もし氷川姉妹に弟がいたら   作:タクティくす

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私事ですが、感想を一件誤って削除してしまいました。折角書いてくださったのに、このように誠意に欠ける対応をしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。

ここに質問の答えを
Q:彼が周囲の答えを聞き流すことはできなかったのか?

A:できません。理由はそのうち書きますが、なんだかんだで彼は日菜にも似ているからです。

嫌いにならないでまた感想書いてください!お願いします。




親と子のすれ違い

あのライブから一夜明けた。

あの後あこは「絶対に友希那さんに認められてみせる。」と意気込んでいた。楽器のことは素人でさっぱりわからないから助けになることはできない。

 

「・・・というわけでさ、あこのこと見てやれよ。多分喜ぶぞ」

 

なら、わかる奴(シスコン)に任せれば良い。巴ならあこのことをよく知ってるし、何より同じドラマーだ。これ以上の適任はいないだろう。

 

昼休みの食堂で昼食を腹に入れながら、昨日の顛末を話す。割と重度なシスコンだし、未だにネットで知り合った燐さんと会うのを心配して、俺に昨日の様子を訪ねるぐらいだ。多分超喜んで引き受けてくれるだろう

 

 

「あー・・・当然あこの力になってやりたいんだけど・・・」

 

 

「和太鼓が忙しいのか?」

 

巴といえば祭りとソイヤだ。6月に祭りがあるし、もうそろそろ太鼓の練習が始まるのだろうか?

 

「そっちもあるけど・・・今度Afterglowでライブするんだよ。そっちの方の練習もあってさ」

 

「なにそれ聞いてない。いつやるの?」

 

お?これはハブられたか?

 

「いつも使ってるライブハウスのスタッフさんが『ガルジャム』ってイベントに出ないかって言ってくれてさ、昨日出たいって言ったばっかで、まだ出られると決まった訳じゃなくてさ」

 

皆確定してから教えてくれるつもりだったのかな?多分そうだよな!

・・・そんなことより、あこに何もしてやれなさそうだな。昨日微妙な空気にさせちゃった分の埋め合わせをしたかったのだが、仕方ない。今度ジュースでも奢ろう。

 

「・・・モカ。それは俺のパンだ。お前のじゃない。返せ」

 

「およよ〜バレたか〜」

 

当たり前だ。俺の飯はそれしかないのだから気づかない方がおかしい。

 

「本当によく食べるな。そんなに食べて太らないの?」

 

「カロリーはひーちゃんに送ってるから大丈夫〜」

 

「え“っ”!?」

 

すごい声だ。相当な怨嗟の篭った声。流石にモカの冗談だから、そんな親の仇を見るような目でモカを見ないでやってください。

 

「あはは...落ち着いてひまりちゃん。それでね、ガルジャムのことなんだけど・・・」

 

つぐが空気を読んで軌道修正してくれた。どうやら今までより大きな規模のイベントらしい。だから皆気合が入ってる。あのモカですら珍しく気合が入ってる。やる気なのはいいことだけど、つぐはつぐりすぎて空回りしそうだから所々で息抜きさせなきゃ不味いか?

でも皆楽しそうだ。輪に入れない自分はほんのちょっとだけ寂しい気もする。

それよりも・・・

 

「なあ、蘭。何があった?さっきからずっとぼんやりしてるし、授業中も上の空だったぞ?」

 

「・・・別に何でもないよ」

 

間違いなく嘘だな。・・・後で他の奴に聞くか?だが。あまり踏み込んで欲しくなさそうだ。露骨に嫌そうな顔している。

 

「・・・そっか。無理だけはするなよ?折角ライブやるんだし」

 

「うん。わかってる」

 

・・・ん?声が掠れてるな。昨日練習は無かった筈だ。つまり、それ以外で蘭が大声出すようなこと・・・事件に巻き込まれてないなら実家絡みが妥当なところか。蘭と親御さんは仲悪いみたいだし。

 

蘭の実家は長い歴史を誇る華道の家元だ。蘭は一人っ子だから家を継ぐのは蘭ってことになるのだろう。蘭はその決められたレールが、あるいは親の押し付けが嫌で父親に反発している。赤メッシュもその一つだ。確か蘭のお父さんはバンド活動にも否定的だったな。そんなことより実家で華道の勉強をしろ。多分そういう類のことを言われて父親と喧嘩になったのだろう。

 

・・・これ蘭次第で多分あっさり解決するんだよなぁ

 

蘭のお父さんははっきり言えば超親バカだ。娘が大好きで堪らないのである。俺や他のアフロのメンバーに蘭のことを頻繁に聞いてくるし、俺に至っては席が隣だからか、面倒を見てやってくれと頼まれたぐらいだ。蘭が心配なのだろう。蘭に幸せになってほしいから、確実な道を、その方法を押しつけてしまう。つまり、不器用なだけなのだ。・・・うちの親とは大違いだ。

 

だから一度腹を割って話せば解決すると思う。蘭も父親のことが嫌いというわけではないのだ。お互いの考えがしっかり伝われば折り合いをつけられるだろう。

ただ、自分が言えた義理ではない。家族との関わりを半ば放棄してる俺が言ったところで蘭は聞きはしないだろう。蘭も父親に似て不器用で、それでいて意地っ張りだ。

 

とはいえ俺より蘭との付き合いが長い頼れる幼馴染がいるんだ。

俺があれこれ言わずとも巴辺りが蘭に説教かますだろう。

問題はそこに辿り着くまで蘭がどこまで強がるのかぐらいだ。

 

後にこの懸念がかなり当たっていたことを俺は後悔することになる。




前にも書きましたが、アフロは主人公の出る幕ではないので本当にさらっと終わります。恐らく一章の話題はこれで終わりです。後は彼のいないところで話が進み、解決します。

設定開示するなら誰のがいいですか?

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  • こころ
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