魔法戦記リリカルなのは ウォータイム   作:偽作者(ハザードフォーム)

9 / 71
第8話「それでも…」

『アラタ君、今日は何でここに呼んだのかな?』

 

なのはは夢を見ていた。夢というのは、遠い記憶を見たり、未来を予知したりする脳のネットワークと眠ってる間に意識体が見た物が夢である。

 

『なのは、今日はちょっとしたプレゼントがあるんだ。まあ、クリスマスプレゼントだけど』

 

う~ん、これてたしか・・・・・・・と思いながら、なのはは夢を見る。

 

『うん、良いけどどんなプレゼントなの?』

 

『これなんだけど、変かな?』

 

そして、夢のなのはに夢のアラタは何かを渡すが、なのはは遠くから見ているため、見えなかった。そして、夢のアラタは何かを言うが、それはだんだんと薄れて行き、やがて視界は暗くなり、やがて、優しい声が自分の名を呼ぶ声が聞こえ始める。そして、目を開けると、白い天井が広がっており、視界には、泣いているヴィヴィオ、驚いているスバル、キャロ、エリオ、ティアナが写っていた。

 

「なのはママ!!なのはママ!!よかった!!」

 

ヴィヴィオは涙目で言う。

 

「ここは・・・・・・・・。」

 

なのはは弱気な声で問う。何故なら、ドットフェイサーに首の後ろを殴られ、その間の記憶が飛んだからである。

 

「ここは病院ですよ、なのはさん。それより、よかった。奇妙なバリアジャケットを装着した騎士さんが、フェイトさんとなのはさんをここまで運んでくれなったら、大量出血で死ぬ所だったんですよ?」

 

ティアナは少し安らいだ表情で言う。

 

「変なバリアジャケットを装着した騎士・・・・・・そうだ!フェイトちゃん!フェイトちゃんは何処に?」

 

なのはは皆に問う。すると、皆の顔色が暗くなり、暗い雰因気になる。

 

「ふぇ、フェイトさんは、そ、その・・・・・・・。」

 

スバルは横を指差す。そこにはつたくさんの機械に囲まれ、その中で酸素マスクを付け、体中包帯を巻かれたフェイトが眠っていた。

 

「フェイトさんは・・・・・全身骨折に加え、深い切り傷が横腹に・・・・・命は取り留めたんですが、シャマルさんでも、意識は・・・・・・・回復しませんでした・・・・・・最悪の場合・・・・・・・・4日後には脳が死に、リンカーコアが暴走状態になり、死に至ります・・・・・・・。」

 

ティアナは暗い顔で言う。

 

「「「・・・・・・・・・・・。」」」

 

すると、皆は無言になる。今まで信じてきた、今まで数々の苦難、苦しみを乗り越えてきた金の閃光と呼ばれるようになったあのフェイトが謎の奇異殺人事件で手も足も出ずに倒されたからである。命は取り留めたものの、このままでは、死ぬからである。

 

「・・・・・それと、なのはママ・・・・変な騎士さんがこれを渡せって・・・・・・。」

 

ヴィヴィオは制服のポケットから何らかの小さな封筒を渡す。

なのはは封筒を開け、中に入っていた手紙を読み始める。内容は以下の通りである。

 

なのはへ

 

ごめんな、なのは。俺はもうお前と一緒にいられない。俺といれば、お前はまた沢山の傷を負う。それが怖いんだ。俺は、お前が傷つくのが怖いんだ。今まで、俺はいつも、お前を見守ってきたが、それでも、お前を守れなかった。お前の体に後遺症があるのはスキャン済みだ。さっきの言葉で分かったかもしれないが、今の俺は人じゃないんだ。お前の家族の一人のフェイトは、俺が束に頼んで送ったLBXの”本当の力”を見たせいで、それをワールドセイバーに嗅ぎ付けられたんだ。ワールドセイバーはお前の体に眠る”力”を狙ってる。

その力は、世界をも変える。俺はワールドセイバーの野望を阻止する。だが、お前を巻き込むわけには、いかない。もう、俺とは会えないかもしれないが、お前には沢山の待っている人がいる。それに、お前にはユーノという男がいるだろう。絶対に守ってくれる人が。

最後にフェイトの治療法の入ったUSBメモリが入れてある。それで、フェイトを救ってくれ。ごめんな、なのは。

 

なのはは手紙を読み終えた後、封筒の奥を見る。すると、USBメモリが手のひらに落ちてくる。

 

「なのはさん、それは?」

 

「これは、フェイトちゃんの治療法が入ったUSBメモリ。これで、フェイトちゃんを救って。それと、少し行く所があるから行くね。」

 

なのはは待機状態のレイジングハートエクセリオンをセットアップし、バリアジャケットを覆う。

 

「な、なのはさん、一体何を!?」

 

「アラタ君を探しに行く。アラタ君をほおって置けない。」

 

「で、でもっ!「でもじゃない!」」

 

皆、なのはを止めに入るが、なのはのバインドにより、拘束される。

 

バインド・・・・リンカーコアから発せられる陽イオンと電子を操作し、金属粒子の手錠などの拘束器具を作り、相手を縛る魔法。強度も操作可能であり、完全に動けなくさせる事も可能である。

 

「くっ!う、動けない!!」

 

「なのはさん!」

 

4人は動こうとするが、自由に動けない。

 

「なのはママ・・・・・・・。」

 

ヴィヴィオはなのはを悲しそうな顔で見つける。ヴィヴィオは思う、また自分の母親が遠くんっていく、と。

 

「ヴィヴィオ・・・・・・。」

 

なのはは腰を降ろし、ヴィヴィオを撫でる。

 

「大丈夫、絶対に帰って来るから・・・・・少しだけ、アラタ君とお話するだけだから・・・・。」

 

なのははそう言い、微笑む。

 

「・・・・・・・・うん、絶対に帰って来てね、なのはママ。」

 

ヴィヴィオはにっこりと微笑む。なのははうん、と頷き、腰を上げる。そして、ベランダの窓を開ける。それと同時に飛行魔法により、桃色の羽が生える。その後、体の一部のように羽ばたき、空へと上昇する。そして、かなりのスピードで、青空へと飛んで行く。

 

飛行魔法・・・・陽イオンを推進剤にし、電子で電磁場を起こす事で反重力を起こし、飛ぶ魔法。これには、かなりのGが掛かるが、バリアジャケットのアシスト機能により、その負担は軽減される。

 

「なのはさん・・・・・・・いつも、そうでしたね、誰のためにも、無茶をして・・・いろんな人を助けましたよね・・・・・・。」

 

スバルはなのはの飛んで行った青空を見上げる。それと同時にバインドが解ける。

 

「そうね・・・・・・スバル・・・・・・・。」

 

そう言い、ティアナもなのはの飛んで行った青空を見上げる。

 

「それじゃあ、エリオ、キャロ、ヴィヴィオ、今からやる事は分かるわよね?」

 

ティアナはエリオ、キャロ、ヴィヴィオに問う。

 

「「「はいっ!」」」

 

「それじゃあ、まずはスバル、シャマル先生を呼んできて、今からフェイトさんを救うわよ!」

 

そして、フェイトを救う事に専念し始めた。だが、誰も反対せずにし始める。何故なら

 

(((((なのはさん(ママ)、絶対に帰って来て(くださいね。))))

 

なのはの持っている鋼鉄の不屈の心、どんな弱さも力に変える強さ、そして、なのは自身を皆、信じていたからである。

 

 

「はああっ!!!」

 

そのころ、とある場所では、騎士、忍者が、沢山の敵を相手に戦っていた。

相手は、前の謎の者とは姿が違い、重装甲であり、豊富な色んな武器を持っていた。

だが、戦況は騎士達の方が有利だった。

 

「「必殺ファンクション!!」」

 

二人は叫ぶ。

 

『アタックファンクション!ゼロミサイル!』

 

『アタックファンクション!ストライクスラッシュ!』

 

二人は必殺ファンクションのプログラムを起動させ、動き始める。そして、沢山の相手を斬ったり、破壊する。だが、相手はぞろぞろと出てくる。

 

「くっ・・・・・・・。」

 

「瀬名アラタ・・・・・私達はここまでのようだな・・・・。」

 

「何を弱気な事を言ってるんだ。まだまだやれるだろう・・・・・早く皆を助けようぜ。」

 

二人はボロボロな機械の体でボロボロの武器を持ち、構える。そんな中、多くの相手達の奥から、一人の謎の者が、バズーカを放つ。バズーカの弾は、空中で網になり、二人を捕獲する。

 

「くっ!本当の狙いは俺達の捕獲目的だったのか!!」

 

騎士は網を斬ろうとするが、突然の高電圧の電撃が二人を襲う。

 

「「うわあああああああああああああああああ!!!」」

 

二人は力を失い、倒れる。

 

「貴様など、単なる特攻してくるにしかすぎない。頭がないのだよ。頭が」

 

沢山の謎の者の中から、一人だけ、白いコック船長のような姿をした者が現れる。

 

「くっ・・・・・ガウンタグレイ如きで・・・・・・・。」

 

「如き・・・・・・だと!?貴様!!私を舐めるなよ!!クソが!!」

 

そう言い、力強く騎士の頭を蹴る。

 

「・・・ぐっ・・・・・だが、お前達の負けだ・・・・・・今頃、人々は俺達の仲間の手によって逃がされた・・・・・・・・管理局にばれるのも、時間の問題だろうな・・・・・。」

 

「何だと!?だが、これで”あれ”の錠前は二つ揃った。後はパラサイトキーだけを揃えれば貴様はここで終わりだ。死ねぇ!!瀬名アラタ!!いや、裏切り者!! 」

 

そして、持っていた剣を振り上げる。だが、その前に何らかの飛んで来る物体により、剣は弾かれ、遠くへの地面にブッ刺さる。それを合図に、何処からか、沢山のビームの雨が、謎の者達を襲い、破壊していく。

 

「な、何だと!?」

 

ガウンタグレイと騎士に呼ばれた者は驚く。

 

(束か・・・・・・いつもより、早いな・・・・・・・。)

 

そして、ガウンタグレイの見つめる場所を見る。だが、騎士は驚くそこには・・・・・

 

「な、なのは!!!」

 

そう、自分が気絶させ、もう会う事はないと言い、もう一緒にはいられないと言ったはずの高町なのはの姿があった。周りには、謎の者達が倒れていた。なのはの体からは、紫電が走っており、いつもの姿ではなかった。

 

「返してもらうよ・・・・・・アラタ君を。」

 

そう言い、なのははレイジングハートエクセリオンを構える。

 

「はぁ?単なる上級魔導士がどうしたんだ?てめえ一人だけで、俺様を相手にできるわけないだろ?それにこいつがほしいのか?!あぁン?!」

 

ガウンタグレイは不良の頭のように、騎士達を思いっきり蹴り飛ばす。その後、剣を抜き、走り出す。

 

「なのはっ!!逃げろっ!!お前じゃ、無理だ!!」

 

騎士は言うが、なのはは逃げない。

 

「死ねぇ!!」

 

剣を振り上げたその時

 

――どいて――

 

なのはの一言により、逆転する。ガウンタグレイは、遠くへと吹っ飛び、壁にめりつけられる。

 

「な、何だこいつ!?た、単なるパンチだけでLBXを!?」

 

ガウンタグレイはデータから、なのはのデータを探し出す。ガウンタグレイは一つの言葉を見て驚く。そう

 

――不屈のエースオブエース――

 

どんな状況に置かれても、どんなに動けなくなる怪我をしても、不死鳥のようにまた舞い上がってきたなのは、そして、魔導士の中でとてつもなく、巨大な力を持っているなのはだからこその異名を持っているのである。

 

――ねえ――

 

ガウンタグレイの後ろから冷たい声が聞こえる。ガウンタグレイは後ろを向く。そこには、ブラスタービットが空中で構え、いつでも発射可能な状態のレイジングハートエクセリオンを構えたなのはが立っていた。

 

「お、おおお前!!俺を殺してもななな何の意味もねえぞ!!「うるさい」ひ、ひぃ!!!」

 

なのはは、横にあった壁を殴り、破壊する。

 

「ひ、た、退散!!!」

 

そして、ガウンタグレイは逃げて行こうとするが・・・・

 

――逃がさない――

 

なのはの一言により、ガウンタグレイは桃色のビームの中へと消え去っていった。

 

 

「LBXをたった一人で・・・・・・・。」

 

なのはの行動に二人は驚いていた。何故なら、一人で無数のLBXを相手にして、勝ったからである。そして、なのはは倒れている騎士と忍者の目の前で腰を下ろす。

 

「・・・・・・アラタ君。」

 

なのはは一言言う。

 

「な、何だ・・・・・・なのは」

 

なのはに”アラタ君”と呼ばれた騎士は答える。

 

「・・・何で置いて行こうとしたの?」

 

「・・・・・・・・・。」

 

なのはの言葉にアラタは黙る。何故なら、巻き込みたくなかった、そして、傷つけたくなかった大切な人をこのウォータイムに巻き込んでしまったからである。

 

「私は・・・・・凄く・・・・凄く・・・嫌だったんだよ?」

 

すると、なのはの座っている地にて、一粒の黒い染みができる。

 

「な、なのは?」

 

アラタはなのはの座る地面に黒い丸い染みができたのを見て、なのはを見上げる。そう、なのはは泣いていたのだ。

 

「なのは、何で泣いて・・「アラタ君が遠くに行っちゃうから・・・」・・・・なのは・・・・。」

 

「アラタ君、たしかに私には、ユーノ君や、フェイトちゃんや色んな人達がいる。けど、アラタ君もその中の一人なんだよ?人じゃなくても良い。だけど、皆と一緒にいてほしいの。」

 

なのはは少し泣き顔で言う。

 

「でも、アラタ君が私を巻き込みたくないから、今まで遠くで見守っていた気持ちは分かるよ。でも、私はアラタ君達にだけ、傷ついてほしくない。なら、一緒に傷ついて、一緒に乗り越えれば良いと思う。」

 

「なのは・・・・。」

 

「だけど、アラタ君が、嫌なら、別にそうしなくて良いの。だって、私なんて、そんな事を知らずに・・・・・・グスッ・・・・・アラタ君を・・・・・・」

 

なのはは少しずつ、泣く体勢に入る。

 

「な、なのは・・・・・・・。」

 

アラタは、必死に泣かなくさせる方法を探す。

 

「瀬名アラタ、もう良いのでは?どうやら、巻き込まないように遠くから高町なのはを守る事が、逆に傷つけたようですし・・・・・」

 

忍者は言う。

 

「・・・・・・なのは、聞いてくれ。俺はお前を泣かせたくもないし、傷つけたくもない、幸せにいてほしいんだ。だから、お前が望むのなら、隣にいても良い。だが、それはお前を俺達のウォータイムに巻き込む事になるんだ・・・・それは、お前を傷つける事になる。俺はそれが嫌なんだ・・・・・お前の今の平和な日常を壊すのが・・「大丈夫。」」

 

「アラタ君、私もね、最初はそういうのが怖かったの。殺されたり、暗殺されたり、するんじゃないかな?って。でもね、皆と一緒にそれを乗り越えてきたの。一人は皆のために、皆は一人のために的にね。だから、私はアラタ君と皆でなら、一緒に乗り越えられると思うの。だから、大丈夫なの。」

 

なのははアラタを見つめながら言う。

 

「・・・・・・・分かった。それじゃあ、皆には、挨拶しないとな。」

 

アラタは立ち上がり、なのはを見る。

 

「うん、それ・・・・・あれ?」

 

なのはは立ち上がろうとするが、立ち上がれずに、倒れそうになる。アラタは直ぐになのはを抱き上げる。

 

「魔力の使いすぎだな、まあ、無理はしないでくれ。」

 

アラタはなのはの方を向いて言う。

 

「うん、ありがとう、アラタ君。」

 

「パル・スパロス、一緒に行ってくれないか?」

 

アラタはパル・スパロスに一緒に行かないかを問う。

 

「貴方が良いのであれば、私はいつでも・・・・」

 

パル・スパロスは言う。

 

「そうか、じゃあ、行くか。」

 

そして、何処かへと向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。