テイルズオブゼ…?   作:アルピ交通事務局

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ゼスティリアのDLCをやって思った。アリーシャ、古代語は読めないんかいと。


彼女は古代語は読めません。

「むふふ、間に合ってよかったわい」

 

「マギルゥもついてくるのか?」

 

「うむ!

【お主等についていけばビエンフーを使うあの女対魔士に会えるぞよ~】とマギルゥ占いに出たのでな!」

 

「……今から会いに行くのは、あの女性じゃない。礼拝中のギデオン大司祭で……暗殺をするのだぞ?」

 

「はて、それとワシになんの関係があるかの?少なくとも、斬られて当然の事は充分しておるじゃろ?」

 

「っ!」

 

 永遠に来ないでほしいと願ったが、時間はあっさりと過ぎてやって来てしまった。

 赤聖水の元締めであるギデオン大司祭の暗殺……いったいどうしてこうなったのだろうと、自分の記憶を何度も探る。闇だからこそ、汚い世界だからこそ知りうる事があるのは段々とわかっていたが、辛い。

 ゴンベエ以外はギデオン大司祭を殺すことについて目的を果たすための踏み台程度にしか思っていない。赤聖水の流出を食い止める事が目的でないなら当然と言われれば当然だが……。

 

「今は揺れるな」

 

 ギデオン大司祭を見てから、どうするかはその時の自分が教えてくれると言ったのに心が揺れ動く私にゴンベエはその一言だけ伝える。

 私の中の常識や考えを壊す不思議で変な発言はせず、ただただジッと私の顔を見て、不安定な私を無理矢理立たせている。

 

「アイゼン……殺すことは救うことだと思うか?」

 

「……オレに綺麗事を言って欲しいのか?」

 

「え?」

 

 ふと同族を殺すことにより救っているザビーダ様が頭に過り、今回の一件と重なってしまう。今の力の無い私では、真正面からギデオン大司祭を裁くことは出来ない。証拠を集めて世間に公表しても、赤聖水に依存している人達はそれでもと手を伸ばしてしまう。非合法だが、大元となるギデオン大司祭を殺せば赤聖水の流出は止まる。

 この殺しは誰かを救う為の事なのだろうかと聞けば、アイゼンは私を強く睨んできた。

 

「お前や他がなんと言おうがコレがアイフリードに繋がる道ならオレは殺す、ただそれだけだ。

殺すことはどういうことか悩んで苦しんでいて、誰かに助けを求めているかもしれないが自分の舵は自分で取るものだ」

 

 甘えるなと一喝するアイゼン。

 知らず知らずの内に誰かに甘える癖がついていたことを認識し、私は気を引き締める。きっと今の私に足りないのは覚悟だと自分に必死に言い聞かせているとベルベットは口を開いた。

 

「嫌なら酒場で待ってなさい。

あんたは居ても居なくても変わり無い、ゴンベエがいればそれで良いわ」

 

「色々と酷えな、おい……」

 

 戦力外通告……良い方に考えれば、来なくていいと逃げ道を示してくれたベルベット。

 彼女なりに私を気遣ってくれた。此処で見なかったことにすれば、自分が当事者にならなければ苦しまずに済む……なんて事は出来ない。

 

「私は行く……」

 

 足手まといだろうが、なんだろうが必死に食らい付いていかなければなにもわからない。

 現代であり遥か未来の導師であるスレイも今ごろは必死になって打倒ヘルダルフと頑張っている筈だ。

 

「そう。ゴンベエ、途中で邪魔をしたらあんたが止めなさい」

 

「了解……」

 

「それと、ライフィセット」

 

「!」

 

「……その、ごめん、なさい」

 

 名前が呼ばれるとビクリと反応し、私の背中に隠れるライフィセット。

 ベルベットは掠れた声を振り絞りながらも、謝った。なにに対してかはしらないが、私が眠っている間になにかがあったらしい。

 

「どうする?」

 

「……うん、許すよ」

 

「そう……とっとと行くわよ」

 

 ライフィセットはベルベットの事を許すと、私達は歩きだす。

 血翅蝶の工作員が王宮への抜け道へと教えてくれる手筈となっており、甲冑を身に纏っているこの国の騎士なのに何故か赤いバンダナをつけている騎士がいた。

 

「手形を拝見」

 

 私達が近付くと、暗殺しに来た一行だと語る間もなく手形を要求される。

 ベルベットは馴れた手付きでバスカヴィルから頂いた手形を見せると騎士は立っている場所を変えた。

 

「この地下道は王城へと繋がっている。離宮にも出られる筈だ」

 

「成る程、緊急の出口は緊急の入口ってわけか」

 

 足元の下水路の入口を見て感心するロクロウ。

 王城は何時なんどき攻められても良いように隠し通路が幾つも存在していると聞いたことはある。この時代にも存在していたとは少しだけ意外だが、もしかすると現代のローランス帝国にもここと同じものが同じところにあるかもしれない。

 

「あ、ちょっと良いか?」

 

「なんだ?」

 

「腕の良い武器職人を知らないか?出来れば足が付かない奴で、物凄い武器職人を探してて」

 

「ふむ……一応は探しておこう」

 

「そうか、助かる」

 

「武器職人を探してるってその背中の剣、問題ない筈だろ?」

 

 何時も背負っている剣を見て、疑問に思うロクロウ。

 背中の聖剣は自動修復機能を持ち、斬れないものが無いと言っても良い聖剣。他にも多数の武器をゴンベエは持っているが、使っていないので目立った歯こぼれはしていない。

 

「剣を作って欲しいんじゃねえ、槍だ槍。記憶の片隅に放置してた事を思い出すことが出来たんだよ」

 

「それは、もしかして……」

 

 無くなったあの槍の製造方法を思い出すことが出来たのだろうか?

 戦うことが出来なくなった私に再び戦う力を与えてくれるゴンベエ……だが、今の私に戦うことが出来るのだろうか?

 

「硝子細工とか科学用品ならまだしも武器は専門外で今回はただただ切れ味の良い武器を作るんじゃないからな……材料が材料なだけに失敗も出来ないし、そこいらの凡百の職人じゃ困る」

 

「ほぉ……どんな槍が出来るんだ?」

 

「作る過程でどうしてもロクロウやアイゼン達の協力もいる……いや、本当に出来るかどうか怪しい。その行程をどうにかしないと作れる物も作れん」

 

「オレ達になにをさせるつもりだ?」

 

「職人を見つけるまでは教えねえよ……行くか」

 

 王城へと繋がる下水路への道は血翅蝶により開かれた。

 ベルベットを先頭に一人ずつ降りていくのだが、地下にあるだけあって月の光は差し込んでこない。

 

「あっ!」

 

「足元、気を付けなさいよ」

 

 入口付近でコケるライフィセットを支えるベルベット。

 よく見れば地面は濡れており、所々濡れており足元には水溜まりが出来ている。

 

「ここから城まではそれなりに距離があった筈だが、中は……一本道じゃ無さそうだな」

 

 落ちていた地下道の路面の破片を投げるアイゼン、それなりに力を込めて投げると直ぐに壁にぶつかる音が聞こえた。

 それは此処がかなり複雑な地下道だと言う事を証明するのに充分な音で、それなりに響いた。

 

「いや、下手すると王城が狙われた際の隠し通路じゃなくて下水道で……うんことかが、もしかすると国中の水道とかと繋がっていて国全体のうんこが集まってる可能性が……」

 

「幾らなんでもそれは無いじゃろ……無いじゃろう!?流石に見たくないぞ」

 

「はぁ……暗殺しに行く一団とは思えないわね」

 

「そっちの方が、気楽で良い……」

 

 くだらない馬鹿みたいだけど面白い会話をしているゴンベエ達の空気が心を和らげる。

 気休め程度にしかならないが、それでも心が安らぐ……内容がかなりアレだが。

 

「ゴンベエ、光る硝子細工を持っていなかったか?」

 

「電球と呼べ、電球と」

 

 この暗い中を歩くのは危険だと、あの硝子細工を思い出す。

 この時代に来る際にも持ってきたものの中にあったはずだと聞くとゴンベエは取り出して灯りをつける。

 

「ランタンも一応はあるが、オイル切れるの怖いしこれで行くか」

 

「確かそいつは2000時間ぶっ通しで明かりがつくんだったな」

 

「どうなってるんだろ?」

 

「作るの簡単だから、埠頭でガラスの原材料である珪砂を手に入れて、暇な時に基礎だけを教えてやるよ……人に伝授したらシバき倒すけどな」

 

 ゴンベエから電球について教えて貰えるとなると嬉しそうにするアイゼンとライフィセット。地下道には憑魔が大量に住み着いており、直ぐに気持ちを切り替えて倒す。

 

「業魔から市民を守ると言う城塞都市じゃと言うのに、王家の足元に業魔が住み着いているとはなっとらんのぅ」

 

「……面目ない」

 

「いや、おぬしに言っとるんじゃないぞ」

 

「マギルゥ、その言葉は物凄くアメッカに効くからやめてくれ」

 

 レディレイクの地下もこんな感じになっているのをマギルゥの一言で思い出す。

 天族が見えるのにこの時代では信仰されておらず加護領域も一切無いから当然かもしれないが、民を守ろうとする王都がこの様に危険な憑魔が住み着いている事に文句を言われると何一つ反論できない。

 

「はい、泳げる人!」

 

 地下道を進んでいくと、水溜まり……とは言いづらいちょっとした小船がいるぐらいに水がはっているところにつく。

 此処を抜けなければ先に進む事はできず、何処かに掴まって移動も出来ずゴンベエは振り向いて泳げるかどうかを聞いてくるが、さっきの話を聞いた以上は泳ぎたくない。

 

「悪いが、オレは地の聖隷……水に浮かぶことはない。ペンギョンフロートさえあれば、オレの泳ぎは世界を狙えるが……」

 

「それ以前に泳ぎたくないのぅ」

 

「つっても、フックショット使っても無理っぽいぞ?」

 

 一直線に続く道ならまだしも結構長く左右に曲がらなければならず、水がはっている。

 ゴンベエの持つ道具でもどうすることも出来ず、ゴンベエは魚の妖精に変身する仮面をつけて泳いで行く。

 

「狼になったり、魚人間になったりなんでもありだな、あいつ」

 

「泳いでみたが、かなりの水路でフックショットを使ってもいけない感じで、途中何個も似たような所があった」

 

「っぐ……泳ぐしかないのか?覚えておれよ、ビエンフー!」

 

「ねぇ、彼処にあるアレってなに?」

 

 苦渋の決断に迫られる中、ベルベットはなにかのレバーを発見する。

 もしかしてと思い私が試しにレバーを引いてみるとはっていた水が引いていった。

 

「エバラのごまだれ!」

 

「……なに言ってんの、あんた?」

 

「……コレを言わないといけない呪いに掛かってるんだよ、オレは」

 

 前に牢を脱出して箱から武器を取り返した時も似たような事を言っていたな。

 ゴンベエの呪いはともかく、泳いでいかずに済んだことにホッとし水を引くレバーを探しながら奥へと進んでいく私達。

 

「ここは、書庫か?」

 

 降りたり登ったりを繰り返しているうちに、王城内部に辿り着いた。そこは書庫で、右を見ても左を見ても本棚と、大量の本で埋め尽くされている。

 

「わぁ……」

 

「見たことの無い本ばかりだ」

 

 私とライフィセットは目を輝かせる。

 此処にあるのは1000年以上前の本、どれもこれも現代には残っていない物ばかりで残っていたとしてもローランス帝国の物で、私が見ることは難しい。

 

「ほほぅ、流石は王城の書庫じゃ。珍しい本が沢山揃っておるのう」

 

 マギルゥも本の価値が分かるのか、本棚にある本に触れる。すると、本棚が横に動き出して壁の中に隠れている別の本棚が出現する。

 

「古代語の本!」

 

「なに!?」

 

 隠し本棚に入っている本を見て驚くライフィセット。今、つまりは千年よりも遥か昔に栄えた文明の言語や出来事や研究成果などが書かれている3000年以上前の書物。現代では本当に一握りで、破損している物が多く、無傷なのは先ず存在しないとまで言われており、本棚が丸々一つ埋まる程となるとレディレイクやマーリンドでも無い。

 

「読めるのか?」

 

「いや、私には読めない。

古代語の中には翻訳が独特のものが存在していて、ただ現代の言葉や文字に置き換えれば良いと言うわけではない。

そう言った文を読み解く才能が必要なのだが……ライフィセットは読めるのか?」

 

「ううん、僕も読めない。でも、僕」

 

「暗殺には必要の無いものよ」

 

 此処にあるものをスレイが見れば、どれだけ喜ぶのだろうか?そんな思いはベルベットの言葉で一瞬にして消え去り現実へと戻される。甘い一時はほんの一瞬だったが、本当はこの場に居ること自体があってはならない事だと忘れていた。

 

「だから、一冊だけよ」

 

「ベルベット……」

 

「あんた等はどんなに良い子のフリをしても、大司祭を暗殺しようとする業魔を止めようとすらしない悪よ。なら、悪らしく盗みなさい。嵩張るから、これで良いでしょ?」

 

 本棚から適当に一冊抜き取りライフィセットに渡したベルベット。

 予想外の出来事に戸惑うが、ベルベットは全くといって無関心なのか書庫を出ようとする。

 

「あいつ、素直に優しくすることが出来ないのか?」

 

 そんなベルベットの背を見て呆れるロクロウだが、私は少しだけ違うと思う。

 

「逆、じゃないのだろうか?」

 

「逆?」

 

「厳しくなれない、必死になって怒ろうと頑張っているように私には見える」

 

 ずっとずっと導師アルトリウスの命を狙おうと憎悪を燃やしているが、憎悪を燃やし続けることは難しい。

 時折ベルベットが見せる復讐者としての甘さは考えようによっては、ベルベットの本来の素顔で、本来は優しい女性だ。一側面しか見ていないし、付き合いが長いわけではないから確かかどうかは怪しいが、少なくとも私はそう思う。

 

「マ、マギンプイプイ!」

 

「お前はしなくていいぞ……ええもん、見れた」

 

 礼拝堂に向かう道中、マギルゥから教わった緊張を紛らわす方法を試しているとゴンベエから止められる。ゴンベエは何故か私を見て、満たされた顔をしているが、どうしてだろう?




スキット 犯人も辛いよ

ゴンベエ「マギルゥは無理だから、アイゼンが、いやロクロウでも……あ~さっきの書庫に」

ベルベット「なにぶつくさ言ってるのよ?」

ゴンベエ「誰が大司祭を殺るか考えているんだよ」

ベルベット「誰でも良いじゃない……それとも、アメッカに殺らせたくないの?」

ゴンベエ「彼奴には無理だろうし、土壇場で殺そうとするお前等を止めに入る可能性があるからさせねえ。と言うか問題はそこじゃない。誰がやるかだ」

ベルベット「?」

ゴンベエ「幸いにもこの国にカメラを作る技術は無いから、まだアイゼンがアイフリード海賊団副長とか、ロクロウが業魔とか一般人に知られていない。今から殺すのはクソッタレかどうとかは別として大司祭、殺せば嫌でも騒ぎになる。あの女退魔士はオレ達の顔をハッキリと見ている。犯人だと分かり、人相書かれて指名手配されたら行動が制限される可能性が高い」

ベルベット「確かにそうね……マギルゥに殺らせようかしら?」

ゴンベエ「誰が殺ろうが同じだ。つーか、オレ達は暗殺しに来たんだ。堂々とスパッとするんじゃなくて暗殺、足跡を残す時点で間違いだ」

ベルベット「じゃあ、どうしろって言うのよ?」

ゴンベエ「こういう時こそ、死神かと思うんだがな」

アイゼン「呼んだか?」

ゴンベエ「呼んでねえよ。死神つったんだ」

アイゼン「ならば、オレだ。オレは死神だ」

ゴンベエ「オレが言っている死神は探偵って意味なんだよ」

ライフィセット「なんで探偵が死神なの?」

ゴンベエ「推理小説、それこそシリーズ化されて10冊以上も出ているものがあるだろ?」

ライフィセット「うん」

ゴンベエ「一冊につき一回は殺人事件に巻き込まれる、そういう感じの仕事してなくても旅行先で偶然に巻き込まれたりを繰り返しまくる……疫病神よりも死神だろう」

アイゼン「確かに推理小説の主人公は幾つもの殺人事件に偶然的に遭遇する文字通りの死神だな」

ゴンベエ「そういうことだ……話を戻すが、足をついて人相書きされて町中にばらまかれるのはまずい。偶然の事故死を装った方が良いと思う……で、書庫に推理小説があったかなと」

ベルベット「推理小説に出てくる密室トリックを真似するのね」

ライフィセット「でも、それだとその推理小説を知っている人達にトリックがバレちゃうよ。自力で考えないと」

ゴンベエ「自力で考えるっつっても、そんなトリック浮かばない変人揃いだぞ」

アイゼン「それなら問題は無い。推理小説に出てくる犯人は大抵は一般人だ、一般人に出来て海賊に出来ないなんてことは絶対に無い!名探偵でも現れない限りはな!」

ライフィセット「なんでだろう、アイゼンが程よいキャリアと中途半端な地位を持っているそれなりに偉い人に見える」

ゴンベエ「声的に警視、じゃなくてトリックだトリック」

ベルベット「そうね……事故死にするか、自殺にするか、他殺にするか……他殺だと私達に容疑が掛かるわね。足跡はもうある程度残しているから事故か自殺に見せるトリック……」

ライフィセット「名探偵でも見抜けないトリック……難しいね」

ゴンベエ「言っとくが、考えるよりも実行する方が難しいんだぞ」

ベルベット「覚悟は出来ているわ」

ゴンベエ「いや、そういう意味じゃない。今回はサクッといけるけど、トリックって色々とな……」

ライフィセット「どういうこと?」

ゴンベエ「まず大前提で名探偵が出てくる可能性がある」

アイゼン「先に名探偵を殺しておけ」

ゴンベエ「馬鹿野郎、それでも名探偵は帰ってくるんだよ!と言うか分かってるのか、トリックに必要なのは殺す覚悟以外なんだぞ」

アイゼン「殺す覚悟だと?」

ゴンベエ「例えばタロットカードに見立てた殺人事件を起こすとしよう。運命の輪のカードと風車が似ていることに気付いたら、どうする?」

アイゼン「風車に括りつける」

ゴンベエ「術とか無しで風車にオレを数分で括りつけてみろ。後、素知らぬ顔で泥道に足跡を残さずに別館から本館に行ったりする方法をやってみろ。ライフィセットはトリックに使う何処にでもいる犬を調教してみろ」

ライフィセット「動物を調教って……どうすれば」

ベルベット「しつける時間なんて無いわ」

ゴンベエ「ベルベットは変装して島の子供達に嘘の言い伝え的なのを流し続けたりするんだ!もしくは金持ちの坊っちゃんの恋人になって家族に気に入られるのを」

ベルベット「絶対に嫌よ」

ライフィセット「……トリックって、頭よりも心と肉体を使うんだね」

ゴンベエ「他にも色々とある。容疑者達そっくりの蝋人形を作ったり、蝋人形の中に入って死にかけたり、名探偵を追い返したと思えば帰ってきたり、名探偵の宿敵である殺人鬼に狙われたり、犯人も犯人で大変なんだ。呼んでないのに来るんだぞ名探偵。ミステリーあるあるの絶海の孤島とかそういうのじゃないのに、殺人事件起きまくってるのに現場に普通にいるんだ……だが、忘れるなよ」

ライフィセット「なにが?」

ゴンベエ「犯人は大抵は、一般人だ」

ライフィセット「一般人……名探偵は一般人じゃないから、トリックを見抜けるんだね」

アイゼン「犯人だと思わせない演技力、風車に死体を括りつけるフィジカル、時には自分を刺して被害者面する発想力、友人を殺した相手と彼氏彼女の関係を築き上げるモテ力を持つ一般人を見抜くか……どうすれば勝てるんだ?」

ゴンベエ「正直それはオレにも分からねえよ。
底無し沼に沈めても、雪山に捨ててきても普通に生還するし、二人がかりで挑んでも両方バレるし、それなりの権限で事件を強制終了させようとしたらその権限よりも強い権限持った奴が出てくるし、名探偵を犯人に仕立てあげても普通に逃亡に成功して逃亡中に謎を解くし、名探偵の危険性を知っているから呼ばなかったのに向こうから現れるんだぞ」

ベルベット「犯人も探偵も一般人の枠を越えているわ……密室トリックは無しよ」
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