GWが終わったので投稿ペースは落ちますが、最低でも3日に1話は投稿していきますから、最後までお付き合い頂けたら幸いです。
多くの誤字報告ありがとうございます。かなりの数の誤字があって恥ずかしい。言い訳としては早さ優先の弊害です。ごめんなさい。
もう6月の終わりも近い。このジメジメした空気がずっと続く梅雨も、じきに終わる。そうすれば夏休みはもうすぐだ。
病み上がりの最初の登校。沙綾との会話はSPACEのことだった。
「そっか。ポピパはSPACEのライブに出るのか」
「うん。そのつもりだけど、オーディションに受からなくて•••」
「まあ、オーナー結構厳しいだろうしね。」
あの人拘り強そうだしな。
「何がダメだったのかな?やっぱ私ブランクあるし•••」
ガールズバンドの聖地。と言われるぐらいだ。多くのガールズバンドがSPACEでライブしたい。と思っているだろう。そんな中で5人中3人が初心者だったりブランクがある。というのは厳しいのかもしれない。
自分はオーディションを見たことがないから、どういう基準でバンドを選んでいるのかはわからない。ただ、俺でも予想がついていることが1つある。
「•••多分技術的なものじゃないと思う。」
もしそうなら例のきらきら星は即座に止められていたと思う。
きっとそこに何かを感じたから、オーナーはライブが終わった後に
「勝手にステージに上るな」と注意するだけだった。
恐らくオーディションでも、その何かを見ているんじゃないだろうか?何を見ているのかは全くわからないけど。
「じゃあ何がダメだったのかな?」
「わかんない」
まだバイトし始めて3ヶ月も経っていない。エスパーじゃないんだからオーナーの考えが全部わかるわけじゃない。ポピパはやれる事を全力でやるしかないと思う。
小雨は降り続ける。この時期は湿気が凄くて嫌になる。
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「そっか沙綾たちはSPACEのライブにでるのか。」
「正確には出るためにオーディションを受けてる。だな」
「沙綾ちゃんならきっと大丈夫だよ。ドラム上手だもん。」
昼休み、食堂で昼飯を食べながらいつものように駄弁る。話題は沙綾、正確にはPoppin’Party のこと。
「AfterglowはSPACEでライブしたことあったっけ?」
「いつかはしてみたいって思ってたけど、結局やらなかったな
」
「ガールズバンドの聖地だし、いつかはしてみたい!とは思ってたんだけどね•••」
SPACEは今年の7月に閉店してしまう。
「別に場所なんて関係ない。私たちはいつも通りやるだけだよ」
一見すると冷めた言葉である。だが、SPACEでライブができないことにショックを受けてるひまりに対しての慰めの言葉と考えて捉えれば
不器用な蘭らしい慰め方と言えるのかもしれない。
「蘭ってば優し〜ね〜」
「•••別に。」
モカが蘭を弄り出す。どうやら蘭語の解釈の仕方は正解だったようだ。欲しかった情報は手に入らなかったけど、仕方ない。
「•••ていうかさ、もしSPACEのオーディションのこと知ってたとしても、私たちのライブに来ない薄情者には教えたくないんだけど」
蘭の言葉にモカも巴もひまりも「そーだそーだ」と同意し始める。
つぐも言葉にこそしているわけではないが、ライブに来なかったことに関しては不満げな様子だ。
「•••ごめん。それに関してはマジで申し訳ありませんでした」
本当にすいませんでした。あまり弄らないでください。罪悪感で胃が壊れそう。
「嘘だよ。何もそこまで落ち込まなくてもいいじゃん」
「そうそう。これが最後って訳じゃないしな。」
「すまん。次はちゃんと見に行く。」
「そうした方がいいよ〜この間は蘭パパがね〜」
「ちょっ•••モカ!やめてってば」
「え〜蘭パパがライブ見に来てた話をするだけだよー?」
「蘭の父親がライブに?ってことは蘭の父さんはバンド続けることを?」
「うん。認めてくれた。•••華道の勉強もすることが条件だけど」
「あれ?蘭って華道嫌いじゃなかったのか?」
「父さんが押し付けてくるから嫌なだけであって、華道自体は別に嫌いじゃない」
そうか、蘭も蘭の父さんもお互いに話し合って上手くいったのか。
まあ、親と仲良くすることは良いことだと思う。俺は無理だけど。
そのまま蘭の華道の話や今度の祭りの話をしながら、昼休みを過ごした。ここ最近ライブ関連でやや蚊帳の外だったけど、漸く日常が帰ってきた気がした。
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授業も終わり放課後になった。相変わらずの空模様で憂鬱だ。
今日はSPACEでバイトだ。もう流石に慣れたものだ。
「オーディション、受けさせてください」
扉が開いた直後、そのような言葉が飛び込んできた。
そこにいたのは花園だ。どうやら今日もオーディションを受けにきたようだ。4人は緊張した面持ちだが、全力で臨む気でいることが何となくわかる。•••そう、
それは戸山香澄。Poppin’Party のリーダーでボーカル&ギター。そして四月の末からギターを始めた初心者でもある。彼女だけは不安げな表情だ。
オーナーも気づいたようだ。香澄を数秒見た後に
「入んな」
オーディションを開始することを決定した。
今回は珍しく、俺も同席するように言われた。何か思うところでもあったのだろうか?俺は技術的なことは全くわからない。どうだったと聞かれたら困る。そう伝えると、
「あんたはそこで見てるだけでいい」
•••どういうことだろうか?それ俺いる必要あんのか?
よくわからないが、とにかく俺も同席する。特に何かをする必要もないようなので俺も気楽に彼女たちの演奏が見られる休憩時間と考えよう。
いよいよオーディションが始まる。香澄の顔色がどんどん悪くなってる。•••大丈夫なのか?なんか相当思い詰めてないか?
•••まさか香澄が倒れた際の介抱役として同席させた訳じゃないよな?
何処と無く不安な物を感じながらオーディションが開始された。
結果から言おう。オーディションは落選だった。•••いや、それ以前の問題だったと言ってもいい。
香澄が────声を出せなくなっていた。────
喉が痛そうな素振りなどはなかったから、心因性の物だとは思う。
けど、SPACEに来た時から浮かない顔をしていたし、きっと何かあったんだろう。多分ポピパ内の問題だと思うし、ポピパのみんなが解決するだろう。明らかに気落ちした様子で5人はSPACEから帰っていった。
ただ、1つだけ気がかりなのは、オーナーは何故俺をオーディションに参加させたのだろうか?ということだ。意図が掴めない。
「今は仕事中だ。ぼーっとしている時間はないよ」
どうやら物思いに耽ってしまっていたらしい。仕事中なのは事実だしオーナーの言うことは尤もだ。考えるのは後回しにしよう。
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あれから3日経った。香澄が歌えなくなったのは、やはり心因性の物だったらしい。つまり回復には、問題の解決が必要不可欠である。
理由はなんだろうか?パッと思いつくのは緊張。プレッシャー。
SPACEが7月末に閉店してしまい、オーディションを受けられる回数は後わずかだ。つまり、後がない。それを意識してしまったのだろうか?それとも、技術的な話だろうか?色々思いつくが、俺は香澄じゃない。だから、この思考はあまり意味がないのかもしれない。
そもそも、まだ両手で数えられる程度しか顔を合わせていないし、俺が何かをする義理も無いだろう。何より向こうも迷惑だろうし。
放課後は何も予定が入っていない。沙綾は蔵練、巴はバイト、つぐは生徒会だ。はぐみもソフトボールの練習があるらしい。
でも、家には帰りづらいし、どこかで時間を潰したい。コンビニに立ち読みでもしてから帰ろうかな。
そう思い歩いていると、遠くから揺れる猫耳が近づいてくる。
「あれ?香澄、今日は蔵練じゃなかったっけ?」
「•••」コクリ
どこか気まずそうに頷く。蔵練で何かあったんだろうか?
「•••今はポピパの皆には、あんまり会いたくない?」
「•••」コクリ
「わかった。とりあえずどっかで座ろう。喉乾いちゃった」
今の香澄には何かとデジャヴる。理由が気になることだし、暇つぶしも兼ねて香澄の話を聞くことにしよう。
主人公の裏側で話が進んでいたRoselia、Afterglow、の一章が終了しました。また描写は殆どしてませんが、Pastel*Palettesの一章も終了しています。
関係ありませんが、この小説の前身は、こころと精神的に殺し愛してたり、香澄が割とヒロインしてたりと薫さんが儚かったりオーナールートもあったりともっとカオスでした。
設定開示するなら誰のがいいですか?
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友希那
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こころ
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香澄
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おたえ
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その他