宇宙戦艦ヤマト2203 暗黒星団帝国の脅威   作:Brahma

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第26話 敵人工惑星デザリアムを攻略せよ!

「エネルギー充填率50%,バリア、砲口から20m。4兆テスラ。」

「エネルギー充填率75%,バリア、砲口から70m。3兆テスラ。」

「エネルギー充填率95%,バリア,砲口から150m。2兆テスラ、発射10秒前。」

発射10秒前なら波動砲でバリアを打ち破れる...

無限ベータ砲が放たれる。さすがに地球艦隊は今度こそその射線を避ける。

『しゅんらん』とヤマトの脇をすさまじいばかりの光と熱とエネルギーの奔流が通過していった。

 

「第一主砲、第二主砲、第一副砲発射用意。目標11時、11時半、12時、12時半、1時の敵戦艦砲塔。距離5宇宙キロ。」

「照準よし!」

「発射!」

デザリアムを守るアメーバー状の戦艦の砲門へ向かっていく主砲は、敵が主砲を発射すると同時に波動カートリッジ弾の爆発により誘爆を起こす。アメーバー状の戦艦は砲門を破壊される。

「効果てきめんだ。敵は砲塔を確実に失って無力化している。」

アメーバー状の戦艦は、主砲が直接当たっていないにもかかわらず、波動カートリッジ弾と主砲のエネルギーの誘爆が艦内内部にも広がって爆発をくりかえした。しかしなかなか爆発四散しない。

「古代。いくら堅牢な戦艦といえどもあれだけ誘爆を繰り返していれば波動砲が効くだろう。拡散波動砲で一挙に粉砕する。波動カートリッジ弾の誘爆で無傷な敵艦を無力化してくれ。」

「わかりました。」

「南部。」

アメーバー状の戦艦は砲塔を爆発させ次々に無力化する。

拡散波動砲が『しゅんらん』から発射される。拡散波動砲の光と熱の激流は、空中の一点で放射状に枝分かれしたと思うと無数の光の槍となって数百隻ものアメーバー状の戦艦に降り注ぐ。その次の瞬間にはアメーバー状戦艦を貫き、黒いアメーバーは、爆炎をあげて四散した。

「ソンナモノハコノグロデーズニハキカナイ。」

しかし拡散波動砲がグロデーズに命中するものの、その装甲にはまったく傷ひとつつけることはできない。またズールーには当たらないように発射したからであった。

「古代。どうする?」

「....。」

ズールーがあの波動砲のような砲門から後退すればバリアをはられたちまちズールー自体も撃沈されるだろう。思案のしどころであった。

 

「古代?、山南?どうするつもりだ。」

「大西司令、もうちょっと時間をください。」

「しかし、この船を波動砲で破壊してその誘爆で敵艦を葬るしかないと思うが...。」

それが一番手っ取り早くしかも確実な方法だった。

いずれにしてもヤマトか『しゅんらん』が敵の波動砲様兵器の発射寸前のバリアが脆弱になった瞬間をねらって至近で波動砲を撃つ方法があるが、その場合波動砲を撃った艦艇はただではすまないだろう...

古代はズールーを波動砲によって貫いて誘爆させる方法はどうしても避けたかったが、だからといってほかに有効な方法が思いつかない。真田も妙案が思い浮かばず、歯をかみしめる。また、それは山南も同様だった。

しかし、その逡巡が皮肉にも大西に決心をさせることになった。

「古代、山南さらばだ。」

「!!」

「大西さん!」

「大西、死んでとれる責...」

奇しくも土方に言われたセリフを山南がいいかけたが、とめる間もなくズールーが自爆した。その瞬間、グロデーズの無限ベータ砲口に向かって拡散波動砲が一門発射される。

拡散波動砲は無限ベータ砲口を貫きグロデーズを内部から引き裂いた。

グロデーズは煙をはいて巨大な火球に変わり、四散した。

「馬鹿者が...。」

古代と山南の目からほおにかけて涙がつたっていた。

さっきまでズールーとグロデーズのあった空間へ対しヤマトと『しゅんらん』の乗組員は敬礼をおくっていた。

 

「古代、こうなったのは非常に残念だが大西の遺志を最大限尊重することにした。

できれば生き残ることを考えてほしかった。」

「はい。アメーバー状の戦艦を撃破し、グロデーズが擬似波動砲様兵器を撃てない状態で考える時間は十分にあったとは思うので...。」

「しかし、すぎたことを悔やんでもしかたない。あの人工惑星をどうやって攻略する?」

「内部から破壊するしかありません。優秀な白兵戦部隊がいればいいのですが。」

「そのことだが...1年前の白色彗星の戦いを覚えているか。」

「はい。え...もしかして?」

「古代さん、お久しぶりです。」

「!!永倉さん?」

「あの人工惑星を攻略するんでしょう。」

「はい...。」

永倉の後ろには屈強な男たちが口をゆがめてにやりと不敵な笑みをうかべている。

「わたしたちにやらせてください。ただ機械のことはよくわからないから早い話ボディーガードになってしまいますが。」

「われわれだけで...。」

「古代。」

「真田さん...。」

「あの人工惑星にはどんなしかけがあるかわからない。例の四次元フィールドと偏光バリアで反物質カートリッジ弾以外のすべての兵器は無効になる。前も話したように反物質カートリッジ弾は多量にはつくれない。最悪の状況を想定していたとはいえ、さすがにあれほどの数のゴルバを相手にするとはな。自転軸の北極と南極についてはショックカノンで打ち破れる。何かあったときに脱出できなくなるからわざと脆弱に作ってあるようだ。」

古代はうなずき、第一艦橋のクルーの面々の顔をみつめる。

「南部、俺は、永倉さんたち空間騎兵隊と一緒にこの北極の入り口から突入する。

第一主砲、第二主砲を撃ちこんでくれ。」

「わかった。」

「古代!」

後ろから声がした。

「真田さん。」

「俺がいなくてメカのことはどうするんだ?」

真田はほほえむ。

「しかし、真田さんがいなくなったらヤマトの修理は?」

「ヤマトの修理ならきまりきったことだからほかの技術班員で十分対応できる。未知のメカをみてその性格を見分ける仕事は俺が行ったほうがいいだろう。」

「わかりました。加藤、山本。コスモタイガー隊、第二編隊、発進準備だ。」

「了解。」

加藤、山本をはじめとするコスモタイガー隊の面々が敬礼する。

数百機の白色円盤戦闘機とイモムシ型戦闘機が人工惑星デザリアムを守っている。

 

「パルスレーザー砲及び第一副砲、煙突ミサイル発射!」

「主砲発射準備。座標X-3872、Y-9338、Z-1272。目標敵人工惑星北極点。」

「発射!」

北極側の入り口にショックカノンが命中して大穴が空く。そこに古代のコスモゼロとコスモタイガー隊が蜂の群れのように入っていく。

デザリアムの内部、北極から中心へ向かう管のような通路では空中戦になる。襲いかかるヴ白色円盤戦闘機とイモムシ型戦闘機に対し、加藤と山本は神技の「左ひねりこみ」を併用して背後から次々に敵艦載機を撃墜するが、敵の数は数百機にも及ぶ。

人工惑星の中心に行くに従って光る点でしかなかったものがだんだん大きくなっていく。

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