魔法戦記リリカルなのは ウォータイム   作:偽作者(ハザードフォーム)

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最新話、ようやく投稿しました。


今回はアラタ達は登場しない、別の話となっています。



第66話「それでも…」

「ぐっ…ハァ…ハァ……。」

 

彼等「特務六課」がウロボロスへと乗り込むため、ライディングソーサへと乗り、ウロボロスのある大気圏へを目指す中、ウロボロスの中ではバル‧スパロスが膝を付き、その場で息を荒く吐きながらも、ジジッというノイズ音とノイズの混じる視界を白銀の長髪に黒き騎士甲冑、全身には紅く循環する電子回路に似たアザ、漆黒の翼を広げ宙へ浮かぶ「リインフォース」はバル‧スパロスへと「レーヴァテイン」と呼ぶかつて「祝福の風」と呼ばれていた時…否、自分の主からその名を貰い、家族という大切な物を手にした…その中で自分の家族の一人であった騎士の相棒であり、彼女の剣の刃先を向けていた。

 

「私の勝ちだ、偽者。」

 

そして、リインフォースはレーヴァテインを前へと突き出す。

レーヴァテイン刃先はバル‧スパロスの身体を捉え、彼の刃先は銀色鎧へと深く潜り込み…

 

「ガ…ハッ…」

 

瞬く隙も無く、その刃はかの身体を突き抜けた。

 

 

 

 

「全く…これじゃあ、外と一緒じゃねえか。」

 

ノーヴェは辺りを見渡しながらも一人呟く。

今、ノーヴェ達は特務六課の舎内で”人”を探していた。

勿論、外と同じく全く人の気配所か、何処にも人影等無かったが…

 

「万時休すか…人が居なければ、今はどうする事も出来ないからな。」

 

「諦めてどうすんだよ…とはいえ一理あるがな…全く、一体何が起きてるのやら」

 

チンクは溜息を付き、辺りを見渡しては、術が尽きた今の状況に溜息をつく。

今の特務六課本部は完全に空き巣同然となっており、未だにさっきまで人が使っていたかのような真新しさを残すものの

人影は何処にも無い、ましてや人の気配すらも無いのである。

 

 

「パパ…何処に行っちゃったんだろう…?」

 

少女は周りをキョロキョロと見渡しては、自分の慕う父親を探す。

紫のガウンタグレイに酷似した”彼”が『助けたかったから救い出した』という理由、否、合わない理由で救い出された少女はいつからか、憎むべきはずのLBXをパパと呼ぶようになっていた。

そして、彼女は今、リリィ、トーマと遊んでいた。

 

(少し考えてみたけど…洗脳、とは思えないなぁ…。)

 

ギンガはベンチに座ったまま彼女、少女を見ては考えていた。

LBXから救われたとはいえ、彼らは非道的な人体実験から人を殺す事に躊躇いを持たない者達だ。更に、彼女が慕うLBXの彼が姿を消した事から、何かを彼女に施している、とも考えたが、昨日スバルと遊んでいた彼女の無邪気な笑みを思い出せばそうとは思えなかった。

 

「ギン姉、大丈夫?」

 

「え?う、うん…だ、大丈夫ちょっと、考え事してただけ」

 

スバルは「だと良いんだけど…」と何処となく自分を強引に納得させたかのよう、優れない表情をしつつも、トーマ、リリィと共に遊んでいた少女に誘われ、遊びの輪へと入る。

 

我に返ったギンガはもう一度少女を見る、そこにあるのは純粋な心を持つ一人の少女

だがLBXの連れて来た子でもある少女を見る

 

 

 

「あの子やあのLBXについて思い悩むのは後だ、今は生存者を探すのが先決だろ?」

 

ギンガの肩をポンポンと叩きつつもノーヴェは言う。

 

「確かに、奴はLBX…次元犯罪者の中でも最も危険な組織に入っている一人の犯罪者でもある、そんな組織の一人が今まで殺して来た人を助けるのはどうもおかしい、だが今はこの状況を打破する事が先決だ」

 

いつの間にか姿を現したチンクはギンガの座るベンチへと手を置き、支えにしつつも立った状態でトーマ、リリィ、紫のガウンタグレイの助けた少女を見つめる。

少女を見つめる瞳――ギンガの表情は何処となく、複雑な表情をしていた。

 

 

 

 

『出来るか出来ないかの問題じゃない、やるかやらないかの問題だ』

 

ある一つの部屋にて、ノイズ音の混じる声が響く。

窓を見れば暗闇に包まれ、何も見える事はなく

中は電灯が点いておらず、ある一つの灯火のみがうっすらと見える

その灯火に照らされ、見えるのは少女――手に持っているのは一つの無線機…トランシーバー

 

「ですが…そうすれば貴方が」

 

『気にするな、元より俺はお前の奴隷だろ?主が奴隷に命令通りかつ、命令するのは基本だ、それは今までの歴史や他の次元世界の歴史も証明している――それに…気になる事もある』

 

「気になる…事?」

 

『あぁ、今君の居るそこの覇王クラウスの直系子孫と自称する家族の特徴…何処かで見覚えがあるような気がしてな、そこに嫁入りした女性に加え、次男とその女性の3人の子供、そしてその女性が幼い頃に魔導事故で両腕を失い、義手を付けていた…しかも普通なら必要もない西洋甲冑の義手でだ、それにアインハルトの反応からして…』

 

「――との関連性が高い、と?」

 

『ああ、はっきりしているわけじゃないが…コスプレ用の物や只の勘違いの可能性もある――だが君の送った写真に写っているこの義手――』

 

「もっと簡単に言って貰えますか?私は科学者じゃありませんから」

 

『つまり、この義手は相当な技術で作り込まれてる、という事だ

 

しかもこれは観賞用じゃない、れっきとした戦闘用のな』

 

「…やはり、貴方もそう考えていらっしゃったのですね」

 

「…奇遇だな…俺は他にも調べるべき物があるから、調べ終え次第にアイツと迎えに行く。」

 

話し終えると共に灯火は消え、部屋はまた暗闇に包まれ、少女は姿を消す。

 

「――えぇ、分かりましたわ”マイパートナー”」

 

少女はトランシーバーをその場に置くと、窓越しから暗い夜空を見上げる

 

少女の見上げる夜空に現したのは太陽と対となる夜を照らす光、その光の源である月――

 

「…いやな予感がしますわね」

 

少女は独り呟く。

夜空を照らす紅き月を見るその表情は何処か不安を思わせるかのように見えた。




初めてのお方は始めまして、久々の方はお久しぶりです偽作者です

今回の話はちょっとネタが切れてしまったせいか、短くなってしまいました。
というより、5000文字も普通に書ける人や、あの人やら…すげえ

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