こうとするとマギルゥがエレノアの中に戻る様に即す。

 今の状況から考えてそれが1番なのだろうがライフィセットは首を横に振る。

 

「こんなところで引けない……アイツを、カノヌシをぶん殴るまでは……こんなところで負けられないんだぁあああ!!」

 

「なに!?」

 

 穢れに襲われるライフィセットは眩い光を放った。

 白銀の炎が出現して辺り一帯の穢れを一瞬にして浄化し、消し去った。あまりの突然の出来事にメルキオルのクソジジイは驚く……この力は……いや、今は考えている場合じゃないな。

 

「全員、船に乗るぞ」

 

 ここでグダグダやってたらカノヌシが完全に回復して世界中の人間を鎮静化させられる。

 既にザビーダの乗ってきた船は目視出来るところにまであり、向こうの戦力は傷ついたメルキオルのクソジジイと角の生えた憑魔だけだ。

 殺したいのは山々だが、この場に長居をしすぎると穢れにやられる可能性もある。

 

「メテオラ」

 

 威力を小さくしたメテオラを地面にぶつける。

 メテオラは爆発して煙を巻き上げたのでその隙にオレ達はザビーダの乗ってきた船に乗り込み出航した。

 

「いくぞ、全速前進だ!!」

 

「追手は……来ないな」

 

 ザビーダが風を操り、帆に当てるとビュンビュンと船は進んでいく。

 メルキオルのクソジジイが管理している聖寮の施設なので聖寮の船かなにかあるかと思ったが追手は来なかった。

 

「ライフィセット……もう大丈夫ですよ」

 

 白銀の炎を放ったライフィセットは疲れ果てたのかエレノアの中に入って眠っている。

 アリーシャも一気に力を消費した疲労感で限界を迎えたのかゆっくりと眠っている。

 

「……こういう事を言うのはアホかもしんねえけど、気を緩めるんじゃねえぞ」

 

「分かってるわ」

 

 カノヌシはこの大地を器にしているっぽいので、恐らくは何処からでも現れる事が出来る。

 オレが殺さない程度に徹底的にボコボコにしたから暫くは表に出ることは出来ないが、あくまでもそれは時間稼ぎだ。カノヌシをどうにかする方法を見つけないといけない……きっとある筈だ。

 

「……ありがとう」

 

「ん?」

 

 気は緩めない状況だと集中をしているとシルバがお礼を言ってきた。

 

「礼はいらねえよ」

 

「……でも、あのままじゃドラゴンになってた。自分が自分じゃなくなるのは怖い」

 

「そうか……じゃあ、貸し1つだ。恩義を感じてるなら何時か返してくれ」

 

「……うん」

 

 オスカーとテレサを殺してベルベットの精神状態が大きく揺らいだところからはじまり、監獄島の襲撃にカノヌシの登場、アルトリウスの真実にドラゴン養殖場のカースランドと色々と大きな出来事があったがオレ達はなんだかんだと乗り越える事が出来た。気を緩めてはいけないが、一息ぐらいホッとしてもバチは当たらないだろう




ゴンベエの術技

空裂斬

説明

物理的な力技で斬るわけでも形のないものを打ち消すわけでもない、邪悪を断ち切る空の剣術
邪悪の塊である穢れを断ち切る事が出来て邪悪な存在に対してはかなりの威力を発揮するのだがゴンベエ自身は秩序を持った悪人なのであまり得意としない。

アリーシャの術技

ホライゾン・インフェルノ

説明

大地に槍を突き刺し、地響きを巻き起こし地脈のパワーをぶつける地属性の術

テンペスト・インフェルノ

説明

大地に槍を突き刺し、乱回転する竜巻を巻き起こして相手を吹き飛ばしつつ多方向から風圧をぶつける風属性の術

ハイドロ・インフェルノ

説明

大地に槍を突き刺し、水を溢れ出させ巨大な大渦で相手を飲み込む水属性の術

ボルケーノ・インフェルノ

説明

大地に槍を突き刺し、火山の噴火の如く地面から炎を噴出させる火属性の術

番外編

  • 続 異世界プルルン転生記
  • ちょっと昔のゴンベエ達(地獄)
  • ザレイズ 総力戦 決戦KCグランプリ
  • まゆゆんの貧乏くじ
  • スペシャルスキットの続き
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