テイルズオブゼ…?   作:アルピ交通事務局

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ペンギンは空を飛ぶことを放棄した

「税金納めないといけないと言う気持ちはあったよ。

でも、此処って社会保険とか国民年金とかそう言う感じのねえだろ?

街に住んでないし、薬を作ろうと思えば作れるが福祉国家じゃないなら納めない方が良いかなって」

 

異世界ライフの定番とでも言うべきか、遂に牢屋に投獄された。

事情聴取とかそんなの抜きで問答無用にレディレイクの隅っこにある牢屋に投獄された。

いや、本当に税金納めなくても良いかなと、戸籍とか市役所とかそんなの無いしバレないかなと思ったんだが、遂にバレた。

 

「ルーカスのおっさんから返された金、受け取っておけばよかったな」

 

「……」

 

「無反応か」

 

向かい側の牢屋に投獄されているアリーシャは膝を抱え、座っている。

従士やめて、それでも出来る事があると前に進んだ矢先、こんな目に遭ったら落ち込むか。

 

「どうするか……」

 

脱出することは簡単だ。

剣と盾と袋を奪われただけで、それ以外はなにも奪われていねえ。

だから、余裕で出ていくことが出来る。だが、出ていったところでなんになる?

アリーシャがマジで邪魔ならば此処で息の根を止めておけば良い。だが、殺そうとしていない。

戦争が、大きな戦いが一旦休止するまでは身柄を拘束するつもりだ。

だったら此処で寝ていた方がいい。戦争に行かされるより戦争の道具にされた方がましだ。

 

「全く、薄汚いところだな」

 

「!!」

 

「……」

 

下手に騒がない様に寝ていると、綺麗な格好をした中年男性が入ってきた。

アリーシャはそいつを見た瞬間、立ち上がる。

 

「バルトロ大臣……何故、こんな真似を!」

 

「なにを言い出すかと思えば、導師を利用し国政を悪評するだけでなくローランス帝国の進軍を手引きした者を捕まえるのは当然だ」

 

「ふざけるな、私はその様な事をしていない!!導師の力を利用しようとしたのはむしろ、バルトロ大臣、貴方だ!!」

 

綺麗な格好をした中年男性はバルトロ大臣か。

なんと言うか、アリーシャを嘲笑いに来たのか。全てが終わってからすれば良いのに、なんで来るんだよ。

 

「なにを証拠に」

 

「おい、おっさん。オレ、家に金があるから帰って納税して終わりじゃダメか?」

 

このままいがみ合っても拉致があかねえ。

とりあえず、オレの方を終わらせようと起き上がる。

 

「確かお前は……税を納めていない異邦人か。

何処の馬の骨とも分からない愚か者が、さっさと30000000ガルドを持ってこい」

 

「はぁ!?」

 

「待て、確かに税は上がっている!!だが、その値段は法外過ぎる。一年間未納ならば十数万ガルドですむ筈だ!!」

 

確かに未納だったが、そこまでかと驚くとアリーシャが仲裁に入る。

と言うか何百倍も増やすんじゃねえよ。

 

「異邦人ならば、今後ハイランドの民となる証としてそれぐらい持ってこなければ」

 

「負けろ、戦争で負けて今の地位とか全部なくなって公開処刑されやがれ」

 

いっそのこと、こいつが溜め込んでる金を全部粉微塵に砕いてやろうか?

 

「それならば問題ない。此方側には導師スレイがいるのだから」

 

「なんだと!?」

 

「あ~……そう言うことか」

 

アリーシャを捕らえた理由を理解した。

オレは文字通り脱税で逮捕されたが、アリーシャは違う。

スレイと深い関わりがある人物を人質にすれば、スレイを意のままに操ることが出来る。

スレイが人間的な意味で最も関わり合いがあるアリーシャは人質として打ってつけだな。

 

「誠心誠意、ありのままを話すとハイランドの為に剣を握ってくれたよ」

 

「まさか、私が……」

 

「っと、こんな所で無駄話をしている暇はない。戦功を得る準備をしなければ」

 

アリーシャを絶望させるために残酷な事を教えに来たバルトロ大臣は出ていった。

あのおっさん、覚えておけよ。生き地獄を味合わせてやる。

 

「…………ゴンベエ」

 

「脱獄することは可能だ……だが、どうするんだ?」

 

オレならば脱獄は出来る。

アリーシャはオレなら出来るんじゃと期待しており、その通りだと頷くと立ち上がったがどうするんだ?

 

「戦争が始まったら、どっちかが白旗を上げるまでは納まらねえ。

戦争をしている暇がないぐらい国政が荒れてたり、災禍の顕主とか言う巨大な明確に見える悪が現れて戦争してる暇なんてないのどっちかじゃないと話にならん……」

 

「だが、此処で指を咥えて見ているなんて私には出来ない」

 

「スレイが戦争に出て、圧倒的な強さで勝つってのも悪いことじゃない。

此処でオレ達が抜け出るよりも、スレイが戦争に勝って戦争を即刻終わらせる方が」

 

「ゴンベエ!!」

 

「いいや、今回ばかりはダメだ。

オレ達がスレイの元に向かえば、スレイはもう戦争に参加しなくてすむ。だが、それだけだ。戦争止める方法はあるのか?」

 

「それは……」

 

確かに戦争なんてロクなもんじゃねえってのは十二分に理解している。

しない方が良いのも理解はしているが、止める方法は勝つか負けるか第三者の介入だ。

スレイ達とオレ達が第三勢力として介入して、喧嘩両成敗と全員をシバき倒す手は使えないぞ。それやったらマジで国家反逆罪だ。他になにか良い案があるかと思えばアリーシャはなにも言わない。

オレ的にはスレイが戦争で勝利した方が良いと思うぞ。

 

「私でもなにか出来るって前向きに思うのは良いことだが、形はハッキリとしとけ。

少なくともオレはスレイが戦争に勝って、ローランスはハイランドの植民地もしくは領土に……それで良いだろ」

 

そっから平和にしていく。

なんの犠牲も出さずに、世界を平和だどうこう言うならば今すぐに死ね。死んで、苦しみから解放されろ。

人は見えない所で見知らぬ誰かを犠牲にしている。誰かを不幸にする代わりに自分が幸福になっている。勿論、その逆もある。

それを間違いだと言うならばデスノートでも独裁スイッチでも用意して新世界の神にでもなりやがれ。人と言う種族は永遠に停滞するがな。

 

「争ったり苦しんだりするから、人は前に進める。

憎しみや怒りがダメなんて絶対にない、そう言うの全てあるから意味がある。

肉に含まれる成分が全て体に良いだけじゃないのと同じように、全てを含めてはじめて1になる。」

 

「……」

 

「あ、でもオレの言っていること=絶対に正しいじゃないからな」

 

数学や理科の様な絶対の法則じゃない。

国語みたいに方向は定まっているが、答えは決まっていないものと同じだ。

アリーシャもアリーシャなりに全と1とかそう言う感じの答えを出さないといけねえ。

少なくともオレを含めて転生者はその辺の価値観が色々とイカれてたりするが、そう言う感じの線は見えている……主にバトル物とかそう言う感じの世界でしか仕事しねえけど。

 

「取り敢えず、釈放されたらどっか逃亡するか。

あの石橋がある川、程良い流れで水力発電に使うのにちょうど良いんだけどな……」

 

現在預金は数百万程で、30000000ガルドなんて大金は支払えない。

マリファナとか依存性が滅茶苦茶ヤバい危ない薬を入れまくった酒をバルトロ大臣に献上し、依存している間に抜け出す。

とにもかくにも水車が必要なのでローランスのどっかの川に水車小屋を建てるしかないか。

 

「ゴンベエ、逃げるつもりなのか?」

 

「勿論だ!流石に30000000なんて払えないし、払いたくない」

 

「……どうして、ゴンベエは逃げる?

それだけ強い力があればスレイが聖剣を抜く前にライラ様と契約して、導師に……それが無理でも地の主と器のシステムだけ聞いていれば色々と出来たのに、どうして?」

 

「……逆に聞くが、なんでしないといけないんだ?」

 

「それは、ゴンベエが浄化の力を」

 

「笑わせんな。

確かに強い力を持っている奴は力を無闇矢鱈に振りまくるものじゃない。

世界の殆どが様々な意味で強く弱い人間で出来ていて、ただただ意味なく暴れたら世界が社会が滅びるだけだ。

だがそれと同時に絶対に正しく使わないといけない理由はない。

強い者は弱い者の為に正義の味方にならなければならない絶対のルールはない。鳥だから絶対に飛ばなければならないルールは無い、ペンギンは飛ぶことを放棄しても生きることが出来た。放棄した代わりに別の世界を手に入れる事が出来た。」

 

「別の、世界……」

 

「うちの国にはこんなお話がある。あ、フィクションだぞ。

神様が人間を作り、人間達はある程度文明とか生物として成長したのはよかったんだが、ある時を境に醜いことばかりしだす。

強い力を持った人間が弱い人間を貪り快楽として殺したりする世界になってしまって、それを見た神様は人間を皆殺しにする事を決定した」

 

「神様が人を殺す!?」

 

「ああ、そうだ。

神様が人間を殺すなんてよくある話だが、その時だけは規模が違った。

文字通り地上の人間全員を殺す予定だったんだが、一人の神様が待ったをかけた。

世界中の人間が争っているんじゃなく、争いを止めようとしたり真面目に生きたりしている人間もいるからそれはやり過ぎだといった。

だが、他の神々はそいつらが争いをしている奴等みたいにならないとは限らないと、なったらどうするんだと言う。

他の神々の言っていることは尤もだ。昔は良い人だったがある日を境に力に溺れて悪人になるなんてよくある話だ。

だから、その神様は神様をやめた。一人の人間となって地上に舞い降り、十人の人間を正しく導くことにした。他の人間は皆殺しにしてだ。醜く争ってる奴はもう無理だと殺すのを認めた……そして始まる元神様と十人の人間達の生活。清く正しく美しく完璧になろうとして日々精進した、が……無理だった」

 

「無理だったのか……」

 

「ああ、無理だった。

嘗て神だった人間を人間達は越えられなかった。神だった人間も自分を越えられないと諦めた。

そして一番最初に神様に選ばれた人間は悪魔になった。完璧とは程遠く、下等とも呼ばれる存在に身を落とした……そのお陰で神様を越えることが出来た」

 

「悪魔に……悪に身を落とさなければ神には勝てなかったっと、正義では善では神は越えられないと!」

 

「正義じゃない、完璧だ。

悪魔に身を落とし完璧とは全く異なる力を持って、唯一無二の完璧を越えることが出来た。

完璧であることを放棄した事により見つけた新たなる世界が、神をも越える力があった。案外、アリーシャが見ていない、見たくない、絶対に行かない考えない世界に、アリーシャの理想をも上回るものが待ち受けてるかもしれねえ……なんてな」

 

こんな話をしていたら牛丼とゆでたまごを食べたくなっちまった。

この牢屋、ちゃんと飯が出るんだろうな?アリーシャが豪華な食事でオレだけパン一個だったら脱獄しよう。

 

「ゴンベエは別の世界を知っているのか」

 

「ハイランドは王様が政治をしている国で、うちの国は王様はいるっちゃいるが政治してない国。それだけで別世界だ。

あ、因みにだが今の話はアリーシャに色々と考えて貰うだけであり、オレが色々と苦労しているんだぞとかそう言う感じの奴ではないから。オレはそう言うの面倒だからパスしてたりしてるだけだから。もうマジで面倒だ」

 

「面倒な理由が別の世界にあるのか……ゴンベエ、私を此処から出してくれ」

 

流石にそこには気付いたか、アリーシャ。

鉄格子を握り、オレに脱獄の手引きをして貰おうとする。

 

「脱獄してどうすんだよ?」

 

「スレイの元に向かう」

 

「……これ、オレも行かねえとダメなパターン?」

 

アリーシャは意地でもスレイ達の所に向かうつもりだ。

もう行くなら行けって感じだが、行ったところで犬死にになるかもしれないしなにも出来ずに指を咥えるだけかもしれん。

それどころか遂に立ち直れないレベルの絶望をして憑魔化するかもしれない。今まで自己嫌悪とかしてるが、憑魔にならないのは多分、心の支えとか希望とかがあるからだ。天族がちゃんと存在していて、ちゃんと見える人なら導師ならどうにか出来るとか色々と心の支えになってるが、戦争に介入したら絶望するかもしれない。

その場合はスレイがどうにかするだろうが、これはオレも行かないと行けないのか?

 

「……税金免除だ……」

 

「?」

 

「ゴンベエ、バルトロ大臣が徴収しようとした税の額は不当だ。

だが、未払いの分は払わなければいけない……それを免除する。今回だけじゃない、一生だ!

今後生まれる君の家族も君の子孫も永遠に1ガルドも税金を支払わなくて良い……今すぐに、今すぐには出来ない。

此処を抜け出て戦争を終結させた後、必ず君の税を免除する」

 

「ほぉ、どういうつもりだ?」

 

金で解決するんじゃなく誠心誠意で、心で解決する、善意とかの塊であるアリーシャ。

ルーカスの時も金でなく使命感や義侠心でやってくれる人にした方が良いと思っていた奴が、切羽詰まった状況とはいえ餌をぶら下げて走らせようとするとはらしくない。

 

「私の知らない、選ばない世界に私の理想をも上回るものがある。

君はそういった。だから、私が絶対に選ばない事を敢えて選んだ……今言った事は金で解決しているのと同じだ。税は納めなければならないものだ……」

 

絶対に選ばない道に足を踏み入れたアリーシャ。

まさか直ぐに実践するとは思わなかった。逞しすぎんだろ。

 

「税金免除は魅力的だからな、一緒に行ってやる。

だが、さっきも言ったようにスレイが戦争に勝てば良いとオレは思ってんだ。

スレイを見て相手側が白旗を上げて終わりなのが今後のハイランドを考えれば一番良いことだ……その辺は考えてくれよ。オレは別にハイランドが勝とうがローランスが勝とうがどっちでも良いんだから」

 

オレは重い腰をゆっくりと上げる。

交渉は成立した、アリーシャと一緒に一先ずは戦地に向かい……まぁ、なんかする。

 

「ところで、何処で戦争してるんだ?」

 

そして今更ながらな事を聞く。

レディレイクは王都で、そこから近いマーリンド付近での戦争なんてない。

そこで戦争をすることになったのなら、ハイランドは劣勢だ。

 

「グレイブガント盆地だ」

 

「……お前それ、確実に遠いだろう」

 

聞いたことのない場所だが、ハッキリと分かる。

此処から出て行ったとして、ウサミミつけて全力疾走しても数時間は掛かることが。

ウサミミ一個しかないから、どっちかは普通に走る……どう頑張っても一日以上時間を費やすぞ。

 

「此処を出たら先ずはなんとかして、馬を調達しないと……」

 

「あ~もう、家に来い」

 

「ゴンベエの家?」

 

「グレイブガント盆地には一度も行ったこと無いから、アレを走らせる事は出来ないがアレならば2人乗りなんとか出来そうだ……この辺で使うと高確率で盗まれそうで、使わなかったんだが今回は使わねえとな……はぁ」

 

オレ、原付の運転免許しか持ってねえんだよな。

 

「……エバラのごまだれ!」

 

「消えた!?」

 

「いやぁ、やんのははじめてだが使えるな」

 

「えっと、ゴンベエ?え、絵?」

 

「ああ、絵だ」

 

壁に手をつけ例の言葉を言うとオレの姿は消えた。

正確に言えばウォールリンクになって牢屋の壁の絵となった。

 

「ラヴィオの腕輪やパワフルグローブを奪われなかったから牢屋をぶっ壊す事は出来るが、それやると壊れるからな」

 

「もうなんでもありだ……」

 

「取り敢えず、アリーシャも絵になって武器回収して出るぞ」

 

壁を経由してアリーシャがいる牢屋に入ると元に戻って、アリーシャを回収。

アリーシャも壁画化し、牢屋を抜け出て宝箱の様な物がある部屋に入る。

 

「これだ、これに私達の武器……ゴンベエ?」

 

「エバラエバラエバラエバラエバラエバラエバラ……ごまだれぇええええ!!」

 

「ゴンベエ、声が大きい!」

 

「これをやっておかないとダメなんだよ!!」

 

ゼルダと言えばエバラとごまだれなんだよ!

宝箱を開けようとすると無意識に言ってしまう悲しい性なんだ。

 

「何事だ!」

 

「ッチ,バレたか」

 

「当たり前だ」

 

「はいじゃあ、エバラのごまだれ」

 

声を出してしまった事により、牢屋の監視をしている兵士にバレてしまった。

だが、既に武器は此方の手の内にあり後はもう逃げるだけだ。

 

「アリーシャ、スゲエ今更だが脱獄して大丈夫なのか?」

 

「なにがだ?そもそもこれは不当な拘束で、バルトロがでっち上げたものだ」

 

「それは分かってるが……これ、逃げた理由が戦争を引き起こしたのを認めたから、ローランスに寝返ったと言う事になんねえか」

 

「…………は!?」

 

アリーシャが脱獄をすると言うことは、白を無理矢利黒にさせる為の道具をバルトロ大臣に与えたも同然だ。

オレはローランスに寝返っておけばどうにでもなる。電球とか蒸気機関とかダイナマイトの作り方を教える代わりに、国民にしてって言えば良い。だが、アリーシャは王族で寝返るに寝返れない。

 

「……戦争を止めて、無実を証明してみせる!」

 

「やっぱそう言うの考えてなかったか……家に向かうぞ」

 

牢屋を抜け出したのはあっという間にレディレイクに伝わり、そこら中を徘徊している兵士達。

壁画化したことによりバレない様にと慎重に歩かなくてもよく、あっさりとレディレイクを抜け出る事が出来た。

 

「ゴンベエの家に向かうのは良いが、どうするつもりだ?

何時も自転車で台車を引いてやって来ていると言うことは、ゴンベエは馬を持っていないのではないのか?」

 

「馬よりも圧倒的に良いものがある」

 

「馬よりも……狼か!」

 

「残念、それは今から乗る乗り物だ!!」

 

「居たぞ!!」

 

「もう追手が!?」

 

「そりゃあ、街の出入り口は一ヶ所しかねえんだぞ。此処にいた方が確実に見つけれる。アリーシャ、乗れ!」

 

「乗るって、なに……ゴンベエ!?」

 

「グゥ、ワウ!!」

 

ウサミミは一つしかないから、家に行くまではオレが運ぶ。

久しぶりに狼になりアリーシャの前で屈んで、背に乗せる。

 

「アリーシャ姫、脱獄をするのは罪を認めると言うことです。今すぐにお戻りを」

 

「すまない。確かに逃げれば罪を認めるも同然だ。

だが、私はそれでも行かなければならない……スレイを戦争の道具にはさせない!!ゴンベエ!!」

 

「ア、ォオオオオオオオオン!!!!」

 

「!!」

 

アリーシャの呼び声と共に吠える。

集まっている兵士達はビクっとなり、一瞬だけ身が硬直する。

その一瞬がオレには必要だ。その一瞬が有れば、アリーシャを背負ったまま走れる。

 

「早い、これならグレイブガント盆地に……」

 

そっちにはいかん。

マーリンドとレディレイクを繋ぐ石橋まで走ると上流に向かって走っていった。




ゴンベエの称号

税滞納者

説明

バレないと思っていたが、調べればあっさりとバレた。
福利厚生がしっかりとしていないこんな国に税金なんて納めても意味がない、面倒だからとしてなかった。
危うく前作の主人公を越える借金を背負いかけた愚か者の称号。
「社会保険とかそう言うの利くんならちゃんと支払っていた」byゴンベエ


アリーシャの称号


道を踏み外そうとする者


説明

清く正しく美しく生きる彼女だからこそ見えないものが沢山ある。堕ちたからこそ下衆だからこそ分かる可能性がある。
完璧を捨てて悪魔になった者が完璧な神を越えれた様に、持てる権限を使って税を免除すると言う普段の彼女ならば絶対にしない事をあえてした事により道を切り開いた。
選ばなかった道の果てにあるのは選んだ道をも上回るものがあるのか、それともただただ下等に堕ちるのか……それはまだ彼女にはわからない。
だが少なくとも、選びたくない道を選んだ事により前に進めない筈の彼女は前に進む事が出来た。
「今ある方法をより良くするなら、無駄なところを省いたりすれば良いのではないだろうか?」byアリーシャ
「それは改良と言うんだよ。今あるものを越える方法は案外、正しいと思わないところにある」byゴンベエ
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