魔法戦記リリカルなのは ウォータイム 作:偽作者(ハザードフォーム)
『なのは・・・・ごめんな・・・・・。』
『ごめんね、なのは・・・・・・。』
なのはは夢を見ていた。そう、それは自分が最も恐れていた物だった。
「待って!アラタ君!フェイトちゃん!皆!」
なのはは、遠くへと向かっていくアラタ達を追うため、走って行く。だが、追いつかず、どんどんと遠くへアラタは遠ざかっていく。
「アラタくーーーーーーーーーん!!!」
その時、なのはは光に包まれた。
『あれ?ここは・・・・?』
なのはは目覚めると、とある夕焼けに照らされた草原にいた。何もなければ、何処にも人はいない。
そんな草原にて、なのはは一人、立っていた。だが、一つ違う点があった、それは・・・・・
『何でバリアジャケットを着てるんだろう?』
そう、戦闘服で、防護服のバリアジャケットを着ていた。なのはは一体どういう事なのか分からない
状況のまま、ずっと夕焼けに照らされた草原の上を歩いていく。そして、森を抜け、ある場所にたどり着く。そこには、驚くべき光景が広がっていた。
『っ!!!』
なのははその光景に驚き、一歩後退する。そして、そのなのはの見た驚くべき、光景は・・・・・
『戦場・・・・・だったんだ・・・・・ここ』
そう、なのはが見た光景は、誰かと誰かが争った跡だった。折れた武器などがあれば、さっきのような草原みたいに植物は生えておらず、動物もいない。人の死体の山も出来ていた。中には、カラスに食われている物もいれば、鼠などが、集まっている物もあった。夕日に照らされているが、剣などが、刺さっている事から、なのはは予測できたのである。
『でも・・・・一体何で・・・・多分、疲れのせいかな?』
そう思い、その戦場へと、入っていく。だが、なのはは驚くべき物を見る。
『LBX!?それに、戦闘機人!?』
そう、人間の死体と思われていた山に、LBXや、人間のようで、機械の骨格が露出している死体があった。そして、あちらこちらには、LBXの武器などや、見た事のない武器などが血に濡れて落ちていた。
『これって・・・・・・・一体・・・・・?』
そして、そのまま、歩いていくと、何かを踏む。なのはは違和感を抱き、下を見る。そこには・・・・
『時空管理局の・・・・・・旗!?』
そう、そこには、時空管理局の旗を持ちながらも、首のないバリアジャケットを着た物が、ボロボロの状態で倒れていた。なのはは、驚き、辺りを見渡す。良く見てみると、管理局にて、使われている量産型デバイス、S2Uなどが落ちていた。
『じゃ・・・・・じゃあ・・・・これって・・・・・ううん、夢のはずだよね?そうだよね?』
そして、なのはは早く夢から目を覚まそうと頬を抓るものの、何も起きなかった。
『えっ?・・・・・・・現実!?』
その時、黒い影が夕日から、なのはを包み込む。なのはは、後ろに振り向く。そう、ここは戦場、木も無ければ、建造物もない。なら、他に何があるか?それは・・・・・・・
『キシャアアアアアアアアアア!!!』
怪物であった。身体の半分は機械であり、もう半分は白色の長い腕に、白い頭蓋骨の露出し、血管がいたる所に張り巡らされてあった。そして、次々と姿を現す。そして、キシャアアアアアア!!!という低い鳴き声を出し、襲い掛かってくる。なのはは、とっさに危険を感じ、逃げる。レイジングハートは何処にも無く、魔法は使えない。なので、攻撃手段がないのである。
『はっ・・・・はっ・・・・はっ・・・・』
なのはは只管走り続ける。そして、ある場所にたどり着く。そこは自分がいた草原であった。
『っ!!!』
そして謎の怪物がなのはを囲む。
そして、もう駄目だと思い目を瞑ったその時、何らかの緑色のビームが、怪物の頭部を何の音も無く、貫通する。すると、その怪物は脳を失ったかのように、倒れる。なのはは、直ぐに立ち上がり、一体、どういう事なのかと、疑問に思い、振り向いた場所には夕日に照らされ、誰なのか分からないが、誰かが立っていた。そして、自分の頭に響くような優しい声で言う。
――君は、力は欲しいかい?――
「だ、誰?」
なのはは、走って確認しようとするが、その前に、強い光に包まれた。
『あれ・・・・・?ここは?』
なのはが謎の空間にて、夕日の光に照らされた者を確認しようと向かい、光に包まれたころ、フェイトも夢を見ていた。
『皆!!』
今まで親しかった皆が死んでいる夢であった。周りには見覚えのある人達の死体、そして、見慣れた管理局の旗や、シンボルなどが血に濡れ、落ちてあった。どの人も既に息絶えていた。そんな中、自分の横には・・・・・・
「お母さん!お義母さん!お姉ちゃん!お兄ちゃん!」
そう、アリシア、プレシア、リンディ、クロノが倒れていた。
「フェ・・・・・・・イト・・・・ちゃん・・・・・ごめん・・・・・なさいね・・・・・」
リンディは虚ろな目をしながら、フェイトに言う。リンディの身体のいたる所には、何らかの破片が刺さっており、傷は深かった。
「フェ・・・・・イト・・・・・?、ゴホッゴホッ!・・・・ごめん・・・・・なさい・・・・・・。」
プレシアは、血を吐きながら言う。プレシアは、誰かに斬られた跡がかなりある。
「お母さん!お義母さん!直ぐに手当てをするから!諦めないで!!」
「フェ・・・・・イト・・・・・・お前だけでも・・・・・・・生きろ・・・・・。」
クロノは言う。クロノの場合、短剣が多く突き刺さっていた。
「お兄ちゃん!諦めちゃ駄目!」
「フェイト・・・・・ちゃん・・・・・・今日は・・・・・・いつもより・・・・・・綺麗・・・・・・・だね・・・・・・」
「お姉ちゃん!」
「強く・・・・・・・・生きてくれ・・・・・・フェイト」
「っ!!!」
そして、皆は息絶える。だが、そんな中、死体の近くにて、何かが、動く。
『なのは!!アラタ!!』
そう、二人が倒れていた。なのははボロボロのバリアジャケットに、いたる所に深い傷があり、アラタは装甲、脚部、腕部を破壊され、コアスケルトンの骨格だけが見えていた。そして、二人は肩を担いでいる状態で倒れていた。フェイトは直ぐに、二人に近づく。
『なのは!アラタ!大丈夫!直ぐに手当てをするから!!』
フェイトは直ぐに治療しようとするが・・・・・・
『え・・・・・治療魔法ができない・・・・?』
そう、手に力が入らなかった。何故なら自分もボロボロであったからである。そう、要するに魔力切れである。
『フェイトちゃん・・・・・・・もう良いの・・・・・・・。』
『ああ・・・・・なのはの言う通りだ・・・・・・俺達はもう・・・・・良いんだ・・・・・・フェイト、お前だけでも、生きてくれ・・・・・・・・・。』
『駄目!諦めないで!!』
『ううん・・・・・もう良いの・・・・・ヴィヴィオをよろしくね・・・・・・・。』
『ごめんね・・・・・フェイトちゃん・・・・・・。』
そして、二人は完全に倒れる。
『いや・・・・・・・そんな・・・・・・駄目だよ・・・・・・・ヴィヴィオも心配してるんだよ・・・・・・・いや・・・・・・・・嘘だよね?・・・・・・・寝てるだけだよね・・・・・・・。』
そして、二人を揺さぶるが、動かなかった。
『イや・・・・・・そんな・・・・・・・・いや・・・・・・』
『イヤアアアアアアアアアアアア!!』
そんな時、優しい光がフェイトを包み込む。そして、一言言う。
――君には、守りたい物はある?――
と、そして、光に包まれた。
「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・今のは・・・・・夢?」
なのはは起き上がる。そう、アラタが遠くへと向かうのは悪夢であるが・・・・・・
(何でだろう・・・・・・・本当にアラタ君が遠くに行くような・・・・・・・ううん、そんな事はないよね・・・・?アラタ君、あんなに強いから・・・・・・・・・そうだよね・・・・・?)
なのはは、そう思いながら、時計を見る。時計は午前8時を示していた。
「・・・・・・・・え?そういえば、今日はアラタ君と錬練の約束があったよね・・・・・?」
なのはは、アラタとの約束を思い出す。そして、真っ白になる。
「にゃあああああああああああああああああああ!!!」
そして、部屋を出るが、誰かとぶつかり、倒れる。
「いたたた・・・・ごめんね、フェイト・・・・え・・・・?」
そして、起き上がろうとするが・・・・・・
「ひ、久しぶりだな、なのは・・・・・・・。」
そう、ぶつかって倒れたのは、アラタであった。そして、現在の状態はというと・・・・・
「にゃ、にゃっ!?!?」
そう、なのはがアラタの上に乗っかっており、(要するに馬乗り)さっき、ぶつかった時に、唇が装甲ではあるが、頬に唇が当たったのである。そんな時・・・・・・
「な、なのは・・・・・ママ?」
そう、ヴィヴィオが丁度通り掛かり、見たのである。
なのはとアラタは、直ぐに驚きながら、立ち上がる。
「な、なのはママ!?」
「ヴィ、ヴィヴィオ、こ、これは事故だ!ヴィヴィオが通った時、丁度この姿勢だったからな・・・・・。(ど、どうすれば、良いんだ・・・・・・・これは・・・・・)」
「そ、そうだよ!アラタ君の言う通りだから!ね?」
「うん、アラタさんがそう言うのなら、そうだよね。それより、もう皆、来てるよ?なのはママとフェイトママが寝坊するなんて、珍しいね。それじゃあ、私は先に行ってるからね!」
そして、ヴィヴィオはリビングへと向かう。
「ご、ごめんね!アラタ君!」
なのはは直ぐにアラタに謝る。
「いや、大丈夫だよ。それより、怪我はないか?」
「うん///////(あ、アラタ君と、事故だけど、き、キスしちゃった////でもちゃんとしたアラタ君の唇としたかったな・・・・・・・・)」
「それじゃあ、俺はフェイトを起こしに行くよ。さっき、ヴィヴィオの話じゃ、まだ寝てるかもしれないし・・・・・・」
「うん、分かったの!」
そして、アラタはフェイトを起こしに向かい、なのはは、着替えるために、部屋へと戻っていった。