とりあえず二話まで書いときます
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「浦の星女学院から来ました!高海千歌です!よろしくお願いします!」
転校生がそう自己紹介してるのを見て俺は一つだけ思った。
え、めっちゃ可愛くね、何あれやば。
ごめん、ひとつじゃねえわ。思うどころかもう語彙力が散漫してる。
「席は中野君の隣が空いてるのでそこを使ってね」
まじか!ありがとう!担任の先生!今度ちゃんと名前覚えるね!
と心の中はもうお祭り状態である。腐ってはいても健全な男子高校生であるならば可愛い転校生が横に来て悪い気は誰もしないだろう。
「えっと、中野君だっけ?隣の席同士よろしくね!」
おっと、いかん、ここはクールに行こう。大人っぽくかつ優しく紳士に。
「こちらこそ、何かあったら遠慮無く聞いてね。」
そう言うと彼女は、はにかんで席に座った。あーこれからは毎日彼女に会うために朝遅刻しないようにしようと心に決めた。
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放課後になっても高海さんの周りには質問をする生徒が多くいた。まぁ、可愛い女子が来たらそりゃ盛り上がるよな。仕方ない。だけど俺の席まで侵食しないでほしい。切実に。
皆落ち着いて一段落したらしくそれぞれが部活やら用事で高海さんの周りから人がいなくなっていく。
人気者ですごいなーとか考えてると高海さんと目が合った。すると彼女はこっちに来て
「中野くん!ちょっと案内して欲しいところがあるんだけどいいかな?」
と人懐っこい笑顔で言った。断る理由もないのですぐに了承した。ここに始がいなくて良かった。切実に。心からそう思った。ちなみに始は部活のためいない。
「ところでどこに行きたいの?」
ふと行先を聞いていなかったので聞いてみた。案内するにも場所を知らなきゃ話にならない。
「生徒会室に行きたいの!あのね、私スクールアイドルを浦の星でやっててこの南高でもやりたいから部活申請をしたくて!」
笑顔が眩しくて直視出来なかったがそういう理由だったのかと一人で納得する。
「あと、その他のメンバーの子達も一緒に案内して欲しいんだけど大丈夫?」
ここも特に断る理由はないので二つ返事で了承をした。
「ありがとう!じゃあこの教室に集合してもらうからちょっと待ってて!そういえば中野くんは部活大丈夫なの?」
「っ!……あーうん、大丈夫。俺もう幽霊部員みたいなもんだからさ。待ってる間話相手くらいなら出来るよ」
そう言うと高海さんはまたはにかんで、ありがとうと俺に言った。
大丈夫……大丈夫……俺は今ちゃんと楽しい……そうやってまた自分に言い聞かせた。自分の心の底を見ないように。
治ってるはずの膝がピリッと痛んだ。まるで逃げ続けている自分に喝を入れてるような気がした。