もし氷川姉妹に弟がいたら   作:タクティくす

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GWということもあり、じっくり書く時間が出来そうです。
多分1話あたりの文量も多くなります。

今回は最初出たきりのおたえを出してみました。
おたえ感出てるかな?こうするといい。みたいなコツがあったら誰か教えてください


第10話

あれから数日が経った。

 

いつも通り毎朝やまぶきベーカリーに足を運び、学校へ行き、放課後はバイトか羽沢珈琲店で勉強や手伝いをする。

高校生になって変わったことといえば、つぐみ以外のAfterglowの皆がアルバイトを始めたことだ。モカは近くのコンビニ。巴とひまりはショッピングモール近くのファストフード店。蘭も始めたらしいが、冷やかしに来て欲しくないのか教えてくれない。つぐみだけは変わらず自宅の店の手伝いをしている。

学校も各教科ガイダンスが軒並み終了し、授業が本格的に始まり忙しくなる。

 

そんな中でガルジャムに出ると決めたのはAfterglowの結成の理由が、元を辿ると、五人で集まって何かをする。だったからなのかもしれない。

 

時間の流れというものは残酷だ。周囲の状況も自分達の立場も自分自身も何もかもが変わってしまう。どれだけ変わって欲しくないと嘆いても、そのままでは生き残れないから変わらずにはいられない。

 

でも、変わらずにいや、変えたくないものもある。どれだけ変わろうが、5人の友情は変わらない。変えずに残していこう。

 

それがAfterglow結成の理由...らしい。それっぽいこと言ってるが、要するにクラス替えで自分だけが別クラスになったショックで授業をさぼり、誰とも話さずにぼっち街道まっしぐらだった蘭のために、5人で集まる理由を作ろう。ってことだったらしいが。

 

ともかく、5人で一緒に何かがしたかったのだろう。高校にバイトと、5人で一緒にいる時間は確実に以前より減っているのだから。

 

蘭は最早言うまでもないが、Afterglowの言い出しっぺのつぐも他のみんなもAfterglowに対しての思い入れが強いのと同時に案外寂しがり屋なのかもしれない

俺より彼女達の方がよっぽどうさぎみたいだと思う。可愛いし。

 

Afterglowの5人でガルジャムに出たい。それが彼女達5()()()やる新しい挑戦だ。

間違っても俺が関わっていいことじゃない。精々つぐの代わりに羽沢珈琲店の店番をするぐらいだろう。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「う〜今日こそは、友希那さんあこをドラ「帰って」」

「はぐぅ」

ここ数日、こんなやり取りが続いているらしい。あこから、今日もまたダメだったと報告がきた。

 

 

湊友希那....羽丘学園高等部の2年生。先日ライブハウスで圧巻のパーフォマンスを披露した歌姫。

 

SPACEの先輩方から聞いたところによると今まで誰とも組まず、一人でライブハウスで歌う一匹狼だったらしい。それでもその歌一本で観客を熱狂の渦に巻き込み、魅了する。綺麗な銀髪に整った顔立ちも含めて、ライブハウスに通う人たちの間で今人気の超新星らしい。この間ステージを生で見てきたと話すと、肩を掴んで揺すられ問い質され、感想レポートを提出することを言い渡された。...どうやらかなりの人気らしい

 

そんな友希那がバンドを組む。これはひょっとしてとんでもないことではないだろうか。紗夜姉と気が合い、バンドを組むということを考えると、今まで誰とも組まずにいたのは、彼女の歌に負けない演奏ができるメンバーが見つからなかったからなのだろう。あの圧力に負けず、更に阻害せず、世界観を壊さずにより良いものに昇華させる。となるととんでもないレベルが要求されるのはド素人の俺でも容易に想像がつく。

 

つまり、あこが憧れの友希那のバンドに加入できる条件とは...

彼女が認めてくれるレベルの技術。そのたった一つだろう。その1つの難度が異様に高いような気もするが。要するに彼女に自分の演奏を聞いてもらって合格が貰えればいい。

 

「あこの演奏を見てもらえ」そうメッセージを送ったのは燐さんがあこに「音で自分の気持ちを伝えればいい」と提案した数分後のことだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

翌日、天気は快晴、風も穏やか。桜は段々と散り始め、徐々にその春らしさをなくしていく。

授業も本格的に始まったし、気を引き締めねばならない。バイトを始めた影響で、以前より机に齧り付く時間は間違いなく少なくなっている。だからこそ目の前の授業に集中しよう。

 

 

集中していると時の流れは早く感じる。もうあっという間に放課後だ。

 

今日はバイトだ。のんびりしている時間はない。急いでSPACEに向かわねばと思ったのだが、ひょこひょこ動いてる紫のツインテール・・・あこを見かけた。...誰かと話してるな

 

あの銀髪は湊友希那か?隣にいる茶髪のギャルっぽい人は誰だろう?どこかで見かけたことはあると思うんだけど...

 

記憶を掘り起こそうとしている間に3人が同じ方向に歩き出した。いつもならあこが声を掛けた瞬間に「帰って」と鉄壁のシャットアウトが入り、取りつく島もないはずだが...

もしかしたら、昨日話したように友希那に演奏を見てもらうってことなのだろうか?

 

それなら、あこ...頑張れよ。あこなら多分大丈夫な気がする。

 

ってこんな所でぼんやりしている場合じゃない。自分もSPACEに急がなくては。やや早足であこ達と反対方向に歩き出す。感じていた焦燥感はバイトに遅れそうだったからなのかそれとも別の物なのか、今は考えなくていい。目の前のことに集中しよう。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

バイトが終わり、着替え終わる。出口にはギターケースを背負った黒髪美少女、花園たえがいた。

 

ここ最近バイト帰りに花園と一緒に買い食いしながら帰ることが多い。シフトが被っているのも理由の一つだが、なんか懐かれた。理由を聞いたら「うさぎみたいだから」と訳の分からない回答。

 

最近わかったことだが同期の花園はとてつもないド天然だ。会話が会話の体を成していない。まるで連想ゲームをやってるかのような感覚で会話が飛びに飛びまくる。

 

今日も暇な時にバイトの先輩と話をしていた際に、料理の話になった途端に物凄くハンバーグ食べたいと異様にプッシュしてきた。お腹が空いてたんだろうか?もう何の話をしても最終的にハンバーグに行き着いてた。

今度作って持っていってみよう。きっと喜んで食すだろう。

 

とにかく会話するのが困難な相手だけど、それでも仕事はきちんとこなしているから不思議な子だと思う。見てくれは黒髪のクールビューティーなのだが、ギャップが凄すぎてついていけない。

でも、頭空っぽにして話せるから一緒にいても別に嫌ではない。

最近感じてる妙な胸騒ぎも、この時だけは忘れられている自分がいることにびっくりだ。

 

「ギター弾きたい。」

 

「いきなりだな。ストリートでもする気か?」

 

「何言ってるの?寒いよ?」

 

「弾いてりゃ暖かくなるんじゃね?」

 

「...天才?よし。弾こう」

 

「そういや花園のギター聞いたことないや」

 

冷静に考えると近所迷惑なのだから止めるべきだが、思考を止めて脊髄で会話をするとこうなる。それに気づいて慌てて止めようとしたが、本人は弾く気満々のようだ。

 

「ちょい待てマジで弾く気か!?」

 

「一曲目・・・Burnでいい?」

 

「いや、良くない良くない。時刻午後10時半、ここ住宅街、騒音、近所迷惑。OK?」

 

「....私のギターを騒音扱いとか酷いよ。ぐすん。」

 

「あ、ごめん。ってそうじゃなくてだな...」

 

やばいバイトより疲れる。誰か助けて──────

 

祈りが通じたのか次の瞬間に着信音が鳴る。これ幸いと通話ボタンを押しスマホを耳に当てる

 

連絡してきたのはあこだ。何の用だ?

 

「もしもしあk「やったよアッキー!あこ友希那さんのバンドに入れてもらえたよ!」

 

うぉう、凄い食い気味。ともかく無事湊友希那さんのバンドのメンバーになったらしい。

 

「それでねそれでねリサ姉と紗夜さんと一緒に演奏したの!そしたらね〜なんかこう3人の演奏がぐわーってしてドーンときてバーン!って感じだったんだ!」

 

 

あこお前は何を言ってるんだ?良く分からんぞ?ともかくそのリサ姉って人と紗夜姉と一緒に演奏した結果バンドメンバーに入れてもらえた。とういことだろう。

 

「やったなあこ。おめでとう」

 

「うん!これから頑張っちゃうぞ〜!あっりんりんにも伝えるから切るね。バイバーイ!」

 

まるで嵐のような電話だった。ともかく良かった。

 

そういえば花園はどこへ...あっ...帰ったのね

 

湧き上がってきた寂しさをさっき買ったお茶で飲み干し、気のせいだと思い込み、俺も家路を急いだ。




文量増やしてみました。どうですかね?くどくない?

設定開示するなら誰のがいいですか?

  • 友希那
  • こころ
  • 香澄
  • おたえ
  • その他
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