テイルズオブゼ…?   作:アルピ交通事務局

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古の骸骨

「……うん、うん、見なかったことにしよう」

 

「なにが見なかったんだ?」

 

「気にするな」

 

 黄金の毛並みの狼を見かけたが、見なかったことにしてベルベット達に追い付き酒場へと入る。

 どちらかと言えば宅飲み派のオレはこういった場所に来るのは何気に初だが、大手のチェーン店の居酒屋と異なる雰囲気の確実に当たりだなと思わせる酒場だ。

 

「いらっしゃい!」

 

「この子になにか食べ物を」

 

「なら、マーボーカレーを。特製のマーボーカレーで、一週間も煮込んでいるのよ」

 

 お腹がすいているライフィセットの食事を注文するベルベット。

 酒場にいる従業員の老婦人は微笑むのだが、この老婦人、オレ達が店に入った途端になんか変わった。

 だが、そんなことよりも一週間もマーボーカレーを煮込んだということに意識が向く。一週間も煮込んだとなれば、豆腐が煮崩れを起こしてグッズグズになってるだろう。

 

「マーボーカレー……」

 

「じゃあそれをお願い。ところで、バスカヴィルって人を知らない?ここで会えるって聞いたけど」

 

「……その爺さんは聖寮の規律に逆らった悪人だ。とっくに処刑されたよ」

 

「……そう」

 

 なんでこう、不幸続きと言うか上手くいかない旅なんだろう?

 現代で運を使い切ったのか、目当てのバスカヴィルはいない。それどころか国の方針に逆らって処刑されている。江戸時代かここは!……いや、中世っぽい世界だから、そう言うのは当たり前か。

 

「お~い、アメッカ、ゴンベエ、お前等もどうだ?」

 

「ロクロウ、何故飲んでいる?」

 

 頼みの綱とも言うべき人物が居ないと分かる中、ロクロウは陶器の酒瓶を片手に飲んでいた。

 

「何故ってお前、酒場で飲まんのは失礼だろう。お前等もイケる口だろう?」

 

「この様な時に、飲んでいる場合ではない!」

 

「つっても、頼みのバスカヴィルは居ないんだろ?」

 

「それはそうだが……」

 

「なら、飲め飲め」

 

「いや、まだ飲まない方がいいぞ」

 

 なにをしようにも情報が必要で、その情報を持っているやつが此処にはいない様に見えるが違う。

 どうも空気が、本当になんとなくとかのレベルでおかしいと感じたのでロクロウが勧める酒を断る。しかし、酒場でなにも頼まないのもなんなんのでマーボーカレーを頼む。

 

「あ、美味い」

 

 豆腐が崩れているものの、マーボーカレーは美味かった。手作り感とお店で食べてる感を程好いバランスで両立しており、スパイスとかが違う。

 

「一週間煮込んだだけあって、コクが違う……私にも作れるだろうか?」

 

「あら、だったらレシピが必要ね。待ってて、今からメモするから」

 

「よろしいのですか?」

 

「美味しい物を作りたいんでしょ?自分じゃなくて、彼のために」

 

「……彼だけでなく皆のためですが?」

 

 気前が良い老婦人だが、結構余計な事を言ってくる。

 下世話だし、アリーシャにそう言うことを言っても面白い反応が無い。

 

「あら、残念」

 

「オレを見て言うなよ……しっかし、美味いな」

 

「うん、美味しいね!」

 

 マーボーカレーを堪能するオレとライフィセットとアリーシャ……だが、ベルベットだけは堪能していない。

 スプーンを動かす手は止まっており、ジッとマーボーカレーを見つめている。

 

「ベルベット?」

 

「あら、嫌いなものがあったかしら?」

 

「違うわ……」

 

 ライフィセットと老婦人が心配をすると、口にマーボーカレーを運ぶベルベット。

 咀嚼しているが、途中で口を止めて真剣な表情となり、また咀嚼して飲み込んだ。

 

「……あんた、本当になにをしたの?」

 

「え、オレ?」

 

 なんか変なの入ってたとか、好みの辛さじゃないとかそういうアレでなくオレに当たってきたベルベット。

 そういえば味覚がどうのこうのと船内で話したが……ベルベットの味覚でなく料理の方に影響を及ぼしていたから、マーボーカレーの味がしないのか?

 

「なにをしたって、前に言っただろうが」

 

「美味しくなかったの?」

 

「いえ、違うわ……」

 

 心配するライフィセットを余所に食事を再開するベルベット。

 味もなにも感じないならばと食べる速度は早く、ライフィセットと同じぐらいの速度で口にする。

 

「あらあら、仲の良い姉弟かしら?」

 

「いえ……」

 

「そうよね、貴女の弟さんは殺されたんですものね」

 

「何故それを!?」

 

 老婦人が仲良い姉弟を勘違いをした……と思えば、とんでもない事を語った。

 ベルベットに対してカマをかけたんじゃなく、元から知っている様に語りベルベットを驚かせ立ち上がらせる。

 

「弟が殺された……まさか!」

 

「アメッカ、やめとけ」

 

 導師アルトリウスを憎む理由を、ベルベットが業魔化した理由が一気に明白になった。

 だが、それでも何個か足りない。理由なき快楽の殺しならば確実に穢れを生んで、天族を使役するなんて出来ない。

 導師がそんな事をするだなんてと驚きアリーシャも立ち上がり、ベルベットに本当かどうかを聞こうとするが止める。まだ何個かピースが足りない。ベルベットの弟を殺さないといけない理由が。

 

「闇は、光を睨む者をよく見ているのよ」

 

「答えになってねえだろうが、詩人か?」

 

「いいえ、闇ギルドよ」

 

 酒場に入った時から微弱だが感じるおかしな空気。成る程、闇ギルドならばおかしくて当然か。

 

「バスカヴィルが捕まっても、闇ギルドは動いているのか?」

 

「ええ。船長が消えても止まらないアイフリード海賊団の様に……」

 

「おいおい、まだなにも言ってないぞ?」

 

 街にいた誰もがアイゼンを見て、ただの強面の男性だと思われていた。

 誰一人アイゼンがアイフリード海賊団副長と知っていないのに、老婦人はアイフリード海賊団の名を出した。

 優れた情報を持っていると言う証明になるが、余り口が過ぎるとロクな目にあわんぞ。

 

「あなたは窓口なの?」

 

「御用はなにかしら?」

 

「アルトリウスの行動予定を知りたい」

 

「それはちょっと値がはるわよ?」

 

 酒場の気の良い従業員から一転し、仕事人の顔に変わる老婦人。

 金を寄越せと言ってくれればどれだけよかったことか、文字が書かれた紙を渡す。

 

「この三つの非合法の仕事をしてこなしてくれれば、此方も情報を提供するわ」

 

「非合法の仕事!?」

 

「アメッカ、うるさい……ごめん、なんて書いてるか分かんない。ベルベット、読んで」

 

「あんたね……」

 

「仕方ないだろ、オレが分かるのは日本の文字だけだ」

 

 いや、本当にオレが使ってる転生特典はこの国の文字の書き方とか教えてくんないんだよ。

 文字が書かれた紙がロクでもないと言えるのは、話の展開とか流れとかやってることを読んで予測しているからだ。

 

「倉庫にある赤箱の破壊、メンディという学者の捜索、王国医療団を襲撃する襲撃者の撃退の三つよ」

 

「一番最初はともかく、どうして残り二つが非合法の仕事なんだ?」

 

「アメッカ……レディレイクでなにを見てきたんだ?」

 

 非合法の仕事と言う割には後者二つの仕事が非合法な理由がわからないアリーシャ。

 オレも全容は読めないが、この三つの依頼だけでそれとな~く裏が読める……アリーシャならばオレ以上に答えが分かる筈だ。一応のきっかけを与えると考える。

 

「倉庫にある赤箱の破壊……中身?行方不明になった人探し……邪魔者?襲撃者の撃退は……どうして非合法、いや、逆だ。見る方向を変えればいい……まさか」

 

 見る方向を変えることにより、アリーシャはオレと同じ感じの答えに辿り着く。

 最初はともかく残り二つを黒かどうかと言われれば怪しい……だが、この国には黒に出来る人間がいる。オレとアリーシャは現代で白を問答無用で黒に変えるクソッタレを知っている。

 

「それは、後にしてね。

引き受けるなら、通行手形(これ)を持っていって。偽造だけどまず見抜けないわ」

 

 オレが本気を出せば見抜ける装置を作れることは黙っておこう。

 しかし、この老婦人……オレ達を試している部分があるのか、アリーシャに少しだけ注意をしている。余計な事を言わないように、無理矢理口を閉じているな。

 

「マギルゥ奇術団って書いてあるんだけど……」

 

「あら、門前でそう名乗っていたでしょ」

 

「……そっちの力はよくわかったわ」

 

 情報料こそ高くつくものの、本当についさっきの出来事を見て偽造の通行手形を作り出す闇ギルド。

 此処に来ることさえ予想していた、偽造の通行手形だけで知恵も知識も技術も優れていると証明をした。

 

「達成したらここに報告に来てね。もし、失敗した時は……」

 

「あたしが勝手にやったこと、でしょ。迷惑はかけないわ」

 

 闇ギルドというか、社会の切り捨てとかの闇っぽいところを見せつけるベルベット。それに対して特になにも言わない面子、遥か未来の導師御一行とは大きく異なるな。

 

「その心がけに応じて、宿をサービスするわ。依頼は明日からになさいな」

 

「つーか、彼奴等飲みまくってるぞ」

 

 結構シリアスな会話をしている筈なのに、後ろで酒を飲んでいるロクロウとアイゼン。

 この依頼をどうにかこうにかするにはベルベット一人だけでは出来ない。後ろの二人の力が必要だが、結構飲んでるぞ彼奴等。

 

「アメッカ、嫌ならお前だけパスするなんてさせないからな」

 

 色々と精神がボロボロだったり、新しい心の拠り所的なのが出来ているので一応言っておく。

 

「分かっている……私自身も色々と気になるところが多い」

 

 とか言う割には槍を強く握っているアリーシャ。

 最後の襲撃者の撃退に関しては確実に足手まといになる……どうにかして、戦えるようにしないといけないが、どうすれば良いんだ?他の奴等がやっているみたいに、アリーシャを器にして力を得る?

 幸いにもライフィセットとアイゼンがいる……アイゼンは嫌がりそうだが、ライフィセットなら普通に受け入れてくれそうだ。だが、そいつはその場しのぎみたいなもので、現代に帰ればライフィセットとの契約を切らないといけない。

 もっと別のパワーアップを見つけないと、せめてスレイみたいに肉眼で見えるようになり穢れを感じることが出来れば良いんだが……。

 

「!」

 

「ベルベット、露骨なのは止めとけよ」

 

 なにか無いかと必死になって頭の中を探すが見つからない。

 そんな中、別の客が来たのかビクりとベルベットは反応してしまう。表向きには普通の酒場で今の会話を聞かれるのはまずいからだが、もう少し演じる力を身に付けようぜ。

 

「あら、随分と変わったお客様ね」

 

「ん~……ウゲッ!?ついて来やがったのか!」

 

 老婦人の言葉で後ろを振り向くと見なかったことにしようとした狼が後ろにいた。

 

「知り合い?」

 

「餌付けなんかしたの?飼うつもりはないから、とっとと捨ててらっしゃい」

 

 首を傾げるライフィセットとオカン的な事を言うベルベット。

 そんなことを言ったって、しょうがないだろう。勝手に向こうがついてくるんだから。

 

「……」

 

「どうした、アイゼン?」

 

「いやなに、見たことの無い種類の狼だと思ってな」

 

「そういえば、僕も見たことないな……」

 

「いやまて……何処かで見た覚えがある」

 

 毛並みからして普通の狼と異なるこの狼。

 アイゼンとライフィセットは珍しそうに見るがアリーシャはなにかを思い出そうとしている。

 

「しかしまぁ、お前を追い掛けて来たってことは……ん?」

 

「そいつは霊的な存在で、触ることは出来ない……はぁ、んでこんな所にいやがるんだ」

 

 あんたは此処にはいない筈なのに、どうしていやがるんだ?あれか、またトライフォースが勝手になんかやらかしたのか?

 逃げたところでしつこく追ってくるのが分かったオレは潔く諦めて狼の姿へと変貌した。

 

「業魔病!?」

 

「思い出した、そうだ。狼の姿になったゴンベエにそっくりなんだ」

 

「ガウ!」

 

 いきなりの変貌に業魔化したと驚き構えるベルベットだが、アリーシャが止める。

 ちゃんと意識はあるぞと一度吠えると狼は酒場を出ていったのでオレも追いかけ、後に続く様にベルベット達も追い掛ける。

 

「彼奴、何事もなく普通に業魔になってたけどアレが本性なの?」

 

「違う、ゴンベエは自分の意思であの姿と人間の姿になれるんだ」

 

「つまり業魔から人間に、人間から業魔になれるのか。どうなってやがるんだ?」

 

「それは……」

 

「言えないのか、それも」

 

「いや、言えないのではなく分からないんだ。

ゴンベエが持っている物やゴンベエにとっての常識は私にはどれもこれもはじめてのことで」

 

「話は後よ。彼奴等が止まったわ」

 

 アイゼン達が色々と話しているが、今はこっちに集中しないと。

 人気の無い所にやって来たオレ達。黄金の狼は振り返るとオレの頭の中に不思議ななにかが……闇のノクターンの吠え方が流れ込む。ちょ、キツくないか?

 

「……ウゥウウウ!!」

 

「あ、吠えた!ゴンベエもあの狼も一緒に……歌ってる?」

 

 共鳴しあうかの様に互いに闇のノクターンを吠える。そしてきっついぞ、これ。

 何度も何度も闇のノクターンを奏でると、狼は吠えるのをやめてくれた。

 

「……よかろう!」

 

「喋った!?」

 

 いや、よかろうってなんだよ。

 狼が喋った事に驚く一同だが、驚いている隙を逃すことなく狼は六匹に分身してオレ達全員に飛び掛かるとオレ達はほんの一瞬だけ意識を失い、意識が元に戻ると文字通り真っ白でなにもない場所にオレ達はいた。

 

「あ~あ……」

 

「此処は……何処だ?」

 

 オレを除き真っ先に目を開いたのはアリーシャだった。

 なにもないこの場所に驚くが、慌てることなく辺りを見渡し、人間の姿になったオレを見て近付いてくる。

 

「ゴンベエ、元の姿に戻ったのか」

 

「戻った、と言うよりは戻らされたと言った方が良いと思う」

 

「何処なのよ、ここ」

 

 アリーシャが目を開くのに反応し、連鎖的に目を開いたベルベット達。

 オレが元の姿に戻っているので、詰め寄ってくる。

 

「此処が何処かかと聞かれれば答えづれえ。

だが、なんのためになにをする為に連れてこられたかは知っている……あ~来たな」

 

 ベルベット達にこの場の説明をしていると、やって来た。

 尋常じゃない程のオーラを纏う、骸骨の騎士か此方に向かって歩いてくる。

 

「業魔……いや、違う!」

 

 アイゼンは戦う構えに入るが、骸骨の騎士から穢れを一切感じない。

 

「汝、力を求めるか?」

 

「さっきと同じ声?」

 

「問おう、汝は力を求めるか?」

 

「……私は力を求める」

 

 骸骨の騎士がアリーシャに問い掛け、答えると骸骨の騎士は槍を取り出す。

 

「あの骸骨、何者なんだ?」

 

「しいて言うならば、オレが使っている武器等を前に使っていた奴だ」

 

 アレがなんなのかと聞かれれば説明しづらいが、オレが使っている武器を前に使っていた奴なのは確かだ。

 ロクロウはそれを聞くと笑みを浮かべるが、襲いに行くことはせずアリーシャと骸骨の騎士を見守る。

 

「……これが出来るか」

 

 骸骨の騎士は何処からか正方形の立方体みたいな石を三つ出して投げる。

 それを槍で弾いて回転させながら空中に浮かせ続け、最終的には槍で三つの石を貫いて刺した。

 

「それならば、私でも出来る」

 

 骸骨の騎士から三つの石を受けとるアリーシャ。

 器用に空中を回転させながら、骸骨の騎士と同じように石を貫いた……が、違う。

 

「アメッカ、似ているが違うぞ」

 

「?」

 

「あ、サイコロになってる!」

 

 骸骨の騎士が貫いた石を拾うライフィセット。

 石についている槍で弾いた際に出来た傷はサイコロの様につけられており、骸骨の騎士は三つとも一の目を貫いていた。

 

「三つを適当に弾いていたわけじゃなく、サイコロの目を入れていたのか……」

 

「ロクロウ、お前なら出来るか?」

 

 神業に近い槍技をこなす骸骨の騎士。

 アイゼンはこの中で剣を使うロクロウに出来るかどうか聞くが首を横にふった。

 

「今の俺じゃ無理だな」

 

「どうでも良いけど、さっさと帰してくれないかしら?」

 

 骸骨の騎士がアリーシャに槍術を教えるのは分かった。

 それは分かったが、自分には関係の無い事だとオレを睨むベルベット。オレに言われても、どうしようのない事だと言うと骸骨の騎士に同じことを言うが、骸骨の騎士は帰してくれない。

 

「断鋼斬響雷!!」

 

 感覚的に言えば、一時間ぐらいか?

 アリーシャがなんか変な技を覚えた……と言うか、雷を落とした。

 

「うむ……」

 

「やっ……た……」

 

「おい、大丈夫か!?」

 

「案ずるな、ただの疲労だ」

 

 断鋼斬響雷とか言う今まで使ったことの無い技を使ったせいかゆっくりと倒れていったアリーシャ。

 骸骨の騎士は倒れた理由を説明すると槍を背中にしまった。

 

「我が槍術、しかと教えた……次はお前もだ」

 

 ベルベットを指差すと、骸骨の騎士が……古の勇者の姿が薄れていきオレ達はまた一瞬だけ意識を失って元居た場所に戻った。

 

「……なんだったのかしら?」

 

「深く考えない方がいいぞ……」

 

 狼はもういないので、オレ達は酒場の宿に向かった。

 アリーシャが断鋼斬響雷を覚えるまで、結構時間が掛かっていたのだが此方の方では全くといって時間がたっていなかった。




DLCスキット 実在の人物や団体とは一切関係ありません。

ゴンベエ「諸君、如何なものか?」

アリーシャ「はい、私以外のヒロイン、全員ぶっ殺します!ロゼを消します!」

ベルベット「……なにこれ?」

ロクロウ「なにって、アレだよアレ。確かにアリーシャの気持ちは深いほど分かる」

ベルベット「アリーシャじゃなくて、アメッカでしょ?」

ロクロウ「俺もあんな感じに終わったんだから、本編は無理でも裏ボスとかそういう感じに登場したかったよ。ミスリルの剣が最強とか、クロガネじゃなくてオリハルコンの武器で壊せるぞ」

ベルベット「だから、本編ってなによ?て言うか、ゴンベエ、アメッカ、なんなのその格好」

アリーシャ「私にも雪国で手を繋いだり、デートしたり、王子様と出会ったりしたい!」

ライフィセット「アリーシャ、怒るのも良いけど他にも色々と問題点があるよ。カメラワークとか」

ベルベット「カメラって、あれよね?人を写す道具」

ライフィセット「3Dのバトルはいいけど、バランスが圧倒的に悪い。ラスボスの倒し方がややこしかったり、もう出番がないのに武器とか用意されてたり、コンビニで買わないと覚えられない技があったり、移動する足がなかったり」

アイゼン「メインだけでなく、サブイベントも悪い。死ぬ覚悟こそ出来てはいるし、エドナとザビーダはまだ分かるがなんでアイツに殺されなければならねえんだ。あっさりと殺したと思えば、別れの一言も回想シーンも無いとは、なにも考えてねえ」

エレノア「貴方は出番があるだけましじゃないですか。私なんて、なに一つ……」

ビエンフー「エレノア様の言うとおりでフよ!僕なんて、生きててもおかしくないのになにもないんでフよ!」

マギルゥ「どーせ、そこは刻遺の語り部が死んだのは罪をおかしたからで、その際に使役していたものもとか言う後付けじゃろう」

アリーシャ「叩けば叩くほど、出てくるじゃないか!やはり、ロゼを消さなければ!」

ライフィセット「待って……ロゼにそこまで罪はないよ」

ベルベット「そこまでって、一応の罪はあるのね……なんの話をしてるのよ?」

アリーシャ「……ヒロインであり主人公であり、ボインちゃんで、操作性に優れたベルベットにはわからない事なんだ!!」

ベルベット「あんた、ふざけてるの?」

アリーシャ「ベルベットが全てを持っていった!!どうして私にはヒロイン力が無いんだ!」

マギルゥ「ヒロインは、その人が決めるも」

アリーシャ「黙れ、ババア!」

マギルゥ「ぐぅふうお!?アリーシャの言葉は重すぎる」

ライフィセット「落ち着いて、アリーシャ!穢れて業魔に」

アリーシャ「業魔……そうだ、一度闇に落ちればいい。業魔になって求めていた力に溺れた設定を足せば」

ロクロウ「確かにその設定はありと言えば、ありだな。それがきっかけで見えるようになるって設定を足せば神依を使えるようになる。ちょっと無理矢理だが、いけんこともない」

アイゼン「クロスとは違う第3のルート、真のヒロインルートか……想像が出来る」

ゴンベエ「諸君待ちたまえ……そもそもこうなったのは誰の原因だ?腐女子以外盛り上がらない物を作ったのは誰だ?過去編で全て回収しなければならなくなったのは何故だ?」

アイゼン「!」

エレノア「!」

ライフィセット「!」

ロクロウ「!」

アリーシャ「……そうか、やつだ……」

ゴンベエ「そういうことだ……BBP、君は絶版だ!」ポーズ

ベルベット「……このスキットはフィクションです。実在の人物、団体とは一切関係ありません」

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