宇宙戦艦ヤマト2203 暗黒星団帝国の脅威   作:Brahma

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第3話 総員イカルス基地に集結せよ!

シャトルは火星軌道まで帰還してきた古代へ通信する。

「古代艦長」

「なんだ?」

「地球側のシャトルが急速接近中。」

「あ、通信入りました。」

 

「古代君」

スクリーンに雪の顔が大写しになる。

「雪!無事だったのか!」

雪はうなづき

「長官からの命令書を届けに来ました。ドッキングします。」

スクリーンが切り替わり、雪のシャトルが近づいてきて、画面上にだんだん大きく映し出される。

「ドッキング成功、ハッチ開きます。」

雪が乗り込んでくる。

スーツのような白い制服がまぶしく、直立した雪の美貌をひきたてる。

「命令。古代進、ヤマト艦長代理を命ず。旧ヤマト乗組員を集め、小惑星イカルス基地へ向かえ」

「しかし、どうやってみんなを集めたら…。」

「古代さん。」

「相原、お前もいたのか。」

「はい。皆には、ヤマト乗組員専用の暗号回線をつかって連絡済みですよ。じゃあイカルス基地につなぎます。」

スクリーンに真田の顔が映し出される。」

「真田さん。」

「古代か。」

「長官から命令を受け取り、そちらへ向かっています。皆は…。」

「ああ、それぞれの勤務地から集まってきてるよ。ただ、敵の策敵網はなめないほうがいい。お前たちが最後だから佐渡先生にきてもらっている。自動操縦プログラムを通信しておくから佐渡先生の指示に従ってくれ。」

「さあさあ、お前たちは一時的に死ぬのじゃ。仮死状態にする薬を打つ。敵に生命反応を悟られてはいけないからな。」

「せ、先生、注射は嫌いなんですよ。」

「相原、いい大人がききわけのないことをいうんじゃない。」

相原が15秒後にこてんと倒れる。

「わかりました。自動操縦にします。」

自動操縦に切り替える。

「うむ。」

古代、雪が仮死状態になると佐渡も自分の腕に注射して眠りにはいった。

 

その10分後だった。黒色艦隊の5~6隻ほどの策敵部隊がパトロール艇を発見する。

そのレーダーは高性能で500宇宙キロから先からでも敵の姿を捕捉できた。

「レーダーに感あり。500宇宙キロ」

「敵艦だな。」

「スクリーンに拡大投影しろ。」

「破損して漂っているように見えます。」

遠距離で高性能がゆえにレーダーに破損した船体の画像を返したのだった。

「生命反応をスキャンしろ。」

「生命反応なし。」

「逃げようとして途中で撃沈されてただよっているんだろう。ひきかえせ。」

「了解。」

 

「イカルスマデ5宇宙キロ」

「う、う~ん。」

「みんな起きたか。」

「なんかよく眠りましたね。」

「あれがイカルスのようだな。」

画面正面のサツマイモ状の小惑星がだんだん大きく映し出される。

「雪、パッシブレーダーを作動してくれ。」

「はい。周囲に敵影なし。」

「よし相原、イカルス基地と連絡を取ってくれ。」

「はい。」

通信機がガガガ…と音を立てる。相原がチャンネルを回す。

「こちら、相原、イカルス基地応答願います。」

「….。」

「こちら元ヤマト乗組員、相原、古代、森、佐渡、島。イカルス基地上空に到着。誘導願います。」

「….。」

「イカルス基地、応答せよ。イカルス基地…。」

「….。」

「なにかあったのかな。」

「レーダーに反応あり。」

そのときコスモタイガー隊が接近してくる。

「コスモタイガーです。通信つなぎます。」

「こちらはイカルスコスモタイガー隊坂本。坂本以下25機、ヤマト配属を命ぜられました。今回目立つわけにいかないのでわたしのみがお迎えにあがりました。」

坂本機は、艦橋の前の空間で8の字ダンスを踊ってみせる。

「なに下手なショーをやってるんだ。」

「坂本らしいと言えばらしいが...。」

島が苦笑したようにぼやく。

「わたしが基地まで先導します。」

イカルス基地のドームが開いていく。

「うむ。島、あそこに着陸しよう。」

「わかった。」

島が巧みに操作をする。

イカルスの表面が近づいてくる。

「地表まで100m」

「地表まで20m」

「5,4,3,2,1m」

「着陸」

すこし振動がして着陸する。

「….。」

「アチラノ方向ニ金属反応アリ。」

「よし。」

「!!ここにドアがあります。」

岩盤がドアになって開く。宇宙空間なので音がしない。ドアが閉じる。壁に気圧計があって目盛があがっていく。2m先に二枚目のドアがあって今度はブーンという低い音をたてて開いた。

「よし、入るか。」

一同はうなずき、四角柱を横倒しにしたような薄暗い銀色の通路をすすんでいく。

二回ほど通路は直角におれまがって、突き当たりに扉がある。エレベーターの扉のようだ。

一同は顔を見合わせる。

「どうする?」

「乗るしかないだろう。引き返しても仕方ないからな。」

「そうだな。」

ボタンを押して乗りこむ。エレベーターは下がっていく。

何10m下がったであろうか。エレベーターは停止すると扉が開いた。

そこはいわゆる丸い「松本メーター」がぎっしり上下左右にあるような通路だった。

ウィンウィンという独特な機械音がする。

10m先に扉があってひらくと、薄暗いが見慣れた光景になる。

宇宙戦艦の艦橋フロア、それもヤマトの第三艦橋のように思われる。

「第三艦橋みたいだな。」

一同はうなづく。

島が奥のほうに何やら見つけて叫ぶ。

「エレベーターがあるぞ。」

「そうだな。ヤマトなら第一艦橋へつながるはずだが…。」

エレベーターが開くと、目の前に広がる空間に一同は息をのむ。

中央にコスモレーダー、一段高い位置に艦長席、窓側にならぶ戦闘班長、航海長、通信班長の席が並ぶ。まさしくヤマト第一艦橋だった。

「ヤマトだ、間違いなくヤマトだ。」

「俺たちはもどってきたんだ。」

「やあ、みんなよく来たな。無事についてなによりだ。」

「真田さん!」

真田と山崎が若者を2名連れて入ってくる。

「どうして出迎えてくださらなかったのですか。通信がつながらないし、まさか敵に占拠されたのかと不安になりましたよ。」

「はは、申し訳ない。山崎さんとメカの最終チェックをしていてね。」

「君たちのことだ。間違いなく到着すると思っていたよ。」

「しかし、どうしてこんなところに…。」

「ガミラス、ガトランティスと立て続けに侵略を受けただろう。地球が万一陥落しても立て直せるようにわたしが預かっていたんだ。ああ、そうそう紹介しておこう。」

「加藤四朗です。兄の遺志をついで宇宙船し訓練学校航宙科で訓練を受けていました。」

「誰かに似ているなと思ったが、そうか加藤の弟か。」

「加藤が生き返ったみたいだ。よろしくな。」

「わたしは坂本です。よろしくお願いします。」

「坂本、艦載機はおもちゃじゃないんだぞ。今回は先導役を務めてくれたから大目に見るが以後気をつけるように。」

「へーい。」

「なんだ、その生返事は!」

真田、山崎、加藤四郎は苦笑する。

「ところで新艦長は...以前私を艦長代理に推しましたが、年長ですし、わたしは今度こそ真田さんご自身が艦長になられるのに異論はないのですが…。」

と古代は言いかける。

「いや、わたしの気持ちは変わらない。知っているだろう。この写真を見てくれ。」

真田は一枚の写真を見せた。

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