テイルズオブゼ…?   作:アルピ交通事務局

183 / 229
感想お待ちしております。質問お待ちしております


テンプレートななろうロード

 

「今、どんな感じだ?」

 

 ペンドラゴの噂の正体はムルジムだった。

 ムルジムはこのペンドラゴに加護を与える天族になってくれたらしいが具体的にどの辺りが変化するのかオレにはよく分からないのでアリーシャに聞いてみる。

 

「胸の中がスゥッとしている。加護領域が上手い具合に働いている……ムルジム様の力が働いている。が……」

 

「が?」

 

「街に穢れが残っている。ムルジム様の加護が発揮してもなお打ち払えない穢れがある」

 

 それは恐らくだが上流階級の人間のドロッとした感じのものだろう。

 それは浄化云々よりも情勢を良くしないと話にならない。その為には平和を築き上げなければならない。ハイランドとしては和平を結びたいと言う意思を示した……が、ローランスにもハイランドにもヘルダルフの配下が居る。そいつ等を見つけ出して浄化するか始末するかのどちらかを成さなければ恐らくは戦争の波は……あ〜……。

 

「ゴンベエ?」

 

「大丈夫、なにも問題無い」

 

 色々とややこしい事を考えているとアリーシャはそれを見抜いた。

 オレの考えている事にならなければそれでいい。明確に見える第三の敵を登場させて戦争なんてさせている場合じゃないなと思わせる究極の裏技を使うのは実にめんどくさい。効果は覿面なんだけどな。

 

「ホントになんと申せばいいのやら」

 

 場所と時間は移り、朝食を頂き昼になる少し前。

 ペンドラゴの入口前に停めている大地の汽笛の前にセルゲイとフォートンが立っておりセルゲイは今回の事に関して礼を言ってくる。

 

「人々は天族と共に暮らしている。天族も人となんら大して変わらない事を忘れてはいけない」

 

「ええ……天族の加護は天族への祈りを忘れてしまえば無くなってしまう」

 

「でも、感謝し続けるだけでいいわけじゃない。自分から変わらないとただの歴史の繰り返しよ」

 

 今回の一連の騒動及び一件は1000年前の出来事と類似している。

 ベルベットはフォートンに自分から変化する事をオススメするとフォートンは無言になる。

 

「私は、変わる事が出来るかしら?」

 

 一度は憑魔に身を落とした。エドナから聞いた話だとスレイにローランスに付いてローランスの為に戦わないかとスカウトをしたらしい。

 本来の予定だとスレイはフォートンに挑んで浄化しようとしたんだろうが……そう安々と浄化できるだろうか?そもそもで浄化の力って元に戻すんじゃなくてやり直しの為にあるものだ。

 

「元に戻ったんだから、やり直す機会はいくらでもあるわ。変わろうと思って変わるんじゃない、自分の新しい道を……1人で全部背負い込んでたら嫌な気持ちになるわ。辛かったり苦しかったりするなら本音をぶちまく事が出来る相手に思う存分にぶちまければいいのよ。私はそれが出来たから少しだけだけど変わる事は出来たわ」

 

 新たなる一歩を踏み出す事が出来るようになったのでベルベットはアドバイスを送る。

 しかし……ベルベットは本音をぶちまける事が出来る奴が居たのだからどうにか出来たのだがフォートンはどうにかできるのだろうか?少なくとも本音で愚痴を零す事が出来るような相手はいなさそうだが……まぁ、そこまでオレは面倒を見る事は出来ないので気にしても意味はない。

 

「皆様、別れの挨拶はお済みになりましたでしょうか?間もなくレディレイクに向けて大地の汽笛を発進させて頂きます」

 

 この堅苦しいキャラをするのは疲れる。ベルベット達はキモいだなんだの言ってくるが一応はアリーシャの顔を立てておかないといけない。

 アリーシャはセルゲイとフォートンと握手を交わすと大地の汽笛に乗り込んだ。エドナ達天族全員が乗っているのを確認したのでポッポーと大地の汽笛を走らせてハイランドに戻っていく。

 

「……スレイ……」

 

「忘れなさい、あんな導師以前の馬鹿は」

 

 本当ならば此処にスレイ達が座っている筈だったのだがスレイ達はいない。

 何時までも引きずってるんじゃないだとベルベットはアリーシャに叱咤する。下手な期待をかけ過ぎて痛い目に遇っている……いや、ホントにな。というかスレイ、色々と見聞を広める為の旅に出てるらしいけども大丈夫なんだろうか。今は世の中の情勢がどういう感じに変わるのか分かったもんじゃない、そんな時代だ。ロゼという暗殺者を従士にしてしまって間違った価値観を持ってしまっているかもしれない。

 

「それよりも前を向きなさい、平和な世の中を作り上げたいんでしょ。だったら後ろを見ずに前を見つめなさい」

 

「ベルベット……そうだな。少なくともローランスの現皇帝にはハイランドは戦争する意思は無いと表明する事が出来た。コレは大きな一歩だ」

 

 ベルベットが上手い具合にアリーシャをフォローしている。

 同性の方が色々と意見をしやすいし、頭の螺子が色々とおかしくなってるオレじゃ上手くフォローをする事が出来ない。

 

「お、見えてきたぞ」

 

 スレイに関しては残念だったなと思いつつもレディレイクが見えてきた事をベルベット達に報告する。

 一度でも足を運んだ事のある場所じゃないと行くことが出来ないとはいえ大地の汽笛は本当に便利な道具だな。あっという間に大地の汽笛はレディレイクに辿り着いた。

 

「ふ〜……なんかドッと疲れたな」

 

 大地の汽笛から降りるとそこには人集りが出来ていた。

 オレは大地の汽笛から降りるとなんか無性に疲れた……らしくない事をし過ぎていたからだろうな。

 

「あ、アリーシャ様!」

 

「今、帰った。私達がいない数日間でなにか異変の様な事は起きなかったか?」

 

 何時ものモブというか同じ格好をしている騎士がやってくる。アリーシャを見て驚いているが、これはどういう感じの驚きなんだろうな。

 色々とさておいてアリーシャは騎士にこの数日の間に異変が起きていなかったかどうか聞くが特に異変らしい異変は起きていなかった……ゴドジンの村を出る際に不思議な視線を感じたし肝心のヘルダルフが何処に居るのかも分からない。ベルベットの左腕が健在なのでカノヌシとアルトリウスを引き剥がした時みたいにマオテラスとの繋がりを断てば後は問答無用、浄化するなり始末するなりすればいい。

 

「さて……家に帰るとするか」

 

「そうね。アリーシャをレディレイクに帰したし一度は家に帰るとしましょう」

 

「……え?」

 

「え?じゃねえよ、え?じゃ。アリーシャはローランスと和平を結びに行って上手く行った。だったら後は流れに身を任せるしかない」

 

 何はともあれ上手い具合に良い感じの方向に話は流れていっている。戦争を推進する派閥がここからどうやって動くのか分からないが戦争を推進する派閥が息を潜めるだろう。アリーシャにしないといけない責務を果たしたと言える。

 

「その……家に来ないか?」

 

「いやいやいや、流石にこれ以上はお前に厄介になるわけにはいかない。ハイランドとローランスが今後どうなるかは分からないけども今は一旦地に足を付けておかないと……今後の生計の事も考えないと」

 

 氷が高級品と分かった以上は氷を売って生計を立てるのも1つの道だ。

 今日はもう解散な雰囲気を醸し出しているとエドナが傘の先端部分でオレを突いてくる。

 

「気付きなさいよ、ニブチン」

 

「いや、アリーシャは誤爆しているから鈍いとかそういうのじゃない」

 

 アリーシャはオレと一緒に居たいらしいがオレの方も込み入った事情がある。

 主に生計をどうやって立てるのか、ベルベットと一緒に暮らしている以上は今までみたいないい加減な生活をしていたらいけない。

 

「そ、そうだ。ハイランドとローランスにいるヘルダルフと繋がる内通者の様な存在を探してくれとウーノ様に頼んでいる。それも確認しておかなければ」

 

「……ん〜……まぁ、そうだな」

 

 一応はウーノになんらかの成果があったかどうか聞いておかなければならない。

 冷静に考えれば家に夕飯の材料とかが無いことに思い出したのでめんどうだけどレディレイクに立ち寄ることにした。

 

「アリーシャちゃんがなんだか不憫に思えてきたな」

 

「恋愛は下手な殺し合いや復讐譚よりも恐ろしいものだ」

 

 はい、そこ。普通に聞こえる声量でヒソヒソ話をしてるんじゃない。

 アリーシャが腕を引っ張ってくるので子供じゃないんだと引っ張ってくる腕を引き剥がして一緒に隣を歩いていく。

 

「アリーシャ姫!それにゴンベエも」

 

「おぅ、おっさん。元気にやってるか?」

 

「はい。お陰様でなによりです」

 

 聖堂に向かうと賑わっていた。導師フィーバーだった頃よりは少しは納まっているが純粋に天族に信仰する人達が増えている。

 ブルーノ司祭は導師フィーバーだったのを上手く利用して天族の信仰を復活させている……真面目にやってる人が圧倒的に少ないせいかブルーノ司祭が眩く輝いている様に見える。

 

「最近はローランスの方でローランスの教皇公認のエリクシールを売られている等色々とありまして……幸い一般に流通する前にそのエリクシールが実は偽物や販売している導師の名を偽って騙っていた事も判明しまして……導師の名を騙るなどあまりにも」

 

「その導師騒動に便乗して聖隷の信仰を得ているあんた達も同類でしょう」

 

「それは、そうなんですが……」

 

「ベルベット、そういう事は分かっていても言わないでくれ。ブルーノ司祭は頑張っているんだ」

 

「……まぁ、今までのと比べれば大分マシみたいね」

 

 今までの宗教の人間があまりにもロクな人間じゃなかっただけにベルベットは納得仕掛けている。

 アリーシャももうちょっと上手い具合にフォローをしてくれればそれでいいのに……流石にそこまで気を回す事は出来ないか。

 

「貴方がこの地の天族ね」

 

 オレやアリーシャ、ベルベットがウーノに話し掛けると色々とめんどうな事になるのでエドナが代表してウーノに話し掛ける。

 そういえばウーノと初対面だったなエドナ達は。ウーノはチラリとオレ達に視線を向けてくるのでコクリと頷いておく。

 

「ヘルダルフと繋がりがある人間をピックアップする事ができたかしら?」

 

「すまない。中々に尻尾を掴み取る事が出来ない」

 

「貴方、何やってるのよ。信仰する人達が増えているんだったらある程度は自由に出来る筈でしょう。この街の大きな穢れを調べないと……根本を断たないと歴史が繰り返されるだけよ」

 

「なにも成果が無かったわけではない。穢れは発していないがローランスとの繋がりを持っている間者の様な存在は見つけた」

 

「それは本当ですか!?」

 

「うぉ、ど、どうしたのですか?」

 

「ああ、気にすんな」

 

 ブルーノ司祭はなにも見えないのでアリーシャがなにに対して驚いているのか分からない。不便だな。

 まぁ、それはさておきここに来ての間者を見つけ出す事に成功したのはいい報告なのだろう。何処にスパイが紛れ込んでいるのか分かったものじゃないこの現状、1人でも間者が居るのが分かれば嬉しい事……が、ウーノは浮かない顔をしている。

 

「ゴンベエ、透明になる事が出来るマントがあったな。アレを使ってローランスとの取引を現行犯で抑えれば流石に言い逃れも出来はしない」

 

「……アリーシャ、その間者は必要な間者なのかもしれない」

 

 透明になることが出来るマントをオレから借りて早速逮捕に向かおうとするのだがアイゼンが待ったをかけた。

 

「必要?ローランスに情報を垂れ流しているんだぞ!?」

 

「だからこそだ。ローランスはハイランドの事を、ハイランドはローランスの事を噂程度でしか情報を得ることは出来ていない。確かな情報を何処かで互いに得なければならない。そうでなければ下手に戦争を仕掛けたり強硬手段を取ってくる」

 

「だ、だが」

 

「……とりあえずそいつが大丈夫な奴かどうか見極めてから決めたらいいじゃない。危ない奴だったら牢獄にでもぶち込めばいいだけでしょ」

 

 兄妹揃って中々にヴァイオレンスなことを言うアイゼンとエドナ。

 確かにアイゼンの言うことにも一理ある。何時戦争が巻き起こってもおかしくない状況で不確かな情報でなく確かな情報は時に嘗ての胡椒よりも値段が張るもの。互いにどういう状況か国同士の状態を理解しておかなければ戦争という1番やってはいけない選択をしてしまう。

 一先ずはどんな人物なのか、なにが狙いかなにが目当てなのかを後で調べておく事にしておく。

 

「お〜い、大変だぁ!!」

 

「次から次へと騒動が尽きないわね」

 

「オレを睨むな、オレを」

 

 慌てた様子でやってくるのは何処でもいる近衛兵。

 なにに対して慌てているんだとベルベットの視線を気にしつつもなに騒いでるんだと尋ねてみようとするのだがそれよりも先にオレの事に気付いた。

 

「ああ、よかった。お前を探してたんだ」

 

「オレを探してた?……なんか用事でもあるのか?」

 

「ああ、書状って違う。お前が乗ってきたあの煙を上げている乗り物に近所の乞食のガキ達が乗り込んでガサ入れしてたんだよ。現行犯で取り抑える事に成功したけど……とりあえず来てくれよ。なにか盗まれたとかそんなのがあったら困るしさ」

 

 やっぱり大地の汽笛は悪目立ちをしていたな。

 何時かはそういうアホな事をする奴等が出てくるだろうなと思っていたのだがレディレイクのクソガキ連中か。近衛兵はとにかく来てくれと言うのでレディレイクの入口に向かうとそこにはロープに縛られた数名の子供たちが……あ

 

「テメエ、オレの財布をスろうとしたクソガキじゃねえか」

 

 はじめてレディレイクに来た時にオレの財布を盗もうとしたクソガキがいた。

 徒党を組んでいたのかこのクソガキ……常習犯なのは前々から分かっていたけどもいざ目の当たりにすれば酷いな、おい。

 

「クソッ、離しやがれ!!」

 

「こんなデカい物に金目の物1つも置いてなかった」

 

「……はぁ……とりあえずお前等の保護者は何処に居る?人様の物を勝手に触るなと教育を受けなかったのか?」

 

 前回は見逃したが今回は見逃す事は出来ない。

 とりあえず保護者を呼び出して色々と言っておかないといけない……のだが、誰もオレと目線を合わせようとしない……まさか

 

「お前等、孤児なのか?」

 

「だったらどうしたって言うんだ!俺達には親も頼れる人もいねえ、でも俺達は頑張って生きてるんだ!バカにするんじゃねえ!」

 

「……戦災孤児ってやつか」

 

 ザビーダはやれやれと言った顔をする。

 物盗りをして生計を立てているのか……チラリとアリーシャに視線を向けるとどうすればいいのか悩んでいた。孤児達をどうにかするには孤児院的なのがあればいいのだろうが、生憎な事にハイランドの財政事情的にそんなのを建てている暇はない。

 元を正せば戦争したり穢れで疫病を流行らせたり色々とやっていた大人が悪いのだが死んでしまっていて、この国には孤児院的な施設とかが無い。

 

「大地の汽笛を確認してきた。中は荒らされたがなにか盗まれた形跡は無かった」

 

 どうしたものかと考えているとアイゼンが大地の汽笛の中を確認してもらった。

 中の物が盗まれていない……そもそもで金になりそうな物を置いているわけじゃないのでその辺りは問題無い。

 

「ったくよ、真面目に働こうって思わないのかお前等は」

 

「働こうにも何処も雇ってくれない。知恵もなにもないガキなんてお断りだって追い払われる……折角見つけたこの物盗りの仕事をこなせばちゃんとした仕事をくれるって言ったのに……」

 

 なんか不穏な事を言っている。

 大地の汽笛の構造を調べるか現物を盗んで来いとか何処かの貴族か地方領主かに言われたのだろうか?

 

「どうするの?」

 

「こいつらは常習犯だ。説法なんてしても無意味だろう」

 

 縛られている子供たちの処遇について聞いてくる。

 ブタ箱にダンクシュートを叩き込んでもいいのだがそれだと反省せずに悪い大人に成長してしまう。こんな世界だ、孤児院はまともに存在していない。生きる為ならば泥水だって啜る勢いだろう……言葉による改心は難しい。だが、なんの力も持っていないオレに出来る事は少ない。

 

「ゴンベエ」

 

「お前の力で解決するのは金で解決するのとなんら変わりない……向こう側を叩き直さないといけない」

 

 子供達にも子供達の事情があったんだと同情するアリーシャ。

 ここでアリーシャが許してやってくれと言えば許すことは出来る。だがそれだけだ。こいつらの今後の生活が保証されるわけでなく、仮にどうにかすると言っても金の力で解決するのと同義だ。

 

「とりあえず一旦牢獄に閉じ込めてくれよ。具体的にどうするのかは後で決める」

 

 はいそうですかで許すわけにはいかない。

 ロープに縛られた子供達は衛兵に連行されていく……が、あいつ等が常習犯で子供だからと見過ごされて直ぐに解放されるだろう。ホントにめんどくせえ世の中だ。

 

「ああ、そうそう。お前宛に書状を預かってきた」

 

「……オレ宛?」

 

 大地の汽笛を子供が荒らしていた事を報告にやって来た衛兵が書状を渡してきた。

 オレ宛の手紙なんてロクなものじゃない……と言うよりはこの国の文字を読むことは出来ない。とりあえず書状を預かるのだが読むことが出来ないのでアリーシャにパスするとアリーシャは目を見開いて驚いた。

 

「お、王のサインが記されている」

 

「王って言えばあのへ、いかのサインか」

 

 具体的な顔は見たことないので知らないのだが王のサインが記されているものだ。

 アリーシャは恐る恐るぐるぐる巻にされている書状を縛っている紐を解いて王からの書状の内容を確認する。

 

「……え!?」

 

「なにが書いてあったのよ?」

 

 書状を開き内容を確認したアリーシャは口元に手を当てる。

 ベルベットがなにに対して驚いているのか聞いているのだがアリーシャはプルプルと体が震えており、書状の内容を教えてくれない。

 

「どうせ電話を量産しろとか金払うから便利な道具を発明しろとかだろう。オレの持ってる技術は使い方次第で大量虐殺の道具になる。好き好んで頼まれて作るかよ。小切手があろうとも1ガルドも要らねえ」

 

 便利な物はあればそれに越した事はないのだがあんまり作り続けるとロクな事にならない。

 電話からどれだけの価値を見出しているかは知らないけれども、物作りには金と人と時間の3つが必要で何れか1つでも欠けてしまったのならばなんにも作ることが出来ない。

 

「居たぞぉ!!」

 

「ん?なんだ?」

 

「あんた、今度は何をやらかしたのよ?」

 

 近衛兵っぽい人達が現れる。

 オレを囲んでいる……最後にこの国の連中に囲まれたのは税金未納がバレてしまった時だったな。前回みたいな事になるのは困るので何時でも逃げる事が出来る様に風のオカリナを片手に持っている。

 

「ナナシノ・ゴンベエ、王宮に来てもらいたい」

 

「やだよ、めんどくせえ。土壌を良くする堆肥の作り方を教えたりしてるだろう。兵器的なの求めても一切教えねえぞ」

 

 王宮に来てほしいと頼み込んでくるのだがロクな未来が待ち構えていないのが目に見えている。

 力づくで動かそうとするならばこちらにも考えがあると先に威圧感を放っておく。無理にでも連行するというのならばそれ相応の対応をさせてもらう。

 

『来ないならばそれでよい』

 

「この声は、へ、いか」

 

「なに、あの道具?」

 

「通信天響術を再現した装置だ」

 

 来るつもりは一切無いと意思を示すと1人の電話一式を背負った近衛兵がやって来る。

 電話を初めて見るエドナは首を傾げているのでアイゼンが説明をするとエドナは驚いた顔をしている。通信術を擬似的に再現する装置はこの世界じゃ異常な物だよな。

 

「今度はオレになんの用だ?言っとくが人殺しの兵器を作れとか言うのならばそれ相応の対応をさせてもらうぞ」

 

『お前が送ってきた堆肥の作り方等を見た……本当かどうか試す機会は早々に無い。書状を託した筈だ』

 

「オレはこの大陸の文字を読むことが出来ねえからなんて書いてあるのかは知らねえよ」

 

「ゴ、ゴンベエ……その」

 

『私から直接任命する。ナナシノ・ゴンベエ、そなたをハイランドの国民と認めよう』

 

「あ〜……まぁ、異国の人間だからな」

 

 別に異国の住人だと思われてもそれはそれで良かった。

 改めてハイランドの住民と国民だと認めてくれたのはいいが確実になにか裏があるのだと思っているとへ、いかは続ける。

 

『ついてはナナシノ・ゴンベエ、そなたに男爵の爵位を与える』

 

「……は?」

 

『男爵の地位と共に領土も与える。そこで今まで送ってきた堆肥や農耕等による結果を見せてほしい』

 

「……え?え?……どういうこと?アリーシャ?」

 

「……ゴンベエをハイランドの民と認めて男爵の爵位を与えるとの通達が紙に書かれている」

 

 書状の内容を教えてくれるアリーシャ。

 

「ちょ、ちょっと貸しなさい。そんな事がホントに……書かれてる」

 

 アリーシャから書状を奪い取り内容を読むベルベット。

 

「……オレ、今日から貴族なの?」

 

「みたいだな」

 

「みたいだぞ」

 

「みたいね」

 

 ザビーダ、アイゼン、エドナの順に頷いた……爵位をもらうとか……う〜ん、テンプレートななろうな道を歩んできてるよ、オレ。




Q&A

ゴンベエ「はい、Q&Aのコーナー!活動報告で質問を寄せているのでどしどし応募してます。全て答えれるかどうか怪しいです。作者、基本的になにも考えてないので。メインパーソナリティはオレで今回のアシスタントは黛さん」


「どうも……これスキット風にやる必要あるのか?」

ゴンベエ「後書きは基本的にはおまけコーナーでギャグ時空なので気にしちゃいけねえ……」


「ったく、厄介な事に巻き込みやがって……で、なにからだ?」

Q 地獄での転生前の講習で一番キツくてエグかったモノが知りたいです。
  それこそ転生者達が何であそこまでドライ、というより現実主義な程になったのか、とか。

「あ〜……色々とあるな。色々と」

ゴンベエ「ブタがいた教室みたいに家畜を1から育てて捌いて自分で食うとか24時間耐久鬼ごっことかSASUKEとか500mバンジージャンプとか人を実際に殺すとか色々とやったけど……1番エグいのと言えば……」

「人間の悪性を教える授業があったな。幽遊白書の黒の書的なので、人がこの50年にやってきた悪い行いを見せられるんだ。クズな人間がどれだけクズなのか見せつけられて見ている側は不快な気分にしかならない。上には上が居るならぬ下には下がいると何事にも例外があると教えられる。ホントに手遅れなクズは世の中にいる」

ゴンベエ「普通の二次小説みたいな転生者にならない理由や現実主義な理由があるとするならば転生者になる訓練を終えて無事に転生を果たした転生者が転生先でこんなのしてるっていうのを見せられる。現実と異世界転生が組み合わせるとロクな事にならねえ」

「オレの時も似たような感じだったな。少なくとも転生者になる為の訓練をしていない子供に転生特典を与えたら色々としくじった……一例を上げればそうだな。ラブライブの世界で音ノ木坂の廃校を阻止すべくマネージャーの真似事をしているのはいいがパパラッチにμ’sの誰かとデートしているのを撮られてμ’sの人気が激減して廃校にしてしまったとかがある」

ゴンベエ「原作中にスクールアイドルの誰ともカップルになってはならないっていう絶対のルールがあるんだよな、ラブライブは」

「意外と気付きにくいだけで欠点とか色々とあるんだよな……まぁ、そもそもで音ノ木坂の廃校って学校側も頑張らねえといけねえことだけど」

ゴンベエ「かわいそうだ、助けてあげようの精神自体は否定はしねえ。けど、人が人を助けるのは尊い事であり最も難しい事だと洗脳教育に近いレベルで教えられている。その辺りを自覚していないからスレイ達に反吐が出ている……人助けはその人が自分が居なくてもどうにかする事が出来るようになってはじめて終わると仏から言われてる」

Q 地獄での転生前の講習で一番キツくてエグかったモノが知りたいです。
  それこそ転生者達が何であそこまでドライ、というより現実主義な程になったのか、とか。

A 人間の悪性とか転生者が過去にやらかした事とか色々と見せられるから。


ゴンベエ「え〜じゃあ、次だな」


Q ベテラン転生者の方への質問なのですが、転生先で転生者ではない前の世界の奥さんに出会ったりしたことや、前の世界の奥さんと同じ声優さんのキャラと付き合うことになって「…久しぶり♥️」などを言われた人などはいるのでしょうか?

(例 ゴンベエがベテラン転生者になった後で、ゼスティリア世界じゃない世界でアリーシャやベルベットに出会うことはあったのか)

ゴンベエ「無いな」

「無いな」

ゴンベエ「そもそもで転生者は地獄の転生者運営サイドが色々とやっているがある日突然知らない人間になっていた的なのは一切無い。生物的に一度死んであの世に向かって閻魔大王が作り上げた救済措置みたいなシステムで輪廻の法則からはみ出してる」

「生物的に死んで閻魔大王の元に向かわないクリスチャンとか色々とあるが、とにかく異世界の住人を更に別の異世界の住人に転生させる様な真似はしない。転生者は子供が生物的に死んでしまってなるものであってそういった事は一切無い。故に二度目の転生をした後に前世の彼女との未練がどうたらこうたらというのも無い。それはそれ、コレはこれと割り切っている」


Q ベテラン転生者の方への質問なのですが、転生先で転生者ではない前の世界の奥さんに出会ったりしたことや、前の世界の奥さんと同じ声優さんのキャラと付き合うことになって「…久しぶり♥️」などを言われた人などはいるのでしょうか?

(例 ゴンベエがベテラン転生者になった後で、ゼスティリア世界じゃない世界でアリーシャやベルベットに出会うことはあったのか)

A 無いです。

番外編

  • 続 異世界プルルン転生記
  • ちょっと昔のゴンベエ達(地獄)
  • 攻略戦 決戦KCグランプリ
  • まゆゆんの貧乏くじ
  • アルピ交通事務局オリジナルのネタ
  • んなのより早く続き書かんかゴリラ作者
  • 他の書く暇あるなら他の小説を更新しろ
  • ちょこっとテイルズオブザレイズ編
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。