BanG Dream! タグの週間UA数2位になっててびっくりしました。
多くの方に読んでいただいたことをこの場を借りて御礼申し上げます。
単に更新頻度が高いから読まれてるだけなんでしょうが、頑張っていこうと思います
新緑が芽吹き、風薫る五月・・・といってももう、ゴールデンウィークは終わってしまったので、ほぼ五月の半ばだ。夏も近づき、気温も上がる。もうすぐ衣替えもあるためか、半分近くの生徒がブレザーを脱いでいる。
かくいう俺もその1人だ。もう上に着てたら暑くてたまったもんじゃない。
「久しぶり。GWどうだった?」
正門前でAfterglowに会った。何気に初めてなような気がする。
「朝はいつも通りやまぶきベーカリーに行って、日中はバイトばっかり。特にどこかに出かけたりしてないな。そっちは?」
「仲直り出来たし、蘭もお父さんと話したんだ。そこからは気持ちよく練習したよ。」
そういう意味ではなかったが、まあいいか。
「そりゃ良かった。」
どうやら「蘭が真剣に話をしに来たら、頭ごなしに否定せずに腹を割って話して欲しい」と蘭のお父さんに頼んだことは裏目に出なかったみたいだ。もっとも、蘭のお父さんは元よりそのつもりだったらしいから、殆ど意味など無かったみたいだけど。
「ならもうあとは全力でやるだけか?」
「ああ、このままガルジャムまで練習するだけだ!」
「ほんと〜一時はどうなるかと〜」
「ほんとだよ!モカと蘭が言い合いになった時はどうなるかと思ったんだから〜!」
意外だ・・・モカはこういう時静観する奴だと思ってた。モカも変わったんだな。
「私も倒れちゃって、皆に迷惑かけちゃった・・・」
「私も・・・皆に心配かけた・・・」
「あー!もう気にしない!気にしない!」
「そーだよ!ガルジャム成功させればいいんだよ!」
「泣きそうになってた蘭も可愛かったよ〜?アッキー写真見る?」
「お?どれどれ・・ハハッ」
「ちょっ・・・モカぁ!?」
「嘘ですよ〜モカちゃんジョーク〜」
うん。いつも通りの5人に戻ったな。むしろ結束が強まっている気がする。雨降って地固まるって奴だろう。これならガルジャムもいつも通りの彼女たちで臨めるだろう。これにて一件落着。めでたしめでたし。
彼女たちはいつも通りの平穏を取り戻し、またその絆を強くした。
しかし、ある重大な問題を抱えていることに気づかないまま彼と彼女たちは偽りの日常を謳歌する。
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放課後になりSPACEでのバイトだ。
今週末にはライブがある。主役は「Glitter*Green」愛称はグリグリと呼ばれるバンドだ。メンバーはボーカル&ギター担当の牛込ゆり、ベース担当の鶫沢リィ、キーボード担当の鰐部七菜、ドラム担当の二十騎ひなこ。
4人とも花咲川女子の三年生らしい。鰐部さんは生徒会長、牛込さんは水泳部部長、二十騎さんは人呼んで「グリグリのやべーやつ」と、かなり濃いメンバーである。
今SPACE内で最も人気のあるバンドだろう。
そんな彼女たちは今、今週末に行われるライブのリハと音響のチェックをしている。まだ週明けなのにもう週末のライブのリハやんの?直前じゃないの?と思われるかもしれないが、彼女たち花咲川女子の三年生は明日から修学旅行だ。行き先は確か沖縄だったと聞いた記憶がある。帰ってくるのはライブ当日で、空港から直接ここに来るらしい 。よくそんなキツキツのスケジュールでライブに参加しようとと思ったな。彼女たちのライブへの並々ならぬ熱意と体力に感服する他ない。
だが、それも自分には関係ないし、どうでもいいことだろう。修学旅行の積立をしていないから、どのみち同じことをする機会などどこにも存在しない。
この日の業務を終わらせて、足早に帰宅した。
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時間というものは案外あっという間に過ぎていくもので、もうライブ当日だ。スタッフ一同準備に勤しんでいる。
ただ、1つ問題が浮上する。
「オーナーさん。グリグリなんですけど・・・」
「わかってるよ。沖縄に台風が近づいている。飛行機が飛ばないかもしれない。」
「どうします?MCなるべく延ばしてもらって、それから・・・」
「いや。あの子達が帰って来る方に賭ける。」
「わかりました。」
オーナーはもう何年もここで、ガールズバンドの聖地「LIVE HOUSE SPACE」のオーナーをやっているのだ。もしかしたら以前にも似たような状況があったのかもしれない。ここはオーナーの生き字引に素直に従っておくのが得策だろう。一応他のスタッフにも伝えておいてから、俺も準備に戻る。
外を見ると雲行きが怪しくなっていた。こっちでも雨が降るかもしれない。
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不安要素もありながら、いよいよ開場と相成った。
「あれ?何であっ君がいるの?」
「んお?・・・香澄か。バイトだよバイト」
そういえばキラキラドキドキを見つけたのはSPACEだったと前に聞いた気がする。今日も同じようにライブに来たのだろう。
「知らなかったよ〜教えてくれればいいのに」
ぶーぶー。と不満そうな声を漏らす。俺のバイト先なんて知っても得なんてしないぞ?
「聞かれてないしな。それより後ろの子は?」
ここからチラリと見える。金髪ツインテールについて聞いてみる
「ふふーん。こっちが有咲だよ!」
よくぞ聞いてくれました!と言わんばかりのドヤ顔の後、香澄が後ろの子の背後に回り込み、背中を押した。そうか、この人が件の市ヶ谷さんか。
「ちょっ・・・香澄ィ!やめろって・・・」
市ヶ谷さんは恥ずかしがってはいるが満更でもないようだ。それどころか割とニヤけてる。
香澄の人の懐に入る技量は相変わらず凄まじい。将来ヒモになる才能がある。一体どんな手を使ったらひと月足らずでここまで籠絡できるのか、俺には皆目見当がつかない。
「香澄は相変わらず手が早いなー。チケットはあっちな?」
オーナーがいる方へ案内する。
市ヶ谷さんは何かが心外だったようで、
「ちょっ・・・手が早いってどういうことだ・・・どういうことでしょうか」
あっ、言い直した。そういえば香澄から聞いた話だと普段は猫を被ってるんだった。
「特に何も」と答え、香澄が呼んでることを教える。市ヶ谷さんは少々不機嫌そうな、でも嬉しそうな様子で香澄の元へ向かう。
ライブ開始を告げるアナウンスが始まった。
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ライブはグリグリがまだ来ていないことを除けば、順調に進んでいる。つい先ほどグリグリの牛込ゆりから、彼女の妹に連絡が来たようだ。他のメンバーからも連絡が来た。どうやら30分遅れらしい。
どうにかMCを伸ばしてもらうが、それでも10分ほどが限界だろう。今のバンドとグリグリの間の時間も伸ばせても10分もいかない。
各バンドの用意時間という建前があれば演奏を数分やればどうにか稼げなくもないかもしれない。とにかく花園や先輩達に話をしに行こうとしたその時だった。
「ねえあれ誰?」
「プログラムにあんな子いたっけ?」
「猫耳!!・・・そういうのもあるのか」
観客がざわつき出した。どうやら誰かがステージに上がったようだ。誰だ?まさかオーナーか?
ステージに上がったのは戸山香澄と市ヶ谷有咲だった。
香澄、お前何する気だ?市ヶ谷さんは香澄に引っ張られてきた感じか?
ステージを見渡す。明らかに緊張している。息を深く吸い込み、歌い出した。
「きーらーきーらーひーかーる よーぞーらーのほーしーよ」
歌い出したのはきらきら星。
そういえば市ヶ谷さんの家のギターがどうこうという話を前にしてたな。きらきら星はギターを弾く上で初心者の練習曲になっていると聞いたことがある。テンパってつい最近歌った曲が出てきてしまったのだろうか?歌ってる本人より横にいる市ヶ谷さんのダメージの方が凄そうだ。何もしないで立っている。というのはそれはそれで辛いだろう。いっそのことヤケになった方がその時は恥ずかしくないのかもしれない。
何ループしただろうか、途中から市ヶ谷さんがカスタネットを叩き出した。観客も呆気にとられている。普通ブーイングぐらいありそうなのに、この異様な状況に呑まれてしまっているのだろうか?
今度は牛込ゆりの妹が飛び出してきた。何やら楽器を手にしている。
詳しくないからわからないけど、多分ベースだろう。ここに来て楽器の登場で観客がやや正気に戻った。
そのままの勢いできらきら星を歌い続ける。多分拙い。でも何かがある。それを感じたからオーナーも止めに来ないのだろう。それは俺にはさっぱりわからない感覚だ。
そして────「ありがとう。後は任せて。」
彼女たちはグリグリが来るまでの時間稼ぎに成功したのだった。
この作品どう思われてるんだろうね
やっぱ原作なぞってるだけのクソ小説とか思われてるのかな
設定開示するなら誰のがいいですか?
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友希那
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こころ
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香澄
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おたえ
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その他