テイルズオブゼ…?   作:アルピ交通事務局

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表裏一体

「……!」

 

「っ!」

 

自動車の爆走で一気に遅れを取り戻し間もなくグレイブガント盆地につく……と言うところでゴンベエはブレーキをかけた。

 

「ゴンベエ、グレイブガント盆地は……戦場はもうすぐだ」

 

「それぐらい、分かってる……オレ達は戦争をしに来たんじゃない。

出来れば戦争そのものを無かったことに、無理でも停戦にしなければならない……極力無血にだ」

 

「……」

 

耳を済ませば争っている声と思える音が聞こえる。

水車は水が無くなるまで止まらない様に敵の将が討ち滅ぼされない限りは、終わることのない戦。

豪雨を降らせる手を取っても、どうにもならない可能性を感じゴンベエは自動車を降りて何時も背負っている剣とは別の剣を握る。

 

「流血沙汰となったら、コレを使わないとな……一先ずは雨を降らせる」

 

「出来ればそれだけで一時中断になって欲しい……天族の皆様、ゴンベエ」

 

「待て待て待て、それじゃない」

 

どうか作戦通り上手く行ってください。

そう天族の皆様に祈ろうとするとゴンベエが止めた。

 

「オレのは天族全く関係無い代物だ。

どっちかと言えばフロル、ネール、ディンの三女神様だ……そろそろざっくりとオレの力について教えてやるよ。これ、終わった後でだけど」

 

何時もその内と言っていたのに、珍しくちゃんと教えてくれる。

ゴンベエの中でなにか変わったのだろうか。考えていると、ゴンベエがレイフォルクでも聴いたあのオカリナの曲を吹き、雨が降り始めた。

 

「元々雲行きが怪しかったから、この分だと警報級の雨が降るな」

 

何時も背負っている剣……に、似た傘を取り出して一緒に雨宿りする私達。

ゴンベエの降らせた雨は長時間続けば土砂崩れを引き起こす程のもので、私ならば撤退命令を出す。

どうかこの雨が続いて欲しい、そう祈った……だが

 

「雨がやんだ……」

 

「まぁ、そうなるか」

 

通り雨だったのかと思わせるほど、ピタリと雨はやんだ。

降りだして数分しかたっておらず、雲行きはまだまだ怪しく淀んだ雲で日の芽は見ることが出来ない。

それはつまり、誰かが人為的に雨を収めたと取れる。

 

「スレイを見つけるとして……誰をシバき倒せば良いんだ?

戦場にいる憑魔は一体だけなんて絶対にありえない。一体一体を浄化している暇もない、一番大きいのを優先するにしても……」

 

「それならば両国どちらかの師団長の可能性がある」

 

戦争を望まぬ者は恐らくローランスにもいる。

それと同じ様にローランスにも戦争を推進するものがいて、そう言った者達は高い地位を持っている。

今回の私の不当な拘束を何事もなく行えたのは……恐らく騎士団に戦争推進派の息が掛かった者達がいたから。

ならば、最も穢れを持っているのは全ての事情を知っていて、尚も戦争を続けてそれなりの地位、例えば師団長クラスの人物だ。

 

「どちらにせよ戦いをしないことは許されない、か。

出来ればローランスの方の師団長の方が原因であって欲しい。ハイランドだと後々ややこしい……此処からは徒歩だが、少し待て。着替える」

 

出来れば戦う事自体が無いことを願う。

ゴンベエは茂みに移動し、隠れて何時も来ている海老が描かれた青いシャツから緑衣に着替えた。

 

「何故、今着替えを?」

 

「アリーシャもだがオレも割と切羽詰まった状況だし、ちょっと気を引き締める為だ……マスターバイク・零式はこれ以上は乗らねえ。無理に爆走して人を跳ねたら、高確率で死んじまう」

 

ゴンベエが指を鳴らすと自動車は勝手に走り出す。

来た道を逆走し、家へと帰っていった。

 

「じゃあ、行くぞ。あ、眼鏡かけとけよ。」

 

ゴンベエの声と共に戦地に赴く。

何時もよりも強く光る槍を取り出し、眼鏡をかけると……マーリンドよりも穢れで溢れていた。

 

「地の主はいないが、この近隣には村もない……戦争でこんなに」

 

改めて感じる戦争と穢れの恐ろしさ。

早くスレイと合流しなければと歩く速度を早めようとするも、止められる。

 

「思いの外、ヤバイな」

 

「なにが……!」

 

望遠鏡を貸して貰い、戦地を覗くとローランスもハイランドも殆どが穢れを放っていた。

このまま放置すれば憑魔になる程の穢れを纏っており、スレイは此処から見えるところにはいない。

 

「ぜぇはぁ……戦争なんてやってられるかよ!」

 

「お、ナイスタイミング」

 

どうすべきかと考えていると、一人のハイランド兵が逃げてきた。

戦場で怯え逃げるなんて……と普段なら思っていたかもしれないが、今は逃げてくれた方がありがたい。

 

「そこの者!」

 

「っひ!?」

 

「アリーシャ、威嚇するなよ」

 

「アリーシャ……アリーシャ殿下!?」

 

「ああ、そうだ。

少し聞きたいことがある、スレイは今何処に――なにをする!?」

 

スレイについて聞いただけだ。

何故、槍を私達に向ける!!

 

「悪く思うなよ。

逃げたオレは戻っても反逆罪だなんだ言われて殺されるに決まっている。

アリーシャ殿下は今、身柄を拘束されているんだ。それなのに此処にいるって事は脱獄したんだろ。今、此処で捕まえれば!!」

 

「っ……」

 

兵が叫ぶと穢れが更に強くなった。

きっと、戦争で心にゆとりが無くなってしまった者だ。

そう思いたくて仕方がなかった。生き残る為に私達を捕まえようとしている。

このまま捕まれば彼の命は救うことが出来る……かもしれない。その代わりにスレイに大量の命を奪わせることになる。

 

「アステロイド」

 

「っがぁ!?」

 

「なに躊躇ってんだ、お前?」

 

迷いが生じ、槍を握れなかった私に代わり兵はゴンベエが倒した。

四角形の大きな光をいくつもの三角錐に分割し、兵に向かって放つと浄化された。

 

「……この者にもこの者の生活がある。

戦場は恐ろしいもの。ましてや望まぬ戦争で逃げ出したくなる気持ちも分かるのだ……」

 

「一度、自分で槍握ったならそこから先は自己責任だ。

くだらない情けをかけている暇があるなら、とっとと相手を打ち払え」

 

「……」

 

「優しいというのは怒らないとか、誰かの事を思いやる気持ちだけじゃねえだろ。

本当に手遅れな事になる前に多少自分に泥が掛かってもなんとかしてやるのも一つの優しさだ……怒りや憎しみは時として最高の原動力だ」

 

ゴンベエは戦場に向かって歩き出す。

私はなにも言えぬまま、ゴンベエの背中を追っている。

このままだと本当に私は足手まといで邪魔になるだけだ。

 

「アリーシャ、表裏一体という言葉を知ってるか?」

 

「表と裏は二つでなく一つ、密接で切り離せないと言う言葉だ」

 

「そう言うこと……ハイランドやらレディレイクやらがいったいどれだけ長い間繁栄してきたかは知らん。

だが、栄えの中には汚い裏がある。世間がコロンブスをアメリカ大陸発見した良い感じの人にしたり、エジソンを偉大な発明王にしたりしているが、どちらかと言えばクソッタレな奴等だ」

 

「なにが、言いたいんだ?」

 

「穢いものは否定するんじゃなく、受け入れる事が大事だ。

残酷かもしれない仕方ないじゃなくて、そう言う方法もありっちゃありってな」

 

「……戦争やバルトロ大臣を認めろと言うのか!?」

 

「その辺は臨機応変にだ……少なくとも、今は戦争している暇はない。資源が足りん……次はいけるな?」

 

「……ああ!」

 

上手くゴンベエに乗せられた事に気付くが、少しだけ前に進めた気がする。

 

「しかしまぁ、参ったな。広範囲に及ぶ技は使えねえんだよな」

 

「次は私に任せると言ったはずだ」

 

戦地に赴くと穢れに溢れ、ハイランドとローランスが争っている。

中には憑魔化している兵士もおり、放置すれば見境無く襲って大変な事になる。

今ならばいける……ゴンベエから貰った槍が今までに無いほどに光り、勇気が湧いてくる。

 

「贖罪はいらん……だが、反省はしてもらう!!リトル・シャイン・フリンジ!!」

 

槍を天高く掲げると、青白い光が放たれ雨の様に降り注ぎ穢れを持った兵達に当たる。

 

「アリーシャ、お前そんな事、出来たっけ?」

 

「今ならばやれそうな気がして、やってみればでき、あれ……?」

 

「まだ、スレイにすら会えてないんだから倒れるのは勘弁してくれよ」

 

普段の私では絶対に出来ない事をしたせいか、足がふらつく。

リトル・シャイン・フリンジは勢いに任せて使って良い技ではなかったようで、体力とは違うなにかを消費したように感じる。

 

「これ飲め」

 

「……ぷはぁ……メロングミを液体化させたものか?」

 

「違う」

 

差し出された瓶に入った緑色の液体を飲めば、楽になった。

メロン味だったので最高級のグミ、メロングミかと思ったが違うのか。

 

「ぐぅうううう……」

 

「おいおい、勘弁してくれよ。取り溢してんじゃねえか」

 

「すまない……だがアレは部隊長で、他と格が違う」

 

リトル・シャイン・フリンジで倒しきれなかった憑魔がいた。

ハイランドの騎士の格好をしている憑魔だが、他とは違う印などがつけられており部隊長だ。

 

「デラックス」

 

「ここは私に!」

 

「ぐるぅううおおお!!」

 

倒し損ねたのは私の失態だ。ならば、成功で取り返す。

憑魔化した部隊長は理性を失っており、私を見てもなにも反応せずにところ構わず暴れようとする。

 

「手伝ってやろ……って、言ってる暇はないか」

 

部隊長だけあり、元から強い。

憑魔化したことにより、単純な力や早さが更に上がっている。だが、動きは鈍い!!

 

「見切った!!この一瞬に全てを賭ける!!翔破裂光閃!!」

 

我が師から直伝されたこの秘奥義で倒す!

翔破裂光閃を決め、部隊長を元に戻した。

 

「……ッチ」

 

「?」

 

「憑魔と穢れがこれだけある。

いくらアリーシャが人質になっているとはいえ、このレベルだと戦争に加担している暇は無い。

ハイランドだローランスだ言っている暇もなく全憑魔をシバき倒すか根底を、マーリンドの時の様に大きな憑魔を叩かないといけない、が手こずってやがるな、スレイ」

 

「大きな憑魔……仮にそれが師団長クラスの人物が元になった憑魔ならば、苦戦する筈だ」

 

何時も通りの師団長ならば神衣や天族の力を使えばどうににでもなる。

だが、憑魔化したのならば神衣や天響術で開いていた差は一気に詰まる。

 

「それだと良いんだけどな……他、行くぞ」

 

「ああ!」

 

まだまだ争っている声は聞こえる。

 

「スレイ!!何処だ!!」

 

私は無事だ。一時停戦になるだけかもしれないが、それでも争わずにすむ方法を用意した。

大声で叫び、憑魔になって理性を失った騎士達を薙ぎ払いスレイに呼び掛ける。

 

「ストップ、アリーシャ!」

 

「どう、!?」

 

ほぼ一人で憑魔を打ち倒し先を進むゴンベエ。

追いかける私を制止するが、入ってしまった……一年前に、磁石を作りにレイフォルク山頂に向かったあの時と同じ衝撃が走る。

 

「穢れの領域……」

 

「マーリンドやレディレイクと比較出来ねえ……レイフォルクで出会ったエドナの兄並だ」

 

胸の内がモヤっとするこの感覚、これが穢れだ。

今は眼鏡をかけているだけで、今はスレイと従士契約をしていない。眼鏡は天族や憑魔を見るもので、感じるものではない。それなのにあの時と同じぐらいの穢れを感じる。

 

「ぬぅおぁ!?」

 

「スレイ!?」

 

穢れの中を歩くと、前から飛んで……いや、飛ばされて来たスレイ。

 

「アリーシャさん!?それにゴンベエさんも!?」

 

「どうして此処にいるんだ!?君達は拘束されているんじゃ」

 

「馬鹿ね、アリーシャはともかくゴンベエは魔法が使えるのだから脱獄なんて何時でも出来るのよ」

 

スレイの中に入っていたライラ様達が姿を現して、私達に驚く。

 

「アリーシャ、ゴンベエ……」

 

「ああ、正真正銘、君が知っている……いや、マオクス=アメッカだ」

 

飛ばされた衝撃で意識が不安定なスレイ。

私達を本物かと疑ってしまうので、私達にしか知らない……私の真名を教える。

 

「どうやって此処に」

 

「ゴンベエの力を借りて出てきたんだ。

これでもう、君が戦争にハイランドに必要以上に加担する必要はもう無い」

 

「そっか、よかった。

アリーシャが俺を使って国政を悪評にしたとかローランスの進軍を手引きしたとか、ゴンベエが1ガルドも税を納めてないとか……全部、戦争を推進している奴等がでっち上げたんだよね」

 

「いや、ゴンベエの未納は事実だ」

 

「……え?」

 

「すまない。今のは忘れてくれ」

 

税を免除する約束だから、これ以上はもうなにも言わない。

だが、スレイにだけは真実を伝えておかなければならない。

 

「あんた、マジで未納だったの?」

 

「それ言ったら、お前等天族なんてオレの百倍以上未納だぞ」

 

「ライラはともかく私はハイランドが生まれる前からレイフォルク在住の先住民だからセーフよ」

 

「あ、じゃあライラはオレより酷い未納者だな。

なにせ湖の乙女としてレディレイクに伝わってるんだから」

 

「はぁ、ライラのせいで借金が増えそうよ」

 

「エドナさん、私を巻き込まないでください!!」

 

「ライラ様、私達は天族から税を徴収するなど愚かな事は致しません」

 

「アリーシャ、そう言う問題じゃないぞ!!」

 

ミクリオ様、御安心ください。

天族の皆様から税を徴収しない様に頑張ります。ゴンベエの税を免除するのと同じように!!

 

「っと、オレ達が出れたからもう大丈夫だよな?」

 

「え、ええ……スレイさんが戦争に介入する理由は無くなりました……ですが」

 

「アイツを野放しには出来ない!!」

 

「スレイ?」

 

何時ものスレイらしくない、激情に身を走らせているスレイ。

剣を杖代わりにし、必死に立ち上がる。

 

「おい、待て。

お前がなにを相手にしているのは知らんが、オレ達の方を優先してくれねえか?」

 

「スレイ、ゴンベエは豪雨を降らせる事が出来る」

 

「豪雨、さっきの通り雨はゴンベエがやったんだ……」

 

「だが、天候に影響を及ぼす程の憑魔が何処かにいるせいで直ぐに雨が止まる。

その憑魔を見つけ出して浄化してくれないか?そうすれば豪雨で両軍共に一時撤退を選ばなければならなくなるはずだ」

 

「……」

 

これしか道は無い。

スレイに憑魔の浄化を頼むのだが、スレイは難しい顔をする。

 

「天候に影響を及ぼす程の憑魔、か……」

 

「ミクリオ様?」

 

ミクリオ様も難しい顔をする。

 

「そんなの、アレしかないわよ」

 

「……はい」

 

エドナ様もライラ様も難しい顔をする。

 

「アレとは……この穢れの領域を展開している憑魔……」

 

「ああ……来る!!」

 

儀礼剣を構えるスレイ。

すると、この領域の穢れよりも遥かに強いナニかが近付いてくる。

ナニかの足音が響く……今まで狼や蛇の姿の憑魔が多かったせいか緊張が走る。

 

「災厄の時代の、導師が鎮めなければならない災禍の」

 

「デラックス・ボンバー!」

 

「顕主が此処に……え?」

 

「おーし、命中した」





スキット 超人血盟軍


ゴンベエ「野郎共、集合!」

アイゼン「なんだ?」

ロクロウ「なにかあったか?」

ライフィセット「どうしたの?」

ゴンベエ「前に言ってた衣装だよ。完成したからとっとと着替えてこい」

ロクロウ「おお、そう言えばそんな話になっていたな!」

ライフィセット「前のは酷かったけど、大丈夫かな?」

アイゼン「ふっ、三羽烏を越える物など早々に存在はしない。あるとするならば、この前の海賊の衣装だけだ!」

ゴンベエ「お前のその自信は何処からあるんだよ……とっとと着替えろ」

ビエンフー「アイゼンの声が聞こえたと思えば……これはマギルゥ姉さん達にお伝えしなくては!!」


~~~~~~お着替え中~~~~~~

ゴンベエ「なんでお前等がいるんだ?」

エレノア「なんでとはなんですか。前回の悲劇をお忘れですか?」

マギルゥ「ロクロウのあれはもう二度と見たくないからのぅ……」

アリーシャ「ゴンベエなら大丈夫かもしれないが、万が一が」

ベルベット「ライフィセットに変な格好をさせたら承知しないわよ」

ゴンベエ「お前が一番ノリノリだった癖に」

ベルベット「なんか言ったかしら?」

ゴンベエ「なんでもありませんよー……にしても、アイゼン達は遅いな」

アイゼン「おい」

アリーシャ「えっと……アイゼン?」

アイゼン「その声はアメッカか。
すまんが、マスクの紐が上手く結ぶことが出来ない。手伝え」

アリーシャ「それは構わないが……マスク?」

アイゼン「服と一緒にあった」

マギルゥ「ほうほう、短めの迷彩服に迷彩柄のフルフェイスのマスク……ダメじゃ、さっぱり分からん」

エレノア「これはどういうコンセプトの衣装なのですか?」

ゴンベエ「超人血盟軍だ」

マギルゥ「超人血盟軍とな?」

ゴンベエ「残虐の神が乗り移ったとある星の王位継承候補者……の衣装なんだがな」

アイゼン「ふむ、悪くはないな。なにか問題がある衣装なのか?」

ゴンベエ「その王位継承候補者は王位継承候補者じゃないんだよ」

アリーシャ「どういう意味だ?」

ゴンベエ「あ~病院で王妃が出産したのは良かったんだが、火災が起きてな。
実は王子だった男と普通の子供が取り違えられた可能性があるって、異議があった。
現王子に加えて王子かもしれない普通の子供を含めた6人の王位継承候補者が生まれて、一番強い者が真の王子だって事になった」

アイゼン「つまり、これは偽物の普通の人間の衣装だと?」

ゴンベエ「現王子が王子だったから、継承候補者全員偽物だ……ところがその衣装を着ていた男だけが違うんだ」

エレノア「もしや、自分が王子でないと知っていたのですか?」

ゴンベエ「違う。そいつもある意味、ちゃんとした王位継承候補者だった。
親のスパルタ教育に耐えかねて出ていった、現王子の兄で、王位継承候補者と四人の手下をぶっ倒して成り代わっていたんだ」

アイゼン「ほぉ、中々の男だな」

ロクロウ「おぉ、なんだお前達もいたか!」

ライフィセット「僕達も着替えが終わったよ!」

マギルゥ「おぉ……なんじゃ案外普通か」

アリーシャ「マギルゥ、変な衣装なのを期待していないか?」

マギルゥ「ま、多少はの」

エレノア「ロクロウのその姿は……軍服でしょうか?」

ロクロウ「おう、着やすくて動きやすいぜ!」

ベルベット「フィーのは……忍者よね?なんか、私のと違うわね」

ライフィセット「でも、これはこれでカッコいいから好きだよ、僕」

アリーシャ「忍者に迷彩に軍服……統一性が無いな」

アイゼン「確かに言われてみればそうだな……超人血盟軍とはなんだ?」

ゴンベエ「その忍者の衣装と軍服は派閥が違う」

ロクロウ「ん……まぁ、服の種類からして国が違うな」

ゴンベエ「そうじゃない。正義と悪で分けるならば、軍服は正義、忍者は悪だ」

ライフィセット「国のために働く軍人は善で、情報を盗んだり暗殺したりする忍びは悪だよね」

ゴンベエ「そう言う意味じゃない……アイゼンが着ている服は王位継承候補者の服で、王位継承候補者とその配下の者同士が戦わなければならず、軍服達をスカウトした」

アイゼン「正義と悪、両方か」

ゴンベエ「ただの正義と悪じゃない。王位継承候補者が現れる前にいた王子と競ったり戦ったりした関係のある奴等だ。王位継承候補者の王子が共に戦ってくれと言われると忍者はともかく軍服は縦に頷く。だが、入らなかった」

ライフィセット「どうして?その王子が王様だって認めるなら、そっちに」

ゴンベエ「その男を認めたからだよ」

アイゼン「ほぉ……」

ゴンベエ「男に集められた四人はプライドを持っている。
チームでの行動が向かないはみ出し者の集まりだ。だからこそ、全員が結束する事により馴れ合いにより生まれる友情ごっこよりも遥かに上回る絆が生まれる……今のお前達みたいにな」

アイゼン ロクロウ ライフィセット 「!!」

ゴンベエ「聖隷、海賊、業魔、喰魔、魔女、退魔士、貧乏旗本の三女、元一般人
統一性もなんもなく、主義主張も異なる。本来ならば相容れない存在……だが、今は一つの群れになっている。
一つの馴れ合いによる集団を遥かに上回る力を持っている……と言うのは、実感しているだろ?」

アイゼン「超人血盟軍……っふ、悪くはねえな」

ロクロウ「だな。主義主張が異なる者達が手を取り合って、聖寮に挑む」

ライフィセット「今の僕達にピッタリだね」

アリーシャ「……そう言えば、ゴンベエは今の格好のままだが」

マギルゥ「話を聞く限り王位継承候補者は四人の配下と共に他の王位継承候補者と四人の配下と戦うのじゃろ?残りの二人は……」

ゴンベエ「ベルベットの格好より酷くなりそうだからパスした……ぶっちゃけそこまで欲しいかって言われてもな」

ライフィセット「ゴンベエ、コレを大切にするよ!」

ゴンベエ「喜んでくれてなによりだ……どうした?」

ベルベット「私達の分は?」

ゴンベエ「いや、これは男性用のDLCだからねえよ」

ライフィセット「でも、これだとエレノア達が仲間はずれだよ!!」

マギルゥ「坊の言うとおりじゃ。ワシ等は仲間じゃろい」

エレノア「私は特にそこまで気にしませんが……」

ベルベット「と言うことよ。全員分の新しい衣装、作ってきなさい」

ゴンベエ「え~…………」

アリーシャ「次回、DLC第四弾をお楽しみにお待ちください」

ゴンベエ「メタ発言はやめろ」
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