テイルズオブゼ…?   作:アルピ交通事務局

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未来の自分に

「結局、アイツはなんだったんだ?」

 

「説明すると、凄く長いからパス」

 

 断鋼斬響雷を骸骨の騎士から教えてもらったものの、一度撃つだけで物凄く体力を消費するせいかあの後は直ぐに休んだ。倉庫にある赤箱の破壊をする前に朝食を頂いていると、ロクロウは骸骨の騎士の正体についてゴンベエに聞くが、ゴンベエは語らない。

 

「けど、アイツは中々の腕前だ。

見事な槍さばきでお前が使っていた武器の前の所有者となると、生前は相当名のある騎士だったんだろう」

 

「逆だ、逆」

 

「逆?」

 

「確かに名は功績は名誉は得たが、自らの意思で失った。

使命を全うしたが為に、使命を失った。使命を全うしたものの、自らでその使命を破壊したやつ……だった筈だ」

 

「つまりなんだ?」

 

「オレにも分からん」

 

 ゴンベエが使っている武器をゴンベエの前に使っていた。

 と言うことは、ゴンベエが持っている勇者について書かれているあの本に載っているのではないだろうか?

 

「アメッカ、ベルベット、スプーン、進んでないよ?」

 

「大丈夫だ、少しだけ考え事をしていただけだ……」

 

 これからすることを考えると、少しどころかかなり気分が悪くなる。

 倉庫にある赤箱の積み荷を破壊、人探し、襲撃者の撃退。どれも非合法の仕事であり、後者二つは良いが、一番最初は心苦しい。

 後者二つを含めて三つの仕事がどうして非合法なのかは、なんとなくだが分かる。これをしなければ、これをする立場でなければ分からない事もあると悪でしか見えない世界もあるのが本当だと思い知らされる。

 こういう時、マオクス=アメッカでなくアリーシャ・ディフダとしてならば色々と手を出すことが出来るのに、今の自分が悔しい。

 このミッドガンドは一応は平和であり現代のハイランドとローランスと比べても、色々と充実している。だが、それでも確かに存在する、裁きにくい存在が。

 

「……」

 

「ベルベットの方は違うみたいだな」

 

「喋りながら、食べないで。行儀が悪いわ」

 

 ベルベットも私と同じく食事の手が動いていない。

 アイゼンに動いていない理由を指摘されると、スプーンを動かして食べるが……どうも美味しいと感じていない。

 一定のペースで食べ続けている姿は機械を思わせる。

 

「……」

 

「睨まないでくれよ……これならどうだ?」

 

「……!」

 

 睨まれるゴンベエはパンをベルベットの口に入れる。すると、ベルベットは驚いた顔をする。

 

「なんなのよ、あんた……」

 

「オレが言いたいぐらいだよ」

 

 少しだけ変な空気の中、朝食を終えた私達。

 三つの仕事の一つである、ゼクソン港の倉庫にある赤箱を破壊すべくゼクソン港へと戻ろうとすると、見知らぬ女性に……闇ギルド、血翅蝶の一員が声をかけてきた。

 なんでも憑魔の中にはかなり強く、聖寮ですら相手にするのが難しい甲種警戒業魔と呼ばれる存在がいるらしく、それを討伐すれば報酬を支払う、見つけたら、見つけたらで良いから倒してくれないかと言う話だった。

 

「オレは大根と人参の味噌汁だな。

米の磨ぎ汁で茹でた短冊ぎりした大根と人参に、ワカメとうす揚げを入れたのが好きだ」

 

「ほぉ、中々の拘りを持っているな」

 

「オレの国の汁物と言えば、味噌汁だからな」

 

「そう言えば俺の御先祖様の国の汁物も味噌汁だった……もしかして、お前の国って、御先祖の国か」

 

「ロクロウとゴンベエの名前からして、ありえるかもしれん……異大陸の先にある国か、何れは行きたいものだ」

 

 ゼクソン港までの道中、これから本当に倉庫の赤箱を襲撃するのかと思えるぐらいに仲良く談笑するゴンベエ達。

 なにが好きなものなのかという極々ありふれた会話……だった。

 

「あ~硫黄があったらな」

 

 ゼクソン港に入った途端、話題が急に切り替わった。アイゼン達の顔も変わった。

 

「硫黄がどうかしたか?」

 

「いや、硫黄があったらスゴいの作れたんだ。

アイゼンは海賊の汚名を誇りに思っているかもしれないが、やっぱ目立つにはなにかと困る。硫黄があれば……」

 

「爆薬を作ろうにも、赤石が無いから無理よ」

 

「いや、硫黄があれば良いんだよ。船でプラチナ見つけたから、それがあればな」

 

「……プラチナと硫黄で爆弾だと?」

 

 一気に危ない会話に変わるが、何事もなくゴンベエと会話するアイゼン、ベルベット。

 プラチナと硫黄で爆弾……どうやって作るのだろうか?

 

「爆薬は硝酸カリウムに木炭と硫黄を粉末化したもので出来る。

割合は硝酸カリウム75%硫黄が10%木炭15%に砂糖を大さじ二杯で出来る。

鍵である硝酸カリウムはまず、アンモニアをプラチナ触媒にして900度程度で熱して一酸化窒素を得る。放置してたら二酸化窒素になるから水と混ぜれば硝酸の完成。後は硝酸と炭酸ナトリウムを混ぜて硝酸ナトリウムにし、塩化カリウムと硝酸ナトリウムを混ぜれば、塩分ナトリウムが析出されて硝酸カリウム水溶液が出来る。

木炭は説明はいらねえだろ?硫黄は温泉地で普通に見つけることが出来るし、砂糖はブドウからブドウ糖を作れば出来る……はい、分かった人!」

 

「えっと……硝酸って言うのが無いと爆弾は作れないんだね!」

 

 すまない、私はなにをいっているか分からない。

 

「硫黄とプラチナがないなら作れないんでしょ?無い物ねだりしても無駄よ」

 

「手厳しいが、そうだな……アイゼン、今のは船代な」

 

「っち、商売上手め」

 

 全員に爆弾に必要なものの説明をするゴンベエ。

 アイフリード海賊団に役立つ情報を、爆弾を安定して量産する方法を教えた。

 一部の材料が不明だが、それでも爆弾を量産する方法はとてつもなく有益なもので船代代わりにした。

 

「因みにだが、そんなものをオレは求めていない。

火薬はどうしても足がつくから、もっと便利な物を用意する……アンモニアが沢山いるけど。硫黄とプラチナとアンモニアとグリセリンがあれば液体の爆弾出来るんだけどなぁ」

 

「そのアンモニアと言うのはなんだ?」

 

「アメッカが持ってる」

 

「な!?」

 

 何度も何度も出てくる唯一よく分からない用語、アンモニア。

 アイゼン達がそれがなんなのかと疑問に思うのは当然なのだが、自分に振られるとは思っておらず声をあげる。

 

「ゴンベエ、どうしてそれを」

 

「……」

 

「目を合わせてくれ!」

 

 アンモニアを持っていると言うことで全員から視線を受ける。

 何故どうして今そんな事を言うんだ、と言うよりはなんで自分に聞いてくるんだ。ゴンベエが答えればいいのに……

 

「アメッカ、アンモニアってなんなの?」

 

「ええっと、その……」

 

 純粋にアンモニアについて気になるライフィセットにどう答えればいいのか悩む。

 ゴンベエに助けを求めるのだが、ゴンベエは目線を合わせてくれない。

 

「ベルベット」

 

「なに?」

 

「その、実は……アンモニアは……らしい」

 

「!?」

 

 この中で唯一の同性であるベルベットにアンモニアについて教えた。

 未だに本当かどうかは怪しいが……おしっこが、尿が原材料。堂々とライフィセットに言えないことで、ベルベットに伝えるとゴンベエをゴミを見るような目で見ている。

 

「あんた……」

 

「ベルベット、アンモニアってなんだったの?」

 

「知らなくていいわ」

 

「でも、爆薬とか色々と作るのに必要なんでしょ?もし、アメッカが持っているのが使いたくないなら他に」

 

「必要ないって言ってるでしょう!!」

 

「っ!……ごめんなさい」

 

「……アンモニアがあっても、硫黄が無いなら今すぐに爆弾を作れないわ。チンタラしている暇なんて無いわ」

 

「なんかごめん」

 

「全くよ」

 

 アンモニアについての話は終わり、赤箱がある倉庫付近についた私達。

 アイフリード海賊団の船ことバンエルティア号は何処にもなく、アイゼンの指示通り上手く警備を誘導してくれていて倉庫に入っても、誰も怪しまない。

 

「赤い箱、これを壊せばいいのね」

 

 倉庫の中にこれでもかと積まれている赤い箱。

 倉庫内には他にも荷物があるが、これだけ目立つ様に置かれており箱の色も数も段違い。

 ベルベットは箱の数や位置を確認していると、なにかに気付く。

 

「ミッドガンド教会の封紙?」

 

「!」

 

 赤い箱にだけつけられている封紙のマークに気付いたベルベット。

 何処宛かを呟いた途端に背筋が凍る。今から非合法の仕事をする罪悪感ではなく、教会宛の荷物を破壊しなければならない非合法の荷物があったという事にだ。

 天族と人の共存とは程遠いとはいえ、国としては潤っているのに国の大事な機関の一つである教会は現代のハイランドと同じく腐敗しているという現実が辛い。

 

「中身を確かめるか?」

 

「必要ないわ。燃やして、ライフィセット」

 

「もしかすると稀少な金属かもしれないから、ストップ!あ、無理か」

 

 念のためと聞いたアイゼンの言葉を無視し中身を燃やしにかかる。

 ゴンベエは待ったをかけるが、それよりも先に赤い箱は火にかけられたので、ゴンベエは箱を殴って凹ませて中身を無理矢理とる。

 

「あっつ!?」

 

「なにをしているんだ……ん?」

 

 炎の熱さに耐えられなかったものの中の荷物を取り出すことに成功した。

 中には小さな小瓶が沢山入っており、ゴンベエの手にも同じものが握られているのだが何処かで見たような気がする。

 

「燃やしたのならとっとと出るぞ、長居し過ぎると足がつく!」

 

「アイゼン、爆弾持ってるがどうする?今思い出したけど、自分の意思で遠隔爆破出来る道具あったんだが」

 

「……今は使うな」

 

 倉庫内にある赤箱だけを燃やすといった器用な真似は出来ない私達。

 倉庫ごと燃やすことになるので、直ぐに倉庫から出ていった。

 

「……アメッカ」

 

「どうした?」

 

「……なにを考えている?」

 

「……全てを見て答えを出すよ」

 

 ゴンベエと出会う前の自分なら、ベルベットを全力で止めていた。

 だが、ゴンベエと出会ったから、まずは知ってみようと自分自身が立ち止まって様子見をする。

 これが正しいのか間違いなのかは分からない。きっと国語の、文章の問題の様に正解こそあれども数字のように決まった絶対の答えは無いのだろう。もしこれで間違ったのならば、その分の罪を私は償わなければならないな。

 

「あなたは!」

 

 足がつく前に早くミッドガンドに戻ろうと走り去ろうとする私達。

 すると一人の女性が驚いたような顔をして、ベルベットが声をかけられるとベルベットは足を止めて私達も釣られるかの様に足を止める。

 

「っと、涙目の」

 

「知り合いか?」

 

「ええ、涙目の退魔士よ」

 

「一等退魔士のエレノア・ヒュームです!」

 

 反応して止まったベルベット。ゴンベエの質問を答えると、女性は……エレノアは怒りながら槍を出す。

 

「!」

 

 それだけならば、まだなにもおかしいところはない。

 強いて言うならば、私達が聖寮の敵だと認識されている事ぐらいでそれ以外は普通だったが直ぐに一転した。

 エレノアの体から二つの光る玉が飛び出ると、一瞬にして顔を隠した全く同じ格好をした天族が現れた。

 

「退魔士……」

 

 思い出せば、この時代で戦ったのは憑魔だけ。

 元の時代では憑魔だけでなく、山賊や暗殺者等といった、世間一般で言う悪党ばかりで今目の前にいるエレノアの様な人物と敵として戦うことはなかった。

 エレノアがこの時代で天族と共に戦っている導師の様な存在だと後ろにいる天族の出現により改めて思い知らされる。それと同時に思う、エレノアは理想の自分じゃないかと。

 

「アステロイド……アメッカ、なにを考えている?」

 

 三角形の光の弾を放ち二人の天族を一瞬にして気絶させるゴンベエ。

 私に向ける目は気だるさも真面目さもなくただただ冷たく、恐ろしかった。

 

「今になって、たらればの話をするなとは言わねえけどよ……あくまでも、それはたらればの話だぞ」

 

 天族が肉眼で見えていたのならば、聖剣をスレイでなく私が抜いていたら、導師となった私がゴンベエを従士として連れて浄化の旅をしていれば。

 力の無い自分を悔やんで何度も何度も現実から逃げるように想像したこともあるたらればの話、理想が、答えが私の目の前にいる。

 

「あんた、そんな事も出来るのね」

 

「空を飛ぶ以外は基本的に色々と出来る。言っただろう、フォローはちゃんと入れるって」

 

 天族を一瞬にして倒したゴンベエに感心するベルベット。ゴンベエは次のアステロイドを出現させる。

 

「……私がやる!」

 

 たらればの話、成りたかった理想の自分が目の前にいる。

 何となくでも分かる。エレノアは真面目で誠実な人なんだと、清く正しく真面目に生きている悪を許せない人だと。

 だからこそ、私は越えなければならない。私の中にある考えや思いはゴンベエとザビーダ様が天族と人間の将来について話した時から崩れている。この時代に来てからも、日々崩れていっている。それは決して悪いわけではない。無論、絶対的な善と言うわけでもない。

 少なくとも今までの理想の自分像を越えなければ、全てを知ることはできない。今までの理想の自分ならば、きっと残酷な現実に気付かなかったのだから。

 

「刮目せよ、断鋼斬響雷!」

 

 頭で考えるよりも先に私は体を動かしていた。

 覚えたばかりの断鋼斬響雷で攻撃するのだが、エレノアは槍を盾がわりにして防いだが、確かな手応えがありエレノアの槍は折れていた。

 

「っく……」

 

「よくやった……と言えばいいのか」

 

 一気に力を持っていかれるこの感覚、断鋼斬響雷は予想以上に、体に来る。

 

「勝負あったわね。聖隷も武器も無しでまだやる気?」

 

「……!まさか、倉庫に火を!?」

 

 武器を破壊してもまだ折れずに立ち向かおうとするエレノア。

 焦げ臭い匂いがし、倉庫を見ると黒煙があがっており、ここでなにをしていたのかを理解した。

 

「災厄の中で、人々が築き上げたものをどうして……どうして壊せるのですか!」

 

「人間じゃないからよ」

 

「オレとアメッカ、人間だぞ」

 

「……」

 

「水をさすな……エレノア、と言ったな」

 

「……貴女達は人間なのに、どうして業魔の味方をするのですか!!」

 

 私とゴンベエを強く睨むエレノア。

 きっと悪人として見ている……不思議だ、心苦しくない。

 

「ベルベット達が味方、と言われれば少しだけ答えづらいけどまぁ……少なくとも今は、味方だな」

 

 怒るエレノアをさらっと対処するゴンベエ。

 ……今の私の胸のうちはエレノアにとって物凄く失礼だろう。

 

「倉庫にあったものは、人々が築き上げたものだ。

だが、あくまでも人々が築き上げたものであってそれ以上の価値はまだ決まっていない」

 

「なに……どういう意味ですか?」

 

 私はエレノアと自分を重ねてしまっている。

 導師になりたいのではなく、力を得て災厄の時代をどうにかしたいと強く願っていた。エレノアはそんな私の理想像だが、その理想像は壊れていっている。ゴンベエが壊していっている。

 その事について私は感謝している……もし、あのままだったらなにも知らない自ら知ろうとしない考えない愚か者の無知のままだった。

 

「アメッカ、そういうのはどうかと思うぞ?」

 

 なにも知らないエレノアと過去の自分を重ねていることをゴンベエは注意する。

 

「すまない」

 

「どういう意味かは知りませんが、此処で逃がすわけにはいきません!!」

 

「真打ち登場か!」

 

 まだ契約している天族が居たようで、エレノアの体から光る玉が出てくる。

 一瞬にして天族を倒したので戦うことの出来なかったロクロウは笑みを浮かべるのだが、直ぐに消える。

 

「エレノア様は、僕が守るでフよ~!!」

 

 出てきたのはアイゼンやライフィセットの様に人の姿をした天族ではなく、ノルミン天族だった。

 今までに何名か出会ったノルミン天族と見た目も雰囲気も口調も全て異なるが、確かにエレノアから出てきたのはノルミン天族だった。

 

「……かわいい」

 

「そ、そうでフか?」

 

「流石にそれじゃ無理だろう」

 

「悪いことは言わねえ、ノルミンだけじゃ無理だ」

 

 出てきたノルミンを見て、やる気を無くしてしまうロクロウ。

 たった一人のノルミンでは私達を相手に勝てないとゴンベエは苦言するが、ノルミンは怒る。

 

「バッド!それは全ノルミン天族に喧嘩を売る発言でフよ!何がなんでも、倒して」

 

「見ぃつぅけたぁぞぉおおお!」

 

「こ、このバッドなお声は~!?」

 

「裏切り者ビエンフー、珍妙にお縄につけーい!!」

 

「で、出たぁああああ~!!」

 

 だが、マギルゥの登場により怒りは怯えへと変わった。

 マギルゥが目の前に現れるとノルミンは、ビエンフーは直ぐ様エレノアの中に戻った。

 

「こ、こら、戦いなさい!!」

 

「おい、煙があがっていないか!?」

 

「本当だ、火事だぞ!」

 

「……火が回る時間は稼いだ。逃げるわよ」

 

「お前も来い!」

 

「尺が無いので、手っ取り早くフロルの風!」

 

 エレノアが倉庫に意識を向けている一瞬の隙をついて逃げるベルベット。

 ロクロウがマギルゥを俵担ぎし、連れていこうとするとゴンベエが私達の肩を触り風を体に纏わせる。

 

「は~な~せ~、魔女さらい~~!!……ん?」

 

「ここって……王都?」

 

「人気の無い路地裏……なにをしたの?」

 

「どうせ行ったり来たりするからと、マーキングしたポイントにワープしたんだ……とっとと婆さんに報告するぞ」

 

「……そうね」

 

 ゴンベエがすることをいちいち気にしているとキリがない。

 ベルベット達は深く考えることなく、酒場を目指す。

 

「そういえば、さっきの聖隷とは知り合いなのか?」

 

「うむ、お主達のせいで捕まえそこなったがの!」

 

 マギルゥにさっきの聖隷との関係について聞きながら。




スペシャルスキット 中の人、外の人 予告詐欺(かもよ)


例によって今年も開催されるテイフェス。
出演者であるアイゼンは同じく出演する妹のエドナを死神の呪いに巻き込みたくがないために、同じルートで会場には向かわず別ルートから横浜へ向かおうと考え、妹の為にと覚悟と心意気と兄力を認めたセネル、ヒスイはアイゼンと共に船で向かうことに。
三人だけの船旅では危険だとエドナに遠回しに手伝ってほしいと頼まれたアリーシャとベルベットとユーリ。
無風帯や渦潮対策にと4属性の精霊を使いこなすミラ、列車よりも船がいいと言うルドガーを連れていこうとすると死神の呪いについて取材したいとレイアもついてくることになり、ついでにと出演予定のないゴンベエまでも引っ張られていった。
嵐に襲われたものの、なんとか辿り着いた一行だが何時も見知った場所とは似ているが異なる中華街に間違って辿り着いていた。彼等を待ち構えていたのは、分かる人には分かるゴンベエと同じ転生者(同業者)だった。
本来ならば会うことすら不可能な彼等と何故会えたのか?

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