テイルズオブゼ…?   作:アルピ交通事務局

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久々に書くせいか、色々とおかしくなってる可能性がある……


人工呼吸にそこまで効果は無い

「ここは?」

 

 アルトリウスに挑むも、圧倒的なまでの実力差を見せ付けられて撤退した私達。

 どうやってかは分からないが、咄嗟に開いた穴にゴンベエと共に飛び込み、意識を失っていたが気付くと見知らぬ遺跡の様な場所にいた。

 

「おお、起きたか!」

 

「ロクロウ、それにマギルゥ……ここはいったい?」

 

「さ~、ワシにもさっぱりじゃ。

少なくとも、あの場から逃げれたのは確かの様じゃがの」

 

 周りを見回すとロクロウとマギルゥがいた。この場所について聞くも二人は心当たりがなく、首を横に振る。

 二人が分からないとなると、飛び込めと言ったアイゼンならばなにかを知っているかもしれないと周りを見るがアイゼンがいない。アイゼンだけじゃない、ベルベットも、ライフィセットも……ゴンベエもいない。

 

「他の4人は何処に?」

 

「……ワシ達しかおらんかった」

 

 悲しげな顔をして俯くマギルゥ。

 私達しか居なかった?……それはつまり

 

「ゴンベエ達は、何処に」

 

「分からん……じゃが、あの様なキテレツなものに入った末に、全く見知らぬ土地に出た。

更にはお主が気絶している事を考えれば、あやつ等は……時空の塵となって消えたのやもしれん……」

 

「嘘だ……」

 

「うむ、嘘じゃよ!」

 

「そんなことが、あってたまるか!!

あの時、ゴンベエはちゃんと私の手を握っていてくれた!!暗闇の中で、私が何処か遠くに行かない様に、ずっとずっと!!」

 

「いや、じゃから」

 

「ゴンベエは死なない、どんな時だって平気な顔をしていた!!」

 

 あの時もそうだ。ヘルダルフの圧倒的なまでの力を見せつけられていもゴンベエは普通にしていた。

 疲れてはいたが怪我らしい怪我は特になく、ヘルダルフの腕を斬り落としていた。確かに導師アルトリウスはヘルダルフよりも驚異的な存在だったが、それでもゴンベエは戦っていて大きな怪我をしていなかった。

 

「そうだ、もう一度、聖主の御座に行こう。

あそこでもう一度、あの黒い穴を出現させればいい。そこに入ればきっとゴンベエの元に」

 

「わん!!」

 

「ゴンベエ?」

 

 急いでマギルゥとロクロウを引っ張り、元いたところに戻ろうとすると狼に吠えられる。

 この狼のことを知っている。ゴンベエだ。どうやってかは知らないが、ゴンベエは狼と人間の姿を使い分けることが出来る。

 

「よかった……」

 

「がう!」

 

 生きていたことが分かると緊張の糸が切れて涙を流して膝をつく。

 ゴンベエはそんな私の側によ……らずに、マギルゥ目掛けて突撃して噛みついた。

 

「ぐるぅあああああ!!」

 

「ギャアアア!!ほ、本気で噛みおったの!?

ちょっとしたジョークじゃよ、ジョーク!!ブラックかもしれんが、場を和ませようとしての」

 

「ガルゥウウウウウ!!」

 

 ゴンベエはマギルゥの頭に噛みついた。

 マギルゥは頭から血を流しているが自業自得故、心配する気にはなれない。

 

「俺達が此処に出た際にお前達が先にいて、ゴンベエは狼の姿だったんだ。

俺達が来るまで物凄く周りを警戒していて俺達が来たら、安心したのか辺りを探索しに行っていたんだよ」

 

「バウ!」

 

 何処でなにをしていたのかロクロウが説明をすると吠えるゴンベエ。

 マギルゥへの制裁を終えると私の隣に寄り添い、眠ろうとしている。

 

「その様子だと、なにも無かったみたいだな」

 

 探索したが成果は0。ベルベットやアイゼンは此処にはいない。

 この遺跡から出て、何処かの村や街に向かった方が良いかもしれないがゴンベエは動かずに私の隣で眠っている。

 ロクロウの言葉を聞き何処かに移動せずにベルベット達がこっちに来るのを待て、と言うことなのだろうか?と考える。確か、穴に飛び込む際にゴンベエは分身を二体消して、1人はベルベットとライフィセットを、1人は私と共に穴に飛び込んだ。

 此処にいるゴンベエは1人で、ベルベット達が居ないとなるともう1人のゴンベエはベルベット達と一緒にいて、此処にいるゴンベエの居場所が分かって探しに来る……のだろうか?

 

「!!」

 

 色々と仮説を立てていると、背後が眩く光を放つ。

 いきなりのことで反応が遅れたが、槍を手に取り構える。ロクロウ達も武器を取り出して何時でも戦えるようにと構える。

 

「アイゼン……ベルベットも、無事だったのか!?」

 

「……全然、無事じゃないです。

こいつ、思ったよりも血を流しすぎてた……血中のヘモグロビンが少ないとか、そういうのじゃなくて物理的に血液が足りなくて、危なかった」

 

「ゴンベエ?」

 

 眩い光が消えたと思えば、アイゼンとベルベットを背負っているゴンベエが出てきた……のだが、誰とも視線を合わせようとせず俯いており、声に覇気もなにも感じない。棒読みというよりは無気力な感じの声を出している。

 

「……うん?ライフィセットは何処だ?」

 

「……あいつが居ない?まさか、まだあっちに」

 

「それはない。

あの時、オレ達全員が光に飲み込まれた。考えられるのは、オレ達と違うところに出た……一緒の光だ。恐らくは近くにいるはずだ」

 

「なら、探すわよ。ゴンベっ!?」

 

「感情的になって血圧を上げるな。

とにもかくにも、お前は血を作らないとなにも出来ないだろう」

 

「……」

 

 ライフィセットの居場所に心当たりがあるのか急ごうとするベルベット。

 ゴンベエの名前を大声で呼ぼうとした途端、頭痛が走ったのか頭を抑えた。

 

「ベルベット、ライフィセットだけが居ないことや、今まで何処に居たのかを話してくれ。

血圧についてはよく分からないが、少なくともあの時ベルベットはお腹を貫かれた。血を多く失っている……少しぐらいはゆっくりした方が良い」

 

「アメッカの言うとおりだ。

休むタイミングを逃すのは命取りだ……少なくとも、今は休むのが一番だ」

 

「……分かったわよ」

 

 私やアイゼンに休めと言われ、ライフィセットを探すのを一時中断する。

 一先ずは地面に腰を降ろすアイゼン達。ベルベットもゴンベエから降りて座ろうとするのだが、尻餅をつく様にペタンと倒れてゴンベエの肩に寄り添う。

 

「辛いなら、別に寝転がっても良いんだぞ。

あっちで狼になってるオレを枕代わりにして寝ても大丈夫、だから……」

 

「……なにがあったんだ?」

 

 血を多く失い、何時気絶してもおかしくない状態なのかベルベットに何時も以上に優しいゴンベエ。

 ベルベットの方もベルベットで、なんだかよそよそしい感じで……いったい、私達と離れている間に何があったのだろう?

 

「アイゼンが、レイズデッドとかいう便利な術を教えなかった……」

 

「……すまん。レイズデッドは使えるだけで使ったことはなかった。死神の呪いで何かしらのアクシデントが起きるならと思って」

 

「結果的にはアクシデント以上のアクシデントが起きたじゃねえか……」

 

「っ……あんたね、私の……がアクシデントだって言うの?」

 

「オレだって、もうちょいムードあるシチュエーション欲しいんだよ……こう言うのって大事なんだよ!!」

 

「うるさい」

 

「あ、はい、すいません」

 

 私達と一切目線を合わせずに、会話をする三人。

 アイゼンとゴンベエはベルベットに対して強く出れず、小さく縮こまっている。

 

「で、なにがあったんだ?」

 

「……え~、此処とは全く違う場所に行きまして、そこでベルベットの心臓が止まりましてなんやかんやで復活しました。ベルベットはとりあえず血液の失いすぎで終わりまして……え~ライフィセットくんにですね、問題が発生したんですよ。あの女退魔士、ライフィセットくんに命令をして無理矢理体を動かそうとしていたの見てましたよね?」

 

「……なんやかんやになにがあった?」

 

「触れるな」

 

 未だに私達に一切目線を合わせないゴンベエ。

 なにやらとてつもなく大事な部分を折っており、ライフィセットがどうなったかと話題を変えていこうとしている。その事について聞こうとするとアイゼンが首を横に振る。

 

「今はそれよりもライフィセットだ」

 

「それより?確かにあの子の方が大事よ。

だけど……あんたがそれよりって言う資格があると思ってるの?」

 

「……」

 

 蛇に睨まれた蛙の様になにも言えないアイゼン。

 なにも言わなかったのでもういいとベルベットは起きたことを説明してくれる。

 私達が入った穴は地脈に通じるものの様なもので、世界の至るところと繋がっている地脈を経由して遥か遠くの場所に出た。だが、ゴンベエ達は何故か私達と同じ場所でなく中間点とも言うべきところに出てしまった。

 そこまでならまだよかった(よくない)が、どうも女退魔士の命令に逆らった際にあの女退魔士との契約が切れてしまった。清浄なものを器としなくなった為にライフィセットは放置していれば憑魔化しそうになった。

 最初はゴンベエを器にしようとしたのだが、器にしようとする際になんらかの力が働いてゴンベエがライフィセットを受け入れず弾いた。

 マギルゥがおらず、どうすることも出来ないそんな時にエレノアが現れて、一時停戦で一先ずはとライフィセットの器になった。

 

「私達の居ないところで、そんなことがあったのか……」

 

「ちょうどあの女が契約の詠唱を終えたところで、光に飲み込まれて……今に至るわ」

 

 私達の居ないところで、大変なことになっておりライフィセットが憑魔になりかけたなんて……短い付き合いだが、幼いライフィセットと戦うことはしたくはない。

 

「で、なにがあったんじゃ?」

 

「だから、あの子が危うく業魔になろうと」

 

「いやいや、そっちじゃない……ゴンベエとなにかあったんじゃろ?」

 

 大体の事情は分かったが、それだとゴンベエとベルベットのおかしな態度が分からない。

 マギルゥはその事について根掘り葉掘り聞いてくるのだが、無言を貫く二人。

 

「ゴンベエ」

 

「なにも……あ、あの女退魔士が後で勝負しろって決闘を挑んできたぞ。誰が出る?」

 

「あたしが」

 

「お前はダメだ。普段の半分も動けない状態なんだ、その辺に居る憑魔も相手にするなよ」

 

 話題を反らしているな。

 

「マギルゥ、なにか分かるか?」

 

「ワシは探偵じゃなくて、魔女じゃぞ?しかーし!!ワシはハッキリと聞いたぞ、のぅ、ビエンフーや!」

 

 私と同じぐらい知りたがっているマギルゥに聞けば何かに気付いており、ビエンフーが姿を現す。

 

「はい、でフ!ゴンベエはアイゼンに対してレイズデッドと言ってたでフ!」

 

「レイズデッド、それはいったい……」

 

「聖隷術の中でも特に難しい術で、死んだ人を生き返らせる術でフよ!」

 

「死んだ人を生き返らせる!?」

 

「正確には死んで間もない五体満足なものを生き返らせる術じゃの。

肉体に刺激を与えても全くと言って反応しなかったりする状態じゃと無理なもので、まぁ、要するに三途の川を渡る寸前で逆戻りさせる術じゃ!」

 

 そんな術をアイゼンは使うことが出来るとは……。

 改めて天族の凄さを感じる私だが、直ぐに大変な事になっていたと気付く。

 

「レイズデッドを出したということは誰かが死んでいたと言うことなのか!?」

 

「っ、ええそうよ!血を大量に失ったお陰様で心臓が止まったわ!危うく死にかけたわよ!」

 

「ベルベット、騒ぐな。傷口は塞がってるとはいえ、興奮して血圧を上げるとどうなるか」

 

「あ?」

 

「す、すみませんでした」

 

 蛇に睨まれた蛙のように大人しいゴンベエ。やはり、なにかあったな。

 

「つまり、こう言うことだな。

ベルベットが一度、死んでしまってゴンベエ達がそれを発見して、アイゼンがレイズデッドを使った」

 

「この感じからしてゴンベエ達がベルベットを発見してアイゼンがレイズデッドを使うまでになにかあったでフよ!」

 

「あんたら、いい加減にしろ!」

 

 ロクロウとビエンフーが纏めるとキレたベルベット。

 腕を憑魔に変えて襲いかかろうとするのだが、上手く立ち上がれずにふらついてしまう。

 

「お前等、流石にそれ以上はやめろ。ゴンベエとベルベットの威厳に関わる」

 

「……」

 

「アメッカ、そんなに睨んでもベルベットもゴンベエも教えん。オレも教えない」

 

 二人の秘密がどうしても知りたく、気付いたら睨んでいた……いったいなにが。

 

「これ以上は無しよ、無し。

それよりもあの女を見つけないと……私達とアメッカ達が一緒の場所に出たのなら、あの女も何処かに居る筈よ」

 

「おう!、っと、そういやここって何処なんだろうな?見た感じ遺跡みたいだが」

 

 ライフィセットの器となったエレノアを探すことになり、歩き出す私達。

 余り気に留めていなかったが、今いる場所の詳細についてロクロウが気になり、声に出すとアイゼンが色々と説明をしてくれる。

 

「っ、離しなさい!」

 

 聖主について色々と教えてくれ、細かい解説をマギルゥがしてくれて何時もならば集中して聞くのだが今は耳に入らずベルベットとゴンベエに目が向いてしまう。

 

「離しなさいって、真っ直ぐに歩けてないだろうが。

この辺はデコボコしてたりするんだから、ほら、今も蹴ってるぞ」

 

「左を使わないでよ」

 

「戦闘も禁止だっつってんだろ」

 

 足元が覚束無いベルベットに肩を貸すゴンベエ。

 包帯が巻かれた左腕を掴み、肩を貸しておりベルベットは物凄くイライラしてしまうのだが貧血の為に頭痛に悩まされてしまう。

 

「ねぇ、1つだけ聞いて良い?」

 

「答えれる範囲内ならな」

 

「……あんた、アルトリウスを倒せたの?」

 

 導師アルトリウスはとてつもない強さを持っていた。

 それこそマルドラン師匠をも遥かに上回るほどで、ベルベットを赤子の手を捻るかの様に倒した上でまだまだ底を見せていなかった。

 

「あんただけがアルトリウスの力に気付いていた。

それと同時にあんただけがアルトリウスを傷付けることが出来て、底を見せなかった」

 

「ベルベット……オレ達はただ見に来た、知りに来ただけで戦争とか復讐とかしに来たわけじゃない」

 

「……そう。そういえば、そうだったわね」

 

 あくまでも私達は過去に色々となにがあったのか色々と知るべくこの時代にやって来た。

 ゴンベエならばどうすることも出来たが、ベルベットの復讐相手でゴンベエの戦う相手ではない。あくまでも、この場に居るのは仲間というよりは協力者の様な関係であり、利害が一致しているから一緒に居る……そういう関係の筈だ。気のせいだが、ベルベットがゴンベエを頼ろうとしてる。だが、あくまでも利害が一致しているから私達は一緒に居る。そうだね、うん。

 

「って、結局外に出ちまったな」

 

 道中出てくる憑魔を倒しながら遺跡を周り歩き、遺跡を出た私達。

 同じところに出ているのならばエレノアと遭遇すると思っていたが、遭遇することはなかった。

 

「俺達、遺跡をグルリと一周をしたから、違うところに出たのか?」

 

「そんな筈はない。あの女退魔士はオレ達の近くに出た。なら同じ地脈から出るはずだ」

 

「じゃが、何処にもおらんのぅ」

 

「いや、近くに居るぞ……めっさ気配感じる」

 

 外に出てもエレノアの姿は見当たらず、違うどこかに行ったのでは、逃げたのでは、と色々と考察するロクロウ達。

 ゴンベエは何処かに居るエレノアに気付いているようで、目を細めると近くの岩陰に隠れていたエレノアが現れる。

 

「てっきり逃げたと思ったわ」

 

 ゴンベエの肩を借りるのを止めて腕を組み、嫌味を言うベルベット。

 

「その事については申し訳ありません。

貴女達と同じように出ましたが場所が違いましたので、外に出て待たせていただきました」

 

「ライフィセットは?」

 

「私の中で眠っています。容態は落ち着いたようです」

 

 この場に居ないライフィセットの容態を教えてくれるエレノア。

 それを聞いて私は少しだけホッとするのだが、ベルベットは冷たい目でエレノアを見つめる。

 

「エレノア、だっけ?

あたしが勝ったら、器として死ぬまでしたがっ」

 

「危ない!!」

 

「セーフだ!」

 

 一歩前に出て、決闘で勝った時の内容を語ろうとするベルベット。

 足に力が上手く入らずに盛大なまでにコケそうになりエレノアが叫び、助けようとするのだが、その前にゴンベエがベルベットの右腕を掴んで胸元に引き寄せる。

 

「病み上がりとかいうレベルじゃないんだ」

 

「だったら、あんたが代わりにやりなさい!!」

 

「え~……」

 

「じゃあ俺がやろうか!一等の退魔士とやる機会なんざ早々に無いからな!」

 

「お前は喜ぶな!」

 

 戦えないベルベットは代打としてゴンベエを出すのだが、嫌がる。

 ロクロウはじゃあ自分がと挙手をするが、今はその時じゃないから黙っていて欲しい。

 

「アメッカ、パス」

 

「ゴンベエ、ベルベットは病み上がりとかいうレベルじゃないんじゃないのか?」

 

「……気にすんな」

 

 軽く勢いをつけてベルベットを引っ張り、私へとパスするゴンベエ。

 さっきまで怪我がどうのこうのと言っていた相手を雑に扱うのはダメだぞ。

 

「と言うことで、不本意ながらオレが相手だ」

 

 ここ最近は裏で色々とやっていたりした為に真正面からの戦闘は久々なものの、ゴンベエならば大丈夫だと言う安心感があった。

 

「貴方が相手ですか」

 

「ああ……オレを倒したら、次の相手を選べよ」

 

「え!?」

 

 え?

 

「いや、当然だろ。

お前はオレ等を捕まえたり斬らなアカン立場やろ?

当初の流れはベルベット倒せばベルベットの命を貰う。負ければ、死ぬまで言うことを聞いてやる条件だ。

お前が仮に万全の状態のベルベットを倒したとしてベルベットの命とライフィセットしか手に入らず、残りのオレ達はなんも無いんだぞ?」

 

 間違ってはいないが、人として間違っているぞ。

 

「まぁ、確かにそうだな。

俺が負けて死ぬのならまだしも俺以外が負けて死ぬのは気に食わん。ゴンベエが負けた場合は俺だな」

 

「こういったやり方は少々思うことはあるが、そうしなければならないのがお前達のルールだ。ロクロウが負ければオレが相手をしよう」

 

「お主等が負ければワシか。うむ、連戦に続く連戦ならば余裕じゃわい!」

 

「……良いでしょう!!元より貴方達を倒さなければなりません!!4人だろうが100人だろうが幾らでも相手になります!!」

 

 段々と話が脱線していき、当初ならばエレノアとベルベットの決闘の筈が何時の間にやらエレノアの四人抜きという不利な条件へと塗り変わっていた。

 

「アメッカ、ベルベットのと一緒にお前の命もチップインさせて貰うぞ」

 

「ああ……頑張れ」

 

「ああ、頑張る」

 

 私はエレノアと戦うことは出来ない。だから、応援するよ。頑張れ。

 ゴンベエがバキバキと腕を鳴らし、一歩前へと出ると手を出すまいと私達は一歩後退をする。

 

「あの女の命を賭けて、よろしかったのですか?」

 

「構わない」

 

「っ、ゲスめ……」

 

 ゴンベエを強く睨むエレノアの目には怒りや憎しみといった負の感情でなく、軽蔑の視線を向ける。

 

「ゲスく無いだろう。なんでそんなに怒っている?」

 

「業魔とはいえ、死んでいる女性の胸を触り、顔を近づけあろうことか唇を奪った男は女の敵です!!」

 

「テメェ、それは言うなって出る前に言ったやろ!!」

 

 エレノアはゴンベエの拳による一撃を顎にくらい意識を奪われ気絶をした。




スキット ホワイトかめにんvsゴンベエ&アリーシャ

かめにん「トータス!トータス!」

アリーシャ「あれは……」

かめにん「あ、らっしゃいっす!!」

アリーシャ「かめにんさ、ん……で間違い無いのか?」

かめにん「かめにんはかめにんっすよ。それよか、さんは止めて欲しいッスね。ちょっとむず痒い」

アリーシャ「そうか。ところで、こんな人気の無い場所でなにをしているんだ?」

かめにん「人気の無いところで出来る商売っすよ。
こういうところは危険でケガもしやすいので、アップルグミなんかが重宝っするっす!」

アリーシャ「つまり行商人というわけか……現代では見掛けなかったな」

かめにん「なにか言ったすか?」

アリーシャ「な、なんでもない!」

ゴンベエ「アリ、じゃなくてアメッカ、なにしてるんだ?」

アリーシャ「行商をしているかめにんを見つけた。なにかアイテムを切らして無いか?」

ゴンベエ「その辺の管理はベルベットがしてるから、知らん」

かめにん「ウゲェッ!」

アリーシャ「どうかしたのか?」

かめにん「い、いえ、なんでも無いっすよ。
お客さんが、自分の商売の邪魔をする適性価格で販売させてくれない方達を知り合いなんてちーっとも知らなかったっす」

ゴンベエ「アイツ等、揺すってるのか……因みにアップルグミ1つで幾らなんだ?」

かめにん「600ガルドっす」

アリーシャ「600ガルド!?アップルグミが6個も買える値段じゃないか」

ゴンベエ「ぼったくりにも程があるだろ!」

かめにん「いやぁ、そう言われましてもこういう場所に足を運ぶにはそれなりに経費が嵩みまして」

ゴンベエ「高い。10個で600ガルドに負けろ」

かめにん「無理っすよ!!そんなのしたら首が回らなくなってしまって」

ゴンベエ「ところで話は変わるが、ベルベット達にも売ったのか?」

かめにん「唐突っすね!あの方達はもう、相手にしたくは無いっす」

ゴンベエ「つーことは売ったんやな……」

かめにん「まぁ、そうなるって、お客さまの情報は聞いたらダメっすよ!信頼に関わるっす!」

ゴンベエ「いやなに、ちょっと気になってな。
アイフリード海賊団の副船長という国が捕まえないといけない賊の一味にアイテムを売ってるんだな、お前は」

かめにん「ど、どきーん!」

ゴンベエ「犯罪者の犯罪活動の手引きをしたことになるな、うん」

かめにん「……アップルグミ、1つで60ガルド、如何っすか!!」

ゴンベエ「高い、どうせなら半額にしろ!」

かめにん「うぅ、今までで、一番最悪な人っす」

アリーシャ「……このかめにん、何処かで見覚えがあるような」
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