「…………」
「………………翼、お前な」
彼の言葉にぷいっと顔を赤らめて横を向くSAKIMORIかわいいんじゃぁ~っと失礼。はい、ええと、場面はどうやら翼ちゃんの部屋ですね。この汚部屋、間違いありません。誤字じゃないですよ、彼女は片付けられない系防人女子なので。
時間的には翼ちゃんが家を出た後らしいですね。彼女、どうやらそのまま彼の家に転がり込んだようです。まぁ身元もしっかりしてるし事情が事情なので弦十郎氏を頼るのも嫌だったのでしょう。そう考えると彼女が一番信頼する相手は彼だった、ということですね。
「はぁ……衣服をこっちにもってこい。洗濯してるものとしてないものは分かるな?」
「はぃ…………」
耳まで真っ赤な防人かわいい(かわいい)
どうやら二人で彼女の部屋を掃除するみたいですね。うんうん、仲良きことは美しきかな。さて、次の見どころまで進んでいきましょう。
「おっと、甘いぜ?」
無数に迫るノイズの群れを、脚力だけで跳躍して飛び越え、剣を一閃、二閃と煌めかせる。刃先から漏れ出る衝撃だけで四散するノイズ達を、文字通り蹴散らしながら彼は戦った。
「弦十郎! こっちは終わった」
『了解した。今ポイントを送る――ときに、まさか』
「纏ってねぇよ。俺も、命は惜しいさ」
『……そうか、ならばいい』
「おう――こっちか」
手に持つ携帯端末の支持に従って彼は歩き始める。右手に牙狼剣、その身を白い騎士装束に身を包む姿は正に魔戒騎士といったものでしょう。
え、牙狼はどうしたって? 置いてきたんじゃないですかねあ、嘘です嘘、評価下げないでください。
まぁ感の良い方はこのやり取りでうすうすお察しかと想いますが、黄金の鎧に関しては今回制限があるため、基本彼が纏うことはありません。
具体的な制限を口にすると100秒で寿命を使い切ります。リセットもないため、使えば使うほどどんどん生命力がなくなっていきます。
彼、登場時は20代、今は30そこらの筈なんですが、すでに髪の毛は真っ白になってます。おそらく50秒くらいはもう使ってるでしょうね。
「……くそっ」
おっと、彼が現地に到着したようです。うん、一面炭だらけですね。これ炭化した元人間のあれこれなんで、ここにいた人間はほぼ全滅と見て間違いないでしょう。
と、ノイズの集団がこちらに気づいたようです。俯く彼に向かって槍状に変化したノイズの一斉攻撃が。危ない、避けろピカチュウ!(それで避けれれば苦労しない例文1)
「……許さん」
さて、どのように捌くかと思えば牙狼剣の一振りで飛んできたノイズを全て叩き落とすという荒業でした。流石はシンフォギアが誇るOTONAの一員になっただけはあります。シンフォギアの装者と違って別に底上げもクソもないのにこの強さです。
そのままかすり傷一つ負うことなく殲滅。うーん、OTONA勢にノイズを倒せる武器を渡したらこうなっちゃうんだろうな、という見本のようなシーンでしたね。
『近隣のノイズの反応は全て消えた』
「了解。生存者が居ないか、もう少し調べてみる」
『……頼む。すぐに応援を送る』
ノイズ掃討完了。で、普通ならこのまま帰るんでしょうが、この後にはまた別の一大イベントがあります。お、そうそうそっちやそっち。
「……宿泊用の小屋、か」
宿泊用に使っていたのだろう潰れた小屋がありますね。ノイズの襲撃で潰れたんでしょう。そこから逃げ出すように少し離れた場所で炭化した人間が数名見えます。
一縷の望みをかけて潰れた小屋に手をかける彼が何かに気づいたようです。息遣い、小さな声。五感の鋭い魔戒騎士だからこその発見ですね。魔戒騎士じゃないけど。
「おいっ! 聞こえるか! 俺の声は、届いているか!?」
「………ケテ」
「わかった! すぐに助ける!」
おぉ、いつもの飄々とした態度が嘘のように必死の形相で彼が小屋を掘り返します。数百キロはありそうな屋根材もぽいぽい投げてどんじゃん発掘されていきますね。
「け……たすけ……」
「後少しだ! 諦めるな、絶対に!」
顔が見えてきました。幼い少女ですね……はい、天羽奏さんです。原作における1話で退場した後も亡霊と成って毎回登場する枠。どんな枠やねん。
ガラガラと瓦礫をどけて少女を助け出す。うーん、原作だとこの後拘束されて大暴れしてたイメージですがめちゃめちゃ大怪我しとるんだが。え、これもパラドックス? ここで起きるのは正直予想してませんでしたね。
お、応援のヘリが来たみたいです。彼が必死に手を上空に降ってます。
「助ける、絶対に助けるから! 諦めるな、生き残れっ!」
「いき……」
ぼんやりと彼を見つめる奏ちゃん。傷は深いですが、これなら大丈夫でしょう。さて、ではそろそろ次の場面へと移りましょうか。
乾杯の音は決して大きくなかった。傾けたワイングラスの腹同士をぶつけ、小さな楽器のようなその音色を楽しみながら微笑みを浮かべる。
「これは何に対する乾杯かしら?」
「あぁ、美しい女性に、でどうかな」
「ならあたしは玉砕する哀れな男に、ねぇ。あら、美味し」
くいっとワイングラスを傾ける彼女、 櫻井了子の言葉に彼は苦笑を浮かべて自らもワイングラスを傾ける。おっと、どうやらこやつ女っ気欲しさに無謀な所にアタック仕掛けたかな?
「ま、同僚を飲みに誘いたかったってのが本音かな。後は、イイ女に声をかけないのは男としてどうかと自問自答した次第で」
「んふっ、あたしレベルの美女なら仕方ないわね?」
「ああ、仕方ないね」
ちっ、いい雰囲気だしやがってよ(嫉妬)
まぁ櫻井女史の方はうん万年レベルで初恋拗らせてる方なんでこれからどうこう発展することはないでしょうが、それでもパルパルするのは仕方ない。あ、パルパルは世界一かわいい嫉妬方法なんで皆さん覚えておきましょうパルパルパルパル。
さて、気を取り直してお話を少し離れた視点から見てみましょう。ええと、恐らくですがこれただのデートじゃなくて互いに若干探り合い入ってますね。
時間としては……おお、すでにツヴァイウィングが活動を始めている。と言う事はそろそろシンフォギア作中におけるいちばんたよれるおねえさん枠のクリスパイセンが助け出されてまた拉致られて奏さんが「生きるのを諦めるなっ!」するくらいですか。
この時点で櫻井女史に探り入れ始めるワタクシ有能……有能じゃね?(自画自賛)
あ、やめて評価抜かないで嘘ですごめんなさいしくしく。はい、小芝居は置いといて!
彼の方は多分、多少引っかかりを覚えてるくらいでしょうね。過去の行動をちょっと覗いてみますと実際に櫻井女史に声をかけたのは今回が初ではありません。というか二課に所属する女の子は大体飯食いにいったりしてますねこの陽キャ。
実際に持ち帰ったりとかはしてないみたいですがこいつ予定より早く刺殺されるんじゃね?
で、逆に櫻井女子は誰ともほとんど飲みに行ったりしてないんですが、まぁこれは彼女の事を知っていれば当然のこと。彼女、原作に置いて響ちゃんが全開で響ちゃんするまで恋は盲目モードなので。
表の顔の方のマイペースっぷりもあれ実は本気で周囲に興味がなかっただけなんじゃないかなって思ったり。当然誰かと飲みニケーションなんて面倒なことはやらなかったでしょうね。必要と思わなければ。
はい、つまり今回のこれは彼女にとって必要だということです。まぁ、間違いなく警戒されてるんでしょうね。彼、というか牙狼剣が。
なんせ牙狼剣、オリジナルと違って大分制限がありますがほぼ完全な状態で現存する聖遺物みたいなものなんで、この世界観で言えば完全聖遺物なわけです。ほぼ無限エネルギーみたいな扱いだったデュランダルと同格ってわけですね。そら警戒するわ。
まぁ、この段階まで近づいてこなかったってことは多分制限の問題であんまり優先度が高くなかったのでしょうが……多分そのうち野垂れ死ぬと思われてたんでしょうね……ここ最近、それが覆される事態が起きたので慌てて近づいてきたってことでしょう。
何がって言うと、彼女が提唱して彼女が開発したシステム、シンフォギアシステムの装者二人の事です。
この2つがなんで彼と関係があるのかと言うと、彼が牙狼剣を使わないで居られる状況が増えて、もしもの切り札として用いられるようになったからです。彼女の予想よりも彼の寿命が残ってしまっているんですね。
牙狼剣はその性質上、生半可な人間では使用できません。代わりに使用さえできればそれこそ数秒で大規模な施設を消し飛ばす力を生み出したりします。しかも彼はこの力を戦士として完全に制御して扱えるわけです。
仮に10秒ほどの時間が残っていれば、彼は恐らく彼女が揃えようとしている完全聖遺物2つ、ネフシュタンの鎧とデュランダルを同時に破壊してみせるでしょう。
対消滅? 相手が完全聖遺物を使いこなす一流の戦士なら兎も角、多少戦えるだけの巫女であるフィーげふんげふんさんが魔戒騎士の振るう剣を相殺できるとは思えません。聖遺物を纏わない弦十郎氏に完全聖遺物を着込んで負けそうになってましたしね、彼女。
あとそもそも牙狼剣は聖遺物扱いというだけで聖遺物じゃありませんしおすし。
まぁ、長々と語りましたが、彼女にとって長年温めていた計画が現実味を帯びてきた現状、一番のネックはもしもの時に完全に押し切られかねない特異戦力の存在。その持ち主である彼の調査と、あわよくば牙狼剣を使い切らせるのが目的と言ったところでしょう。
「次のツヴァイウィングのライブ、貴方も会場に詰めるんですって?」
「ああ、なにせ扱うものがものだからな。最悪の場合に備えて、相殺できる俺は現地に居なければいかんだろ」
「そうねぇ。作業責任者としては業腹ものだけど……安全性を考えると貴方が居るのが一番だわ」
お。今、櫻井女史僅かに嗤いましたね。これはライブでなにかやらかす気でしょう。
さて、では頃合いなのでそろそろ次の場面へと移りましょう。リア充爆発しろ()
はい、画面は切り替わって、ええと。これはステージですかね。観客の居ない会場のステージに剣を持った白髪のおっさんがぼんやりと立ってます。
うぅん、改めて明るいところで見ると大分老け込んでいますね。まだ櫻井女史あたりと同じくらいの年齢のはずですが人によっては50代と捉えるかもしれません。
なにをしているのかというと……出入り口の確認ですかね。どうやら彼も何かが起こると予測を立ててるみたいです。
「お師さ~ん!」
「ん~?」
おっさんが険しい表情で会場を眺めていると、若干重かった周囲の空気を振り払うかのように見た目は子供、頭脳は大人な声が入ります。みなさんご存知、名探偵げふんげふん。先程動画で助け出されていたコナげふん。奏ちゃんですね。
失礼、前に彼女の声を聞きまくっていたときの影響がつい。
「リハーサル、見ててくれたのかっ!?」
「おぉ、良い出来だったじゃないか。このまま世界狙うかい?」
「ははっ、良いねぇ。まぁ私と翼の二人なら世界だろうが宇宙だろうが。どこまでだって飛んでいけるさっ!」
「ちょっと、奏!?」
お、翼ちゃんもバタバタと走ってきましたね。大きなローブで体を隠す二人とその前でニヤニヤした笑みを浮かべる50代男。うーん、事案事案。
というかお師さんですってよ皆さん。この男、翼ちゃんだけでは飽き足らず奏ちゃんにまで手をげふんげふん。
まぁ、奏ちゃんや翼ちゃんに手ほどきをするとなると同じ聖遺物笑の使い手であるおっさんになるのはしょうがないんでしょうが。特に奏ちゃんは翼ちゃんみたいに戦闘訓練を受けたことのないずぶの素人から。基礎から仕込むと考ると、ちゃんと体系だった流派の武術を、となるのは当たり前でしょう。
先程までの険しい表情が嘘のようににこやかな表情で二人と会話するおっさん。この後はネフシュタンの鎧の起動実験を見守る為に直接会場に居ることはできませんが、映像越しに見ているぞ、と二人に激励を飛ばしています。いい大人してますねぇ、他のOTONAも見習ってほしいレベルです。
まぁ彼は後ほど他のOTONAなんか目じゃないくらいの傷を彼女たちに残してしまうんですがね(悪)
では場面を少し飛ばします。
ええ、そうです。原作開始のお時間ですね。
死に様動画配信中っ!
チャンネルは、そのまま。