ようこそ転生至上主義の教室へ   作:松浦ん家の次男

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前回言い忘れてましたが、二階堂が転生したのは入学式の一日後です。


壱話 坂柳と神室との接触

次の日、朝早くに目が覚めた。しょうがないから学校の準備をし、朝ごはんでも作ろうと、冷蔵庫を開けてみると、そこには食材がたくさんあった。多分前の人が買っていたのだろう。そこで俺は適当に食材を取り、料理を作った。自慢ではないが自分は転生前、料理教室に通っていたのでそれなりには出来る。今日は野菜炒めと白米だ。そして食べ終わったあと、時計を見ると、七時半だった。まだ時間があるので適当に過ごそうと横になろうとした時、スマホが震えた。

中身を見ると、差出人は坂柳有栖だった。メールの内容は、いつもの場所で待っています。という内容だった。いつもの場所ってなんだ?と疑問に思った瞬間、頭の中に色々な情報が流れてきた。仙人は昨日、帰る際になんかわからない事がないように、頭に細工をしてくれたようだ。いつもの場所や俺と坂柳の関係などが頭に入ってきた。俺はAクラスのようで、坂柳の関係は主従関係のようで昨日、坂柳が転びそうになっていたので助けたらこんな関係になってしまったようだ。前の人何やってくれとん。坂柳は人を操るだけにコミュニケーションをとるようなやつだぞ。原作を知っている俺からしたら怖いのなんの。まぁ行かなければ殺されるので行くけど。

そして七時五十分、下のロビーに着いた。坂柳は先についていたようで俺は声を掛けた。

 

「あぁ、すまない。待たせてしまったか。」

 

俺がそう言うと坂柳は社交辞令のように返した。

 

「いえ、私も今着いたところです。」

 

「じゃあ行こうか。」

 

「はい。」

学校の廊下を歩いていると坂柳が話しかけてきた。

 

「二階堂くん。今日は何をしますか?」

 

その瞬間、俺の頭の中に受け答えの仕方が流れ込んできた。

 

「そうだな…俺の部屋でチェスとかどうだ?」

 

「良いですね、じゃあ今日は私が勝ちますよ。」

 

いや、そんなこと言われても俺チェスのルール知らないし。

 

「そうだな。」

 

その後、適当に相槌を打っていると、教室のドアが見えたので開けた。そうしたらクラスメイトの視線が一気に俺たちに集まった。そんな視線も気にせず、坂柳は自分の席に座っていった。因みに俺は坂柳の隣みたいだ。

 

「なぁ坂柳、さっきの視線はなんだったんだ?」

 

「私たちが一緒に入ってきたのが視線の原因でしょう。まるで恋人みたいな入り方でしたからね。」

 

まるで俺を試すかのように話す。

 

「そうなのか?まぁ俺からしたら主従関係のほかないもんな。」

 

その時、坂柳から物凄い殺気が俺に向けられた。なんだ?俺、なんか選択肢間違った?

そんな事を考えていると、坂柳からメールが来た。

 

『二階堂くん……昨日あれ程言ったのに忘れるとは……このことは他言無用でお願いしたはずです。幸い、誰にも聞かれていなかったから良かったものの、聞かれていたら大惨事になっていましたよ。』

 

メールが届いた時、頭の中に情報が入ってきた。昨日、放課後坂柳と二人でカフェにいった時に主従関係になりましょうと言ってきたらしい。表向きは恋人関係に装って、裏は主従関係になりましょうと言ってきたのだった。まぁ主従関係と言っても原作で言う神室や橋本ような連れ歩いているようなやつではなく、スパイ的なやつらしい。

 

『悪い、済まなかった。その代わりと言ってはなんだが、今日のチェス、本気でやろう。』

 

前の人が本気で坂柳とチェスをやっていたのかは疑問だが、まぁ大丈夫だろう。

 

『まぁ良いでしょう。二階堂くんとチェスをやるのは私の唯一の至福なので。』

 

そう言ってもらえると嬉しい。

 

そんな朝の出来事を乗り越えて、今日の1日が終わった。

 

「じゃあ二階堂くん、帰りましょうか。」

 

「そうだな。」

 

そして俺たちは一緒に教室を出た。

帰り道、坂柳がある提案をしてきた。

 

「すいません、ちょっと寄り道をしてよろしいでしょうか?」

 

「いいけど……一体どこへ行くんだ?」

 

「コンビニです。昨日確認してたのですが、買い忘れがありまして。」

 

「坂柳にしては珍しいな。良いよ。行こうか。」

 

「はい。」

 

そして俺たちはコンビニに着いた。

 

「坂柳は結局、ここに何を買いに来たんだ?」

 

坂柳は小さく微笑んで言った。

 

「櫛です。髪の手入れをするのに必要なので。」

 

「そうなのか。女の子は大変だな。」

 

そんな雑談をしていると、俺は一人の女子生徒に注目した。あの子を俺は知っている。あの子の名前は神室真澄だ。原作だと万引きをしていた所を坂柳に見られ、それを弱みに駒として置いているというなんとも可哀相な子だ。これは偶然なのかはわからないが、同じコンビニで同じ売り場にいる。これから万引きでもするのか?と考えていたら坂柳が話しかけてきた。

 

「あの子……万引きしないですかね?物を持ってウロウロしていますし、そうだ、二階堂くん、賭けをしませんか?あの子は万引きをするかしないか。私からの賭けなので二階堂くんからどうぞ。」

 

案の定坂柳が絡んでいそうだ。原作通りいくと彼女は万引きをするだろう。

 

「あぁ、じゃあ俺は万引きをしないと思う。」

 

俺の答えに驚いたのか坂柳は

 

「ほう、その理由を聞かせていただいても?」

 

「理由は簡単。俺が止めるからな。」

 

「はぁ………?」

 

俺は坂柳の受け答えも聞かずに神室がいる売り場へ一目散に行った。そして俺は神室に声を掛けた。

 

「おい、そこの女子生徒。」

 

「はい?」

 

神室は焦りもなく言った。

俺は神室の顔にぐっと近づけて誰にも聞こえないくらい小さい声で言った。

 

「お前今、万引きしようとしただろ。」

 

神室は一瞬呆気に取られたが、直ぐに険しい顔になっていった。

 

「だったら何な訳?」

 

「いや、俺は止めはしないが、お前が万引きをした時、学校側にそれを報告することを約束するぜ。」

 

「何それ、学校に報告するって言うの?」

 

「あぁ、もちろんお前が万引きをしなければこの事は報告しない。」

 

「はぁ、じゃあもうしないわ。」

 

「それがお前の為だ。じゃあな。」

 

俺は神室から離れ、坂柳の元へ帰った。

 

「どうだ?流石のお前でもこの方法は思いつかないだろう。」

 

「はい、素直に感心しました。二階堂くんは意外に才能があるのですね。」

 

「なんかあんまり嬉しくないな。」

 

「これでも褒めているのですよ。」

 

「そうだな。あんまり長居するとあいつも来るからな、家に帰って早くチェスやるか。」

 

「そうですね。」

 

そして俺たちはこの場を後にしたのだった。

俺たちは家に帰ってチェスをやった。結果を言うと俺が勝った。俺の手番になると、急に最善手が見えるようだ。これも仙人の力か?坂柳が長考の末、投了した。

 

「二階堂くん……前やった時よりも容赦なくないです

か?」

 

「まぁ、本気を出せと言われたからな。」

 

取り敢えず今日は遅いし、送っていくよ。

 

「えぇ、お言葉に甘えてお願いします。」

 

そして俺は坂柳を見送った後、自分の部屋で一人横になりながら考えていた。

(坂柳に転生のことを話すべきだろうか?そうすることで何か変わるかもしれない。いや、俺というイレギュラーな存在が入ってきたせいで、多分原作とは大きくかけ離れるだろう。まぁ今考えても仕方がない。今日は寝よう。

俺は深い眠りについた。

 

 

 




次回は五月上旬には投稿できそうです。
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