あれから3週間が過ぎた。
特に事件とかは無かったが、坂柳と葛城の対立が原作よりも多かった気がする。そのせいでポイントが減ってなければいいが………
そんなことを考えていたらチャイムが鳴った。みんなが席に座り、真嶋先生が入ってくるのを待つ。
3分後、漸く来た。大きい筒みたいのを抱えて。茶柱先生だったらすぐに来たぞ。まぁあれはDクラスだからなのかも知れない。Dクラスは不良品だから時間かけないと説明しきれないとか?そんな憶測はいい。少しの沈黙の後、真嶋先生が口を開いた。
「質問のある奴はいるか?ここからの質問は禁ずる。」
おいおい……茶柱先生でもこんな厳しくないぞ。
「はい。」
挙げたのはクラスの二大リーダーの一人、葛城康平だった。
「葛城か。何だ?」
「今日は5月の1日です。
「そうか、よく気づいたな、君たち。」
真嶋先生の雰囲気が少し変化した。
「君たちの言う通り、振り込まれるはずだったポイントは1000ポイント減っていた。もう、この言葉で分かったと思うが、このプライベートポイントとは別に『クラスポイント』というシステムがある。クラスポイントは授業態度や成績によって加減される。今回は減らされたな。因みにこれが各クラスのクラスポイントだ。」
そう言って、真嶋先生は筒の正体を明かした。
Aクラス 990
Bクラス 648
Cクラス 424
Dクラス 0
だった。
「これは…これは…Dクラスは0ですか。」
そう言ったのは坂柳。それは発端にみんなが色々な憶測を立てていく。
「けどよ、幾ら何でも綺麗に並び過ぎじゃなぇか?」
「そうだな……その理由は何故でしょうか?真嶋先生。」
ある男子生徒が質問すると、真嶋先生はまるで待っていたかのように答えた。
「質問を質問で返すようで悪いが、君たちはこの学校はどうやってクラスを分けていると思う?」
「それは……適当じゃね?」
みんな分かっていないな…ここは俺が一役買ってやろう。
「まさか……実力順とか。」
「お、正解だ。二階堂。この学校は実力で物事を決める。実力というのもちろん、試験などの結果だ。結果次第では、クラスポイントをBクラスより下回ったら、AクラスからBクラスになる。しかも、この学校は卒業時に好きな進学先や就職先を決めることができると言ったが、その特権はAクラスだけだ。」
クラス内に騒めきだした。それは当然だ。Aクラスから落ちたら学校から見放されるのだから。
「そんなのないっすよ!!」
「じゃあ君たちが実力で黙らせたらいいだけの話じゃないのか?」
「ッ!!!」
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。
「時間が迫っているのでそれは放課後にしてくれ。それで次に見て欲しいのはこれだ。」
真嶋先生が出したのはまたも大きな筒だった。それを広げ、俺たちに見せた。
「概ね、みんな優秀だった。赤点が一人もいないのは感心だ。けど、次の中間テストはもっと難しくなる。身を引き締めて置くように。これで今日のホームルームは以上。」
そして昼休み。俺は坂柳グループと共に教室で食べていた。
「今日、凄かったよね。色々な覚悟が必要って分かったかな。」
女子生徒が口を開くと、みんなが談笑し始めた。だが、坂柳だけは考え込んでいたので声をかけてあげた。
「どうした坂柳?調子悪いのか?」
「どうしても腑に落ちない点があります。それは何故1000ポイントしか減っていなかったのでしょう。私の予想では94000くらいと思っていましたが……」
「まぁポイントが増えてたらそれでよくね?お前の予想以上にAクラスは優秀って事だよ。」
「そうですね。今はそれでいいです。」
なにその意味深な発言は………まぁその裏には俺の暗躍があったのだが。
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『葛城ちょっといいか?』
俺は生徒会に接触した夜、葛城をチャットで呼び出した。
『何だ?』
『ちょっとチャットではいえないことだから、寮近くの公園で話さないか?』
『分かった。五分ほどでいく。』
『了解』
「よう葛城。」
俺は公園にいる葛城が見えたので、声を掛けた。
「二階堂。それで、話は何だ?」
「まぁそう急かすなよ。一つ聞くが、お前はこの学校のポイントのシステムにどう考えている?」
俺がそう言うと、葛城は黙り込んだ。沈黙の後、口を開いた。
「俺は今は特になにも考えていない。」
やっぱり気づいていないのか、この学校のシステムに。
「そうか。それでだな。実は俺はこの学校のシステムに気づいている。この学校。至る所に監視カメラが付いていることに気づいた。それは何故だろう。答えはこれだ。生徒を監視するためだ。授業態度が成績に響くことは小中で習ったはずだ。俺はプライベートポイントとは別に他のポイント制度ある事を知っている。ソースは無いが、信用できる相手だ。それで葛城、お前に頼みたいことはただ一つ、お前はリーダーだ。お前の派閥の奴らを上手く統制して欲しい。詳しくいえば授業態度を直して欲しい。戸塚はちょっと悪いだろ。あれがクラスのマイナスに繋がっていくんだ。」
俺が一通り話すと、葛城はまた黙り込んだ。
「そうか………お前の話を信じよう。お前には借りがあるしな。」
よし!作戦は成功だ。
「そうか、ありがとう。話はそれだけだ、よろしく頼む。」
「あぁ。」
そうして葛城は帰っていった。これは坂柳にバレたら死ぬな。
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放課後。俺は生徒会の仕事があるので生徒会室に来ていた。そこでばったり、堀北兄に会った。今日はなんて運の悪い日なのだろう?いちおう、挨拶だけはしとくか。
「どうも。堀北生徒会長。」
「おう。二階堂か。」
「そういえば橘先輩は?」
「もう生徒会室に来ている。あいつは一番早く来ているからな。」
「へーそうなんですか。」
そんな雑談を繰り返し、生徒会室に入った。そこには作業をしている橘先輩がいた。
「おはようございます。、生徒会長。」
「あぁ、橘。さっきぶりだな。」
「おはよう。二階堂くん。昨日ぶりですね。」
「そうですね、おはようございます。」
そう。橘先輩は一人一人に丁寧な挨拶をする素晴らしい方なのだ。
「よし、作業を開始してくれ。」
「「はい。」」
俺たちは書記室に入った。
その後、橘先輩を弄って作業を終わらした。毎回、顔を赤くするので、楽しいわ。そんなことをしていたら、橘先輩が急に真剣な表情をして俺に話しかけてきた。
「そういえば二階堂くん。どうでしたか?今日のホームルームは?」
「あーそうですね。可もなく不可もなくですね。」
「違いますよ!今日、大事なことを言われましたよね?」
「まぁ、悪ふざけはここまでにして。はい。そうですね。クラスポイントはの話をされました。自分は幸い、Aクラスだったので、そんなにポイントは減っていませんでたし。」
「クラスポイントはどのくらいでしたか?」
「990でした。」
「それは凄いですね!歴代でもそんなに残したクラスは居ませんよ。」
「そうなんですか。」
けどですねーはぁ………折角ポイントがなかったら私のをあげようかと思ってたのに。」
「ん?なんか言いました?」
「い、いえ!何でもありません。」
「そうですか。それでは帰りましょう。」
「そうですね。」
俺たちが書記室を開けると、そこに居たのは、昨日はいなかった、堀北兄だった。
「お前らか。今帰りか?」
「はい、そうです。」
「会長は帰らないのですか?」
「俺は昨日の仕事がまだ残っている。先に帰ってくれ。」
「はい。分かりました。」
橘先輩は帰る途中、俺にこんなことを言ってきた。
「お金に困ったら遠慮なく相談して下さいね。」
「その事はないと思うですが、まぁその時はよろしくお願いします。」
「では、俺はここで。」
俺が別れを言ったのはケヤキモールの前だった。
「ケヤキモールに用事があるのですか?」
「はい、ちょっと。橘先輩に迷惑になるので。」
「いえ!私は大丈夫です。一緒に行きましょう。」
「本当ですか?そう言ってもらえると嬉しいです。」
そう言ってケヤキモールに入っていった。明日、この事で坂柳から質問責めになるのを今の俺は知らない……
「あ、あった。これだ。」
俺はお目当てのブツが見つかったので、少し大きな声を出してしまった。
「何ですか?これは。」
橘先輩が疑問に思うのも仕方がない。そのブツは常人は見ないものだからな。
「監視カメラですね。先輩は学校の至る所に監視カメラがあるのを知っていますよね。それの中身です。」
中身というのは基盤とかそういう類のものだ。これは中古品で故障しているが、直せなくもない。もし直せたら新品を買うより大分安い。あとはプラスチックの半円のケースを買えば終いだ。
「何故監視カメラを買うんですか?」
「そうですね、それは今後、学校で暴力問題が発生するからです。」
「何故そう言い切れるんですか?」
その質問はごもっともだ。しかし、理由は簡単。
「一年のDクラスに須藤っていう奴がいるんですが、そいつが問題行動を起こしているんですよ。だからです。」
「へーそうなんですか。けど、どこに設置するのですか?」
「特別棟の理科室辺りに付ける予定です。」
橘先輩は『それは学校側は認めているんですか?』とは聞かなかった。それは橘先輩が過去にそういういざこざがあったからだ。
「設置したところでどうやって監視するのですか?」
「それは学校にハッキングする予定です。自慢ではないですが、自分。『サイバーコンテスト』っていう大会で優勝した事あるんですよ。」
まぁ、前世の話だか。
「へーそうなんですか!驚きました。生徒会の私に話して良かったんですか?」
「まぁ良くはないんですが、橘先輩の言うことに反論出来ないし、俺は先輩を信じてますから。」
「え、えぇ。ありがとうございます///」
「そろそろ夕方ですし、帰りましょうか。」
気がつけば時計の針は6を指していた。
「はい、そうですね。」
橘先輩と別れた後、俺は自分の部屋でハッキングの準備をしていた。準備するのは勿論デスクトップのパソコンと監視カメラ、ディスプレイ7台だ。橘先輩と買った監視カメラは最後の監視カメラだった。
「うっし。これで良いかな。」
では始めよう。俺はキーボードを勢いよく叩いた。
よし、これで最終フェーズはクリアか。ここまで長かったな。時間にして5時間。なので現在時刻は午前4時だ。ハッキングが成功したので、ディスプレイ7台にそれぞれ視界がある。今回、監視カメラをつけたのはこの7箇所だ。結構大変だったぞ。夜の学校に侵入するのは。
職員室に3台。
個別指導室に一台。
会議室に一台。
理科室の辺りに一台。
校長室に一台。
だ。
職員室に3台も置いたのは一応の保険だ。もし、退学者が出なければ、特別試験が発生する場合がある。後、校長室に置いたのは綾小路清隆とその父が二学期中に接触するからだ。
よし、仕事も終わったし、寝るかと思えばディスプレイに反応があった。それは校長室からだった。
「はい、はい、はい。分かりました。早急に担任に伝えます。」
「いいえ、違いますよ。僕ではありません。『綾小路先生』」
「ではさようなら。」
この電話は何だ?多分相手は綾小路清隆の父だろう。ちょっとばかり展開が早くないか?まぁ誤差の範囲だから良い。多分一学期中に接触してくる。
想定外のハプニングがあったが、大丈夫そうだ。今日はもう寝よう。
俺は深い眠りについた。
少し強引でしたかね?
それでしたらすいません。
次は少し遅くなります。六月には投稿できたらと思います。