ぱちぱち小ネタ集   作:ぱちぱち

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布教杯参加作品その2

架空のゲーム、競輪選手育成シミュレーションギャンブルレーサーのプレイ実況風小説です

誤字修正。a092476601様ありがとうございます!


ギャンブルレーサー後継者ルートプレイ

――これはまだ日本が

 

『最終コーナーを回って各車一斉にラストスパート!』

 

 ボケー! やれ! ころせー!

 

――今よりも熱く

 

『先頭集団は8番、9番、おおっと大外から3番が捲ってきたー!』

 

「―――ネ」

 

 いけー! そこだ関ー! 刺せー!

 

――そしてちょっぴりバカばかりだった頃

 

『マークしていた6番をかわして3番関、猛烈な追い上げを仕掛けています!』

 

「―――カネ‼」

 

 バカヤロー! パンクしちまえー!

 

――そんな時代を駆け抜けた

 

『8番、ブロックにいっいや! かわした! 関、ブロックをかわして更に猛追! 8番、落車です!』

 

 このスットコドッコイ! 金返せー!

 

「――カネ‼ カネ‼」

 

――己の両足にすべてをかける

 

「金ーーーー!!!」

 

『早い! 早い! 3番関、猛烈に追い上げます! これは捲るか! 捲り切れるか!』

 

 やめろー! 逃げきれー!

 

――とあるギャンブルレーサーのお話

 

「金! 金! 金! 金! かあああねええええ!!!!」

 

『捲り切ったああああ!』

 

 阿鼻叫喚の競輪場。固唾を飲んでレースを見守っていた観客の悲喜の叫び声ををしり目に、一人の男がゴールラインを最初に割った。

 

 足掻き切り、息も絶え絶えになりながら歓喜の叫びをあげる男の名は関 優勝(せき まさかつ)

 

 競輪を生業に生きる、ギャンブルレーサーである。

 

 

 

――まあ貴方今回主人公じゃないんですがね。

 

 こてん、と関が自転車から落ちて画面が切り替わる。

 

――はい、皆様初めましてこんばんは。もしくはおはようございます。今回はお気づきの方も多いでしょう。あの迷作育成シミュレーション、ギャンブルレーサーRPの実況を始めたいと思います。

 

――え? ギャンブルレーサーを知らない? マジで? しょうがないにゃあそんな情弱の読者さんの為に大まかな解説を行いますね。しょうがないにゃあ!

 

――えー、まずギャンブルレーサーは大昔に漫画で描かれていたとある競輪選手のお話ですね。先ほど出てきた関 優勝さんが主人公になるお話で、基本的に彼がギャンブルレーサーしたりギャンブルして大負けしたりするお話です。

 

――で、何故かこの漫画が一部カルト的人気を博して何故かPC-9801なんかのPCゲーとして発売されたりしてたんですが、フロッピーディスクで出た後に20年してブルーレイになって帰ってくるなんてお釈迦様でもわからなかったでしょうね。実際発売したときにデクターゲームス発狂したと思いました。発狂するのはKOMF(キングオブモンスターファイターズ)だけにしてください。

 

――ごほん、ちょっと脱線しましたが、まあそんなお話のゲームなわけです。で、今回のプレイでは勿論主人公の関 優勝! を扱わずにオリジナルキャラをプレイしていきます。

 

――……え? ああそうです。オリジナルキャラですね。初期の段階から参加させないと目的が達成できそうにないので。今回のプレイでは最速クリア(競輪グランプリ優勝)は目指さずに、最初期から参加して関 優勝にビッグタイトルを獲得させて其の後に自分もビッグタイトルを獲得する超高難易度プレイ。『関一門の後継者』ルートを行こうと思います。

 

――それなら売 二(うり ふたつ)か常荷 金作(つねに きんさく)だろうって? いえいえそこが罠でして、むしろ彼らのルートだと難易度はがん上がりします。まず関がビッグタイトルを征する事が出来ないからですね。せめて金尾 水造(かねお すいぞう)くらいの年代で入らないと関はビッグタイトルで勝てません。

 

――と、細かい話はまたプレイ中に説明していきましょう。

 

――それでは皆さんご一緒に。はるまげどーん!

 

 

 

――あ、ハルマゲドーンは僕の開始の挨拶みたいなものでして。あ、自己語りすみません。

 

――で、えーっと主人公君は。お、良いですねぇ速筋タイプでかつ性格が自由奔放。この性格、通常プレイだとバッドなんですが今回のプレイに関しては2番目に欲しい性格だったりします(4敗)。理由は後程説明しますね。

 

――さて、速筋タイプなんで大まかな能力構成は脚力高めの持久力低めですね。初期ボーナスは全て脚力にぶち込みます。これは初期速度が低いと関一門に入るのが遅くなるからですね。

 

――で、キャラの名前は入力時間を考慮してあかとします。赤臭くなりましたがあでカーソルが始まるからね。仕方ないね。

 

――これで基本設定は終了。早速ゲームスタートです。開始場所は……

 

「あかー、ちょっと買い物行ってきてー」

「あーい」

 

――普通の民家。よし、開幕ド貧乏で飯が食えないというリセット案件は回避しました! 空腹状態だと練習効率が激減するんでド貧乏はどのプレイでもほぼ鬼門と言っても良い設定です。売 二プレイの難易度が激高い理由の一つでもありますね(2敗)

 

――家の中から戸をガラッと開けて。登場しましたね今作のPC、あかくんです。頭脳は初期値なせいで随分とアホッぽい面してます。鼻水たらしとるし。

 

――まぁ、このゲーム伸びたステータスは外見にも影響を与えてくるんで、これからどんどん顔立ちもまともになってくるとは思います。頭悪いとプロ試験に通らないんですよね(5敗)

 

「ふんふふーん」

 

――さて、ではこのアホッぽいあかくん。若干表記がめんどくせぇな。垢でいいか。垢くんを操作して近所の八百屋に誘導して野菜を購入します。余った20円はお駄賃ですね。これ大事なんで少しずつ貯めておきましょう。

 

――次に家に帰ったら勉強です。関 優勝との遭遇イベントが来るまでは優先して学力を上げておきましょう。あと学力が上がるとお小遣いも上がるんで良い事が多いです。

 

――そして学校に行くまでと家に帰るまでは名物通学マラソンです。学校までの数キロの道を着替えを持って毎日走ります。これ重要。持久力を最初のボーナスで上げないのはこれがあるからですね。マラソンだと純粋な脚力は上がらないので。

 

――さて、ここからは暫く同じ作業の繰り返しなので巻きます。とりあえず半年以内に関優勝との遭遇……出来なきゃリセット案件ですが。まぁ通常3か月までには遭遇イベントが入るので問題ないでしょう。多分。

 

~5か月後~

 

――問題ありまくりましたね(白目) ギリギリ、ギリギリ何とか自販機の下から落ちた釣銭を拾おうとする関と遭遇する事が出来ました。通称「ママー、あのおじさん何してるの?」「しっ、近づいちゃいけません」イベです。通称が長いって? 長いよね(納得)

 

「くそっ、手が届かねぇ! 俺の金ぇ~!」

「おじさん、何してるの?」

「あぁん?」

 

――声をかける選択肢を秒で選んでイベント開始。お前を待ってたんだよこんちくしょう。声をかけられた関は凄むような声で振り返ってきます。うわ怖っ。ヤクザよりヤクザっぽいわ。

 

――まぁ競輪選手は外見で圧かけてナンボみたいな持論の人だからね。とはいえビビってたら話が進まないので、ここで早速役に立つのが性格自由奔放です。

 

「もしかしてお金が取れないの?」

「……お、おお」

「ちょっと待ってね」

 

――この性格、基本的に唯我独尊というか相手の外見とか毛ほどにも気にしないので、こんなコワモテとかにもガンガン話して行って自分のペースにしちゃうんですね。

 

――デメリットとしては同じ区域の先輩とかにもこのノリでやっちゃうから通常プレイだと地元ラインに入れてもらえなかったりとかなりキツい不具合があるんですが、関一門に最初から入る場合はこれが気になりません。関自体があんまり地元ライン気にしてないので。

 

――さて、手助けに入った垢くんですがカバンの中から定規を取り出してさくっとお金を回収してます。学力はもう十分すぎる位に上げてるからこういった機転が回るんですね。

 

「はい、おじさん」

「おお、すまんな坊主!」

 

――これで出会いイベントは終了、とはなりません。ここでカバンを担ぎなおして走って去っていきましょう。ここまでがこのイベントの重要部分ですね。

 

――え、何をしてるのかって? 脚力のアピールです。初期ボーナス全ブッパはむしろこの時の為に行ったようなものですよ。この時の脚力を見て関は「あれ、こいつ良い脚してるな」と印象を持ってくれます。これが関一門加入の最初の条件みたいなものですね。

 

――で、次のイベントは最初程ランダムに待たされるわけではなく数日で来ます。同じ道をランニングして帰ってたらあの自販機の所で関が待ってるんですね。

 

「よう兄ちゃん、こないだはありがとよ」

「おじさんこんにちわ。またお金落としたの?」

「ち、ちげーわい!」

 

――ガクゥ、とこける関。うん、昭和やなぁというその反応にほっこりしながらお話を聞いてみる事に。お、どうやらストレートにイベント進んでますね。一度自転車に乗ってみないかってお誘いです。断る理由はないのでOKをしてさっそく関についていきましょう。

 

「おめぇ、大した速さで走ってるがなんかの部活かい?」

「いえ。部活は面倒なんで入ってませんけど、たまに陸上部に助っ人で走ったりします」

「ほー」

 

――お、この会話は良いですよ。関の中で結構垢君に対しての評価が高い時に出てくる会話です。自由奔放は相手からの好感度低下を引きやすい性格なんですが、入門後なら特にそれは関係ありません。入門前に関を怒らせてズルズル、というパターンが一番怖かったのでこの段階までは非常に順調と言えますね(最初の5か月から目をそらし)

 

――さて、さくっと練習場に到着。関さんがワーワー受付の人に言ってひと悶着ありましたが(目そらし)早速今の実力を測るとしましょう。ここで行うのは1000メートルのタイムトライアル。現在の競輪学校入学試験と同じ方式ですね。早速走ってみましょう。

 

――ではここで少し説明を。このゲーム、自分でレースの操作を行うということが出来ます。パワプロとかの自操作プレイと同じですね。他の走者がいる場合は誰の後ろにつくかとか横からのまくりをブロックとか色々やらないといけないんですが今回は純粋なレースなので特にその辺りは必要ありません。

 

――で、操作のコツなんですが基本的にはアクセル(Aボタン)は踏みっぱなし、ブースト(B)を上手く使って決められた体力ゲージを試合中に使い切るのが一番大事な事になります。アクセルは脚力で速さが増減し、体力ゲージは持久力でゲージの長さが変わります。

 

――つまり、初期に脚力極振りしてた垢くんならふっつーにアクセルのみでも達成出来たりするわけです。あ、アクセル踏んでても体力ゲージは減りますんで、ここまでに持久力を上げてなかったらやっぱり積みますので注意しましょう(1敗)

 

「おいおい、あいつ良い脚してんじゃねーか」

「関ぃ、お前の弟子かあれ?」

 

――おお、口々に練習場で遊んでたヤクげふんげふん。競輪選手が関を囃し立ててますね。弟子入りするかは一応乱数なんですがこのイベントが出てくればほぼ間違いなく弟子入りできると思っていいです。

 

――さて、レース終了。タイムは……1分12秒!余裕の合格圏内です。体力ゲージはまだ余裕あったんですがそこまでひぃひぃやって下手にタイム上げすぎても意味はないのでやりません。

 

――因みに競輪学校の大体の合格圏内は1分10秒前後なので初心者の垢くんは正直大健闘ですね。やっぱり極振りは正義なんやなって(慢心)

 

「お疲れさん。ジュースでも飲むか坊主」

「コーラが欲しい」

「任せろ任せろ。ぐへへへへ」

 

――うーん、どっからどう見ても人を誑かそうとするヤクザの顔ですね。さて、ここからは結構展開が早いです。一応トッププロである関さん、この日の内に垢くんの家に押しかけて弟子入りさせたいと両親にお話にきてくれます。

 

――で、最初は詐欺師扱いされちゃうので念のために競輪の新聞を持っていきましょう。関の顔写真がついてる奴を見れば両親も「本物」である事は理解してくれるので、後は垢くんがどうしたいかを聞いてきます。いや、競輪のゲームだからでしょうが両親も結構緩いなって思いますわ()

 

――まぁ勿論話が進まないのでここでは「競輪をやりたい」を選択。晴れて関一門への入門と半年後の競輪学校入学試験への受験が可能になりました。

 

「お師匠さま」

「おう。俺がおめぇを立派なプロのギャンブルレーサーにしてやるからな。げへへへへ」

 

――関のマイカーに乗り込んだ垢くんにヤクザ顔負けの胡散臭い笑顔を向けて、関 優勝の車が出発。これからは関の家が第二拠点という形になります。

 

――こっからは今まで以上に作業になります。何せ学校で勉強、帰ったらひたすらゴンゴロ(練習用のローラー。この上に自転車を乗せてゴンゴロ転がす)です。このゴンゴロ、脚力アップと持久力アップの両方が出来る優れた練習なんですが上昇速度が遅いので継続しないと意味がありません。そして意外と場所を食うので設置場所に困る機材ナンバーワンとなります。これが用意できなくて積んだニキは多いと思います(7敗)

 

「あら、あか君。今日も練習頑張ってるわね」

「あうー」

「女将さん、お邪魔してます。優坊も元気だなぁ」

 

――はい。このゲーム最大の良心にして最高の育成補佐。関 鐘子さんと20年後のスーパースター関 優一のエントリーです。鐘子さんの料理が食べたくて関一門に入門するニキも多い筈。バフがね、上手いんですわ(ゲス顔)

 

――さて、勿論二人には礼儀正しく。そして貯めていた小遣いで何かしらのお菓子やらを折に触れて持ってきましょう。この二人の好感度はひたすら稼いでください。というか今回の目的達成のためには絶対にこの二人の好感度をカンストさせてください。晩飯食わせてもらえる率が上がる上に食材とかも定期的に持ち込んでたらバフがガンガン掛かるようになります。

 

――はい、一度のゴンゴロでの上昇率が0.1から0.4まで跳ね上がりましたね? しかもこれ、師匠の関まで同じ割合でバフ受けてくれるんで今回のルート最難関の関のビッグタイトル獲得の確立をガン上げしてくれるんですわ。

 

「最近、飯が美味いからか着順も上がってきてる気がするぜ」

 

――ばくばくとご飯を食べながらの関の一言。これが出てくるときは結構な割合で優出してるんですよね。中には1回2回は優勝してる場合もあります。この段階でビッグレースを制してくれればありがたいんですが10回に1回くらいしか起きないんでそこまで期待してはいけません。

 

――あくまでも本番は垢くんがプロになってからですね。さて、こういった日常のやり方をしながら最高効率で練習を行っていきついにやってきました競輪学校試験!

 

――は軽々突破で早速入校です。そして卒業しました!

 

――え、早すぎる? いやここ普通のプレイでもマジでこうなんですわ。毎日ゴンゴロとレースの知識や法律なんかが詰め込まれる描写はあるんですがプレイヤーが触る場所がほぼないんでスキップできるんですね。

 

――で、この際に最も重要なのが事前に掛かっていたバフ! これが女将さんに媚びへつらう最大の理由ですね。このバフが掛った状態で入校すると、卒業時のボーナスが尋常じゃない位に上がります。具体的に言えば1.5倍位基礎値に差が出ます。

 

――最速クリアを目指す場合でも重要な要素、又の名を競輪学校ボーナス。今回も関が劣化する前に勝負を決める必要があるため、このボーナス獲得は最優先でした。

 

――さて、卒業時のプロ試験もさくっと合格して晴れて競輪選手としての経歴がスタートです。勿論合格したら真っ直ぐに師匠の元へ挨拶に。これを欠かしたら折角上がった好感度が大分下がるので注意が必要です。あ、両親に先に顔を出す位なら問題ありませんがね。

 

「そうかそうか、良くやった!」

「これもお師匠様のご指導の賜物です」

「おう、勿論そうだろう。げへへへへ」

 

――等と得意満面の笑顔を浮かべるお師匠さま。いや、実際設備と鐘子大明神のお陰なんで間接的に関のお陰ってのも間違いないんですがね。

 

「にぃに、にぃに」

「優坊、お兄ちゃん頑張ってきたぞ~!」

「きゃっきゃっ」

 

――そして序盤の天使枠優坊からのお祝い、体力ゲージ回復&限界アップが来ました! 鐘子大明神だけじゃなく優坊を一生懸命あやしてたのもこれを得るためと言っても過言じゃありません。

 

――基本的に関一家は関本人が競輪関係のイベント、鐘子が成長関係で優坊が体力関係になります。疲れた時は優坊と遊んでたら大丈夫って位回復効率が上がるので正に天使と言っても過言じゃありませんね。特に今回のような時間制限のあるルートは一々休養なんてしてられないので優坊とはしょっちゅう遊ぶことになります。これで地味に持久力も上がるのが美味しい。

 

――師匠宅に顔を出したら今度は実家に戻りましょう。今回は普通のご家庭なので戻れば恐らくアレが貰えます。

 

「ただいま~」

「おお、あか。良く帰った」

「元気にしてたかい?」

「父さん、母さん!」

 

――事前に連絡はしてましたが久しぶりに顔を出した息子に安堵したのか、垢くんのお父さんとお母さんが垢くんを抱きしめてきますね。良い家族だなぁ(涙) まぁさっき優坊で体力回復したんで無駄イベントなんですが(無慈悲)

 

――心温まる家族との久しぶりの会話を楽しんだ後、さていよいよ本題です。

 

「お前がプロ試験に合格したと聞いて、居てもたってもいられなくてな」

「お父さんったら、慌ててディーラーさんに駆け込んだのよ」

「父さん……これ」

 

――はい。マイカーのゲットです。免許はって? このゲーム何故か車手に入れると免許も手に入るんですよ(バグ?)

 

――これで序盤の詰みポイントの一つ、競輪場までの移動でお金を使いすぎるを潰すことが出来ました(1敗)現実の若手選手も結構苦しんでるらしい問題ですが、このゲームでは車があれば割とどうにかなります。

 

――さて、ここからはいよいよ本番。最下位のスタートから一秒でも早く駆け上がり師匠である関と同じ階級まで駆け上がらなければいけません。このゲームでは過去のB級制度は反映されておらずA級3班からのスタートになります、

 

――まずやる事は簡単。連続で6回完全優勝を狙う、です。下部ランクであるA級の大会とは言え本来ならかなり難しいのですが、そこは鐘子大明神のバフのお陰で上がった脚力と自由奔放な性格が生きてきます。

 

――具体的に言えば自由奔放のバッド面である派閥なんかへの配慮が一切できない性格が、逆に長所になるんですね。通常プレイだと特別昇給なんて色々な要素が絡んでほぼ出来ないんですが、今回に関してはそれがむしろ逆。

 

「おいあか。明日のレースなんだがよ」

「僕、すぱっと走るんでついてくるならよろしくお願いします」

「あ、おいまてぇい」

 

――こんな感じで自分がしたいレース展開しか行わなくていいから不確定要素ががっつり減らせるんですよね。え、むしろグッドじゃないのかって? いえ、普通にプレイするならラインから仲間外れとかにされたらかなり勝率が下がるんですわ(4敗)

 

――脚力極振り+鐘子大明神ボーナスで大分余裕を持ってないと出来ない超傲慢プレイですね、実際。

 

――さて、レースの操作。うん、やっぱり連携なんかろくに取ってくれませんね。まぁこいつらはA級最下位や同期の連中ばっかなんでそんなに仲良くしなくても良いんですが。最後のコーナー曲がってからの大まくりで1位。うんうん極振りはこういうことが出来るからいいよね(恍惚)

 

――という感じでその後のレースも同じように1位を連続取得。プロ入り後はレースの経験値も入ってくる上に鐘子大明神のバフも利いてるのでうまうまです。

 

――はい、初参加初V。結構な賞金が貰えましたね。全部合わせて3~40万くらいでしょうか。早速この金で高い寿司を買って実家と師匠の家に持っていきましょう。

 

「こら、あか! 大事な賞金はしっかり貯金しなきゃぁ」

「おお、良い心がけじゃねぇか。げへへへへ。おーい酒だ、酒もってこーい」

 

――うん、この心温まる落差。こういう形で何かあるたびに実家や師匠を大切にしているアピールは必要です。これ欠かすと本当に同じ地域の連中とかから爪弾きにされちゃうからね。このゲームが贈り物ゲーとか言われたりするのは大体この辺が理由です。

 

――さて、順調な滑り出しですが6回連続VがS級への特別昇給には必須、まだまだ油断はできません。次の競争でも同じように自由奔放に走って同級の連中からヘイトを集めつつついでにおこぼれを味合わせてサクッと優勝。

 

――これ以降はちょっと難易度が上がり周囲からのマークもきつくなりますが、ここはプレイヤーの腕の見せ所です。マーク屋さんのあしらい方はどうしてもプレイヤーの技量次第なのでこの辺はよく練習しておきましょう(6敗)……お、優勝しましたね。

 

「おーい、あかー! 今日ももうけさせてくれてありがとうよー!」

「クソガーッ! お前のせいでまた負けた!」

 

――デビュー後即特進ってのは一部の化け物しか出来ない事なんでこの頃になると垢くんもそこそこ有名になってきてます。まぁ競輪自体が不人気競技なんで有名って言っても一部界隈の方だけなんですがね。にしても本当に口悪いな競輪ファン。

 

「おうあか、昇級おめっとさん」

「ありがとうございます」

「今日はあかくんの好きなカレーよ。食べていってね」

 

――ありがとうございますカレー(バフ)美味しいです。さてさて何とか最速でのS級昇格を終えました。ここまでくるとどうしても運要素が絡んでくるんですが、何とかギリギリ関が最盛期と言える年代には間に合いましたね。

 

――ここからの競争は個人の力で何とかなる事はほぼありません。という訳で今まで疎かにしてた近場の練習場での交流も多めにとるようにしましょう。勿論お土産も忘れずに毎回持っていきます。このゲーム最強の武器はお土産なんです(白目)

 

――まぁ、外で媚び売ってもレースでは自由奔放なんですがね。マイナスに振り切れない程度に好感度は維持しておくのが大事なんです。

 

「お、今日は一緒のレースか。おいあか、しっかり俺を引っ張れよ」

「頑張ります」

 

――それに師匠が一緒の時は垢くんも師匠優先になったりするので、この機会にライン系列の技術も少しずつ経験値を貯めておきましょう。ビッグタイトルへの挑戦時にはこれが最重要となります。

 

――等と話をしながらレース、レース、レースの日々。季節ごとに昇級、降級の審査はありますがここは問題なく突破です。S級維持できなくなったらリセットですからね……(3敗)

 

――そして待ちに待ったビッグタイトル。宮杯への参加が決定しました。アデランスの中野さん事中野浩一が唯一制覇できなかった特別競輪としても知られてますね。世界自転車選手権10連覇とか人外の記録持ちの中野さんですがこの時代未だに現役。流石に衰えが出てきてますがまだまだ元気に一線級に居ますし勿論宮杯にも参加してます(震え声)

 

「君が噂のあか君か。よろしく頼むよ」

「はい」

 

――いつも以上にあか君が大人しいですが、しょうがありませんね。周りにいる方々はビッグタイトルに何度も参加しているようなトップの選手たち。脚力に自信あり、とはいえまだまだあか君の及ぶ相手じゃありませんし気圧されてしまうんでしょう。

 

――え、じゃあこの後のレースどうするのかって? 勿論ズルするんですよ(どや顔)

 

――さて最初のレースが始まりましたね。おほー、九州勢とフラワー勢の意地の張り合い。この時代ならではの光景ですが、これに付き合ってたら今のあか君ではあっという間に叩き潰されてしまいます。なので最後尾に位置して機会を待ちます。ステンバーイ、ステンバーイ……ゴッ!

 

――最終1周を切る前に最後尾からスタート。先頭近くでしのぎを削る中野さんや井上茂徳さんの横から上がってきて「あ? なんだこいつやけくそか?」って視線を受けながら……ここだ!

 

――おし、肘を井上さんの自転車に固定できました! え、何をしているのかってそりゃあズルですよ。ズル。何故かこのゲーム、相手の自転車に肘を乗せると体力消費なしで同じ速度で回れるんです。

 

――いや、これ原作で関がやられてたりもしたれっきとした技術なんです。現実だと勿論反則ですがそこはゲーム。何故かこれやられてる方もやってる方も当然って感じで受け取っちゃうんですわ。

 

――お、ラスト50mでこんだけ体力が残ってるのかやったぜ。後はブースト全開でおさらばよぉ~!

 

――はい。大番狂わせの結果ですね。経験点も美味しい上に賞金も中々の額。これがビッグタイトルの力……! まぁあんまり褒められた技術じゃない上にタイミングがクソシビアで何度も練習してる私でもたまに外して転んじゃうリスキーな技ですが(過去15敗)、効果は抜群。明らかに格上のフィールドでも戦えるので、どうしても勝ちたいという方は覚えてみても良いんじゃないでしょうか。

 

――という形で一先ず勝ち進み、決勝。ここで関が来てなかったらまた次の機会という場面でしたが流石は原作でも優出9回の男。バフの効果もあり自力で上ってきたみたいです。運と展開次第で特別を征する事も可能と言われた男は格が違った。

 

「へへへ。まさか宮杯の決勝でお前と走るとはなぁ」

「お師匠様」

「おい、あか。競輪ってのはな。戦略! 打算! 義理! 不義理! 色んな要素が絡まって皆レースに臨んでるんだ」

「……はい」

「要は力だ。勝てる奴が勝つ。おめぇもそのつもりで走れ。いいな?」

 

――感無量って感じで関さんが言ってますがこの人内心ではこう言いつつどうやって僕を上手い事使ってトップ取るかしか狙ってないのです。はい。いえ、今回はむしろそのつもりで走ってもらわないと困るんですがね。

 

――さて、レースが始まりました。自由奔放とはいえ師匠が一緒のレース。勿論垢くんの真後ろに関がぴったりついてマークしてます。で、この段階で関を勝たせるにはやる事は二つ。

 

――中野さんの大まくりを失敗させ、かつ井上さんの暴走をぴったり抑える事です。この二人が自由に走ったらそれだけで勝負決めちゃうくらいの力があります。なのでこの二人が自由に走れない展開に持っていく必要があります。

 

――まずは井上さんですね。ある程度進んだ頃合いで列から離れて勝負を仕掛ける……ふりをして井上さんの車両に肘をシューット! 超!エキサイティンッ!

 

「おめぇ……」

 

――背後の関が引きつったような表情をしてますが無視です。さて、この状態で1周ほどした後に最後の周。いよいよ来ますぜあの方の伝説のアレが。

 

「やべぇ!」

 

――世界選手権自転車競技大会を10連覇した、中野浩一のまくりが入ります。これ止められなかったらあっさりと抜かれていくんですよねぇ!

 

――という訳で、このタイミングで垢くんもブーストスタート! 心臓破れるまで走るんだよオラァン!

 

「! あか、おめぇまさか俺の為に!」

「ブハッブハッ!」

 

――背後の関からの驚きの声。まぁそうだよね、普通にこのタイミングでブーストかけたら普通の人間は途中で終わるからね。一応井上さんを使って(目そらし)楽したんで感覚的には大丈夫だと思うんだけど、まぁ賭けではある。

 

――とはいえ、これでも下手したら中野さんに捉えられるんだから本当にレジェンドはひでぇわ(白目)

 

――等と無駄口盾居てる間に最終コーナーを回ってラストスパート。背後からは迫る中野さんに未だ走る重機関車井上さん。そして、先頭をひた走るのはあか。

 

「う、うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

――その背後につけたマーク屋の関。これほど美味しい場面を投げたんだ。後は頼んますぜお師匠様。

 

「カネ、カネカネカネカネ!」

 

――そして来たぜ関特有のブースト、カネカネダッシュ! こいつが出るって事は気合もコンディションも十分だ。これは……もろたな。

 

「カネカネカネカネカネカネ!」

 

――前を走る垢くんの背後から飛び出し、中野さんのコースを遮り。

 

「カネカネカネカネカネカネカネカネ!」

 

――重機関車にも負けない速度で飛び出していき。

 

「カネ! カネ! カネ! カネ! カネ! カネ!」

 

――そして自分の弟子すらも追い越して。

 

「カアアアアアネエエエエエェェェ!」

 

――関 優勝、捲りきったあああ!

 

 

 

――はい、という訳で関一門の後継者ルート最大の難関、関の初にして最後の特別競輪制覇でした。彼の最盛期そろそろ終わっちゃうからね。仕方ないね。

 

――後は垢くんが特別競輪を征して「関一門の後継者」の称号をえればクリア、となるのですが正直後はのんびりとクリアすればいいだけのイージーゲームなので今回はここまでとさせて頂きます。あか君の今後は何かにつけて小分けしてうpしていくのでそちらをお楽しみください。

 

――それでは今回はこの辺で、お付き合いいただきありがとうございました。らぐなろくー!(終了の挨拶)




つい魔が差してしまった短編その2
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