テイルズオブゼ…?   作:アルピ交通事務局

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1000年前と1分後

 

「……ここは……」

 

 ゴンベエが時のオカリナを過去に来た時とは真逆の音色を奏でると視界が真っ白になった。

 眩い光に包まれたのかと思えばそこはつい先程までいた聖主の御座……ではなかった。レディレイクとマーリンドを繋ぐ橋がある川の上流……ゴンベエの家の前に立っていた。

 

「とりあえず、家に上がれよ」

 

「ああ、そうさせてもらう」

 

 ホントに1時間程前まで導師アルトリウスと聖主カノヌシと災禍の顕主であるベルベットが命懸けの戦いを繰り広げていたのが嘘の様だ。

 ゴンベエの家に久しぶりにやって来る……2ヶ月以上も家を開けていたらホコリまみれになっているのではと思ったのだが、私達が出発して直ぐの時間に戻っただけなので、実際のところアレから1分も経過していない。

 

「ほら、安物だけど飲めよ」

 

「ああ」

 

 ゴンベエは緑茶を用意してくれたので湯呑を持ってゆっくりと緑茶を飲む。

 色々と言いたいこととかもないこともないのだが先ずは一旦落ち着かなければならない。つい先程まで手出ししてはいけないと激闘を観戦していた熱が冷めていない。大事な事がある時ほど焦らずに慎重になっておかなければならない。

 

「長い……とても長い夢を見ていた気分だ」

 

 今こうしてゴンベエの家に久しぶりに戻ってきたのだが、1分も経過していない。

 1000年前の時代に時を遡って居たのが嘘の様に思える……まるで、まるで私は夢を見ている。地脈の中で記憶が流れ出たのを見ている気分だ。

 

「夢じゃない、現実だろ」

 

「……そうだ」

 

 夢を見ていたと感じさせられるが私とゴンベエは夢なんて一切見ていない。

 本当に1000年前にライフィセットが、マオテラスが生まれた時代に行った。クロガネに作って貰った槍と盾がなによりの証拠だ。

 色々と言いたいことがあるが一気に爆発させるわけにはいかないので緑茶を飲んで間を開けて気を保つ。

 

「ライフィセットがマオテラスで浄化の炎は世界を救う為にあるものじゃなくて自由に羽ばたく奴等がやり直す事が出来るチャンスか……歴史って都合の良いように作り変えられてるもんだな」

 

「だから過去に遡った、そうじゃないのか?」

 

 浄化の炎のはじまりを知ることが出来て、ベルベット達と旅をする事が出来てホントに良かったと思っている。

 過去では散々な目に遭ったと言えばそれまでだが今となっては良い思い出になっている。ホントにゴンベエには感謝しても感謝しきれない。

 感情を変に高ぶらせるとおかしな方向に話が進みそうなのでゆっくりと温かい緑茶を飲む……安物らしいがゴンベエがちゃんと丁寧に煎れた為に普通に美味しい。

 

「アリーシャ、ちょっと膝を貸してくれ」

 

 ゴンベエは私の膝に寝転ぶ。腕で目元を隠して大きく息を吸って吐いてと深呼吸をした後に大きなため息を吐いた。なにか困った事でもあるのだろうか?

 

「変に過去を変えちゃいけないのに色々とやらかしたな……」

 

「それは……いや、それは違うのではないのか?過去を変えたのでなく既に変わっていた過去をなぞっただけの筈だ」

 

 私達はタイムスリップをしたがそれ以前にザビーダ様達は私達の事を知っていた。

 タイムスリップ物には幾つかパターンがある。過去を変えればその未来が変わる、過去を変えたのはいいが未来はそのままで別の並行世界が出来る、過去を変えても過程は別だが結果が同じになる……そして最後に既に過去を変えた状態の世界線に切り替わっているのを。本で読んだ事がある。

 恐らくだがゴンベエの時間移動は過去を変えた状態の世界線から過去に移動したもので、本来あるべき歴史の形は消え去ってゴンベエと私が過去を変えた世界線に私達は居る。

 

「時間逆行モノはどういう現象が巻き起こるのかが一切分からない、文字通り蓋を開けてみねえと分からんやつか……ああ、めんどくせぇ」

 

 ゴンベエはダルいと愚痴を零すのだがこの姿にはもう見馴れたものだ。

 ゴンベエの額に手を添えるとゴンベエの額を撫でる……私達は災厄と秩序の時代でよく頑張った。最後のはじまりと最初の終わりを見届ける事が出来た。

 

「でも、ゴンベエはそのめんどくさい道を選んだんでしょ?だったら最後までやり遂げないと」

 

「わぁってるよ、そんくらい……ハイランドにはアイフリード海賊団総出でパシらせて作り上げた電話を献上するか」

 

「アレはそんなに凄い物なのか?」

 

 ゴンベエはハイランドに取り込まれようとしている。主な原因はゴンベエの持つ技術力があまりにも壮大な為だから。

 過去の時代で拠点であるタイタニアやメイルシオなどとバンエルティア号をシルフモドキを使わずに連絡を取ることが出来るのはスゴいことなのは分かるが……

 

「馬鹿言うんじゃねえ、報連相の間を一瞬の内に短縮する事が出来るんだぞ。手紙でのやり取りだと配達先によっては数日掛かるが電話を使えば一瞬で分かる。アイゼンが船止め料(ボラード)のおっさん連中にインサイダー取引の様に外部には非公開の情報をコッソリと送り届ける事が出来る。コレは通話をする事しか出来ないが、その気になれば文字を電波に乗せて届ける事が出来る……コレがどういう意味か分かるか?」

 

「……手紙を配達する業者が潰れる」

 

「……その辺りが妥当だな……オレの国では基本的に会社とかが新年の挨拶とか履歴書とかを手紙で送るぐらいだ。とにかくややこしい報連相を一気に時短する事が出来る様になる。手紙によるやり取りが不要になる」

 

 手紙によるやり取りが不要になるか……想像が出来ないがゴンベエの国ではそれが既に当たり前になっている。

 電球の時もそうだがゴンベエの持つ技術力は凄まじい物だ……私がしっかりと手綱を握っておかなければ、バルトロ大臣の一派に利用されるわけにはいかない……もしそうなったらゴンベエは……っ!

 

「おい、握るな。ミシミシ言ってるぞ」

 

「すまない……少しだけ嫌な事を考えてしまっていて」

 

 無意識の内にゴンベエの頭を掴んで握りしめていた。

 ……逃げる機会は何度もあった。それこそ過去に遡り逃げることも出来たがゴンベエはそうしなかった。ゴンベエはきっと残ってくれる。

 

「でさ、どうする?」

 

「どう、とは?」

 

「オレはこれからベルベットを探す……多分、この時代ならマスターソードを抜くことが出来る。何処に居るのかは分からないが何処かに潜んでいる……あの様子だとザビーダも知らない。聖主の御座に封印されてる可能性は低い」

 

 お前はどうする?

 

 ゴンベエはそう尋ねた……私はどうだろう。ここはもう過去の時代ではない、歴史がああだこうだ言う事が無くなっている。

 1000年前のマオクス=アメッカでなくこの時代を生きるアリーシャ・ディフダとしてどうすべきか……

 

「スレイの力にならなければ」

 

 一応とはいえ現代では神依や浄化のシステムは完成されている。

 しかし世界というのは理不尽で残酷なものでアルトリウスの様に高潔な精神を持った人間でも歪に歪ませる。スレイにはそんな目には遭ってほしくない。現状ハイランドは、バルトロ大臣の一派は導師スレイを偽物やインチキ扱いをしている。国からの支援を受けずに導師の活動をするのは難しい……導師の騒ぎに便乗して偽の導師が現れるぐらいだ。

 

「なら、決まりだな。オレはベルベットを起こす、アリーシャはスレイの力になる……」

 

「ゴンベエも、力を貸してくれないのか?」

 

「あの時ライラがなんて言ったのか忘れたのか?」

 

「それは……」

 

 ライラ様にハッキリとゴンベエは邪魔者扱いにされている。

 ゴンベエ自身世界を救うなんて気持ちはない……多分、自分の周り以外どうだっていいと思っている。本人曰く秩序を持った悪人だ。

 

「私をここまで導いてくれた様にスレイも導師としての道を導いてはくれないか?」

 

「めんどくさい」

 

「……それはどっちの意味でのめんどくさいだ?」

 

「両方の意味でだ」

 

 ゴンベエのめんどうくさいには深い意味があるが深い意味で言ってるのかそれとも普通にめんどくさがっているのかよく分からない。

 

「アリーシャ……スレイはな、自覚してるかどうかは知らない。だが、導師という世間が待ち望んでいた正義の味方、ヒーローの様な存在にならないといけない……ローランスがどうなっているのかは知らないが今のハイランドには柱が無い。平和の象徴の様な存在が……だからめんどくさいんだ」

 

「……」

 

 ゴンベエの言うことには一理ある。スレイは平和の象徴の様な存在にならなければならず、ゴンベエが成長の妨げをするわけにはいかない。

 きっとその道は困難でスレイは1人……どうにかして肉眼で天族の方々を見ることが出来る人を見つけて従士になってもらうしかない。スレイ1人では平和の象徴になるのは、ヒーローになるには荷が重すぎる。

 

「オレはその道が最初からめんどくさいって言ってずっと拒んできた。他の誰かがやりだしたからオレもやろうなんて言うつもりは無い……やろうと思えばスレイを導く事は出来るがやらない。めんどくさいから」

 

 聞く人が聞けば盛大なまでにキレる一言をゴンベエは言う。ゴンベエのめんどくさいという言葉の重さを知っているので私は怒らない。ただ……少しだけ寂しいという思いはある。ゴンベエはコレから世界の何処かで眠っているであろうベルベットを探す旅に出る。

 

「アリーシャ、理解はしているんだろうな?今、この大陸は災厄に塗れている。どうにかする方法は存在しているが、それも一時凌ぎの様な物だ……世界を救う横で新しいプランを立ち上げないといけない。人間が天族に頼らなくてもいい独自の文明も築き上げないといけない」

 

「そういうのはゴンベエがやることじゃないのか?」

 

「いや、オレはアレだよ。己の生活を快適にする為に私利私欲に走っているから……工業レベルの発明品を作ってないし、なによりアレが無いと話にならない」

 

「アレ?」

 

「何時かは見つけ出したいが無理っぽいからな……忘れろ」

 

 ゴンベエはそう言うと私の膝の上に置いていた頭を上げる。アレとはいったいなんの事だろう……いや、今はそこを気にしている場合じゃないか。

 

「オレはベルベットを探すから手当り次第に色々なところに行く。アリーシャはスレイの力になる方法を探す……ここからはそれぞれの道を歩むんだ」

 

「……それぞれの道」

 

「もしホントに無理だと思ったのならばオレを頼れ。ヘルダルフをシバき倒す……出来ればそうならない事を祈るが」

 

 いざとなったらゴンベエは動いてくれる。

 

「……私に出来るだろうか……」

 

「出来ると思え……レディレイクに行くぞ」

 

 私に出来るかどうか少しだけ不安になる。

 今までゴンベエが居てくれたからこそ私は前に進むことが出来ていた……コレからはゴンベエの力無しで頑張らないといけない。

 不安を胸に抱きながらも私達はゴンベエの家を後にし、川辺を降っていきマーリンドとレディレイクを繋ぐ橋まで差し掛かったので途中で曲がり、何ヶ月か振りのレディレイクに辿り着いた。

 

「女子にモテたい街に辿り着いたな……」

 

「それは言わないでくれ」

 

 過去にブルナハ湖と呼ばれていた頃にレディ達に好かれたい、ライクされたいからレディレイクと名付けられた。

 あまり知りたくなかった事実でゴンベエはほくそ笑む……こういうところは性格が悪いな、ゴンベエは。

 

「王宮に電話を届ければオレはベルベットを探しに行く。その前になにかやっておく事は……」

 

「ウーノ様に挨拶だけしておこう」

 

 コレが今生の別れになるわけではないが、もしかしたらかなりの時間を要するかもしれない。

 レディレイクで知り合いといえば私ぐらいなものだが、レディレイクに加護を与える天族の方に一言挨拶をしておかなければ。

 

「おーっす、久しぶりだな」

 

「ゴンベエか……最後に会ってからそんなに時間は経過していない筈だが」

 

「ウーノ様、私達も色々とあったのです……おかげで強くなることが出来ました」

 

「そうか、たゆまぬ努力が実を結んだか…………待て、アリーシャ。私の事が見えるのか?」

 

「え……あぁ!?」

 

 まことのメガネの欠片を素材にしたメガネをかけていないのに天族であるウーノ様を認識する事が出来ている!?

 過去では当たり前の様に天族の方々が見えていたので違和感が無かったが、現代では普通の人が天族を見ることが出来ていない……そうか……

 

「私、ちゃんと強くなってるんだね」

 

 1000年前では最後になるまでずっと足手まといだったけど、あの旅は決して無駄じゃなかった。

 スレイの力が無くても天族を見ることが出来る……つまり従士契約をしてもスレイに掛かる負担が軽減される。

 

「なにがあったんだ?」

 

「話せば長くなるし歴史の闇に葬り去る様になっているから話さないが、一言で言えばアリーシャはパワーアップをする事が出来た」

 

「パワーアップ……霊応力を高める事が出来たか。コレでお前を含めて3人の人間が天族を認識する事が出来るようになったか……着実と災厄の時代から、深き闇の時代の夜が明けてくる」

 

「ウーノ……夜明け前が最も暗いんだ。苦難や雌伏の期間は、終わりかけの時期が最も苦しい。それを乗り越えれば、事態が好転するだろうけど……そこに至るまでは地獄の様な道を歩まないといけない。まぁ、アリーシャには心配なさそうだが」

 

 地獄の様な残酷な世界を目の当たりにしてきた私の心はちっとやそっとでは崩れる事は無い。

 ゴンベエはゴンベエなりに私が成長していっている事を分かってくれている。

 

「そうか……お前は力を」

 

「貸すわけねえだろう、バカ野郎。湖の乙女が邪魔だって言ってきているんだ……下手に介入して力技で解決するわけにはいかねえ」

 

「ウーノ様、よろしいのです。ゴンベエはコレから人を探して旅に出ます……此処で私とお別れです」

 

 分かっている事だ……何時かはこうなると知っている。

 フブキはゴンベエが暇人だからドンドンと巻き込めばいいと言っていたがここからは国を揺るがす騒動が巻き起こる……。

 

「それで今度はなにを探しているんだ?」

 

「選ばれし勇者のみが抜くことが出来る聖剣だよ」

 

「聖剣……そういえば何時も持っている剣は何処に行った?」

 

「それがどっかに行って分からないから居場所を探してるんだ」

 

 ライフィセットとエレノアとマギルゥはとっくの昔に死んでいる。

 ロクロウは噂1つ聞かないから斬り殺された可能性が大きい。アイゼン様はドラゴンになってしまっているから意思疎通ができない。マオテラス様はヘルダルフの支配下にある……何処に眠っているのか皆目見当もつかない。

 

「ならばレディレイクの奥深くに潜んでいる加護領域の働かない謎の場所に行ってみるのはどうだ?選ばれし勇者のみが抜ける聖剣が存在してるかもしれん」

 

「なるほど……確かそんなのがあったな」

 

「尤も、湖の奥底に沈んでいるから水の天族を連れていき空気の膜の様な物を纏わせる天響術を使わなければならないが」

 

「いや、その必要は無い」

 

 ゴンベエは何時も着ている緑色の服とは別の青色の服を取り出す。

 

「ゴンベエ、私も」

 

「ほらよ」

 

 ゴンベエは今からレディレイクの湖の底に向かう。もしかしたらと私も着いていきたいと言えばもう一着の青色の服を渡してくれる。

 ゴンベエから青色の服を貰うと一旦部屋を出て人が来ない聖堂の空き部屋で服を着替える。久しぶりに着るがサイズの違和感はあまり感じない。

 

「最終確認だ。レディレイクの湖の底に僅かだがお前の加護領域が働かない謎の結界の様な物があるんだよな?」

 

「ああ……ライラが言うには害意のある物ではなさそうなのだが、どうも気になって仕方がない」

 

「……手掛かりは何処にも無いんだ。ここに賭けて失敗したらマジで一切の当て無しの旅に出ないといけねえ」

 

 私達は聖堂を出て移動する。ちょうどレディレイクの湖を一望出来るスポットに移動するとゴンベエは最後の確認を取る。

 もしここにベルベットが眠っていればそれで良かったで済むのだが、もしそうでないとするのならば……いったい何処にベルベットが眠っているのか分からない。

 

「よし、行くぞ」

 

「ああ、行こう」

 

 ゴンベエに先導されて私はレディレイクの湖に飛び込んだ。

 湖の底は思っていたよりかは深くはなくあっさりと湖の底に着くのだが問題はここからだ。ウーノ様は加護領域が働かない場所があると言っていたが具体的にどの辺りか教えてもらっていない。レディレイクの湖の底はとてつもなく広大で探すには一苦労する……そう思っているとゴンベエの右手の甲が光を放ち、一筋の道を示す。ベルベットがそこに眠っていると導いてくれるのだろうか。

 

 私達は光の軌跡を辿り、歩いていくとそこにはゴンベエの剣が石像に突き刺さっていた。

 石像の形は私達のよく知るベルベットで、つい数時間前まで見ていたベルベット……あの時からなにも変わっていない。

 ゴンベエが剣を抜きに来るまでの間、千年もの間ずっとここで眠っていたのか……聖主の御座等はあの時代では色々と厄介な場所になっていて水の中を自由に行き来出来るゴンベエならきっと辿り着く事が出来るとマオテラス様が信じてくれていたのか。

 

「っ!」

 

「!」

 

 ベルベットの剣を抜いて封印を解除しようとするのだがその前に謎の結界が私を拒んだ。

 先へ進んでいるゴンベエは特になにかに拒まれたりはしていない……ゴンベエの剣はゴンベエでなければ抜くことが出来ない。ウーノ様の加護領域を拒む謎の結界はゴンベエしか通ることが出来ない。

 遠くから見守る事が出来るので私は一旦ここで足を止める。先に行ってくれとジェスチャーをするとゴンベエは先に進みベルベットに突き刺さっている自分の剣を握る

 

「ごゔぉあ!?」

 

「!?」

 

 剣を握った途端にゴンベエは吹き出した。

 体がプルプルと震えており、何事かと側によって確かめたいが結界が邪魔をしてゴンベエの元に向かう事が出来ない。

 ゴンベエは一旦剣を引っこ抜くのを止め、水上に浮上する。

 

「どうしたんだゴンベエ、なにがあった?」

 

「マスターソードがオレの生命力を奪ってきた」

 

「なっ!?大丈夫なのか?」

 

「完全に油断していた……けど、もう大丈夫だ。次はベルベットを起こす」

 

 ゴンベエはそう言うともう一度湖の底に向かった。当然私も追いかける。

 結界に阻まれているが見ることは可能でベルベットの心臓に突き刺さっていた剣をゴンベエは握るとまた吹き出してやや辛そうな表情に変わるのだがそれでもゴンベエは耐えてゆっくりとゆっくりと剣を抜いていった

 

「ごまだれー!!」

 

 ゴンベエがアイテムを入手した時に言う謎のセリフを言うとベルベットに突き刺さっていた剣は抜かれた。

 すると地震が巻き起こり穢れと神秘的な光の両方が溢れ出ており、石化していたベルベットは元の肉体に戻っていく。この頃には結界は無くなっており、私もベルベットに近付く事が出来るようになったので2人でベルベットを抱えて浮上していく。

 

「アリーシャ様、大丈夫ですか!!」

 

 浮上していくと小舟に乗った騎士が現れる。特になにも告げずに湖に飛び込んだ為に誰かが私達の事を通報したのだろう。

 

「ちょうどよかった。私とゴンベエはなんともない。それよりもベルベットを」

 

 封印が解除されて元の生身の肉体に戻ったベルベットは意識を失っている。

 ライフィセットの時はあっさりと目覚めたがベルベットは目覚めない。幸い呼吸をしているので生きている事だけは分かる。ベルベットを小舟に乗せ、私達はレディレイクへと戻っていく。




スキット無しです。感想評価お待ちしております

番外編

  • 続 異世界プルルン転生記
  • ちょっと昔のゴンベエ達(地獄)
  • ザレイズ 総力戦 決戦KCグランプリ
  • まゆゆんの貧乏くじ
  • スペシャルスキットの続き
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