宇宙戦艦ヤマト2203 暗黒星団帝国の脅威   作:Brahma

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第16話 乾坤一擲!この瞬間を撃て!

「敵艦隊まで800宇宙デザリオン。」

「敵は航宙隊で基地内部への侵入を狙っているように思われる。

その前に敵艦隊をたたきつぶすのだ。主砲発射。」

中間基地の外側にいる護衛艦隊司令アグリオンが命じる。

 

一方地球艦隊である。

「敵艦隊が砲撃を開始しました。」

「波動防壁展開。波動砲発射準備。」

「了解。波動防壁展開。波動砲発射準備。」

「波動防壁が切れた瞬間に波動砲発射なんてこ

んなむちゃできるのもスーパーチャージャーの

おかげですね。」

「真田さん。魔改造ありがとうございます。」

「うむ。ガミラス戦、ガトランティス戦の

経験からなんとかできないかと工夫してきたが、

役に立ってよかったと思っているよ。」

真田は苦笑しながらつぶやいた。

 

「アグリオン司令!敵艦隊、バリアを展開したまま攻撃して

きません。」

「打つ手がなくなったのか...それとも奥の手があるのか...

敵の側面に小ワープできるよう準備しておくのだ。同航戦で

敵を横撃する。」

 

「敵艦隊距離を置いたまま砲撃しています。」

「敵はこちらの手の内が読めないから距離を置いている

んだな。小ワープで背後か同航戦を挑んでくるかもしれない。」

「艦長、意見具申」

「うむ。」

「今のうちに敵に対して探査衛星とばすことを提案します。

ワープしたらその瞬間をワープトレースします。」

「コスモタイガー隊、侵入口侵入開始まであと100宇宙秒。」

 

「あともうちょっとだ...。」

 

「ふふふ。アグリオン、やつらが搬入口から侵入するつもりなのはわかっている。対策はあるからまかせておけ。」

アグリオン旗艦のスクリーンにうつしだされたスラが語る。

「そうか。わかった。まかせる。」

アグリオンは薄笑いをかみ殺して答える。

 

「コスモタイガー隊、基地左側面の搬入口まであと50宇宙秒。」

「敵はそろそろあせる頃です。各艦は敵基地の侵入口付近に標準をあわせ、コスモタイガー隊を攻撃する敵をたたきます。」

「了解。」

地球艦隊と暗黒星団帝国艦隊の砲撃とにらみ合いは続く。

地球艦隊はヤマトをはじめ波動防壁で防御している。暗黒星団帝国の光学兵器も実弾も衝撃波面で無効化されている。

「コスモタイガー隊、進入開始まであと10宇宙秒!。」

「もうすぐ秒読みだな。」

「そうだな。」

「!!」

そのときコスモタイガー隊が見えない壁にぶつかって

数機爆発して四散する。

「ここにもバリアか...。」

苦虫をかみつぶす。

「敵バリア分析しろ。」

「了解。」

「5兆テスラです。波動砲や拡散波動砲でも撃ちぬくのは困難です。」

 

「司令、補給を終えた敵艦がドーム内でつぎつぎ浮上してきます。」

「古代、どうする?あの敵が一気に出てきたら...。」

 

「ふはははは。地球艦隊よ。ドーム内の艦隊は補給を終えたぞ。挟み撃ちでいよいよお前たちは最後だ。」

 

「尾崎」

「なんだ山南」

「ふとおもったのだが、敵艦隊はドームから出てくるときバリアを通過するはずだな。」

「そうだが、どうかしたか。」

「5兆テスラを浴びたら即死だ。だから少なくとも敵の船が出てくる間だけはバリアが解除されているはずだ。敵艦がバリアから出てくる瞬間ならあの基地に隙ができるはずだ。だから拡散波動砲が拡散する射線を基地から出る瞬間の敵艦にあわせればうちぬけるのではないか?」

「なるほど仮に解除されなくても敵艦が通過する場所については一時的に解除される可能性があるわけか。」

「そうだ。全部いったん解除されるかわからないが確実に敵艦が通過する場所については解除されるはずだ。」

「そうか、拡散モードの座標を敵艦がバリアから出てくる瞬間を狙うのか!」

「尾崎!たのむ!」

「わかった。」

 

「ふはははは。地球艦隊よ。ドーム内の艦隊は補給を終えたぞ。挟み撃ちでいよいよお前たちは最後だ。」

 

「至急敵艦がバリアから抜ける座標を計算しろ!!」

「了解!」

「拡散波動砲、拡散ポイント及び拡散射線の設定座標計算します。」

「拡散波動砲のエネルギー充填だ。間に合わなくなるぞ。」

 

「きぬがさ、ハルバートⅠは、敵護衛艦隊に照準合わせ波動砲発射準備!ゆきかぜ改、ズールー、フレッチャー、敵艦バリア出現宙点に座標合わせると同時にエネルギー充填だ。」

「了解。」

 

「右舷艦尾方向、第993装甲板、第933装甲板被弾!」

「左舷艦首方向、第7装甲板、第2装甲板被弾!

「右舷艦尾方向、第972装甲板、第729装甲板被弾!」

「左舷艦首方向、第9装甲板、第3装甲板被弾!

「第三番砲塔損傷。左側揚弾機作動しません。」

「くっ...。」

「みんな、もう少しの辛抱だ。」

ヤマトは追撃してくるアグリオン艦隊の砲撃から逃げながら中間基地の正面に出る。

アグリオン艦隊は、ヤマトを追撃しつつ砲撃していたが、その動きは、きぬがさとハルバートⅠによって逐一把握されていた。

「あと0.5宇宙キロ、35秒でヤマトが射程から外れます。」

「よし、波動砲発射準備。対ショック対閃光防御だ。」

両艦の乗組員はゴーグルをつける。

 

 

20秒後...

「アグリオン司令。地球艦隊から高エネルギー反応です。」

「何いいいい。」

きぬがさとハルバートⅠは、アグリオン艦隊へ向かって光と熱の奔流を撃ち出していた。

口径はちいさいもののくさっても波動砲である。アグリオン艦隊を向かって流れる二つの高エネルギーの奔流は、輝きながら宇宙空間を照らして、40隻の艦艇をつつんであっという間に引き裂いた。

「ぎゃああああああああ。」「回避~回避~。」

アグリオンと部下たちは悲鳴を上げたが一瞬のことだった。

かろうじて生き延びることができたアグリオン艦隊の残存艦は逃げるのが精一杯であった。

その次の瞬間今度はヤマトの波動砲口から中間基地のドーム正面とその前にいて砲撃を繰り返す敵巡洋艦や駆逐艦へ向かって光と熱の激流が吐き出された。

その激流は、光り輝きながら、砲撃してくる数十隻の巡洋艦や駆逐艦をつつんで、やすやすと貫くと、その後方にあって全開している半球形のドームから飛び立とうとする数十隻の艦艇をも貫き、引き裂き、誘爆させ、さらに中間基地本体をも貫いた。

「スラ司令!ドーム内に停泊および浮上する巡洋艦50隻、駆逐艦35隻すべて大破し、誘爆がひろがっています。基地も敵の高エネルギー波に内部から貫かれて爆発も時間の問題です。脱出してください。」

「うぬううう。艦隊が飛び立つ瞬間を狙ってくるとは...。」

誘爆は中間基地内部から広がっていく。いくら堅牢な装甲をもっていても内部の爆発には耐えられない。

中間基地は新たに星が出現したかのように輝きを増して次の瞬間には巨大な火球と化して煙や衝撃波とともにおびただしい金属片を撒き散らした。

その衝撃波はヤマトをはじめ地球艦隊艦内の空気をふるわせ轟音となって響いた。

 

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