一応前もって言っておきますが、RASのメンバーにはかなりの独自解釈が含まれます。
見慣れない名前が出るかもしれませんが、オリキャラではありません。RAiSEに出てきます。初登場が入浴シーンなので是非購入して読んでみてください。
新たな始まり
輝く御身の尊さなんか私は知らないしどうでもいい。元より私は天に唾を吐く者なのだなら。
正義と秩序の破滅を祈る傲岸不遜な畜生王、正しいと素晴らしいと知りながら、それを穢せ墜とせと蠢き狂う悪鬼羅刹を束ねる者よ。
犯せ貪れ蹂躙し尽くせ。内なる衝動に身を任せ怠惰に無益に無様な醜態をさらしながら、ただただ光よ砕けろ死に腐れと願うのだ。目障りな綺麗なものなど滅んでしまえ強者なんて消えてしまえと。
叫喚せよ、悶え苦しめ万の呪詛を吐き、貶めるは億の希望。死ねよ死ねよ全部塵になってしまえばいい。
ああ、漸く手が届く。あの日の誓いを今こそ果たそう。幕を上げる時が来た。
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人混みを掻き分けたどり着いた先は、人の海と地元よりも燻んだ色をした空だった。
『しゅわしゅわ はじけたキモチの名前 教えてよきみは知ってる?
しゅわしゅわ! どり☆どり~みん yeah!』
流れる音楽とけたたましい喧騒とピカピカいってる信号機、天を貫き立ち並ぶ鉄筋とセメントの柱。それら全てが自分がまるで小人になってしまったかのような圧倒的な閉塞感を与え、田舎者の私のことを拒んでいるようにすら感じる。
(おじいちゃん、東京は怖いところやよ…うう、
とにかく目指す場所は今後の拠点、叔母が経営している銭湯の旭湯だ。
この春から従姉妹である七実ちゃんが留学生となって海外へ行き、住人のいなくなったので、部屋を使わせてくれることになっている。朝晩の風呂掃除と時々の番台にいることが対価として求められたが、こんなもの安いものである。親戚とはいえあまり顔を合わせることのない私を受け入れてくれたのは本当に有難い。
『以上、Pastel*Palettesでした〜』
さて、私は高校生になるこの歳で、単身東京へとやってきた。この私、朝日六花には夢がある。まあ夢と言うほど大きなものではないのかもしれないけれど、それでも叶えたい目標がある。
『最近ガールズバンドが熱いですね。各地で大会も行われていまして……』
『はい。世はまさに────』
私は────
『大ガールズバンド時代…!』
あれ?そういえば、Pastel*Palettesのギターの娘の苗字って先輩の……ただの偶然の一致ですよね?
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ところ変わって羽沢珈琲店、普段から多くの女子高生で賑わうその場所は看板娘の幼馴染や友人によって貸し切られていた。
手に持ちたるはクラッカーなる円錐状の玩具を携え、皆一様に声を荒げる。
「「「暁斗、蘭、巴、誕生日おめでとう!!!」」」
「ありがとー」
「まあ、アタシと蘭はまだ少し先だけどね」
今は春休み真っ只中、蘭の誕生日である4月10日と巴の誕生日である4月15日はまだ先である。
「春休みで時間のある時に思いっきり祝った方が楽しいじゃん?」
どうやら今日はどんちゃん騒ぎらしい。10日は超親バカな蘭パパがお弟子さんと共に盛大に祝うだろうし15日は商店街のおっちゃんおばちゃんがお祝い騒ぎだろうということで俺の誕生日にかこつけてみんなだけで祝おうということになった。
「まあ俺がみんなと同い年になったってことで」
「暁斗くん早生まれの中の早生まれだもんね。4月1日って」
「なんで4月なのにあこより学年が上なの?納得いかないんだけど」
「法律」
身も蓋もないが実際にそうなのだから仕方あるまい。あと少し生まれるのが遅かったらあこと同級生になっていた。
「納得いかない!おねーちゃんはどう思う?」
味方を増やすとは卑怯な真似を…しかも面倒なシスコンとはな
「暁斗だけあこと同学年とかずるいぞ。アタシもあこと一緒がいい」
「おねーちゃん……」
「…一人で留年してろ」
訂正。こいつ残念すぎるシスコンだった。普段はイケメンムーブをかませるのにどうしてあこが絡むとやや残念な奴になるんだ?
「あはは、とりあえず食べよっか?つぐのお母さんがご馳走いっぱい作ってくれたんでしょ?」
沙綾の軌道修正が光る。流石お姉さんなだけはある。
パーティ料理と言うんだろうか?どうやら張り切り過ぎたようでかなりの量だが、胃袋ブラックホールなモカがいるし残ることはないだろう。この間三郎系の梯子をしようと言い出した時は正気を疑ってしまった。
そのモカはというと…
「さーやがパン持ってきてくれたから食べよ〜」
ご覧の通りのマイペースだ。このパン狂いめ…せめて日持ちするパンより肉や野菜からにしなさい。
「モカ、一人で全部食べないでよ?」
「わかってま〜す、ほら蘭、あーんしてあーん」
「…要らない。自分で食べる」
蘭は照れてるだけっぽいな。二人きりなら食べてたんじゃないか?
「えー?いーけーずー。じゃあアッキー、あーん」
「やるわけないだろ?とりあえずひまりにでも突っ込んどけ」
「んー、ひーちゃんには後でカロリー送ってあげるから自分で食べるよ」
それはただの鬼畜である。
「も〜!そんなひどいこと言うなら暁斗にプレゼントあげないんだからね?」
「…ん?なんかあったの?」
ぶっちゃけ無いと思ってた。より正確にはこの飯代で消えてるものだと思っていた。
「やだなー用意するに決まってるじゃん」
「まあ、3人いるからちょっと予算が厳しかったけどね」
「アッキーがこの前のクイズで言ってた『自分のパソコン』っていうのは流石にちょっと無理だね〜」
あ、確か日菜姉と千聖さん以外にモザイクをかけたり人物名にP音当てたりしたやつがパスパレの公式ホームページにアップされてるんだよなぁ…今度のCDの特典がディレクターズカット版らしい。7時間にわたる盛大な悪ふざけの誰得映像を特典にするとかパスパレのスタッフは気が狂ってるのではないだろうか。
「だから大したものじゃないんだ。ごめんね?」
「いや、逆に気を遣うし気にしなくていいって」
そもそもパソコンはいつか欲しいなってぐらいだし気にすることでもない。元々コツコツ金を貯めて購入する予定だったし。
「ちなみに暁斗は何を用意したの?」
蘭が聞いてくる。実は貰うの楽しみにしてたりするんだろうか?さてはこいつ可愛い奴だな?
「まあ俺もそんなに凄いもんじゃないぞ……ほら」
なんてことはないショッピングモールで買ったごく普通のハンカチだ。
「ありがと…思ったより良さそう」
「ハンカチ単品だからちょっと値が張る奴を選んだしな」
「色も派手じゃないし、大事に使わせてもらうよ」
「そうしてくれ。巴は汗っかきだからタオルハンカチな」
「おー、ありがたく使わせてもらうな」
どうやら喜んでもらえたようでよかった。俺もお祝いとしてペンケースや商店街の福引券20枚、モカちゃんおすすめのパン詰め合わせセット、1年間コーヒー10%割引権、おすすめの小説などなど色々なものが貰えた。どれも実用的なものばかりだし、ありがたく使わせてもらおうと思う。
その後は途中で乱入してきた蘭パパも交え飲めや歌えやのどんちゃん騒ぎにまで発展し、夜になるまではしゃぎまくった。
「あ〜もうすぐ新学期かー1年間あっという間だったな〜」
帰り道の途中、沙綾が突然声を上げた。
「突然どうしたんだよ沙綾、黄昏たくなるお年頃か?」
女の子はセンチメンタルな生き物らしいし、きっと物思いに耽りたい時もあるのだろう。
「違うよ。ただ…こうして皆で騒げて良かったなって」
「…確かに来年は受験やら就職やらでこうして祝ったりなんてできないかもしれないしな」
言葉にはしなかったが、花音さんや燐さんは来年には卒業しているからここにはいない可能性だってある。
「それにどこかの誰かさんが居なかったかもしれないしねー?」
どこの誰だろうねー?なんて言ってるけど笑顔で脛を蹴ってるあたりそれって絶対俺のことですよねうわーごめんなさい。地味に痛いんでやめてください。
「それについては…本当にすみませんでした」
あれ以降微妙に沙綾さんが怖いんです。
「他のみんなも私も許してないから…まだまだ負債の返済は続くよ?」
本当に、沙綾は良い方に変わったよな…少しだけ我儘になれる場所ができて良かったと思う。
「やれやれ…奨学金より先の長そうな返済だな」
「超長期間のリボ払いだから暁斗がお爺ちゃんになった時ぐらいには返し終えるんじゃないかな?」
「うひゃー、それは凄いな」
「ちゃんと返してよね?」
「…了解、生憎と約束は守る主義だからな」
「知ってるよ。律儀だし頑固者だもんね」
「褒めてるのかそれとも貶しているのか」
「信じてはいるかな」
暗に裏切ったら許さないってことですねわかります。
けれどこのぐらい縛られている方が多分丁度いいんだろう。目に見えない愛とか情より契約の方がずっと信頼できる。
「それじゃあまた明日」
「ああ、また明日」
姉を目指すことは諦め、自分は自分として歩いていくという決断を下してもう半年が過ぎた。
まだまだ先は長い。何をやろうが未だに姉の幻影がちらつくしきっとあの二人ならって考えはそう簡単には拭えない。俺はやっぱり俺が一番嫌いだ。
けれど変化もあった。大きな点は姉たちとの関係が修復されたことだろう。あれ以来お互いに少しずつ歩み寄っていると思う。まだ時折申し訳なさそうな顔をされるのが少々気まずいけれど、いずれきっと時間が解決してくれるだろう。
どうせあと60年近くは生きるんだ。ゆっくりゆっくりと進んでいけばいい。時々立ち止まっては振り返り、自分の軌跡に価値があるものだと認めてあげられるように今を全力で生きていこう。
願わくばこんな穏やかな時間がずっと続きますように……
吹き抜ける風と舞い散る桜の花びらを月明かりが照らしている。
春は出会いと別れの季節、あの娘も上京してくるし何かが始まるような予感がした。
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東京は眠らない街だ。
高層ビルが立ち並び、灯りが消えることはない。常に新しい何かが生まれ同時に何かが廃れていく。
とあるビルの最上階、そこに鎮座するPCに噛り付く一人の少女がいた。
「……Shake it down 今声上げろ…いやさあ声上げろね。後はラスサビを…よし、これでcomplete…」
出来立てホヤホヤのそれの感触を特徴的な
自身の思い描く理想を噛み砕きながら比較検討を行う。
「OK…漸く出来た。これが私の牙…!最高にsweet!excellent!unstoppable!」
第一フェイズ終了。主砲は完成した。後はpowerful な砲手を見つけ出すだけだ。しかもそれにも目星は付けている。
「待ってなさい…私の──。やっと、やっと手が届く」
欠伸を噛みしめ寝床へと足を運ぶ。
最後にPCに映っていたのは青薔薇の実力派ガールズバンドのRoseliaだった。
アンケートの結果本編の続編となりました。これからもよろしくお願いします。新ルートの方はこころ番外編みたいなので良ければ機会があったら書く…かも?
番外編やTwitterではちょこちょこ出していた彼女がいよいよ本編で暴れ回る予定です。音楽でも別のことでもガチなんで楽しみにしてくれると嬉しいです。
続編開始に伴いおたえの番外編が正史として取り込まれます。
漫画版とアニメをすり合わせると、チュチュ様マジですげーことしてて笑うんだよなぁ…
設定開示するなら誰のがいいですか?
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友希那
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香澄
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